JPH06142120A - 鋳造方法及び鋳造機 - Google Patents

鋳造方法及び鋳造機

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JPH06142120A
JPH06142120A JP4299597A JP29959792A JPH06142120A JP H06142120 A JPH06142120 A JP H06142120A JP 4299597 A JP4299597 A JP 4299597A JP 29959792 A JP29959792 A JP 29959792A JP H06142120 A JPH06142120 A JP H06142120A
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crucible
casting
fulcrum
pouring
mold
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JP4299597A
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Shoji Yamaoka
正二 山岡
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YAYOI STEEL KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料の歩留まりを向上させることができる注
湯性能の優れた鋳造方法及び鋳造機を提供することであ
る。 【構成】 鋳造室1内のるつぼ10で、鋳造材料を溶解
して下方の鋳型の上端湯口に溶解注湯材料を注湯する鋳
造方法において、るつぼ10の前端注湯部19を鋳型7
の湯口8の上方に位置させ、るつぼ10の前端部を回動
支点として、るつぼ後部を上昇させることにより、るつ
ぼ10の前端注湯部19から鋳型湯口8に溶解鋳造材料
を注ぐ。また、その鋳造機として、るつぼ10の前端部
は回動用前端支点部により回動自在に支持され、さらに
るつぼ10の後部は、初期回動用後側支点部により回動
自在に支持され、るつぼ10を、後側支点部を回動支点
として前下がり状に傾動させると共に前端支点部を回動
中心として後部を上昇させる駆動機構39を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用の補綴物、イン
プラント、義歯用金属床、指輪台あるいは機械部品等、
小型で精密な鋳造物を得るための鋳造方法及び鋳造機に
関し、特に、鋳造材料として、チタン等高価な金属を用
いる場合に適した鋳造方法及び鋳造機に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の鋳造方法及び鋳造機を
示しており、ケーシング2により機密状態に保たれた溶
解兼鋳造室1内に、鋳型7が設置され、該鋳型7の上方
にるつぼ10が配置され、該るつぼ10の上方にタング
ステン電極11及びアルゴンガス供給パイプ12が配置
されており、また、ケーシング2には、鋳造室1を真空
に引くための吸引口14が開口し、真空ポンプに接続し
ている。るつぼ10は、前端に注湯部19を有し、後端
部が水平な支点ピン70を介して回動自在に支持され、
係止部72により水平に保たれると共に、適宜の駆動機
構により、後端支点ピン70を回動支点として前端部を
下降させ、それにより前下がり状に傾斜させて、注湯す
るように構成されている。鋳型7の湯口8には、大きく
上向きに開口する摺鉢面73が形成されている。
【0003】鋳造方法としては、たとえば、ケーシング
2の図示しない開閉ハッチを開けて、仮想線のように水
平状態に保たれたるつぼ10の上にチタンのインゴット
Mを載せ、ハッチを閉じる。そして、鋳造室1内を真空
に引いた後、アルゴンガス供給パイプ12から鋳造室1
内にアルゴンガスを導入し、アルゴンガス雰囲気内で、
タングステン電極11により、インゴットMをアーク溶
解する。次に、るつぼの係止部72を外して、駆動機構
により、後端支点ピン70を回動支点としてるつぼ10
の前端部を下降させることにより、るつぼ10を前下が
り状に傾斜させ、鋳型7の湯口8にチタン溶湯を注ぐ。
注湯中は、鋳型7は、たとえばターンテーブル機構等を
利用して回転している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図10のように、るつ
ぼ10の後端支点ピン70を回動支点として、前端部を
下降させることにより注湯する方法及び鋳造機では、る
