JPS60250855A - 鋳鉄注湯流接種装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術の分野） 本発明は、鋳鉄の鋳造装置に関し、特に本発明は鋳造用
取鍋に装着される球状黒鉛鋳鉄注湯流接種装置に関する
ものである。

（従来波′４ｆ） 球状黒鉛鋳鉄を鋳造するときには溶湯は溶解炉から中継
取鍋、鋳造用取鍋を経て鋳型へ注入される例が多く、接
種には、１つの例を示すと、鋳造用取鍋底にセットした
Ｆｅ　−８１−Ｍｇ合金が前記取鍋に注がれた溶湯と反
応して溶湯がプクプクと攪拌状態にある時に接種剤を投
入して溶は込む第一次接種方式が採られてきた。しかし
接種はできるだけ後期に実施することが効果的であるこ
とから、前記従来方法の第一次接種方式を改めて鋳型内
、の溶湯流路壁に接種剤を予め埋め込んでおく等の処置
等の方法が開発されたが、これら接種方法によると例え
ば接種剤中のＳｔが偏在する結果、鋳造製品の品質が不
均一になるという欠点がある。この欠点に対処した接種
方法として、鋳造用取鍋から鋳型の湯口へ注湯される溶
湯流に接種剤の粉末を振り掛ける方法が採られ、鋳造製
品の品質の均一性に関しては一応の成果を得ることがで
きるに至ったが、そのためには注湯中に溶湯流に対して
均一に接種剤が添加されることがめられる。このため鋳
造用取鍋の傾動操作をする作業員とは別に接種剤を添加
する作業員が必要となり、作業能率が悪いだけでなく、
安定した正確な量の接種剤を添加することに関してまだ
問題を残している。

溶湯流に接種剤を添加する装置に関して実公昭５９−２
９２４号が知られている。

（発明の目的） 本発明は、前記諸欠点を除去・改善する注湯流接種装置
を提供することを目的とするものであって、特許請求の
範囲記載の接種装置を提供することによって前記目的を
達成することができる。

次に本発明の詳細な説明する。

従来、鋳造製品の品質向上のため、鋳型の湯口から鋳型
内へ流入する溶湯の時間当りの流量がある一定値を保つ
ことを目標に湯口における溶湯のレベルを指定位置に保
つように鋳造用取鍋の傾動を制御することに細心の注意
が注がれてほぼ前記目標に到達しており、溶湯流接種を
行なう場合は接種剤は前記傾動による溶湯の流量の変化
に対応しなから添加されるのが望ましいとされている。

ところで本発明者らは、前述のように湯口における溶湯
のレベルが一定に保たれているのであるから鋳造用取鍋
から湯口への調整された溶湯流量の変動は僅少であるの
で、この時々刻々変化する溶湯流量に対応して接種剤の
添加量を正確に制御するには及ばず、湯口から鋳型内へ
流入する溶湯に対応して接種剤を添加すればよいことを
知見した。

従って、鋳造用取鍋から湯口への注湯のための取鍋傾動
ハンドルの正方向への傾動操作に連動して接種剤の予め
設定された量の供給も開始し、鋳造の終了につれて傾動
ハンドルの逆方向への傾動操作により注湯と接種剤の供
給とを連動して停止すればよいことになり、接種剤の供
給は簡単なオン・オフ制御によって対応することができ
ると考えられｆｃ　０ １−かし、注湯が進行中の精密な傾動ノンドルの操作に
は小さな逆転操作が度々される。この小さな逆転操作の
都度接種剤の供給を停止したのでは不都合であるので、
このような小さな逆転操作には反応せず、鋳造終了に対
しての大きな逆転操作にのみ反応して接種剤の供給を停
止する注湯流接種装置を本発明者等は研究開発するに至
った。

前述の実公昭５９−２９２４号の装置は鋳造用取鍋と溶
解炉との間に介在して使用される中継取鍋に装着され、
鋳造用取鍋へ内容の溶湯を移すときに溶湯流に添加剤を
平均的に添加するための装置であって、この中継取鍋は
取鍋の傾注角度が大となるにつれて注湯量が大となるよ
うに操作される使用実情を前提条件として、この条件に
合致して傾注角度が大のときに添加剤の添加量を多くす
る機能を有することを特徴とするもので、本発明装置の
傾注角度に無関係に一定量の溶湯と接種材が供給される
ものとは全く異るものであり、従って、適用される機構
・構造は全く異る。

