JPH0398953A - 糸の巻取方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は糸の巻取方法、特に糸をコーン状に巻取る糸
の巻取方法に関する。

〔従来の技術〕

糸をコーン状に巻取る巻取装置においては、駆動ドラム
と、クレ一ドル上に装架した円錐形１ の巻取管とを圧接し、該駆動ドラムの回転により前記巻
取管を従動回転し、デリベリローラーを経て供給される
糸を、トラバース装置によりトラバースさせながら該巻
取管上に巻取り、パッケージを形戊するのが普通である
。

従来のこのような巻取装置においては、デリベリローラ
ーによる糸の送り出しと、駆動ドラムと巻取管とによる
糸の巻取部の間を走行する糸の巻取速度は、トラバース
によりコーン状に巻取られるパッケージの小径側では小
、大径側では大となり、糸のテンションが変動すると共
に、巻取時間の経過に伴いコーン状に巻取られたパッケ
ージの両端部の巻取径の差に起因するテンション変動も
加わって、コーンパッケージの小径側では巻取テンショ
ンが小さく巻大リの傾向が、又、大径側では巻取テンシ
ョンが大きく固く巻かれる傾向が認められ、各部均一な
巻取テンションを糸に与えながら糸をコーンパッケージ
として巻取ることは困難であった。

そこで、糸の巻取速度を一定化するために、糸がパッケ
ージの小径側で巻かれている際にはコーンパッケージ自
身の回転速度を大になし、糸がパッケージの大径側で巻
かれている際にはコーンパッケージ自身の回転速度を小
にすることが提案され、確かにこのように制御すると、
巻取速度はパッケージの両端においても一定化されるこ
とが実験の結果判明したが、巻取速度がパッケージ両端
において一定であるために、次のような新たな欠点が生
じた。

〔発明が解決しようとする課題〕

すなわち、巻取速度が一定ということは時間当りの巻取
長が同じであるので、トラバース速度がパッケージの両
端において同一であると、周長が短いパッケージの小径
側での巻密度（巻層数）が、周長が長いパッケージの大
径側での巻密度（巻層数）に比べて大になり、パッケー
ジ小径側で固く巻かれるという障害が生じた。

この発明はこの欠点を解消しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は回転するコーンパッケージに糸をトラバース
させつつ巻取る糸の巻取方法であって、コーンパッケー
ジの回転速度を、糸がパッケージの大径側にある際には
遅く、小径側にある際には早くすると共に、糸のトラバ
ース速度を、糸がパッケージの大径側にある際には遅く
、小径側にある際には早くする巻取方法である。

〔実施例〕

第１図を参照してこの発明の実施例を説明する。

（１）は精紡機の巻取部としてのワイングー（Ｗ）の機
台上部にその全長にわたり案内部材（２）により摺動自
在に装架され、各錘（３）に対応する位置にトラバース
ガイド（４）を備えたロッドであって、前記ロツド（二
〉の端部は駆動装置（５）に連結されている。然して該
駆動装置（５）は全周面に軸方向と角度をなして凹溝（
６）を設トナたトラバースドラム（７）と、該トラバー
スドラム（７）を回転するモーター（８）とからなり、
前記凹溝（６）には先端にロッド（１〉を嵌挿固定する
カップリング（９）を他端に摺動子（１０）を備えた摺
動部材（１１〉が摺動自在に嵌合されている。凹溝（６
）の軸方向に対する角度（θ）はこの発明に従って第３
図の展開図示のようにトラバースガイド（４冫が右寄り
（大径）側では大に、左寄り（小径）側では小になって
いる。

（ｌ２〉はクレ一ドル（１３）に装架された巻取管（１
４）上に形或されたコーンパッケージであって、サーボ
モーター（１５）の駆動により回転する巻取ドラム（１
６〉に、第２図に示すように表面を圧接回転し、コーン
パッケージ（１２〉を形成する。

（１７〉　は駆動装ｉｉ！　（５）のトラバースドラム
（７）に設けたエンコーダ等のセンサーであって、トラ
バースドラム（７）上の凹溝（６）に摺動自在に嵌合さ
れた摺動子（１０）の摺動により、ロッド（１）を介し
て往復動ずるトラバースガイド（４〉の位置を検出し、
該位置信号を巻取ドラム（ｌＧ）の駆動用サーボモータ
ー（１５）にフィードバックして、該モーター（１５）
の回転速度を調整するよう構威されている。すなわち、
トラバースガイド（４）が右寄り（大径）側ではモータ
ー（１５）の回転速度を遅く、左寄り（小径）側では回
転速度を早くする。