つぼ10を傾斜させるに従い、注湯途中において、前端
注湯部19が前後方向及び上下方向に移動することにな
るので、注湯位置が変化し、チタン溶湯が湯口8の中心
に的中する率が小さく、溶湯の殆んどは、まず摺鉢面7
3に落ちて、そこを流れてから湯口8に入り込むことに
なる。そのため、摺鉢面73に多くのチタン溶湯がへば
り付き、湯通路内にまで流れ込む量が少なくなる。すな
わち、チタン材料の歩留まりが悪く、不経済である。し
かも、一度へばり付いてしまったチタンは、質の低下か
ら、そのまま再利用することができず、一層不経済であ
る。ちなみに、従来方法及び従来機では、20gの鋳造
物を製造するために、50gのチタン材料を使用してお
り、30gが無駄になっている。
【0005】本発明の目的は、注湯時において、溶解鋳
造材料を、鋳型の湯口から外れることなく的確に落下供
給できるようにすることにより、材料の利用効率を高く
確保できる鋳造方法及び鋳造機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による鋳造方法
は、鋳造室内のるつぼで、鋳造材料を溶解して下方の鋳
型の湯口に溶解注湯材料を注湯する鋳造方法において、
るつぼの前端注湯部を鋳型の湯口の上方に位置させ、る
つぼの前端部を回動支点部として、るつぼ後部を上昇さ
せることにより、るつぼの前端注湯部から鋳型湯口に溶
解鋳造材料を注ぐことを特徴としている。
【0007】また、一層確実に注湯できるように、上記
鋳造方法において、るつぼの前端部を回動支点部として
るつぼ後部を上昇させる前に、るつぼの後側回動支点部
を回動支点として、るつぼ内の溶解鋳造材料が滴下しな
い程度の角度で、前端注湯部を下降させる。
【0008】上記鋳造方法を実施する鋳造機として、鋳
造室内に配置されたるつぼで、鋳造材料を溶解して下方
の鋳型の湯口に溶解鋳造材料を注ぐ鋳造機において、上
記るつぼの前端部を、鋳型の湯口の上方に配置すると共
に前端回動支点部に回動自在に支持し、るつぼの前端回
動支点部を回動中心として後部を上昇させる駆動機構を
備えている。さらに、るつぼの後部を、初期傾斜用後側
回動支点部に回動自在に支持し、駆動機構として、るつ
ぼ後部を上昇させる機構に加え、その前段階で、後側回
動支点部を中心としてるつぼ前端部を下降させる機構を
備えている。
【0009】
【実施例】図1乃至図5は本発明にかかる鋳造機であっ
て、特に、チタンを材料として、歯科用の義歯台床等を
鋳造するための鋳造機である。全体の縦断面図を示す図
1において、溶解兼鋳造室1は、ケーシング2により機
密状態に保たれると共に、図示しない開閉ハッチを備え
ており、上半部が溶解部、下半部が鋳造部となってい
る。鋳造部として、ケーシング2の底部に、ベット3及
び回転テーブル5を介して鋳型7が設置されており、鋳
型7の上方に、カーボン製のるつぼ10が配置されてい
る。上記ベット3は前後及び左右方向位置調整自在であ
り、回転テーブル5は図示しない回転用モータに連結さ
れて、所望の速度で回転自在である。溶解部として、上
記るつぼ10と、該るつぼ10の上方にタングステン電
極11及びアルゴンガス供給パイプ12が設けられてい
る。タングステン電極11は垂直状態に保持されると共
に、外部のアーク発生用直流電源の負側端子に接続し、
るつぼ10は、アーク発生用直流電源の正側端子に接続
している。アルゴンガス供給パイプ12は、開閉バルブ
等を介してアルゴンガス供給部15に接続している。ま
た、ケーシング2には、鋳造室1を真空に引くための吸
引口14が開口しており、吸引口14は、開閉バルブ等
を介して真空ポンプ16に接続している。
【0010】るつぼ10は、支点軸25を介して、脚台
37及び軸受ケース40等の支持機構によりケーシング
2に支持されると共に、浮動レバー20、揺動レバー2
1,22、リンク32、駆動レバー35及び操作ハンド
ル47等よりなる駆動機構39により、外部から傾動操
作自在となっており、図2及び図3は、その支持機構及
び傾動用の駆動機構の詳細を示している。
【0011】図1の要部の斜視図を示す図3において、
るつぼ10は、その上面に材料溜用の球面状凹部18を
有すると共に、前端縁の左右方向幅中央部に円筒切欠き
状の注湯部19を有している。支点軸25は、るつぼ1
0の後側回動支点部となるものであって、るつぼ10の
後方に水平に配置されており、支持軸25の左端部は、
ケーシング底部に立設された脚台37に回動自在に支持
され、支点軸25の右端部は、操作ハンドル47を一体
に備えたスリーブ41を介して、軸受ケース40に嵌合
支持されており、該軸受ケース40は、ボルト50によ
