JPS6030972Y2 - 押出プレスの後面において管状製品を冷却する装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、各種押出プレス、特に管、棒状体の押出プレ
スにおいて、プレス後面における押出製品の冷却に当り
、冷却媒体による直接の強制冷却方式を採用し、かつ冷
却装置の簡単化を企図した改善手段の提供に関する。

既知のように、管、棒状体の押出プレスにおいては、そ
の押出された管、棒状体製品はプレス後面側（取出側）
に接続されているランアウトテーブル上に押出中を通じ
て受取られ、ランアウトテーブルからクーリングテーブ
ル上に移送され、該クーリングテーブル下に設置したフ
ァン装置からの送風によって冷却され、クーリングテー
ブルからソーチャージテーブル上に移送され、同テーブ
ルにおいて定尺切断ソーによる切断、検査等の後処理を
受けて、次の仕上ライン側に搬出されてゆくのである。

前記冷却手段における問題点は、管・棒状体押出製品の
長尺化とともに、ランアウトテーブルとソーチャージテ
ーブル間に介在するクーリングテーブルがすこぶる長大
化し、冷却のためのファン装置もクーリングテーブル全
面に亘って数多く必要とされ、また有効な冷却効果を短
時分で得るためには、大型、大馬力のファン設備が不可
欠であり、その設備据付面積の著大化、イニシアル並び
にランニングコストの増大という点において不利である
。

本考案は、上記のような従来の冷却手段における問題点
を解決するために、特に管状製品を冷却するに当り、ラ
ンアウトテーブル上に排出された管状製品を該テーブル
と平行する冷却用テーブル上に横送り移送し、冷却用テ
ーブル上方に配置した管状の冷却媒体供給ヘッド、また
は筒状の冷却媒体供給ヘッド並びに冷却媒体排出ヘッド
による冷却ヘッドによって管状製品の一端または両端を
連通状に保持することにより、管状製品内部に冷却媒体
を供給してその冷却を行なうようにし、効果的な冷却を
得られるとともに必要構造のコンパクト化が得られるよ
うに改善したものであり、従ってその特徴とする処は、
押出プレスの管状製品取出側に直列状に設置したランア
ウトテーブルに平行して配置される製品冷却用テーブル
と、前記両テーブルの間に設けられる管状製品の横送り
用転送装置と、前記製品冷却用テーブルの下方に設けら
れて管状製品を昇降させるリフタと、前記製品冷却用テ
ーブルの上方に配置されて管状製品の一方の端部をクラ
ンプする把持手段並びに管状製品の前記端部の端面に当
接し管状製品に連通ずる筒状の冷却媒体供給ヘッドを有
する冷却ヘッドと、前記冷却媒体供給ヘッドを管状製品
の長さ方向に移動させる手段とを含む点にあり、更にそ
の特徴とする処は、前記冷却ヘッドと反対側端部に、該
端部をクランプする把持手段並びに管状製品の該端部の
端面に当接し管状製品に連通ずる筒状の冷却媒体排出ヘ
ッドを有する冷却ヘッドを配置し、前記冷却媒体排出ヘ
ッドを管状製品の長さ方向に移動させる手段とを備えた
点にある。

以下図示の実施例に基づいて本考案を詳述すると、第１
図において、管状製品の押出プレス２６の後面（製品取
出側）に直列に接続して設けられるランアウトテーブル
１と平行して冷却用テーブル３を設置する。

前記ランアウトテーブル１は従来のこの種テーブルと同
様、多数のローラを定間隔にかつ何れも可回動に列設し
たものであり、プレス２６側の製品押出速度と同調して
回転するものであり、これに対し冷却用テーブル３は、
図例では既知のソーチャージテーブルを利用して冷却用
テーブルに兼用するのである。

即ちソーチャージテーブルは、ランアウトテーブル１と
同様に、多数の回転ローラの列設によって構成され、テ
ーブル上の押出製品を定尺切断用の定尺切断機６に送り
込むためのものであるが、本考案では、このソーチャー
ジテーブルを以下の構造によって、そのまま冷却用テー
ブルとしての使用を可能とするものである。

即ち円テーブル１，３間にランアウトテーブル１上に排
出された管状製品を、冷却用テーブル３上へ横向き姿勢
のもとに移送するための横向き転送用トランスファ２が
設けられる。

このトランスファ２は第２図および第３図に例示するよ
うに、前記両テーブル１，３の各ローラ列の間に亘って
直交状に配置されるベルト２ａ、同ベルト２ａを循環回
走するためのホイール２ｂ、２ｃ１これらを支持する架
構等から戊り、これをテーブル長さ方向において定間隔
に多数配設するもので、ベルト２ａの駆動装置として、
例えばスプロケット２３ａ駆動チエン２３ｂ等、適当な
伝動機構を用いる。

