JPS6027618B2 - 糸を巻き上げる方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は糸を巻き上げるための方法と装置とに関する。

巻き取りパッケッジがこのパツケッジを支持しているス
ピンドルにより軸駆動される軸駆動の原理を基にした巻
き上げ装置または糸巻き機械が存在している。この型式
の駆動は高トルクの伝達を可能にする。だがパッケッジ
の大きさが増大するので、この巻取りパッケッジの周速
度を制御するには複雑な装置が必要である。円周駆動の
原理を基にした巻き上げ機が存在している。

巻き取りパッケッジはパイロットローフーとの接線摩擦
接触により円周で駆動される。定速度で回転する上記パ
イロットローラーは巻き取りパッケツジの周速度を簡単
に制御し且つ上記パッケッジを駆動するのに必要なトル
クを供給する。だが高速度において、且つ（あるいは）
伝達されるべきトルクが大きい場合には、パイロットロ
ーラーと巻き取りパッケッジとの間に好ましからぬ滑り
が生ずる。その結果として巻き取り速度が不規則となり
、張力が変化し、また熱が生じて表面の織条を劣化させ
るようになる。巻き取りパッケッジがパイロットローラ
ーとの接線摩擦接触により円周駆動されまた上記パッケ
ッジを支持しているスピンドルにより鯛駆動されるよう
にされた２重駆動原理を基にした巻上げ機が存在してい
る。

定速度で回転するパイロットローラーは巻取りパッケッ
ジの周速度を制御し且つ上記パッケッジを駆動するのに
必要なトルクの一部を提供することが可能であり、また
前記軸駆動が残りのトルクを提供する。かくして軸駆動
で助勢された駆動を有する巻取り機が得られる。鼠駆動
のためには、たとえばガスタービンのごとき滑ることの
できる原動機が使用される。２重駆動が有利であるのは
、パイロットローラーにより伝達されるトルクが所望の
割合で軽減され、したがってパイロットローラーと巻取
りパッケッジとの間の好ましからぬ滑りをなくすことを
可能ならしめるからである。

パイロットローラーにより供給されるトルクの値と軸駆
動で供給されるトルクの値との間の比は情況に応じて広
範囲内で変わることが可能であり、また２つの値の一方
は他方に比してきわめて小さくあることができる。この
比は巻き上げ過程中に変わることができる；たとれば、
軸駆動により供給されるトルクの値は減ぜられてもよい
。特公昭４９一８８２３号の明細書に記載されている２
重駆動、すなわち円周駆動と軸駆動とを有する巻き上げ
機において、軸駆動は空気タービンにより供給され、ま
たタービンに供給される空気の圧力は巻取りパッケッジ
が大きさを増大するにつれて減ぜられる。この配列の目
的は、タービンにより供給されるトルクを巻き取りパッ
ケッジの角速度の減小に適合させて、該タービンがパイ
ロットローラーの周速度よりわずかに小さい同一の周速
度で常に巻き取りパッケッジを駆動するようにすること
である。この目的で、圧力調整器が使用されている。こ
の装置においては、タービンからの漸減する助勢は巻き
取り作動の終りまで保持される。本発明により、円周駆
動と軸駆動とにより巻取りパッケッジを回転する第１の
相で、前記軸駆動のトルクがゼロに向けて漸減される周
期を有する第１の相と、前記パッケッジ円周駆動により
てのみ回転する第２の相とを含んで成る糸を巻き上げる
方法が提供される。

本発明の方法によれば、巻き取りパッケッジとパイロッ
トローラーとの間の接触は上記巻き取りパツケツジかま
たはパイロットローラーのいずれかに加えられる圧力に
より維持される。

