JPS6029150Y2 - 鍵スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鍵スィッチに関し、特にシリンダー錠機構の
改良にかかるものである。

従来この種の鍵スィッチは、第１図乃至第３図に示す如
く、シリンダーボディ１内に回動自在にシリンダーバレ
ル２を備え、そのシリンダーバレル２は、鍵穴３を有し
、その鍵穴３には、鍵４が挿入され、更に、そのシリン
ダーバレル２にハ上下方向に貫通するタンブラ収納孔５
が複数設けられており、それらの各タンブラ収納孔５に
は、それぞれ、タンブラ６及びコイルスプリング７が挿
入され、タンブラ６の一端をシリンダーバレル２から一
部突出するよう、コイルスプリング７によつて附勢させ
、そのタンブラ６は中央にキー挿入孔８を有し、更にシ
リンダーボディ１の内面には、タンブラ６の一端を受は
入れる、回動規制用の凹部９を有してなる構成である。

かかる構成により、従来の鍵スィッチにあっては、鍵４
を鍵穴３に挿入させたとき、鍵４の歯切部４ａの歯切面
がタンブラ６のキー挿入孔８のキー接触面と当接腰タン
ブラ６がコイルスプリング７の弾力に抗して押圧可動せ
しめられ、シリンダーバレル２から、一部突出している
タンブラ６の一端がシリンダーバレル２内に入り込み、
シリンダーバレル２の回動を可能にする。

そして、シリンダーバレル２の回動を抑制させる場合に
は、これら複数のタンブラ６のうち、１つのタンブラだ
けを、シリンダーバレル２から突出させ、シリンダーボ
ディ１内の凹部９に嵌入させ、その凹部９の回転角の範
囲内でシリンダーバレル２の回動範囲を規制するように
しているものである。

また、上記以外のシリンダーバレル２の回動位置と回動
角を得ようとする場合には、凹部の取付位置の異なる或
いは、回動角の範囲の異なるシリンダーボディそのもの
を新たに作りかえるか或いは、シリンダーボディ内に適
宜間隔を置いて、複数の四部を設けておき、複数のタン
ブラのうちの適宜各凹部に対応する各タンブラが突出す
るよう構成された歯切部を有する鍵を複数用意して、シ
リンダーバレルの回動位置及び回動範囲を選択的に規制
するようにした方式であり、シリンダーバレルの回動位
置及び回動範囲を変更するにあっては、新たに凹部の取
付位置の異なる或いは回動角の範囲の異なるシリンダー
ボディそのものを作りかえるか、あるいは、シリンダー
ボディ内に予め複数の凹部を設けておかなければならず
、構造が複雑となって、製作に手間がかかり、少量生産
の場合高価なものとなる欠点を有していた。

本考案の目的は、鍵スィッチのシリンダー鍵機構を簡素
化し、シリンダーバレルの回動位置と回動範囲を変更す
るにあたって新たにシリンダーボディを作らなくても、
またシリンダーボディ自体に複数の回動規制用の凹部を
設けておかなくても容易にシリンダーバレルの回動位置
と回動範囲を変えられるようにした鍵スィッチを提供せ
んとしたものである。

以下、本考案の実施例を図面にもとづき詳細に説明する
。

第４図乃至第６図に示すように本実施例の鍵スィッチは
シリンダーボディ１０内に回動自在にシリンダーバレル
１１が備えられそのシリンダーボディ１０には、適宜間
隔を置いてリング係止溝１２が複数穿設されている。

また、シリンダーバレル１１は、鍵穴１３を有し、鍵穴
１３には鍵１４が挿入される。

そのシリンダーバレル１１には上下方向に貫通するタン
ブラ収納孔１５が複数設けられており、それらの各タン
ブラ収納孔１５にはそれぞれタンブラ１６が挿入され、
そのタンブラ１６は、中央にキー挿入孔１６ａを備え、
その一端がシリンダーバレル１１から一部突出するよう
コイルスプリング１７によって附勢せしめられている。

更に、シリンダーボディ１０とシリンダーバレル１１の
間には、ストッパーリング１８が介在せしめられている
。

ストッパーリング１８はその外周面に２個の凸部１９ａ
、１９ｂを相対向して備え、その内周面にシリンダーバ
レル１１から一部突出するタンブラ１６の一端を受は入
れる回動規制用の２個の凹部２０ａ、２０ｂを相対向し
て備えてなる。

ストッパーリング１８の２個の凸部１９ａ、１９ｂはシ
リンダーボディ１０のリング係止溝１２に係合され、一
つの凹部２０ａ内には、シリンダーバレル１１内に上下
自在に備えられた複数のタンブラ１６のうちシリンダー
バレル１１の外側端寄りの一つのタンブラ１６の一端が
突出せしめられる。