更にこのトランスファ２は全体トしてその各ベルト２ａ
の搬送面が両テーブル１゜３の各ローラより上面に突出
できるように、ベルト２ａ側の架橋等を上下させるため
のリフトリンク１０、駆動シリンダ１１等による昇降用
リフタが付設されることにより、前記駆動装置２３リフ
トリンク１０が夫々の揺動支点ａ、 ｂを介して揺動す
ることにより、第２図示の実線位置の下降姿勢から鎖線
位置の上昇姿勢がとられるようにするのである。

本考案では前記トランスファ２の管状製品を強制冷却す
るための冷却装置の主体として、一対の冷却ヘッド４，
５を第１図示のように配設するのである。

前記冷却ヘッド４，５は図示のように冷却用テーブル３
のライン上に配置されるが、第４図、第５図に例示する
ような構造を持つもので、両ヘッド４，５の架構体４ａ
、５ａは、第５図示のように冷却用テーブル３のライン
ー側に敷設したガイド架構２５上に車輪２４の転走を介
して走行自在に架装され、管状製品１９の長さに応じて
その位置が可調整であるように設けられる。

冷却用テーブル３におけるプレス２６より遠い側の冷却
ヘッド４は冷却媒体供給用であって、該ヘッド４はその
ホルダ部４ｂにシリンダ１３によって給水ヘッド１２が
進退自在に装設され、給水管２７よりホルダ部４ｂの通
孔４ｃ、給杉ヘッド１２の通孔１２ａをへて冷却水が供
給可能とされるとともにヘッド１２の先端は管状製品１
９の一端の受口１２ｂとされる。

また他方のプレス２６に近い側の冷却ヘッド５は冷却媒
体排出用であって、そのホルダ部５ｂに同じくシリンダ
１６を介して排水ヘッド１５が進退自在に装設され、ヘ
ッド１５の通孔１５ａより冷却水がホルダ部５ｂの排水
口５ｃより絞り弁１８を介して排出されるようにし、ま
たヘッド１５の先端は管状製品１９の他端の受口１５ｂ
とされる。

更に両冷却ヘッド４，５には管状製品１９の周側面を挾
持して不動にロックするクランプ１４．１７が設けられ
る。

これらクランプ１４．１７は前記給水ヘッド１２排水ヘ
ツド１５の各受口１２ｂ、１５ｂに近接した位置に設け
られ、そのクランプ構造としては、第４図に例示するよ
うに、一対の挾持アーム１４ａ＝ １４ａ、１７ａ、
１７ａに、管状製品１９の周側に進退自在に接支してロ
ックするクランプピース１４ｂ、１４ｂ、１７ｂ、１７
ｂを設けたもの、あるいは図示省略しであるが、管状製
品１９の周側対応位置を開閉自在に挾持する開閉クラン
プ爪を用いる等である。

また前記冷却用テーブル３側には、両冷却ヘッド４，５
間にトランスファ２におけるベルト２ａ上の管状製品１
９を装入するためのりフタ２０の複数個が、第５図示の
ように設けられる。

このリフタ２０はベルト２ａ間の管状製品１９を受取っ
て上昇させるもので、受取部２０ａを備えたりフタ２０
をシリンダ２１ガイドバー２２等の昇降機構によって昇
降可能としたものである。

上記実施例では、冷却用テーブル３としてソーチャージ
テーブルを利用する１例を示したが、これは専用の冷却
用テーブルでもよく、あるいはランアウトテーブル１と
ソーチャージテーブルとの間に、冷却用テーブルを設け
るようにしてもよい。

また第１図において７は定寸切断用のソーゲージテーブ
ル、８はリフトトランスファ、９はインスペクションテ
ーブルを示しており、また実施例では管状製品１９の固
定を両端側で行なうようにしているが、これはその何れ
か一方のみの固定であってもよい。

本考案によれば、管状製品１９の冷却は以下のようにし
て行なわれる。

即ち押出プレス２６により押出成形されて、プレス後面
から排出される管状製品１９は、プレス２６に続くラン
アウトテーブル１上に押出中より受取られ、管状製品１
９の１本がその全長に亘ってテーブル１上に乗るととも
に、横送り用の転送トランスファ２の駆動上昇を介し各
ベルト２ａの搬送面上に管状製品１９が乗載され、これ
をテーブル１と平行している冷却用テーブル３の中心位
置に各ベルト２ａの回走により移送し、ここでリフタ２
０の上昇により製品１９を冷却ヘッド４，５の中心位置
にセットし、両ヘッド４，５側の各クランプ１４．１７
により製品１９が把持固定され、図例の場合は冷却用テ
ーブル３がソーチャージテーブルを兼用しているため、
図示省略しであるが冷却ヘッド４，５の各給水ヘッド１
２排水ヘツド１５とクランプ１４゜１７との間に配置さ
れる切断機を介し、管状製品１９の両端を切断し、ある
いは切断しないで、管状製品１９の管状両端にクランプ
１４．１７の把持固定のもとに、給水ヘッド１２排水ヘ
ツド１５の各受口１２ｂ、１５ｂをシリンダ１３．１６
によって適合密嵌し、しかる後、給水ヘッド１２側に冷
却水を供給することにより、冷却水は製品１９の管状内
面を通過して強制冷却を行ない、冷却済みの冷却水は排
水ヘッド１５から排出される。

