JPS6029569Y2 - 床下断熱材の固定金物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は床下断熱材の固定金物に関するものである。

住宅等の床を施工する場合、室内の断熱効果を高める目
的で発泡スチロール等より成る板状断熱材を床下にに施
工することが多い。

しかしこの断熱材は床下に所定間隔で取付けられた大引
および根太間に設けられているため、非常に固定しにく
いものである。

上記の問題を解決するため従来から種々の方法が提案さ
れているが、必ずしも満足できるものではなかった。

第１図に床下断熱材の従来の固定方法の１例を示す。

これは束石１上の床束２に支持された隣接する大引３，
３間に固定金具９０等により断熱材４を固定する方法で
ある。

この方法では大引３，３上に大引３と直角の方向に載置
される根太５には、断熱材４を固定することができない
。

このため、断熱材４は全周を支持されていないため長年
使用するとａの状態から垂れ下がりｂの状態となって、
床材（図示せず）と床下との遮断及び断熱機能を発揮し
なくなるという問題を生じる欠点があった。

本考案の第１の目的は以上の欠点を解決するために、断
熱材４を大引３のみでなく根太５にも固定できる断熱材
固定金物の提供にある。

本考案の第２の目的は、断熱材４の大引３への固定と根
太５への固定の両方に共用出来る断熱材固定金物の提供
にある。

以下本考案の断熱材固定金物を図面に示す実施例に従い
説明する。

第２図は本考案の断熱材固定金物１０を示し、該金物は
釘のための穴１１′を有する上取付片１１と、この上取
付片１１と直角且つ釘のための穴１５′を有する下取付
片１５を有する。

この上取付片１１と下取付片１５は断面略コ字状の基部
１７により連結され、該基部１７は上取付片１１に直角
に連続する連結面１２と、該連結面１２に直角に連続し
断熱材４の厚さにほぼ等しい長さの断熱材側端当り面１
３と、該当り面１３に直角に連続し前記下取付片１５に
同一平面で連続する下取竹片延長部１４とからなる。

すなわち下取付片１５は断熱材側端当り面１３と下取竹
片延長部１４の接続線において該下取竹片延長部１４と
同一平面であり且つ基部１７の外方に連続していること
になる。

又玉取付片１１は連結面１２と断熱材側端当り面１３の
接続線と対向する連結面１２の辺において該連結面１２
に直角であり且つ基部１７の外方に連続していることに
なる。

第３図は第２図の断熱材固定金物１０を用いて、断熱材
４を大引３に固定している状態を示したものである。

すなわち断熱材固定金物１０は下取付片１５によって大
引３の上面に釘１９で固定され、断熱材側端当り面１３
にその側端が当てられた断熱材４を連結面１２で支持し
ている。

下取竹片延長部１４は断熱材４の上面に接触し、断熱材
４の上方への動きを押えているが、断熱材４の上面には
第１図に示された様に根太５の下面が接触するため、下
取竹片延長部１４の上記の機能は付随的である。

第４図は第２図の断熱材固定金物１０を用いて断熱材４
を根太５に固定している状態を示したものである。

すなわち断熱材固定金物１０は玉取付片１１によって根
太５の側面に釘１９で固定され、断熱材側端当り面１３
の両面のその側端が当てられた２枚の断熱材４，４を下
取付片１５及び下取竹片延長部１４で支持している。

一方の断熱材４はその上面が連結面１２に接触し、他方
の断熱材４はその上面が根太５の下面に接触している。

根太５に断熱材４を固定する本考案の断熱材固定金物１
０の施工方法を第５図及び第６図に基づき説明する。

第５図は、大引３及び根太５の各々の側面に固定された
断熱材固定金物１０を用いて断熱材４を１対の大引３，
３間に固定する施工方法を示す。

第５図に示される断熱材４の両側端の適所は断熱材固定
金物１０により第３図及び第４図に示す様に大引３及び
根太５に固定され、その結果断熱材４は側端全周を支持
されて１対の大引３，３間に固定されることになる。

第６図は、第５図と同様断熱材固定金物１０の施工方法
であり断熱材４の上面に根太５が張られ、且つ前記断熱
材４に隣接して他の断熱材４が得られる事を示している
。

次に本考案の断熱材固定金物の他の実施例を第７図に示
す。

すなわち該金物２１は断面略コ字状の基部１７を有して
いる点において第２図の金物１０と同様であるが該基部
１７を構成する下取竹片延長部１６は断熱材側端当り面
１３から抜起されたものである点に特長がある。

次に本考案の断熱材固定金物の他の実施例を第８図に示
す。

すなわち、該金物２２は第２図の金物１０の玉取付片１
１及び下取付片１５の各々に先端が鋭い全体路り字状の
打込爪１８が抜起されている。

すなわち、該金物２２は大引３又は根太５に該打込爪１
８を打込む事により簡単に固定可能にされている。

更に図示の通り穴１１’、１５’を併設して釘を併用し
てもよい。

本考案の断熱材固定金物１０，２１．２２は根太５と大
引３への固定の両方に共用出来る事に特徴があるが、い
ずれか一方にのみ（例えば大引３の側面に固定桟を固定
し、根太５への固定にのみ）用いても良い事は当然であ
る。

本考案の床下断熱材の固定金物は、以上の構成、施工方
法であって次の効果を有する。

（１）本考案の床下断熱材の固定金物は実用新案登録請
求の範囲に記載した構成であるため、断熱材４を根太５
に容易に固定する事が可能となり、その結果断熱材４の
垂れ下がりなどによって生ずる断熱性能の低下を防止で
きる。

（２）本考案の床下断熱材の固定金物は同上の構成であ
るため、単一の固定金物で断熱材４の大引３への固定及
び根太５への固定の両方に共用可能となり、その結果工
事の能率を向上させると共にコストを低下させる事が可
能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は床下断熱材の従来の固定方法を示す図。 第２図は、本考案の断熱材固定金物の斜視図。 第３図は、第２図の断熱材固定金物を用いて断熱材を大
引に固定している状態を示す図。 第４図は、同上断熱材固定金物を用いて断熱材を根太に
固定している状態を示す図。 第５図は、同上断熱材固定金物の施工方法を説明する図
。 第６図は、同上施工方法を説明する図。 第７図は本考案の他の断熱材固定金物の斜視図。 第８図は本考案の他の断熱材固定金物の斜視図。 １：束石、２：床束、３：大引、４：断熱材、５：根太
、７：根太掛、１０：断熱材固定金物、１１：玉取付片
、１１′：穴、１２：連結面、１３：断熱材側端当り面
、１４：下取付片延長部、１５：下取付片、１５′二穴
、１６：下取付片延長部、１７：基部、１８：打込爪、
１９：釘、２１：断熱材固定金物、２２：断熱材固定金
物、９０：固定金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連結面１２、断熱材側端当り面１３及び下取竹片延長部
   １４．１６を断面略コ字状に連続して形成した基部１７
   と、断熱材側端当り面１３と下取竹片延長部１４．１６
   の接続線において該下取竹片延長部１４．１６と同一平
   面であり且つ基部１７の外方に連続し穴１５′、打込爪
   １８の一方又は両方を有する下取付片１５と、連結面１
   ２と断熱材側端当り面１３の接続線と対向する連結面１
   ２の辺において該連結面１２に直角であり且つ基部１７
   の外方に連続し穴１１′、打込爪１８の一方又は両方を
   有する上取付片１１とからなる床下断熱材の固定金物。