JPS6024439Y2 - 香水噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は手軽に携帯できる香水噴霧器に関し、香水が器外
に洩れたり水滴となって噴霧されるようなことがなく、
細やかな霧状に噴霧されるように工夫したものである。

本案を実施例である添付の図面について説明する。

香水が充填されるべき容器１の口部には、その天壁２ａ
の中心部に貫通孔２ｂを穿設した蓋体２を螺着し、この
蓋体２には天壁２ａを貫通して毛細管３を設け、その上
端が天壁の上面と面一に、下端が容器１内の下底部に達
するように設けるとともに、天壁２ａの内部に空室４を
形威し、空室４にはこれと容器１内とを連通ずる小孔５
および天壁２ａ上面に小孔６を穿設しである。

蓋体２の上にはエアーポンプのシリンダーとなるべき筒
体７を配設する。

筒体７内においては底壁７ａを上方に貫通する突起筒８
を中心に形成し、その下方突出部分を前記蓋体２の貫通
孔２ｂに嵌挿し、その下端にビス９を螺着し、突起筒８
の下端を閉塞するとともに蓋体２と筒体７とを枢着して
一体的とする。

突起筒８内の上方部分はパツキン１０を具えピストン作
用を行う押体１１のガイドとなる。

筒体７の底壁７ａの下面には第２図、第４図より解るよ
うに、蓋体２に設けた毛細管３の上端と対向する部分を
掘削して混合室１２を形威し、該混合室１２と突起筒８
内とに連通して高圧空気の噴気孔１３を、また突起筒８
の上部には高圧空気が供給されるべき通気孔１４を穿設
する。

さらに、底壁７ａには蓋体２の天壁内に設けた空室４に
通じる小孔６の上面開口に合致し得て器外部に連通ずる
小孔隠遁１５を設ける。

筒体７にはその外部に装飾等を施した外装環１６を覆着
し、この外装環１６には混合室１２部分に噴霧口１７を
、小孔隠遁１５の開口部分に合致する孔１８を設ける。

また蓋体２の外囲には容器１の下方から装飾等を施した
外装筒１９を装着する。

このようにして下方の容器１および蓋体２部分と上方の
筒体７部分とがビス９を装着することにより互いに捩っ
て回動し得るよう連結し、突起筒８を通って高圧空気が
容器内に漏洩しないようビス９の頭部と蓋体２の内面と
の間にはリング状パツキン２０を介在しである。

その他図面において、２１は押体１１を上方位置に復帰
させるバネ、２２は上端が押体１１に連結され下端が突
起筒８内を摺動するようにした押体１１の案内杆である
。

作用 容器１内に充填した香水液は、毛細管現象により、例え
ば直径０．６ｍ程度の微細孔を有する毛細管３を伝って
その上端である混合室１２への開口部にまで遡る。

押体１１を強く押圧し、例えば第２図点線で示す位置ま
で押し下げると、筒体７内の空気は加圧され該加圧空気
は通気孔１４を経て噴気孔１３より混合室１２内に送り
込まれ、さらに噴霧口１７より器外に噴出され、毛細管
１０の上端開口部に滲溜している香水液は霧吹きの原理
によって細かな霧状となって噴霧口１７より器外に噴霧
されることとなる。

押体１１の圧下を解除すれば押体はバネ２１の弾発力に
よって元の位置に復帰させられる。

かかる操作を繰返せば、香水液は次第に減じ、容器１内
の空気圧が低下するが、その際空室４内の空気が０．６
Ｗｒｎ程度の小孔５を介して容器１内に補給され容器１
内を大気圧に保ち、また、空室４内へは外装環１６に設
けた孔１８、および筒体７に設けた小孔隠遁１５を介し
て小孔６より外気が補給される。

次に、この香水噴霧器が体温等による温度上昇その他急
激な変化により容器１内の圧力が外気圧よりも高くなっ
た場合（香水液は一般にアルコール溶液であって温度の
上昇にともなって蒸気圧が急激に上昇する恐れがある。