この圧力の効果の下に、前記パイロットローラーの外側
表面に比して欧質である巻き取りパッケッジの外側表面
が圧潰されることで変形されるようになり且つパイロッ
トローラーの形状にしたがう。巻き取りパッケツジとパ
イロットローラーとの間の接触は、２つの変形不能ロー
ラーの場合のごとくに母線に沿って生ずることなく１つ
の面積全体にわたつて生ずる。巻上げ作動の開始時に、
また糸の層の厚さが小さい限り、硬い支持体上に受領さ
れた巻き取りパッケッジはわずかな範囲だけ変形する；
したがって接触面積が小さく、したがって高いトルクを
伝達するためには必ず滑りが生ずる。かくして、この作
動相の間軸駆動が使用される。巻き取りパツケッジが大
きさを増すにしたがって、上記硬い支持体とパイロット
ローラーとの間に敷く且つ変形可能な糸の層が生ずる。
前記パイロットローラーと接触している前記巻き取りパ
ッケッジの変形は大きくなる。接触面積は増大して、遂
には滑りを生ずることなく駆動に必要な全てのトルクを
伝達するのに十分となり、その結果軸駆動がも早や必要
ではなくなる。したがって、上記軸駆動は軽減されて第
２の相においてはゼロとなり、かくしてェネルギが節約
される。第１の相においては、軸駆動により供給される
トルクが減せるれ始める点と、上記トルクがゼロとなる
点とは生産される巻き取りパツケッジの型式にしたがっ
て実験を実施することにより予め有利に決定される。

実際に、実験の結果、巻き取り中に鯛駆動が急激に停止
されることで、巻き取りパッケッジの側に欠陥が生成さ
れる。

これ等の欠陥は糸の品質に有害である不連続部を巻き取
りパッケッジ内に生成し、且つ鞠駆動の急激な停止から
生ずる張力の急激な変化の結果である。それに反して、
軸駆動が必要な時間以上行われた場合、ェネルギが無駄
に費消される。

できれば、鞠駆動を提供するのに、圧縮空気で駆動され
ろを有利とするガスタービンが使用されることが好まし
い。

この場合に、軸駆動トルクの漸減は、供給管路を漸進的
に閉鎖するという簡単な手段により達成される供給圧力
の減少により行われる。本発明の他の面により、糸の支
持体上に形成された巻き取りパッケッジを円周で駆動す
るための装置と、上記糸支持体を鼠駆動するための装置
と、前記パツケツジの大きさが予定の値まで増大するに
つれて前記軸駆動がゼロまで漸減され、上記の子定の直
に到達後は上記パッケッジが前記円周駆動装置によりて
のみ駆動されるように前記軸駆動装置を制御するための
装置とを含んで成る糸巻き上げ装置が提供される。

できれば、前記軸駆動装置がガスタービンであることが
好ましい。

漸進絞り弁を有するストレートスルー型ガス給送弁によ
りガスタービンが制御されろを有利とする。

上記の絞り装置は、弁通路内に導入されて上記弁通路を
漸進的にふさぐ機械的成分であってよい。

上記絞り装置はまた、上記弁通路に境を接していて、し
めっけにより漸進的に半径方向に圧縮される、柔軟で、
変形自在な環状の薄膜であってもよい。上記絞り装置を
制御する装置は電気的、電磁的、電子的、空気圧的ある
いは機械的等のいかなる型式のものであってもよい。上
記制御装置は前記の大きさの増大時に運動を開始する機
械的部分を介してかあるいは巻き取りパッケッジに適用
されることの望まれる駆動プログラムと矛盾しないプロ
グラムにより巻き取りパッケッジの大きさの増大に応じ
て作用する。本発明の他の特色によれば、糸支持体はピ
ボツト腕に装架され、上記弁と絞り装置とが別個に一方
がピボット腕にまた他方が本装置の固定点にヒンジ的に
固定される。上記絞り装置が互換可能なピストンから成
ってもよい。その場合上記ピストンのヘッドはトルクの
所要の減衰曲線にしたがって各種の形状を有することが
できる。たとえば、上記へツド‘ま平坦であり、凸形で
あり、尖端を設けられあるいは複雑な輪郭にしたがって
面取りをされてもよい。本発明のさらに他の特色によれ
ば、上記絞り装置は、上記弁内の通路に境を接していて
、しめ付けにより変形されることのできる可榛性の環状
薄膜である。上記薄膜を制御する装置は上記可榛薄膜を
取囲んだ室への可変圧力ガス入力装置から成っている。
上記薄膜の変形が圧力に比例するので、予め設定された
プログラムに合致するように予め調節された可変効果流
量減少装置を通して制御流体を流すこ・とで上記圧力を
変えることができる。以下、添付図面にしたがって本発
明を詳細に説明する。第１図および第２図に図示されて
いる装置は電動機（図示されていない）により定速度で
回転駆動されるパイロットローラー１と、一方の端部に
ボビンキャリア３を備えたピボット腕２と、上記キャリ
ア３上に装架されて、第１図に破線で示されている巻取
りパッケッジ５を構成するように外周表面に糸を巻き付
けられる糸支持体４とから成っている。