次に本発明を図面について詳細に説明する。

第１図は本発明の１つの実施態様が鋳造用取鍋に装着さ
れた状態の正面図、第２図は同上平面図である。鋳造用
取鍋（以下鋳造用取鍋を単に取鍋と称す）１は取手２に
吊下され、片方の取手２が取鍋１と接する個所には傾動
機構３が設けられ、傾動機構３の傾動ノンドル４を正回
転させることにより取鍋１は正方向に傾動して注湯口５
より内容の溶湯を流出させることができる。

注湯口５を挾んで両側に着脱自在に設けられた支柱１０
に枠１１の水平部材１２が水平軸線を中心に回動可能に
支持され・水平部材１２の端部に重錘１３が腕を介して
固着）され、枠１１の中央部に座１４が設けられ、座１
４に接種剤容器１５が着脱自在に設けられる。接種剤容
器１５は重錘１３の作用により取鍋１の傾動角度にかか
わりなく常に垂直姿勢を保つことができる。

第３図に示すように、接種剤容器１５は円筒形状で下部
は逆円錐形状であり、最下部には底孔があって接種剤排
出のためニードル弁の弁座１６が形成され、この弁座１
６に嵌合するニードル弁棒１７が容器中心に設けられる
。ニードル弁棒１７の上端はレリーズ線２０の芯線２１
の先端部に連結されると共に接種剤容器１５に一端を固
定されたスプリング１８の他端に押され、ニードル弁棒
１７の先端は弁座１６に押圧され接種剤容器１５中に収
容されている接種剤の流出を止める。　レリーズ線２０
は外装の可撓管２２の中に芯線２１が挿入されてなり、
写真機のレリーズと同一機構であって、自転車、自動２
輪車のブレーキ操作のために芯線によって制動用引張力
を伝えるために広く使用されているものである。

第４図は第１図中２点鎖線の円で囲った符号ａの部分の
拡大図、第５．６．７図は第４図Ｖ−Ｖ。

Ｖｌ−Ｖｌ、■［−Ｖｌｌ断面矢視図である。傾動機構
３のハンドル軸の延長部の軸３１に市販のトルクリミッ
タ−４０，５０が設けられる。　トルクリミッタ−４０
゜５０にはそれぞれ円板４１．カム板５１が挾持されて
いて、ハンドル４の手動回転による前記延長部の軸３１
の回転により前記挾持されていることによる摩擦力によ
って円板４１＋　カム板５１が回動される。第５図に示
されるように円板４１には外周に切り欠き４２と円板上
に長円孔４３と、長円孔４３に嵌合して長円孔上の適当
な位置に固定される芯線２１の元端部の引き留めボルト
４４とが設けられる。

第６図に示されるようにカム＠５１・には外周上半径方
向にカム５２とその裏面に突起物５３とが設けられてい
る。円板４１の外周の切り欠き４２に嵌合することがで
きる三角ストッパー６０があって、カム板５１のカム５
２が回動してきて三角ストツノよ−６０を押し上げて前
記嵌合を開放することができる。

第７図に示されるようにフレーム６１は傾動機構３の外
函に固定されていて、フレーム面には突起物６３．６４
が角度約２００°だけ離れて設けられ、これら突起物６
３・６４はカム板５１の突起物５３に接触することによ
りカム板５１の回動を約２００°の範囲内に制限するこ
とができる。第５〜ｌＯ図に示されるように傾動機構３
の外函に固定されたフレーム６１と一体の先端部のフレ
ーム６２にはレリーズ線２０の可撓管２２の元端部が固
定される。引き留めボルト４４が円板４１．’と共に回
動してきてその頭部が接触することによりそれ以上の円
板４１の逆方向への回動を阻止するストッパー６５がフ
レーム６２に設けられる。

前記諸構成部品の関係位置を調整するには第８図に示す
ように、切り欠＠４２と三角ストッパー６０とが円周角
度で約２０°離れた状態にして、引き留めボルト４４が
長円孔４３上で半径方向ＯＡ上にあるように固定し、さ
らに芯線２１の先端部がニードル弁棒１７を引き上げて
スプリング１８が圧縮されるように芯ｉ！ｉ！２１の元
端部を引き留めボルト４４に固定してニードル弁を開い
た状態にする。上記の状態では円板４１が逆方向へ２Ｏ
２回動されて切り欠き４２が三角ストッパー６０に阻ま
れるに至って円板４１の回動が止った第９図に示す状態
となってもニードル弁は開いた状態の１まである。前記
の如く円板４１の回動が阻止されていてもカム板５１の
逆方向への回動は進んで、カム５２が三角ストッパー６
０を押し上けると、円板４１の回動の阻止は解除されて
円板４１は回動し始める。回動が進んで第１θ図に示す
状態になると引き留めボルト４４の頭部がストッパー６
５に接触することにより円板４１の回動は再び阻止され
るに至る。この阻止された状態のときに芯線２１は最も
緩んでおり、ニードル弁が閉塞の状態となるように調整
される。　芯線２１を引張したときに芯線２１に伸びや
遊びがあシ、ニードル弁棒１７と弁座１６との関係位置
を調整することによシ接種剤の添加量の調整もしなけれ
ばならぬので、長円孔４３が設けられていて芯線２１の
元端部の引き止め位置が適宜選定される。

