JPS6024390B2 - 冷蔵庫等の扉開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷蔵庫等の貯蔵室の前面関口部に左、右両開
きの扉を設け、上記貯蔵室の前面閉口部中央の仕切壁を
なくした場合の扉開閉装置に関するものである。

従来、第１図に示す如く前面閉口部中央の仕切壁をなく
した貯蔵室１に左右両開きの扉２，３を設けた冷蔵庫が
有るが、此の種のものでは扉２，３を開閉自在に松支す
るヒンジ機構が一点固定式のものであったから種々の欠
点を有していた。

即ち、扉２，３の端面２ａ，３ａを狭めれば狭める程扉
２，３の枢支部を冷蔵庫本体４のＢ点（第２図示）に近
づけなければならす、実際問題として扉２，３の端面２
ａ，３ａの間隔を全くなくすということができない。そ
れというのも、扉２，３には厚みがあり、その端面２ａ
，３ａの内端部２ｂ，３ｂと外端部２ｃ，３ｃとではヒ
ンジ機構の松支部からの距離が異なり、それ故ヒンジ機
構の枢支部が上記Ｂ点より若干でも前方に位置すればこ
こを支点として扉２，３が回動するため上記扉２，３の
内端部２ｂ，３ｂが互いに干渉し合い、扉２，３を開閉
操作することができない。又、仮に、上記Ｂ点で扉２，
３を枢支することができたとしても（実際には極めて困
難であるが・・・・・・）扉２，３の開成時には第２図
に示す如く扉２，３の厚み十パッキン５，６の厚み分の
ａ寸法だけ冷蔵庫本体４の側壁より外方に突出する状態
となり、冷蔵庫の設置スペースを大きくしたり、隣接す
る他の器物にあたり扉２，３を損傷するという欠点が有
る。以上の理由から従来のものにあっては、扉２，３の
端面２ａ，３ａに間隔を形成することは構造上避けられ
ず、この間隔を密閉するためにパツキン５，６に磁石入
りの可榛性ひれ部５ａ，６ａを設け、この可擬性ひれ部
５ａ，６ａを重ね合わせることにより貯蔵室１と外気と
を遮断する等種々の工夫を必要とするものであった。

本発明は上述事項に鑑みて工夫されたもので、左右扉の
開閉操作時における扉端面の干渉をヒンジ機構の枢支部
の変位により吸収することにより従釆欠点を解消せんと
したものである。

以下図示の一実施例により詳細に説明する。

１１は貯蔵室を形成する断熱箱体からなる冷蔵庫本体に
して、その前面関口部には左右の断熱性の扉１２，１３
を上下ヒンジ機構により開閉自在に枢支している。

１４は扉１２，１３の端面及び内周緑部に沿って配設さ
れたパッキンである。

このパッキン１４は、扉１２，１３の閉成時冷蔵庫本体
ｉｌの前面関口綾部及び対向する扉端面のパッキンに密
着し貯蔵室内の冷気漏れを防止する。この場合、扉１２
，１３のヒンジ機構が従釆のように固定されていると、
扉開閉時において扉端面に干渉作用が生じるが、本発明
に於いてはヒンジ機構の枢支部を変位させることにより
これを吸収するものである。以下、ヒンジ機構の具体的
構成について説明する。

尚、上、下、左、右のヒンジ機構は全て同一構造である
。１５は冷蔵庫本体１１側にビス等にて固着されるヒン
ジ本体にして、長方形状の取付基部１６と該取付基部１
６の一端部より突出する受片１７とを一体成型してなり
、この受片１７の末端側上面にはスライダー１８の一端
部を回動自在に枢支する枢軸１９を突出形成している。

上記スライダー１８はその先端部に上記扉１２或いは１
３の一端部を回動自在に枢支する回転軸２０を立設し、
その右側縁部には該スライダー９８を常時扉の閉成方向
に附勢するスプリング２Ｑの一端部を孫止する切欠部２
２を形成している。従って、扉１２，１３はスライダー
１８の回動力により常に開成方向に附勢される。２３は
煩斜面２３ａ，２３ｂ及び隆起部２３ｃを有するカム状
突部にして、冷蔵庫本体１１脚に設けられている。

