JPS6029436B2 - 自動販売機の商品搬出機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、主にサーベンタィン形商品収納棚の商品搬
送路に近接して設けられる自動販売機の商品搬出機構に
関し、特に商品収納棚が複数列設けられる自動販売機に
おいて、商品収納棚の設置に要するスペースを小さく抑
えることができる自動販売機の商品搬出機構に関する。

自動販売機に用いられる例えば周知のサーベンタィン形
の商品収納棚は、第１図に示すようにその下部に、商品
を取出口に案内するための直線状に延びる商品搬送路４
が設けられている。第１図を説明すると、１は自動販売
機の本体で、庫内に屈曲した商品通路２を有する商品収
納棚３が前後に３例設けられている。

４は商品搬送路で、商品収納棚３の下部に設けられ、円
筒状の商品を取出口５に案内する。

６は各商品搬送路の出口部分にそれぞれ設けられた商品
搬出機構である。

ところで、前記した商品搬出機構６は、一般に、ソレノ
ィドと動力伝達機構と商品のストッパとから構成され、
可動鉄心がその吸引方向と反対の方向にばねで付勢され
たソレノィドの運動を、商品搬送路に交互に出没し突出
時第１の係止部が最下位の商品を、また第２の係止部が
２番目の商品をそれぞれ係止するストッパに、動力伝達
機構を介して伝達するように構成されている。

一方「自動販売機は商品をより多く収容販売できるもの
が望まれ、最近では商品収納棚を前記した第１図に示し
た３列構成のものからさらに１列増やして４列にするこ
とが要求されている。

この場合、自動販売機本体は、従来機種と並列設置する
うえでのつりあいなど設置場所の制約を受けるので、で
きる限りその小形化を図る必要がある。それには、商品
収納棚間に設けられる商品搬出機構の薄形化を図り、商
品収納棚設置に要するスペースを小さく抑えることが有
効な手段である。

一方、商品搬出機構の構成部品の中でソレノィドは比較
的大きなスペースを占めるものであるが、商品搬出機構
に使用されるソレノィドは、その性能上、小形化には限
度があるのが実状である。従って、商品搬出機構の厚み
はソレノィドの高さで定まり、商品収納棚の設置幅を狭
くして自動販売機の小形化の図るうえで、大きな障害と
なっている。

この発明は上述した実状に鑑みなされたものであって、
ソレノィドの寸法がある程度大きくても商品収納棚に設
置した際にそれほどのスペースを必要としない商品搬出
機構を提供することを目的とするものである。

すなわち、この発明による商品搬出機構は、近接して設
置しても互いに干渉することがなく、その結果、商品収
納棚全体の寸法を抑え、自動販売機の４・形化を可能と
するものである。

しかして、この発明は、次のように構成される。

すなわち、円筒状商品を転動姿勢で一列に収納するとと
も下方の商品取出口に案内する商品搬送路に近接して設
けられ、前記商品搬送路に出没して突出時最下位の商品
に係合してこの商品の搬出を阻止する第１のストッパ部
と、この第１のストツパ部に連動して前記商品搬送路に
出没し突出時最下位および２番目の商品に係合してこの
商品の搬出を阻止する第２のストッパ部と、可動鉄心が
吸引される方向と反対の方向にばねで付勢された前記両
ストツパ部を出没動作させるためのソレノィドと、この
ソレノィドの運動を前記両ストッパ部に伝達するととも
に両ストッパ部を交互に出没させる動力伝達機構とから
構成されるとともに、前記動力伝達機構と前記ソレノィ
ドとがそれぞれ前記両ストッパ部の背部に配置された自
動販売機の商品搬出機構において、前記両ストツパ部の
商品との係合部を前記商品搬送路の幅にほぼ渡るように
配設するとともに、前記動力伝達機構と前記ソレノィド
のそれぞの幅を前記商品搬送路の幅の半分以下に構成し
、かつこれら動力伝達機構とソレノィドとを共に前記商
品搬送路の幅方向において同一側に片寄らせて配設する
ようにする。