従って前述の引き留めボルト４４の位置は常に第８図に
示す位置とは限らない。

次に本発明装置の使用方法を説明する。

ハンドル４を正方向へ回わすと注湯が開始され、延長部
の軸３１に固定されているトルクリミッタ−４０、５０
にそれぞれ挾持されている円板４１．カム板５１も正方
向へ回動して第１０図から第８図に示す状態へと変化す
る。このとき円板４１に固定された元端部の移動により
芯線２１の先端部ではスプリング１８が圧縮されてニー
ドル弁棒１７が引き上げられて一定量の接種剤が溶湯流
へ供給される。

注湯は湯口の溶湯レベルが一定量を保つように取鍋１の
傾度が順次増加する方向に調整をれる。この状態では、
円板４１はトルクリミッタ−４０による回転力とスプリ
ング１８による引張力との釣り合いにより引き留めボル
ト４４の位置がきまり・カム板５１は突起物５３がフレ
ーム６１の突起物６４に接触して正方向への回動が阻止
されている。

取鍋１から湯口への注湯量を少なく微調整のためハンド
ル４を逆転すると、初めの約２０°の間は円板４１とカ
ム板５１とは一緒に逆転し、第９図に示すように円板４
１の切り欠き４２に三角ストッパー６０が嵌合して円板
４１の逆転は阻止されるがニードル弁は開いた１箇であ
る。他方カム板５１は逆転を続はカム５２がＯＣ方向に
達するまでの計１８０°１では何の作用もすることなく
逆転できる。

すなわちハンドル４を１８０°逆転して注湯量を絞って
も、これによって接種剤の供給量は殆んど変化しない。

前記の操作によって暫くの間注湯量が少なくされている
とハンドル４は正転これねばならなくなり、との正転に
よって円板４１．カム板５１は第８図に示す状態に復帰
する。

次に注湯が終り、ハンドル４が前記１８０°を越えて大
きく逆転されるとカム板５１は逆転し、カム５２は前述
のＣ点を通過して三角ストッパー６０を押し上げると共
にカム板５１の突起物５３がフレーム６１の突起物６３
に接触して逆転を阻止され、同時に円板４１は逆転を開
始するが第１０図に示すように引き留めボルト４４の頭
がストッパー６５に接触することによシこれ以上の逆転
は阻止される。

このとき芯線２１は最も弛緩し、接種剤の供給は停止さ
れ、さらにハンドル４が逆転されることにより取鍋１が
引き起きれて注湯が止るか、あるいは取鍋１が水平状態
となシ、注湯の１サイクルが終る。

次に本発明を実施例について説明する。

実施例 この実施例は、１つの鋳型の中に同じ形状の自動車用ブ
ラケット鋳物を得るために同−未件の１〜２３号の鋳型
が準備され、コンベアー上を順次鋳造用取鍋の前に搬送
されてきて注湯される実用生産のだめの鋳造装置による
ものであって、試験結果を第１１図の注湯の鋳込み温度
の経時変化の図、第１２図の各同形の鋳造品につき指定
の４鋳物（ハ。

ト、二およびへ）につき硬度を測定してプロットした図
によって示す。

第１２図において、連続して鋳造した鋳型の１〜２３号
の２３鋳型中、無符号２例えば（３）の口符号。

例えば０の◎符号は次の如き意味を有する。

数字・・・・・・鋳造番号（１〜２３）無符号・・・接
種なし 口符号・・・従来の溶湯流路に接種剤の埋め込み◎符号
・・・本発明の装置による接種剤の供給口符号の８．２
０号は無符号のものと比較すると、各鋳物の硬度（数値
が大きい程硬い）の偏差が少なく、硬度ＨＢ　２３０よ
り大きな値がなく、すなわち品質が均一でかつ軟いこと
を示している。

◎符号の２．１０．２２号は口符号の８，２０号と比較
すると硬度の偏差が至って少なく、硬度ＨＢ　１９０よ
り大きな値のものがなく、さらに品質が均一で軟いこと
を示している。

壕だ第１１図に示すように注湯の鋳込み温度は注湯開始
時の１３８０　Ｃから終了時の１３３０　Ｃとなる８分
２０秒間に冷えており、この温度下降または注湯開始か
らの時間の経過につれて第１２図の後半の１１〜２３号
鋳物では硬度の偏差が大きく、硬い点が多く見られるの
に対して◎符号の２．１０．２２号は温度下降でたけ前
記時間の経過による影響は全く見られない。

