JPS6031804Y2 - 手動式噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は手動式噴霧器の改良に関する。

従来の小形噴霧器を大別すると、エアゾール式噴霧器と
手動式噴霧器とに分けることができる。

エアゾール噴霧器は、容器体頂壁を貫通させて上方へ突
出されたステム上端の噴霧ヘッドを僅かに押下げるだけ
で高圧液体が噴出され使用上極めて便利であるが、容器
体内のガスが外気中に放出されると公害の原因となる等
の欠点がある。

一方、手動式噴霧器はガスを使用しないので上記欠点は
ないが、ステム上端の噴霧ヘッドを上下動させることで
ステム下方のポンプを作動させて噴霧させるものである
から、噴霧圧に強弱を生じてノズル孔からの波乗れが生
じ易く、又霧が粗くなり、更にポンプを作動させる必要
上ステムの長さがストローク分だけ長くなり、このため
噴霧ヘッドが邪魔となり、又包装が過大となる等の欠点
がある。

本考案はエアゾール式の長所を採り入ることにより上記
欠点を除去した手動式噴霧器を提供しようとするもので
、以下図面について説明する。

添付図面において、１は液体収納用の容器体、２はその
口頚部で、該口頚部２の外周面には螺条が形威しである
。

前記容器体口頚部２には、第１シリンダ付き主部材３の
第１周壁４下部が螺合させである。

該主部材３は、容器休日頂面に第１周壁４内面から突出
させた内向きのフランジ状壁５を係合させ、該フランジ
状壁５の内周縁により第１シリンダ６を支持させる。

該第１シリンダ６は下半部を容器体１内に垂設させてお
り、この第１シリンダ底壁７の中央部からは吸込み弁８
を介して吸上げパイプ９を容器体１内下方に垂設させて
いる。

第１周壁４は容器体口頚部２への螺合部分を大径部とし
、その上方を小径部４ａとして長く上方に突出させてい
る。

そして該小径部４ａの下部外周面には螺条が設けてあり
、又この小径部４ａの上端内周には係合突条１０が周設
しである。

前記第１周壁４の小径部４ａには、噴霧ヘッド付き作動
部材１１の第２周壁１２が螺合させである。

該部材１１は、頂壁１３周縁から前記第２周壁１２を垂
設し、モして頂壁１３裏面からは第１シリンダ６の内壁
面に液密に接して上下動する第３周壁１４を垂設してい
る。

該第３周壁１４下端は開放されており、又上部内面には
内向きフランジ１５が突設されている。

この第３周壁１４内に上端面閉塞の第２シリンダ１６を
嵌合する。

前記第３周壁１４の上部を除く内壁には縦溝を設けるた
めの適当数の係合突条が付設してあり、又内向きフラン
ジ１５の下面にも図示しない突子が垂下させであるので
、第３周壁１４内面と第２シリンダ１６外面間及び内向
きフランジ１５下面と第２シリンダ１６頂面間には連通
する溝状の通路イ、口が形成されている。

第２シリンダ１６内にはバネで常時下方に付勢状態にあ
るピストン１７が嵌挿しである。

又前記頂壁１３裏面の第２、第３周壁１２，１４間から
は、下端外周に係合突条１８を有する第４周壁１９を垂
設腰主部材１１が上限迄引上げられたとき、第１周壁４
上端内面の係合突条１０と前記突条１８とが係合して主
部材１１が外れないようにしておく。

次に、前記頂壁１３中央部にステム２０を上下動可能に
、且つ気密に貫通させる。

該ステム２０は下端に第２シリンダ１６上方の空所へと
連通ずる吐出弁（図示せず）を有し、又上端に噴霧ヘッ
ド２１を装着したものである。

これ等は従来公知のエアゾール容器に用いられているも
のと全く同様のものを使用し、付勢に抗して噴霧ヘッド
２１を押下げるとステム２０が下降し、これによりステ
ム下端の吐出弁が開き、又噴霧ヘッド２１を離すと該噴
霧ヘッド２１はステム２０と共に付勢力により上方に復
帰し、これにより吐出弁が閉じるようにしたものである
。

