JPS6027762Y2 - エンジンのオイルフイルタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンのオイルフィルターに関し、その目的
はオイルフィルターの取付ボルトを利用することにより
、フロントプレートとギヤケースの相互の取付構造を簡
単にし、しかもフロントプレートとギヤケースの間のシ
ール状態を良好に保つことである。

以下図面に関連して本考案を説明する。

第１図はディーゼルエンジンの前面図であり、この第１
図において、クランクケース１の前壁とギヤケース２と
の間には鉄板製のフロントプレート３が配置されており
、このフロントプレート３はエンジンの前方から見てギ
ヤケース２と略同じ形状をしている。

ギヤケース２がクランクケース１と重なり合う部分の外
周端部はボルト５等によりフロントプレート３と共にク
ランクケース１に締着され、第１図の右側の張出部２ａ
においてはフロントプレート３側から挿入されたボルト
（図示せず）によって、フロントプレート３が張出部２
ａのフランジ部２２に締着されている。

ギヤケース２の左側の張出部２ｂの後側にはオイルフィ
ルター６が配置されており、オイルポンプ７からギヤケ
ース２内の油路８を介して送られてくる潤滑油をオイル
フィルター６内でろ過し、油路９等を介してクランクケ
ース１内の要潤滑箇所に潤滑油を送り込むようになって
いる。

上記オイルフィルター６は次のようにギヤケース２に取
り付けられている。

即ち第１図の■−■断面拡大部分図である第２図におい
て、１０はオイルフィルター取付ボルトであって、その
長さ方向の中間部（但し第２図ではオイルフィルター寄
りの部分）には外向きフランジ１１が形成されており、
このフランジ１１の直径はオイルフィルター６の直径よ
り少し小さくなっており、またフランジ１１の同一円周
上複数箇所（例えば４箇所）にはオイル人口孔１２が形
成されている。

取付ボルト１０内には取付ボルト１０の長手方向に貫通
するオイル出口孔１３が形成されている。

ギヤケース２内にほめねじ孔１４が形成されると共に、
めねじ孔１４を取り囲むように環状油路１５が形成され
ており、この環状油路１５は前記油路８を介してオイル
ポンプ７に連通し、めねじ孔１４は油路１４ａ及び調圧
弁（又はＩＪ ＩＪ−フバルブ）１６を分岐して前記油
路９に連通している。

フロントプレート３にはオイル入口孔１２に対応する油
孔２０が形成されている。

取付ボルト１０のギヤケース側部分をフロントプレート
３の貫通孔を通してめねじ孔１４に螺合することにより
、フロントプレート３とギヤケース２の間の接合面Ａ
（（パツキン面）及びフランジ１１とフロントプレート
３の間の環状の接合部Ｂが一定の圧力で密着状態になる
。

フランジ１１とフロントプレート３の間にはさらにＯリ
ング２３が配置されている。

取付ボルト１０がめねじ孔１４に螺着された後に、取付
ボルト１０のオイルフィルター側部分にオイルフィルタ
ー６が螺着される。

オイルフィルター６は取付フランジ１７が取付ボルト１
０に螺合しており、取付フランジ１７と取付ボルト１０
のフランジ１１との間には環状のシール部材１８が配置
されている。

次に第２図における潤滑油の流れを簡単に説明すると、
オイルポンプ７から環状油路１５に送られてきた潤滑油
は油孔２０及びオイル入口孔１２を通ってオイルフィル
ター６内に入り、オイルフィルター６内でろ過された後
に、オイル出口孔１３、めねじ孔１４、油路１４ａ１調
整弁１６及び油路９を介してクランクケース１内へ送ら
れる。

以上説明したように本考案によると。

（１）オイルフィルター取付ボルト１０を、フロントプ
レート３をギヤケース２に締着するためのボルトの一部
として利用しているので、オイルフィルター６の近傍部
分においては、フロントプレート３とギヤケース２を締
着するための特別のボルトが不要になると共に、ギヤケ
ース２にボルト用フランジ部（例えば第１図のフランジ
部２２のようなフランジ部）を形成することも必要なく
なり、従ってギヤケース２自体がコンパクトになるのは
勿論のこと、フロントプレート３とギヤケース２の締着
作業も簡単になる。

（２）取付ボルト１０に外向きフランジ１１を形成し、
このフランジ１１でフロントプレート３をギヤケース２
に押え付けているため、オイルフィルター６の断面形状
に対応するフロントプレート３とギヤケース２の接合面
Ａ（パツキン面）を略全周域をくまなく良好に密着状態
にすることができ、フロントプレート３とギヤケース２
の間の接合面（パツキン面）Ａを良好にシールすること
ができる。

（３）取付ボルト１０及びそのフランジ１１にオイル出
口孔１３及びオイルフィルター人口孔１２を形威し、取
付ボルト１０にオイルフィルター６を直接螺着している
ので、オイルフィルター６の取付構造がコンパクトにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるオイルフィルターを備えたディー
ゼルエンジンの前面図、第２図は第１図の■〜■断面拡
大部分図である。 １・・・・・・クランクケース、２・・・・・・ギヤケ
ース、３・・・・・・フロントプレート、６・・・・・
・オイルフィルター、１０・・・・・・取付ボルト、１
１・・・・・・フランジ、１２・・・・・・オイル入口
孔、１３・・・・・・オイル出口孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オイルフィルターを螺着する取付ボルトの中間部に外向
   きフランジを形成し、フランジにはオイル入口孔を形成
   し、取付ボルト内には取付ボルトの長さ方向に貫通する
   オイル出口孔を形成し、取付ボルトのギヤケース側部分
   を、ギヤケースとクランクケースの間に配置されたフロ
   ントプレートの挿通孔に挿入してギヤケースに螺着する
   ことにより、フロントプレートを取付ボルトのフランジ
   とギヤケースの間で挾圧し、フランジとフロントプレー
   トの接合面及びギヤケースとフロントプレートの接合面
   をシールしたことを特徴とするエンジンのオイルフィル
   ター。