上記のように本発明の装置によって注湯流に接種するこ
とにより、均質で軟い鋳造製品が得られることが数値に
よって立証された。

以上に述べたように本発明の接種装置は取鍋の傾動ハン
ドルを正転せたは逆転して注湯を制御する操作に連動し
て自動的に接種剤の投入または投入止めの制御ができる
が、正常の注湯作業中の取鍋傾度の微調整の範囲内のハ
ンドルの逆転によっては接種剤の投入止めの制御がされ
ない点に特徴がある。

本発明の装置は取鍋ハンドルの正・逆転に応じて接種剤
の投入・投入止めをするのであるから、電気制御により
オン・オフ制御すればよいように考えられるが、実は電
気制御は鋳造設備のような高温金属が飛散する環境にな
じまず、本装置が構造簡単で外部動力を要せず、故障発
生のおそれがないことにも特徴がある。

以上球状黒鉛鋳鉄の鋳造に関して説明したが、他の特殊
鋳鉄の鋳造用に本発明の装置および接種剤添加について
の前記方法を適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１つの実施態様が鋳造用取鍋に装着さ
れた状態の正面図、第２図は同上平面図、第３図は接種
剤容器の縦断面図、第４図は第１図中２点鎖線の円で囲
った符号ａの部分の拡大図、第５．６．７　図［ｔレソ
レｉ　４　図Ｖ−Ｖ、　Ｖｌ−Ｖｌ、　ｖＩＩ−■断面
矢視図、第８　、９　、１０図はそれぞれ作動状況の説
明図、第１１．１２図はそれぞれ試験結果を図示した図
である。 １・・・取鍋、２・・・取手、３・・・傾動機構、４・
・・ハンドル、５・・・注湯口、１０・・・支柱、１１
・・・枠、１２・・・水平部材、１３・・・重錘、１４
・・・座、１５・・・接種剤容器、１６・・・°弁座、
１７・・・ニードル弁棒、１８・・・スプリング、２ｏ
・・・レリーズ線、２１・・・芯線、２２・・・可撓管
、３１・・・延長部の軸、４ｏ・・・トルクリミッタ−
１４１・・・円板・４２・・・切り欠き、４３・・・長
円孔、４４・・・引き留めボルト、５ｏ・・・トルクリ
ミッタ−１’５１・・・カム板、５２・・・カム、５３
ｍ突起物、６０・・・三角ストツバ−，６１用フレーム
、６２・・・フレームの先端部、６３．６４・・・突起
物、６５・・・ストッ特許出願人　福島製鋼株式会社 代理人弁理士　封印政治 弁理士秦野拓也

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ｔ　取鍋に装着される鋳鉄注湯流接種装置であってニ レリーズ線の芯線の先端部に接続され引張あるいは弛緩
   制御されるニードル弁棒に対応する弁座を器底に有する
   接種剤容器と； 取鍋傾動機構のハンドル軸の延長部の軸に付設された２
   個のトルクリミッタ−と； 前記２個のトルクリミッタ−の内の１個に装着された円
   板であって、前記レリーズ線の芯線の元端部が前記円板
   上の引き留めボルトにより固定され、かつ前記円板の外
   周に円板逆転防止用切り欠き分有する円板と； 前記２個のトルクリミッタ−の内の他の１個に装着され
   、半径方向にカムを有し、裏面に突起物を有するカム板
   と； 前記円板の外周の切り欠きに嵌合して前記円板が逆転す
   ることを止め、前記カムによって半径方向へ押し上げら
   れることにより前記嵌合が解かれ、前記逆転防止機能が
   なくなる三角ストッパーと； 前記円板が回動することにより、前記引き留めボルトの
   頭部が接触して円板の回動が前記接触位置において阻止
   されるストッパーと；を有し、前記取鍋から鋳型へ溶湯
   が傾注されている間は、前記ハンドル軸の回転に伴なう
   前記円板の回転力により前記１，４１Ｊ−ズ線の芯線が
   引張されることによって前記ニードル弁棒は引き上げら
   れてニードル弁は開いて前記接種剤容器から溶湯流への
   接種剤の供給を続（ｄ、前記溶湯流量を少なくするため
   に前記ハンドル軸が僅かに逆転されても前記接種剤の供
   給１ｄ続行され、溶湯を傾注することを中止する程度に
   前記・・ンドル軸が大きく逆転されると溶湯流と接種剤
   の供給を停止させることができることｅ％徴とする鋳鉄
   注湯流接種装置。