以下、この発明の実施例を第２図ないし第４図に基づい
て説明する。なお第２図ないし第４図には、第１図と同
一部分に同一符号を付してある。第２図イおよび第３図
は商品搬出機構の販売待機状態を示す。第２図イおよび
第３図において、商品搬出機構６は、ソレノィド７、動
力伝達機構８および第１のストツパ９と第２のストッパ
１０とからなるストッパ部１１から構成され、これらは
第３図に示すように商品搬送路（第１図）の商品搬送面
４ａ（第２図）を兼ねる基板４に配設されている。その
うちストッパ部１１は商品との係合部が第３図の中心Ａ
に跨がつて基板４の幅（商品搬送路の幅）にほぼ渡るよ
うに配設される。これに対しソレノィド７と動力伝達機
構８はそれぞれ幅に基板４の幅（商品搬送路の幅）の半
分以下に構成され、基板４の幅方向（商品搬送路の幅方
向）において、共に同一側に片寄ってストッパ部１１の
背部に配談されている。７ａはソレノィドの可動鉄心で
ある。

動力伝達機構８は、コ字状に形成され一端が可動鉄心７
ａにピン１２で連結された連結板１３と、この連結板１
３の他方端にピン１４で連結された押上片１５とから構
成されている。

押上片１５は、くの字状に形成されており、その中央部
が基板４に固定された固定軸１６で支持され、この固定
軸１６を支点として回転する。

またこの押上片１５には、ピン１４と反対側の端部に第
２のストッパー０との係合ピン１７が設けられている。
１８は引張ばねで、一端がピン１４に、また他端が基板
４にそれぞれ係止されて設けられており、連結板１３を
介して可動鉄心７ａを常時、ソレノィド７の吸引方向と
反対の方向に付勢している。

第１のストッパ９は、一端が基板４に固設された固定軸
１９で支持され、この固定軸１９を支点として回転し、
基板４の商品搬送面４ａ上に出没する。

また第１のストツパ９には、押上片１５のピン１４に係
合する係合片２０が一体に形成されている。係合片２０
は、ピン１４との係合面を２０ａ，２０ｂの２ケ所有し
ており、第２図イの販売待機状態では、係合面２０ａが
ピン１４と係合し、第１のストッパ９を商品搬送面４ａ
上に突出支持する。

Ｂはピン１４の軌跡を示し、前記係合面２０ｂは、ピン
１４との係合時に軌跡線Ｂに対し傾斜するように設けら
れている。第２のストッパー０は、一端が基板４に固設
された固定軸２１で支持され、この固定軸２１を支点と
して回転し、商品搬送面４Ａに出没する。

またこの第２のストッパ１には、押上片１５の係合ピン
１７と係合する凸部２２が形成されている。なお、基板
４の４ｂ，４ｃは、それぞれ第１のストッパ９と第２の
ストッパ１０とが商品搬送面４ａ上に突出するための穴
である。また、２３は最下位の商品を、２３ａは２番目
の商品をそれぞれ示す。この構成において、商品販売時
の動作を説明すると、第２図イの状態から販売指令され
ると、第２図口に示すように、ソレノイド７が励磁され
可動鉄心７ａが引張ばね１１に抗して吸引される。可動
鉄心７ａが吸引されると、連結板１３が追従して動き、
押上片１５をを回転させる。この押上片１５の回転によ
って押上片１５の係合ピン１７が第２のストッパ１０を
押上げ、商品搬送面４ａ上に突出させて、２番目の商品
２３ａに係合させる。この時、連結板１３のピン１４は
、第１のストッパ９の係合片２０の係合面２０ａ上を沼
動して係合面２０ａより離れる。

従って、第１のストッパ９は支持を解かれ、商品に押さ
れて回転し、商品搬送面４ａ上から没する。そして、最
下位の商品２３を矢印Ｃ方向に搬出される。なおこの時
第１のストッパ９は、孫合面２０ｂが連結板１３のピン
１４と係合するように構成されており、回転が阻止され
る。最下位の商品２３ろ搬出が終了すると、ソレノィド
の励磁が解かれ、引張ばね１１によって可動鉄心７ａが
再び第２図イに示す位置に復帰する。