従って今、運転が開始されると、モーター（８）の回転
によりトラバースガイド（７）も回転を始め、摺動部材
（Ｉｔ）の摺動子（１０　）・はドラム（７）周面上の
凹溝（６）内を摺動滑走し、その結果トラバースガイド
（４）を備え、かつ摺動部材（１１〉のカップリング（
９）に連結し案内部材（２）により摺動自在に装架され
たロγド（１）はワイングー（Ｗ＞の機台上で周期的に
左右に移動し、各錘に対応するトラバースガイド（４〉
を一斉に往復動ずるのである。

そして同時に、前記トラバースドラム（７）上の凹溝（
６）に嵌合した摺動子（１０）の摺勅により、ロッド（
１）を介して往復動ずるトラバースガイド（４）の位置
をエンコーダ等のセンサー（ｌ７〉で刻々と検出し、該
位置信号を巻取ドラム（１６）の駆動用サーボモーター
（１５）にフィードバックして、該モーター（１５）の
回転速度を調整変化し、トラバースガイド（４）がコー
ンパッケージ（１２）の小径側に至ったときは、巻取ド
ラム（１６）　　（パッケージ（１２）　）の回転速度
を大とし、糸に与えられるテンションを高め、パッケー
ジ（１２）の大径側に至ったときは巻取ドラム（１６）
　　（パッケージ（１２＞　）の回転速度を小に変化し
て、糸に与えられるテンションを緩め、コーンパッケー
ジ（１２　）形或の際、糸に生ずる小径側と大径側のテ
ンションの差を解消する。換言すれば、糸の巻取速度（
時間当りの巻取長）をパッケージの両端で同一とする。

上記巻取ドラム（１６〉の回転速度の増減は、低回転速
度を１とすると、高回転速度は約１．５に設定される。

（但し、この比は用いる巻取管（１４）のテーバ角に応
じて変更しうるのはもちろんである。〉 また、凹溝（６）の軸方向に対する角度（θ）が前述の
通り変化しているので、糸がパッケージの大径側にある
際にはトラバース速度は遅く、糸がパッケージの小径側
にある際にはトラバース速度は早くなる。

したがって、パッケージの回転速度を上記のように大小
変化させ、巻取長をパッケージ両端で等しくしても、周
長が短いパ７ケージ小径側では糸が速くトラバースする
ので比較的小密度で巻かれ、周長が長いパッケージ大径
側では糸が遅くトラバースするので比較的大密度で巻か
れて、固く巻かれ勝ちな小径側の巻状態が改善される。

なお、上記トラバース速度の大小は、大径側のトラバー
ス速度を１とすると、小径側のトラバース速度は約１，
５であり〈第４図）、この速度比は前述の巻取ドラム（
１６）の回転速度比〈１対ｌ．５）と同一であって、実
験の結果両速度比を同一に設定した場合により巻形状の
パッケージが得られた。

なお、トラバース速度をパッケージ両端で変えるための
手段としては、凹溝（６）の角度を変えるかわりに、モ
ーター（８）をサーボモーターとして、トラバースドラ
ム（７）の回転速度を周期的に増減制御し、摺動子（１
０）が第１図左側にある時には摺動子（１０）およびト
ラバースガイド（４）が早く摺動するように回転を上げ
、摺動子（１０〉が第１図右側にある時には摺動子（１
０）およびトラバースガイド（４）が遅く摺動するよう
に回転を下げるようにしてもよい。この場合でもトラバ
ース速度は第４図示の通りの増減カーブで得られ、さら
にモーター（８）としてサーボモータを用いることによ
って、速度比を容易にかつ任意に変更できるという利点
がある。

〔発明の効果〕

コーンパッケージの両端での巻取テンションが一定化す
るので、デリベリローラからの給糸速度が必ず一定の紡
績装置などに適用しても、たるみ糸切れ等が生じず、し
かもパッケージ両端部で固く巻かれる現象が生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の糸の巻取方法を実施する巻取装置の
概略正面図、第２図はコーンパッケージと巻取ドラムの
関係を示す平面図、第３図はトラバースドラムの展開図
、第４図はトラバースガイドの速度のグラフである。 （１）　ロッド （４）　　トラバースガイド （５〉　駆動装置 （６）　凹溝 （８）　　モーター （１０）　　摺動子 （１２）　　コーンパッケージ （ｌ５）　　サーボモーター （１６）　　巻取ドラム （１７，）　　センサー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 回転するコーンパッケージに糸をトラバースさせつつ巻
   取る糸の巻取方法であって、コーンパッケージの回転速
   度を、糸がパッケージの大径側にある際には遅く、小径
   側にある際には早くすると共に、糸のトラバース速度を
   、糸がパッケージの大径側にある際には遅く、小径側に
   ある際には早くすることを特徴とする糸の巻取方法。