ボビンキャリャ３の回転を援助するため、圧縮空気ター
ビン６が上記キャリャの鼠上に直接装架されている。上
記タービンへの圧縮空気の供給はパイプ７により行われ
る。パイプ７にはストレートスルー型の弁８が挿入され
ている。弁８は弁本体９を有し、この本体内には流体を
通すための円筒形状の空所１０が設けられている。空気
入口のものとタービンへの出口のものとのパイプ７の２
つの分岐管が空所１０内へ通じている。弁８はこの空所
１０を漸進的に限定する絞り装置を備えている。この絞
り装置はボビンキャリアの運動に応じて運動するピスト
ン１２から成っている。ピストン１２に連結された軸の
端部はこの巻付け機の骨組上の点１３にヒンジ的に固定
され、また上記弁の本体はピボット腕２の延長部１５に
ヒンジ的に固定されている。かくしてピボット腕の運動
に連結された絞りシステムが提供される。上記巻取りパ
ッケッジの大きさの増大中におけるピストン１２と弁本
体９との相対運動で、空所１０がこの漸進的に限定され
る。空気が矢印Ｆの方向に流れる場合、圧力降下により
管７内に圧力の減小が弁８から下流に生成され鞠駆動の
トルクの漸進的減小が生成される。空所１０が完全に限
定され（第１図の破線）た場合、前記軸駆動がゼロであ
る。上記弁の閉鎖の始まりと終りとは前記絞りシステム
の形状寸法により決定され、したがって上記絞りシステ
ムはそのように設計されている。

減衰曲線の形状すなわち減小率は前記絞りシステムの形
状寸法と、ピストンヘッドの形状との両方により決定さ
れる。与えられた形状寸法に関して、ピストンヘッドの
形状を変更することで、鞠駆動の減小率を変えることで
可能である。上記ピストンヘッドは任意に所望の形状の
もの、たとえば、平田であり、凸形状であり、尖端を設
けられあるいは複雑な輪郭に応じて面取りされてもよい
。前記ピストンが互換性を有するを有利とする。かくし
て、異つたヘッド形状を有するピストンを装架すること
で、減衰曲線の形状を変え且つ該曲線を生産される巻き
取りパツケツジの型式に適合させることは容易である。
第３図には代りとなる他の絞りシステムを有する弁８の
他の実施例が図示されている。

弁８は、前に与えられた例のごとくに、流体をタービン
に供給するパイプ７上に装架されている。ガスの通路の
ための空所１０を囲んでいる環状の、可捺性薄膜１６は
空所１０の完全閉塞が生ずる点までしめ付けにより半径
方向に圧縮されることができるようにされている。薄膜
１６は室１７により囲まれ、この室には可変圧力で圧縮
空気が供給される。空気は巻き取りパツケッジの形成の
第１の相の間空気の流量を増大させる流量減少装置１９
を通してパイプ１８により供給される。上記流量が増大
した場合、圧力が室１７内で増大され、その結果薄膜１
６が漸進的にしめ付けられ、またそれに対応してパイプ
７を通る流量が減ぜられ、遂には融駆動相の終りにより
決定されるとおり空所１０の完全閉鎖が生ずる。普通の
型式のものである流量減少装置は駆動制御プログラムと
矛盾しないタービンへの空気入力のためのプログラムを
提供するように予め調節されている。第１図および第２
図にしたがった巻付け機が使用された場合、１６７デニ
ール／３０ストランドのポリエステル糸の巻き取りパッ
ケッジが毎分３５００メートルの巻き付け速度で外径７
仇舷のチューブ上に準備される。