従って、第１のストッパ９は連結板１３のピンに押され
て商品搬送面４ａ上に、また第２のストッパ１０は、押
上片１５の押上げ作用から解かれ商品搬送面４ａ下にそ
れぞれ復帰する。そして２番目の商品２３ａは、第２の
ストッパ１０との係合が外れ、以下の商品共々移動し、
第１のストッパ９と係合し、最下位の商品となる。

このように構成されたこの発明の商品搬出機構６は、第
２図イ、第３図および第４図に示すように同一構成の２
つの商品搬出機構６を背中合わせにして重ね合わせるこ
とができる。すなわち、この発明の商品搬出機構６は、
ソレノィド７と動力伝達機構８とが、それぞれ幅が商品
搬送路の幅に半分以下に構成され、かつ商品搬送路の幅
方向において共に同一側（第２図イでは左方）に片寄っ
て配設されているので、第２図イおよび第３図に破線と
（）符号で示すように、ソレノイド７と動力伝達機構８
とが互いに違いになるように背中合わせに重ね合わせて
配設すれば、互いに干渉せずそれぞれの搬出動作に支障
がない。

なお第４図は、２つの商品搬出機構６を重ね合わせた状
態をソレノィド７側から見たものであるが、一方の商品
搬出機構は、解かり易くするため、斜線を引くとともに
各部品は、（）符号としてある。以上第２図ないし第４
図の実施例に示したこの発明の商品搬出機構は自動販売
機に、例えば第５図に示すように用いられる。

以下第５図を説明する。

なお第５図には第１図と同一部分に同一符号が付してあ
る。第５図において、商品収納棚３は、自動販売機の本
体１庫内に前後に３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄの４列設けら
れている。６は、商品搬送路に近接して設けた商品搬出
機構で、商品収納棚３ａ，３ｂの商品搬送路４間に２個
、また、商品収納棚３ｃ，３ｄの商品搬送路４間に２個
、それぞれ背中合わせに前述したように重ねられて配設
されている。

２４は、各商品収納棚３に共通なシュータで、商品搬出
機構６によって搬出された商品を、前面扉２５の取出口
５に向けて案内する。

なお、２６は内扉、２７は防盗扉であり、２８は冷却器
、２９は冷気を循環させるファンである。

この発明の商品搬出機構６は以上説明したように、重ね
合わせて設置することができるので、各商品収納棚３の
設置に要する前後幅を従来と比較して狭くすることがで
きる。

すなわち、第５図において、従来の商品搬出機構の場合
は商品収納棚を例えば二点鎖線で示すように設けるのが
一般的であるが、この場合、各商品収納棚間には、それ
ぞれＤで示す、商品搬出機構の収容空間が必要である。

従って従釆の商品搬出機構を用いると、Ｅで示す寸法だ
け商品収納棚の設置面積を大きくとらなければならず、
その分自動販売機本体が大きくなってしまう。また、例
えば、第５図口に示すように、従釆の商品搬出機構を背
中合わせに配置したものと、この発明の商品搬出機構を
背中合わせに重ねて配置したものとを、比較しても、や
はり、従来のものは、Ｅ寸法だけ大きくなってしまう。

（第５図口は上側が従来によるもの、下側がこの発明の
によるものを示す。）第６図イ，口および第７図は、第
２図イ，口および第３図に示したものとは異る、この発
明の実施例を示す。

以下この実施例を説明する。

なお、第６図イ，口および第７図には、第２図イ，口お
よび第３図と同一部分に同一符号が付してある。この実
施例においてもソレノィド７、動力伝達機構８は、幅が
商品搬送路の半分以下に構成され、かつ商品搬送路の幅
方向において、共に同一側に片寄って配設される。

