JPS6031412Y2 - 磁石発電機の回転子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジン直結型の磁石発電機の回転子に関し
、より詳細には、スタータクラッチの取付けのための改
良された構造を有する回転子に関する。

従来周知のこの種の回転子では、椀状をなした枠体の端
面部の外面に駆動軸との結合部を持った連結体のつば部
をリベットにて結合し、この連結体の外面にスタータク
ラッチの取付は面および位置決め用インロ一部を設けて
いた。

しかしながらこのような従来の構造では、連結体と枠体
とを結合するリベットが連結体の取付面に位置する結果
、連結体のリベット挿入部を座ぐり加工しなければなら
ず、その作業が煩雑であるという欠点があった。

また、スタータクラッチの位置決め構造が煩雑であった
。

本考案は、このような従来の欠点を解消することを目的
としたもので、以下図に示す本考案の一実施例を説明す
る。

第１図および第２図において、本考案になる回転子Ｒは
、枠体１およびこれに結合された連結体２からなる回転
子本体を有している。

枠体１は鉄板の如き磁性体をプレス成形して製作された
もので、円筒状をなした筒部１１と、その一端に内径側
へ連らなって形成された円板状の端面部１２とからなり
、この両部１１，１２を一体化して構成されている。

また連結体２は、円筒状のボス部２１と、その一端に外
径側へ連らなって形成された円筒状のつば部２２とかな
り、この両部２１，２２を一体化して構成されている。

上記枠体１と連結体２とは、前者の端面部１２と後者の
つば部２２とを固定部材をなす複数のリベット３で結合
することにより一体化されている。

その際、連結体２のつば部２２は、枠体１の端面部１２
の内面側に重ねられて配置されており、リベット３は両
者の外周部に配置されている。

上記枠体１の筒部１１の内周には周知の方法で複数の磁
石４が固定されている。

また、上記連結体２のボス部２１にはエンジンの駆動軸
５が周知の方法で結合される。

そして、駆動軸５には図示しないスタータによって駆動
されるリングギヤ６が装着され、このリングギヤ６と回
転子本体Ｃ枠体１と連結体２との結合体）とがスタータ
クラツチアによって連結される。

しかして上記回転子では、枠体１の端面部１２の外面が
スタータクラッチ７の取付面１２１をなすと共に、スタ
ータクラッチ７の軸方向の位置決め部をなしている。

また枠体１の端面部１２の外面で、リベット３の配置部
所より内側の領域には同一円周上に複数（３個）の突起
１３が設けられており、これがスタータクラッチ７の径
方向の位置決め部（インロ一部）をなしている。

そして枠体端面部１２にはスタータクラッチ取付用の複
数のねじ穴１２２が設けられている。

上記した本考案によれば、リベットは枠体の端面部に形
成されたスタータクラッチ取付面とは離れて位置するこ
ととなり、この結果、リベット挿通穴の座ぐり加工が不
要となる。

また、スタータクラッチの径方向の位置決めが複数の突
起により行なわれるので、その構造が簡単である。

従って構造が簡単で製作が容易な回転子を提供できると
いう効果が得られる。

なお、このような本考案によってもスタータクラッチの
適正な取付けが可能なのは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる回転子の一実施例を示す断面正面
図、第２図はその斜視図である。 １・・・・・・枠体、１１・・・・・・筒部、１２・・
・・・・端面部、１２１・・・・・・取付面、１３・・
・・・・突起部、２・・・・・・連結体、２１・・・・
・・ボス部、２２・・・・・つば部、３・・・・・・固
定部材、４・・・・・・磁石、５・・・・・・駆動軸、
７・・・・・・スタータクラッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周に磁石が固定された円筒状の筒部およびこの筒部の
   一端に内径側へ一体に連らなって形成された円板状の端
   面部を有する枠体と、駆動軸が結合される円筒状のボス
   部の一端に外径側へ一体に連らなって形成された円板状
   のつば部を有する連結体とを備え、上記連結体のつば部
   を上記枠体の端面部の内面に配置してこの両者を固定部
   材により結合し、上記枠体の端面部の外面をスタータク
   ラッチの取付面となし、かつ上記枠体の端面部の外面で
   上記固定部材の配置部所よりも内径側に、上記スタータ
   クラッチの径方向の位置決めをなす複数の突起を設けた
   ことを特徴とする磁石発電機の回転子。