り、ケーシング2の側壁に固着されている。
【0012】揺動レバー21,22は、るつぼ10の左
右両側に1対配置されており、揺動レバー21,22の
後端部はボルト26により支点軸25に固着されて、支
点軸25と一体的に回動するようになっており、揺動レ
バー21,22の前端部は、るつぼ10の前端部に螺着
された左右1対の段付きのボルトピン23,24に回動
自在に嵌合している。上記段付きボルトピン23,24
は前端回動支点部となるものであって、互いに同一軸芯
で水平に配置されている。
【0013】浮動レバー20は、右側の揺動レバー22
とるつぼ10の間に配置されており、前記右側のボルト
ピン24及び後側の皿ボルト28によりるつぼ10の右
側面に固着され、るつぼ10と一体的に移動するように
なっている。浮動レバー20の下面には、下開きの切欠
き30が形成されており、該切欠き30は支点軸25に
上方から係合し、上方へ抜き差し自在となっている。浮
動レバー20の後部は、支点軸25よりさらに後方へと
延びており、後端部は、ピン31、リンク32及びピン
33を介して駆動レバー35の先端部に枢着連結されて
いる。
【0014】駆動レバー35は、ボルト51によりスリ
ーブ41に固着されており、スリーブ41と一体的に支
点軸芯回りに回動する。支点軸25に対する駆動レバー
35の相対的な回動により、リンク32を介して浮動レ
バー20を、前端のピン23,24の軸芯回りに上方に
回動するようになっている。
【0015】図2において、スリーブ41は、軸受ケー
ス40の先端に固着された軸受メタル52により、軸受
ケース40に対して回動自在に嵌合しており、ハンドル
47の筒部分の外周面は、Oリング54を介して軸受ケ
ース40の内周面に回動自在に嵌合している。
【0016】支点軸25は、スリーブ41及びハンドル
47の内周面に嵌合しているが、ハンドル47との嵌合
部分において、弾性材製摩擦リング56を介して動力伝
達可能となっており、摩擦リング56の摩擦力の範囲内
で、ハンドル47から支点軸25へ回動トルクが伝達さ
れるようになっている。上記摩擦リング56は、ハンド
ル47の内周めねじ孔の底面に嵌め込まれ、該めねじ孔
に螺着された摩擦力調節ねじ57により軸方向に圧縮さ
れて、それにより支点軸25の外周面に一定の摩擦力で
圧接している。
【0017】すなわち、操作ハンドル47を回動するこ
とにより、一定の回転トルク内で摩擦リング56を介し
て支点軸25を回動することができ、この支点軸25の
回動により、揺動レバー21,22と共に支点軸25回
りにるつぼ10を前下がり状に傾動(下降)させること
ができる。
【0018】また、後述のストッパーピン46及び円弧
形溝45による支点軸回動量規制機構により、支点軸2
5の回動を規制し、支点軸25に対してスリーブ41を
回動させることにより、駆動レバー35、リンク32及
び浮動レバー20を介して、前端ボルトピン23,24
を回動支点部として、るつぼ10の後部を上昇させるよ
うになっている。
【0019】次に、支点軸25及びスリーブ41の回動
量の規制機構を説明する。図3において、支点軸25の
回動量の規制機構として、支点軸25の左端部に初期傾
斜量規制用のホイール44がねじ43により固定され、
ホイール44に、支点軸25と同一軸芯の初期傾斜量規
制用の円弧形溝45が形成されている。一方、該円弧形
溝45に係合するストッパーピン46は、脚台37に固
着されている。ホイール44は、ねじ43を緩めること
により、支点軸25に対する相対的な円周方向位置が調
節できるようになっており、それにより、支点軸25の
最大回動量が調節される。
【0020】スリーブ41の回動量規制機構として、駆
動レバー35の側面に、支点軸25と同軸芯の円弧形溝
48が形成され、一方、これに対向する軸受メタル52
の外周には、保持リング59が嵌着されて、該保持リン
グ59に、上記円弧形溝48に係合するピン49が着さ
れている。保持リング59は、図2に示すようにねじ5
8により軸受けメタル52に固定されており、ねじ58
を緩めて保持リング59を回動調節することにより、ピ
ン49の円周方向位置が調節できるようになっており、
それにより、スリーブ41の最大回動量が調節される。
【0021】次に材料の溶解から鋳造までの製造方法全
体を説明する。 (1)図1において、鋳型7を回転テーブル5上に装着
し、水平状態のるつぼ10の上に、溶解鋳造材料として
チタンのインゴットMを載せ、開閉ハッチ等を閉じてケ
ーシング2内を密封状態とする。
【0022】(2)真空ポンプ16を作動させて、ケー
シング2内の空気を吸引口14から吸引し、ケーシング