頂壁１３のステム貫通部分は、図示のように別に設けた
板部２２で形成し、該板部２２を頂壁１３に穿設した透
孔に気密に嵌合させている。

図示例では、この板部２２下面にステム下端部を遊挿さ
せた弁箱２３が付設させである。

２４はノズル孔である。尚、第２シリンダ１６下方には
空所二があり、該空所二は前記溝イ、口を介し空所へと
連通している。

２５，２６は封止用リングを示す。

上記構成において、作動部材１１の螺合を弛め、これを
図示の下降限状態から上方に上昇させると、第１シリン
ダ６内はその空間容積が増大することから負圧化し、従
って吸上げパイプ９、吸込み弁８を通して容器内液体が
第１シリンダ６内に吸い込まれる。

この状態から作動部材１１を締めて押下げ図示状態に戻
すと、第１シリンダ６内容積が元に減することから該第
１シリンダ６内、つまり空所イル二内の液体はピストン
１７を上方破線位置に押上げ、高圧状態で充満している
。

そこで、この状態で噴霧ヘッド２１を押下げると吐出弁
が開き、従って空所イル二内の高圧液体がステム２０を
通って噴霧ヘッド２１のノズル孔２４から霧状に噴出さ
れる。

第２シリンダ１６内の液体がなくなればピストン１７が
図示位置に復帰し噴霧は停止するが、必要があれば再び
作動部材１１を上下動させて上記動作を繰返えす。

前記射出で、容器体１内の液体減少により容器体内が負
圧化することになるが、これは簡易な手段で防止できる
。

即ち、内向きフランジ状壁５の第１シリンダ６側部分に
小透孔２７を明け、モして該透孔２７はフランジ扶壁５
下面に設けたバッキング２８によって常時は閉塞させて
おき、容器体１内が負圧化したとき該バッキング２８を
押し広げて透孔２７から外気を容器１内に流入させる。

この外にも、通常行なわれているように、口頭部２と第
１周壁４下部との間、及び口頂面とフランジ状壁５との
間を通して外気を流入させるようにしてもよい。

上記本考案構成によれば、バネでピストン１７を一方向
に付勢した第２シリンダ１６を第１シリンダ６に格納し
て加圧室を形成しているので、作動部材１１を上下動す
る簡便な操作により吸引した液体を高圧状態として保持
でき、従ってステム２０はポンプ駆動とは何ら関連がな
く前記高圧液体を噴出させるための吐出弁開閉機能を持
てばよいので、このステム２０の長さは従来の手動式噴
霧器の場合に比べはるかに短かくてよく、従って手動式
噴霧器であるに拘らずエアゾール噴霧器と同じように噴
霧ヘッド２１が邪魔となるようなことがなく、包装が過
大化することもない。

また噴霧ヘッド２１を僅かに押下げるだけで噴霧させる
ことができ、しかも該噴霧ヘッド２１の押下げは従来の
ようにピストン押下げのためのものでないから、その操
作力は小さくてすむ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案自動式噴霧器の縦断面図である。 １・・・・・・容器体、３・・・・・・第１シリンダ付
主部材、６・・・・・・第１シリンダ、１１・・・・・
・噴霧ヘッド付作動部材、１６・・・・・・第２シリン
ダ、２０・・・・・・ステム、２１・・・・・・噴霧ヘ
ッド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｉ 容器体１と、 ｉｉ 前記容器体１の口頂面へ第１周壁４内面から突
   出させたフランジ状壁５を係合させ、第１周壁４下部を
   容器体口部に着脱自在に嵌合させ、そのフランジ状壁５
   の内周縁により第１シリンダ６を、該第１シリンダ底壁
   ７から吸込み弁８を介して垂設させた吸上げパイプ９を
   容器体内に垂設させた状態で支持させた第１シリンダ付
   主部材３と、 ｉｊｉ 前記第１周壁４外面に螺合させた第２周壁１
   ２を頂壁１３外縁から垂設させると共に、該垂壁１３裏
   面から第１シリンダ６内壁面に液密に接して上下動する
   第３周壁１４を垂設させ、又該第３周壁１４内には上端
   面を閉塞した第２シリンダ１６を、第３周壁１４内面と
   の間に流路イ、口を設は且つ上下面に該流路イ、口と連
   通ずる空所ハ、二を形威して嵌着させ、該第２シリンダ
   １６内には下方に付勢させたピストン１７を設け、又頂
   壁１３中央部には上下動可能に且つ気密にステム２０を
   貫通させて該ステム２０下端にはステム下降時に第２シ
   リンダ１６上方の空所へと連通して開放される吐出弁を
   、ステム２０上端にはノズル孔付噴霧ヘッド２１をそれ
   ぞれ付設させた噴霧ヘッド付き作動部材１１と からなる手動式噴霧器。