この巻き取りパッケッジが完成された場合このバッケッ
ジ２８０柳の直径と１８ｋｇの重量とを有する。空気は
この巻き取りパッケツジの重量が約ｌｋ９となる１００
側の直径で遮断され始め、巻き取りパッケッジの重量が
約４．５ｋ９となる１５０柵の直径で停止される。軸駆
動は巻付けに必要な時間の約１／５の間作勤する。圧縮
空気の消費量が５分の１となる。スピンドル当り２肌ｍ
３／ｈの空気が節約された。ちなみに、巻き取りパツケ
ツジの形成時間の全体にわたり駆動が行われる場合の普
通の消費量は毎分３６００メートルの巻付け速度におし
、て毎時２州ｍ３である。これ等の設計と作動との実例
は本発明の利点、すなわち劣悪な品質と糸の劣化とのお
それを排除する良好な巻付け条件と、ェネルギの節約と
、廃物の抑制と、各種の型式の巻き取りパツケッジへの
良好な適応性とを示している。

明らかに、装置に関しては本発明は以上で述べられた実
施に制限されないで全ての可能な変更におよんでいる。

これ等の変更は絞り装置を制御する方法のみでなくこれ
等の絞り装置を製造する方法にも関係している。したが
って上記の制御は機械式または空気圧式以外（たとえば
電気式、電磁式、電子式その他）であってよい。同様に
、機械式制御の場合に、上記制御は巻き付け機の形状寸
法に応じて変わる各種の形を探ることができる。本発明
はあらゆる種類の（連続フィラメント糸および紡績フア
ィバ糸）およびいかなる性質の（天然繊維、化学繊維お
よび鉱物性繊維）およびいかなるゲージの糸の巻き上げ
にも応用可能である。たとえば紡績後、高速度で、すな
わち６０００なし、し７０００〆−トルノ分およびそれ
以上にも達する速度で連続的に繰り出される人造糸の巻
き上げに特に適している。

【図面の簡単な説明】

第１図は軸駆動がガスタービンで提供される本発明にし
たがった装置の一実施例の概略の正面図、第２図は第１
図の装置の上方から見た主として断面による平面図、第
３図は本発明にしたがった装置の他の実施例の概略図で
ある。 １”””／ぐイロツトローフ−、２……ピボツト腕、３
・・・・・・ボビンキヤリャ、４・・・・・・糸支持体
、５・・・・・・巻き取りパッケッジ、６・・・・・・
圧縮空気タービン、８……ストレートスルー型弁、９…
・・・弁本体、１０・・・・・・円筒形空所、１２・・
・・・・ピストン。 第１図第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円周駆動と軸駆動とにより巻き取りパツケツジを回
   転させる第１相であつて、前記軸駆動のトルクをゼロに
   向けて漸減する周期を有する第１相と、前記パツケツジ
   を円周駆動のみによつて回転させる第２相とからなる糸
   を巻き上げる方法であつて、前記パツケツジの寸法が所
   定値に向つて増大するにつれて軸駆動をゼロに向つて漸
   減し、その後そのパツケツジを円周駆動のみによつて駆
   動することを特徴とする方法。 ２ 糸の支持体上に形成された巻き取りパツケツジを円
   周駆動する装置と、圧縮空気によつて駆動されて前記糸
   支持体の軸駆動を行なうガスタービンと、このガスター
   ビンへの圧縮空気の供給量を漸減してガスタービンを制
   御する装置とを包含し、前記パツケツジの寸法が所定値
   に向つて増大するにつれて軸駆動をゼロに向つて漸減し
   、その後パツケツジを円周駆動装置のみによつて駆動す
   ることを特徴とする糸巻き上げ装置。