可動鉄心７ａに連結された動力伝達機構を構成する連結
板１３は、Ｔ字形に形成されている。３０は連結板の案
内板で、基板４に固設された連結板を摺動保持する。

第１のストッパ９は、９ａ，９ｂの２枚の板で構成され
、板９ａの一端は折り曲げられて、基板４に固設された
固定軸３１に軸着されている。

また板９ａの他方端は、折り曲げられ板９ｂの一端の折
り曲げ部に共通ピン３２で結合されており、第１のスト
ッパ９はこの部分で折れ曲がるように構成されている。
またｇｂの他方端は折り曲げられ連結板１３を貫通する
ピン３３に軸着されている。なお第２のストッパ１０の
１０ａと１ｏｂとは第１のストッパ９と同様に構成され
ている。この構成において、動作を説明すると、第６図
イの状態からソレノィドが励磁されると第６図口に示す
ように可動鉄０７ａが吸引され、連結板１３がそれに追
従して移動する。連結板１３が移動するとピン３３がそ
れに伴なつて移動するので、第２のストッパ１０が商品
搬送面４ａ上に突出し、また、これと入れ替わりに第１
のストッパ９が没し、最下位商品を搬出する。

そして商品を販売し終えると、ソレノイドの励磁が解除
さればね１８によって第６図イに示す状態に復帰する。

以上説明したように、この発明の商品搬出機構によれば
、搬出動作に支障なく、背中合せに重ねることができる
ので、商品収納棚の設置に要する面積が減少でき、商品
収納棚が複数列設けられる自動販売機本体が小形化でき
る。また、背中合わせに際して、商品搬出機構は同一形
状のものが使用できるので量産化するうえできわめて好
都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図はサーベンタン形商品収納棚が設けられた自動販
売機を示す概略断面図、第２図イ，口はこの発明の実施
例を示す側面図、第３図は第２図イの背面図、第４図は
、この発明の商品搬出機構の重ね合せ状態を示す説明図
、第５図イは、この発明の商品搬出機構を使用した自動
販売機の概略断面図、第５図口は、この発明の商品搬出
機構を使用した場合と従来のものを使用した場合を比較
する説明図、第６図イ，口はこの発明の第２図イ，口お
よび第３図とは異なる実施例を示す側面図、第７図は第
６図イの背面図である。 ４・・・商品搬送路、５・・・商品取出口、６・・・商
品搬出機構、７・・・ソレノィド、７ａ・・・可動鉄心
、８・・・動力伝達機構、９・・・第１のストッパ、１
０・・・第２のストツパ、１８…ばね、２３・・・最下
位の商品、２３ａ・・・２番目の商品。 第１図 第２図 くイ） 第２図 （〇） 第３図 第４図 第５図（ィ） 第５図（口） 第６図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 円筒状商品を転動姿勢で一列に収納するとともに下
   方の商品取出口に案内する商品搬送路に近接し設けられ
   、前記商品搬送路に出没して突出時最下位の商品に係合
   してこの商品の搬出を阻止する第１のストツパ部と、こ
   の第１のストツパ部に連動して前記商品搬送路に出没し
   て突出時最下位より２番目の商品に係合してこの商品の
   搬出を阻止する第２のストツパ部と、可動鉄心が吸引さ
   れる方向と反対の方向にばねで付勢された前記両ストツ
   パ部を出没動作させるためのソレノイドと、このソレノ
   イドの運動を前記両ストツパ部に伝達するとともに両ス
   トツパ部を交互に出没させる動力伝達機構とから構成さ
   れるとともに、前記動力伝達機構と前記ソレノイドとが
   それぞれ前記両ストツパ部の背部に配置された自動販売
   機の商品搬出機構において、前記両ストツパ部の商品と
   の係合部を前記商品搬送路の幅にほぼ渡るように配設す
   るとともに、前記動力伝達機構と前記ソレノイドのそれ
   ぞれの幅を前記商品搬送路の幅の半分以下に構成し、か
   つこれら動力伝達機構とソレノイドとを共に前記商品搬
   送路の幅方向において同一側に片寄らせて配設するよう
   にしたことを特徴とする自動販売機の商品搬出機構。