このさい冷却媒体としては、水の他、エア、ミスト等を
用いることもできる。

上記のようにして冷却後、クランプ１４．１７の解散、
給水ヘッド１２排水ヘツド１５の後退後、リフタ２０を
下降して冷却済み製品１９を冷却用テーブル３上に乗せ
、同テーブル３の各ローラ回転により、製品１９は定寸
切断機６ソーゲージテーブル７をへて定寸切断され、リ
フトトランスファ８よりインスペクションテーブル９側
に横送りされ、検査後、テーブル９より次工程に移送さ
れる。

このさいその冷媒として冷却水のような液冷方式による
場合、冷却後、管状製品１９の内部に残存する液体を追
放する必要がある時には、給水ヘッド１２排水ヘツド１
５に圧縮空気等を切換供給することも可能であり、また
管状製品１９の長短寸法の相違に対しては、冷却ヘッド
４，５のガイド架構２５上における移動により容易に即
応して対処できる。

更に若干の寸法バラツキに対しては給水ヘッド１２排水
ヘツド１５の進退により支障を生じることなく、尚冷却
ヘッド４，５は給水側と排水側とが逆になってもよい。

本考案によれば、その実施例でも明らかなように、押出
プレスによって押出された管状製品の冷却手段として、
以下の諸点において従来の冷却手段に比し優れている。

本考案ではプレス後面のランアウトテーブル１上に排出
した管状製品１９を、横送り用の転送トランスファ２お
よびリフタ２０によって、横向き姿勢のまま、給水ヘッ
ド１２を有する冷却ヘッド４、または前記ヘッド４と排
水ヘッド１５を有する冷却ヘッド５との間に同心状にセ
ットし、給水ヘッド１２または該ヘッド１２と排水ヘッ
ド１５の進退自在並びにクランプ１４またはクランプ１
４．１７によって管状製品１９の一端または両端を固定
不動に保持し、給水ヘッド１２側からの給水等による冷
却媒体の管内通過により、製品１９の積極的冷却を行な
うようにしたので、従来のように長大なり−リングテー
ブル、多数のファン装置等等を必要とすることなく、き
わめてコンパクトな設備によって管状製品１９の積極冷
却が強力かつ効果的に得られるのである。

このさい冷却媒体は外界に拡散・逸出することなく管内
を通過するため、冷却力は有効に損失なく働き、また作
業環境を悪化するおそれも全くなく、冷却用テーブル３
としても既設のテーブル設備をそのまま利用できる。

かつ設備とじても、横送り用のトランスファ２リフタ２
０による他、冷却ヘッド４または冷却ヘッド４，５との
みで足り、比較的簡単なもので足りるとともに自動操作
によるので、省力化、冷却のスピードアップが得られ、
プレスによって押出成形される管状製品のプレス後面を
利用した冷却手段として、利点大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の全体配置平面図、第２図は第１
図Ａ−Ａ線断面図、第３図は第２図Ｂ−Ｂ線断面図、第
４，５図は第１図Ｃ−Ｃ，Ｄ−Ｄ線各断面図である。 １・・・・・・ランアウトテーブル、２・・・・・・横
送り転送トランスファ、３・・・・・・冷却用テーブル
、４，５・・・・・・冷却ヘッド、１２・・・・・・給
水ヘッド、１４・・・・・・クランプ、１５・・・・・
・排水ヘッド、１７・・・・・・クランプ、１９・・・
・・・管状製品、２０・・・・・・リフタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 押出プレスの管状製品取出側に直列状に設置したラ
   ンアウトテーブルに平行して配置される製品冷却用テー
   ブルと、前記両テーブルの間に設けられる管状製品の横
   送り用転送装置と、前記製品冷却用テーブルの下方に設
   けられて管状製品を昇降−させるリフタと、前記製品冷
   却用テーブルの上方に配置されて管状製品の一方の端部
   をクランプする把持手段並びに管状製品の前記端部の端
   面に当接し管状製品に連通ずる筒状の冷却媒体供給ヘッ
   ドをする冷却ヘッドと、前記冷却媒体供給ヘッドを管状
   製品の長さ方向に移動させる手段とを含む押出プレスの
   後端において管状製品を冷却する装置。 ２ 一管状製品の前記冷却ヘッドを反対側端部に、該端
   部をクランプする把持手段並びに管状製品の該端部の端
   面に当接し管状製品に連通ずる筒状の冷却媒体排出ヘッ
   ドを有する冷却ヘッドを配置した実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の押出プレスの後面において管状製品を冷
   却する装置。 ３ 冷却媒体排出ヘッドを管状製品の長さ方向に移動さ
   せる手段とを備えた実用新案登録請求の範囲第２項記載
   の押出プレスの後端において管状製品を冷却する装置。