2内を高真空状態とする。
【0023】(3)アルゴンガス供給パイプ12からア
ルゴンガスを供給し、アルゴンガス雰囲気内において、
電極11とるつぼ10間でアークを発生させ、インゴッ
トMをるつぼ10上で溶解する。
【0024】(4)回転テーブル5により鋳型7を水平
に高速回転させ、所定回転数に達した後、るつぼ10を
傾動させて、前端注湯部19から回転中心の湯口8にチ
タン溶湯を注ぎ、鋳造を完了する。
【0025】次に、るつぼ10を傾動する方法を詳しく
説明する。 (1)図4及び図5はるつぼ10が水平な状態を示して
おり、浮動レバー20の切欠き30は支点軸25に係合
しており、駆動レバー35は、その円弧形溝48の矢印
A方向側の端部付近がピン49部分に位置している。ま
た、図5に示すように、ホイール44の溝45は、その
矢印A方向側の端部付近がピン46部分に位置してい
る。
【0026】(2)図3のハンドル47を矢印A方向に
回動する。これにより、支点軸25は摩擦リング56の
摩擦力を介してスリーブ41と一体的に矢印A方向に回
動し、るつぼ10は、揺動レバー21,22と共に後側
の支点軸25を回動中心として矢印A方向に回動して、
前下がり傾斜状に下降し、図6のように前端注湯部19
が鋳型7の上端湯口8に近づく。
【0027】(3)図6は、るつぼ10上のチタン溶湯
M' が滴下する略直前程度まで傾斜した状態、すなわち
初期傾斜状態であり、この状態までくると、図7のよう
にホイール44の円弧形溝45の矢印B方向側の端縁が
ピン46に当接し、支点軸25の回動は停止される。な
お、この時、駆動レバー35も支点軸25と一緒に同一
角度、矢印A方向に回動しているので、駆動レバー35
と揺動レバー21,22との回動方向の相対な位置関係
は変化していない。上記初期傾斜状態の角度Xは、鋳造
材料の溶解度合いあるいは粘性度等に応じて決定される
が、ホイール44の回動方向位置を調節することによ
り、概ね10°〜15°の範囲で設定される。
【0028】(4)図6の状態からさらに、図3のハン
ドル47を矢印A方向に回動すると、図7のように支点
軸25の回動は、ホイール44の円弧溝45とピン46
の係合により規制されているので、回動方向に固定され
た支点軸25に対して、図2の摩擦リング56がスリッ
プし、支点軸25回りにハンドル47及びスリーブ41
が相対的に図6の矢印A方向に回動する。これにより、
図8のように支点軸25に対して駆動レバー35が矢印
A方向に回動し、リンク32を介して浮動レバー20の
後端部を、前端ピン23,24を回動支点部として矢印
C方向に上昇させる。これと一体的にるつぼ10も、前
端ピン23,24を回動支点部として後端部が上昇し、
前端注湯部19から湯口8へとチタン溶湯M' を供給す
る。
【0029】(5)駆動レバー35の回動量に応じて図
9のようにるつぼ10の傾斜角度が増加していくが、最
大傾斜角(たとえば60°)まで達すると、ピン49に
駆動レバー35の円弧形溝48の端縁が当接し、駆動レ
バー35の回動が規制される。このように、注湯中、前
端注湯部19側をほぼ支点として後部を上昇させること
により、るつぼ10を傾斜させるので、注湯部19の位
置が注湯中に変化することが殆どなく、確実に湯口8に
チタン溶湯M’を注入することができる。
【0030】なお、注湯完了後、るつぼ10を元の水平
状態に戻す場合には、図3の操作ハンドル47を矢印B
方向へと戻す。そうすると、まず、スリーブ41と共に
支点軸25が矢印B方向に回動し、図9のような駆動レ
バー35との相対関係の状態を保ちつつ、全体として矢
印B方向に戻る。一定角度戻ると、図3の脚台37のピ
ン46にホイール44の円弧形溝45のB方向端縁が当
接して、支点軸25の回動が規制される。さらに、操作
ハンドル47を矢印B方向に回動すると、今度は、固定
された支点軸25に対してスリーブ41及び駆動レバー
35が矢印B方向に回動し、それにより、浮動レバー2
0及びるつぼ10の後端部が前端支点部回りに下降し、
るつぼ10が水平状態となった時点で、切欠き30が支
点軸25に係合する。
【0031】
【別の実施例】図示の実施例は、鋳型を回転してその遠
心力により溶湯を確実に鋳型内へと充填する鋳造機に適
用した例であるが、上部溶解部と下部鋳造部とを隔離し
て、注湯中、鋳造部を減圧してその上部との圧力差を利
用して、チタン溶湯を充填する方式の鋳造機など、各種
鋳造機に適用できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
るつぼ10を傾斜させて鋳型7の湯口8に溶解鋳造材料