）容器は小孔５、空室４、小孔６、小孔隠遁１５と連通
ずるため容器１の内圧によって香水液が押し出される欠
点は無い。

すなわち空室４は減圧室としての役目を果たすことにな
る。

また、本曇が転倒し香水の一部が空室内に漏洩するよう
なことがあっても一担空室４に溜められる為これが小孔
隠遁１５を経て器外に洩れるのを極力防止することがで
き、ことに毛細管３は細くて内部に香水液が滲溜してい
るため容器内への空気の流入が絶たれ空室４内にも多量
の香水液が流入するようなおそれはない。

次に、噴霧以外のとき例えば携帯時には外装環１６によ
って覆われた筒体７の部分と、それより下方の部分とを
捩じって関係位置をずれせておけば第３図に示すように
、毛細管１０の上端開口部および空室４に通じる小孔６
はともに筒体７の底壁７ａによって閉塞されるため香水
液が漏出するようなことは全くなくなる。

上述の実施例では空室４を蓋体２の天壁内に設けである
が、逆に筒体７の底壁７ａ内に；あるいは、天壁２ａ上
面と底壁７ａ下面のいずれか一方または双方に凹座を設
けて形成しても良く、要は容器１内と器外とに連通ずる
小孔、小孔隠遁の途中に結果として空室４が構成され得
ればよい。

本案品における空室４およびここに通じる小孔５．６等
を廃した場合は、容器１内を大気圧とバランスし得ない
結果毛細管３よりの香水液の円滑な供給が阻止せられ充
分に噴霧し得ないばかりか、容器１に温度上昇等による
内圧が加わった場合毛細管を通って香水液が急激に噴出
することになる。

また空室４を廃し、小孔５，６を一本の孔として小孔隠
遁１５に連通させた場合は器体を転倒させたときに、香
水液が直接器外に漏出する危険があり、ことに転倒させ
た状態で容器１内に内圧が加わるようなことがあると多
量の香水液の漏出を来す可能性がある。

本案によれば、容器１内に充填した香水液が不用意に漏
出したり、大粒で噴射されるようなことがなく、常に細
やかな霧状として噴霧することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本案香水噴霧器の実施例を示すもので、第１
図は全体の斜視図、第２図は噴霧時の縦断面図、第３図
は噴霧以外の時の縦断面図、第４図は筒体だけの下方斜
視図である。 １・・・・・・容器、２・・・・・・蓋体、２ａ・・・
・・・天壁、２ｂ・・・・・・貫通孔、３・・・・・・
毛細管、４・・・・・・空室、５，６・・・・・・小孔
、７・・・・・・筒体、８・・・・・・突起筒、９・・
・・・・ビス、１０・・・・・・パツキン、１１・・・
・・・押体、１２・・・・・・混合室、１３・・・・・
・噴気孔、１４・・・・・・通気孔、１５・・・・・・
小孔隠遁、１６・・・・・・外装環、１７・・・・・・
噴霧口、１８・・・・・・孔、１９・・・・・・外装筒
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 容器１の口部に、上端がその天壁２ａ上面に開口し
   下端が容器１内の下底部に達する毛細管３を具えた蓋体
   ２を装着し、その上方にはエアーポンプとなるべき筒体
   ７を配設し、該筒体７の底壁７ａには前記毛細管３の開
   口部上に、器外へ向けて噴霧口１７を具えその内部に混
   合室１２を設けるとともに、蓋体２の天壁２ａと筒体７
   の底壁７ａとに亘り容器１内と器外に連通し得る小孔５
   ，６および小孔隠遁１５を設けその途中に空室４を設け
   てなる香水噴霧器。 ２ Ｍ体２と筒体７とを平面的に回動し得るように枢着
   し、毛細管３上端開口および小孔６を閉塞し得るように
   してなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の香水噴霧
   器。