本実施例では、更にもう一つのストッパーリング１８′
がシリンダーボディ１０とシリンダーバレル１１との間
に介在せしめられている。

このストッパーリング１８′は、前述のストッパーリン
グと全く同一の構成でそのうち凹部２０ａ’９ ２０ｂ
’の形状が異なるものである。

このような、鍵スィッチにあっては鍵１４を鍵穴１３に
挿入すれば、鍵１４の進入に伴い鍵１４の歯切部１４ａ
の歯切面がタンブラ１６のキー挿入孔１６ａのキー接触
面と当接してタンブラを上下方向に可動させる。

そして、鍵１４の歯切部を複数のタンブラのうち一つの
タンブラが突出するよう構成しておけば、シリンダーバ
レル１１から一つのタンブラ１６が突出し、その一端が
ストッパーリング１８の凹部２０内に嵌入し、ストッパ
ーリング１８の凹部２０の回動角の範囲内でシリンダー
バレル１１が回動する。

また、シリンダーバレルの別の回動位置と回動範囲を得
たい場合には、別のタンブラ１６が突出する歯切部を有
する構成の鍵を用い、もう一つのストッパーリング１８
の凹部２０内に突出させて前記と別の回動位置に設定さ
れ且つ別の回動範囲を有する凹部の回動角の範囲内でシ
リンダーバレルを回動させるものである。

本考案は、上述の如く構成され、外周面にシリンダーボ
ディのリング係止溝と係合する凸部を備え、内周面にシ
リンダーバレルから突出するタンブラの右端を受は入れ
る凹部を備えたストッパーリングをシリンダーボディと
シリンダ−バレルとの間に介在せしめて形成することに
より、シリンダーボディ自体にタンブラの一端を受は入
れ、シリンダーバレルに一定の回動範囲を与える、回動
規制用の凹部を設ける必要がなくなったものであり、シ
リンダーボディの形状が単純化され、鍵スイツチ全体と
しての組立が容易になったものである。

また、別のシリンダーバレルの回動位置を得る場合、本
考案ではシリンダーボディのリング係止溝に係合するス
トッパリングの凸部を、別の係止溝に係合させることに
より、ストッパリングの凹部の位置を容易にかえること
ができ、従来のように新たにシリンダーボディを作りか
える必要も、更にはシリンダーボディに不必要な凹部を
予め複数設けておくといった構造をいたずらに複雑化さ
せる必要もなくなったもので、成型が容易に出来るスト
ッパーリングを設けることにより鍵スインチの組立が容
易で安価なものとしている。

更に、別のシリンダーバレルの回動範囲を得る場合には
、別の回動角の範囲の異なる凹部を有するストッパリン
グを取り替えることによって容易に出来る利点を有する
。

本考案のもう一つの大きな利点は、複数のストッパーリ
ングをシリンダーボディとシリンダーバレルとの間に介
在させることによって得られるもので、回転角の範囲の
異なる凹部を有するストッパーリングの各凸部をそれぞ
れシリンダーボディの各リング係止溝に係合することに
よって、シリンダーバレル内に回動角の範囲の異なる複
数の凹部を設置でき、ストッパーリングの各種組合わせ
により、シリンダーバレルの種々の回動位置及び回動範
囲を容易に得ることができるものとしたことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の鍵スィッチの一部切欠した正面図、第２
図は同側面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は本考案の鍵スィッチの一部切欠した正面図、第５図
は第４図のＩ−Ｉ線断面図、第６図は第４図の■−■線
断面図である。 １０・・・・・・シリンダーボディ、１１・・・・・・
シリンダーバレル、１２・・・・・・リング係止溝、１
３・・・・・・鍵穴、１４・・・・・・鍵、１８・・・
・・・ストッパーリング、１９ａ、１９ｂ・・・・・・
凸部、２０ａ、２０ｂ・・・・・・凹部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）シリンダーボディ内に回動自在にシリンダーバレ
   ルを備え、該シリンダーバレルに鍵が挿入される鍵穴と
   ともに、シリンダーバレルの回動を規制するタンブラを
   備えた鍵スィッチにおいて、前記シリンダーボディに複
   数個のリング係止溝を適宜間隔を置いて設け、外周面に
   該リング係止溝と係合する凸部を備え、内周面にタンブ
   ラの一端を受は入れる凹部を備えたストッパーリングを
   シリンダーボディとシリンダーバレルとの間に介在せし
   めて形成したことを特徴とする鍵スィッチ。
2. （２）前記シリンダーボディとシリンダーバレルとの間
   に複数のストッパーリングを介在せしめるようにしたこ
   とを特徴とする請求 １項記載の鍵スィッチ。