を注湯する場合に、湯口8の上方に位置する前端注湯部
19を固定して、そこを回動支点部としてるつぼ10の
後端部を上昇させるようにしているので、注湯中に、注
湯部19の位置が、上下、左右あるいは前後にいずれに
も変動することはなく、所定の注湯位置を保つことがで
き、的確に溶解鋳造材料を湯口8へと投入することがで
きる。したがって、従来のように、溶解鋳造材料が湯口
8の周囲にへばりつくことによる材料の歩留まりの低下
を防ぎ、材料費の節約になる。とくに、歯科用材料のチ
タン等、高価な材料を使用する場合には、きわめて好都
合である。
【0033】また、るつぼ10の前端部を回動支点部と
してるつぼ後部を上昇させる前に、るつぼ10の後部支
点部を回動支点として、るつぼ10内の溶解鋳造材料が
滴下しない程度の角度で、前端注湯部19を下降させる
ようにすることにより、注湯前にるつぼ10の注湯部1
9を鋳型7の湯口8に近づけて、湯口8との位置わせの
精度を向上させることができる。
【0034】さらに、るつぼ10の後部上昇行程の前に
前端部を下降させるようにすることにより、るつぼ10
の全体としての上下幅の移動範囲を小さくすることがで
き、上方の電極11と下方の鋳型7との間の上下幅スペ
ースを小さくしながらも、所定の大きさの傾斜角度を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる鋳造機の全体縦断面図であ
る。
【図2】 図1のII−II断面拡大図である。
【図3】 図2の斜視図である。
【図4】 溶解作業時の状態を示す図2のIV−IV断面図
である。
【図5】 溶解作業時の状態を示す図2のV−V断面図
である。
【図6】 初期傾斜時の状態を示す図4と同様の断面図
である。
【図7】 初期傾斜時の状態を示す図5と同様の断面図
である。
【図8】 注湯途中の状態を示す図4と同様の断面図で
ある。
【図9】 注湯の最終段階の状態を示す図4と同様の断
面図である。
【図10】 従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 鋳造室 2 ケーシンング 7 鋳型 8 湯口 10 るつぼ 11 電極 19 前端注湯部 25 支点軸(後側回動支点部) 23,24 ボルトピン(前端回動支点部) 39 駆動機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造室内のるつぼで、鋳造材料を溶解し
    て下方の鋳型の湯口に溶解注湯材料を注湯する鋳造方法
    において、るつぼの前端注湯部を鋳型の湯口の上方に位
    置させ、るつぼの前端部を回動支点部として、るつぼ後
    部を上昇させることにより、るつぼの前端注湯部から鋳
    型湯口に溶解鋳造材料を注ぐことを特徴とする鋳造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鋳造方法において、るつ
    ぼの前端部を回動支点としてるつぼ後部を上昇させる前
    に、るつぼの後側を回動支点部として、るつぼ内の溶解
    鋳造材料が滴下しない程度の角度で、前端注湯部を下降
    させることを特徴とする鋳造方法。
  3. 【請求項3】 鋳造室内に配置されたるつぼで、鋳造材
    料を溶解して下方の鋳型の湯口に溶解鋳造材料を注ぐ鋳
    造機において、上記るつぼの前端部を、鋳型の湯口の上
    方に配置すると共に前端回動支点部に回動自在に支持
    し、るつぼの前端回動支点部を回動中心として後部を上
    昇させる駆動機構を備えていることを特徴とする鋳造
    機。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の鋳造機において、るつぼ
    の後部を、初期傾斜用後側回動支点部に回動自在に支持
    し、駆動機構として、るつぼ後部を上昇させる機構に加
    え、その前段階で、後側回動支点部を中心としてるつぼ
    前端部を下降させる機構を備えていることを特徴とする
    鋳造機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008511448A (ja) * 2004-09-02 2008-04-17 ユニバーシティ・オブ・ケープ・タウン キャスティング法および装置
CN110508772A (zh) * 2019-08-24 2019-11-29 浙江深澳机械工程有限公司 一种离心铸管机的无机头轴承式离心主机

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