この実施例に於いてカム状突部２３はヒンジ本体１５に
一体に成型されているが、ヒンジ本体１５とは別体に設
けることも可能である。２４は扉１２，１３に取り付け
られた係止具にして、その先端部には上記カム状突部２
３に孫脱自在となる回転ローラー２５を設けてなり、該
回転ローラー２５のカム状突部２３への係合時扉１２，
１３を閉成状態に維持する。

この回転ローフー２５は上記カム状突部２３の煩斜面２
３ａ及び２３ｂへの滑動をより円滑にするために合成樹
脂材で形成されている。尚、扉１２，１３とスライダー
１８の回転軸２０の位置関係は、該扉１３，１４を直角
に開成した場合、その扉１２，１３の前面と冷蔵庫本体
１１の側面とが略面一となるように、第８図に示す如く
回転軸２０の中心部０から扉１２，１３の前面までの寸
法ｂと該中心部０から扉１２，１３の側面までの寸法Ｃ
とが同一寸法となるように設定している。

ここで本発明装置の動作について説明する。

今、第８図に示す扉１２，１３の開成状態から扉１２，
１３を開成していくと、係止具２４の回転ローラー２５
はカム状突部２３の額斜面２３ａ上を糟鱗し、この滑動
によってスライダー１８はスプリング２１の附勢力に抗
して右方に摺勢し、扉１２もまた右方に摺動する。而し
て、第９図に示す如く上記回転ローラー２５がカム状突
部２３の隆起部２３ｃを乗り越えた時、扉１２，１３の
枢支部（回転軸２０）と扉１２，１３の内側端縁とが同
一平面上となり、扉１２，１３の寸法が最大となるが、
上記松支部の変位も最大となるので、上記扉１２，１３
の内側端縁が相互に干渉しない。

以後、該扉１２，１３はスライダー１８の回転軸２０を
中心に回動する。次に、扉１２，１３を閉成する場合で
あるが、前記操作とは逆に扉１２，１３を上記回転軸２
０を支点として閉成方向に回動すると、上記係止具２４
の回転ローラー２５は前記スライダー１８の復帰により
先ず最初にカム状突部２３の額斜面２３ｂのＰ点にあた
り、更に扉１２，１３を開成方向に強〈押圧すると、上
記回転ローラー２５はカム状突部２３の懐斜面２３ｂに
沿って隆起部２３ｃ側へと沼勤する。この沼動によって
スライダー１８はスプリング２１の附勢力に抗して枢軸
１９を支部こ反時計方向に回動し、扉１２，１３端面の
干渉を防止する。而して、上記回転ローラー２５がカム
状突部２３の隆起部２３ｃを乗り越えると、スプリング
２１の附勢力によってスライダー１８が枢軸１９を支点
として時計方向に回鰯し、回転ローラー２５はカム状突
部２３の傾斜部２３ａを滑動して、第８図示の扉１２，
１３の閉成状態に復帰する。本発明は、以上の如く機器
本体側に取り付けられるヒンジ本体と、該ヒンジ本体に
枢軸を以つて回動自在に松支され且つ常時スプリングに
て扉の開成方向に附勢されるスライダーと、該スライダ
ーの遊端部に回転軸を以つて回動自在に橘支される扉と
、機器本体側に取り付けられ且つ煩斜面を有するカム状
突部と、上記扉側に取り付けられ且つ上記カム状突部に
係脱自在となる回転ローフーを有する係止具とを備えた
ものであるから、扉の遊端部での干渉がなくなるのみな
らず、従来のように扉遊端部に間隙を形成する必要がな
いので、極めて簡単且つ安価に製作することができ、又
、上記ヒンジ本体とカム状突部とを一体に形成している
ためヒンジ機構を小型にしかも堅固に製作することがで
き、その取り付け操作も簡単、確実となり、容易に損傷
することがないという顕著な効果を奏し得るものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来冷蔵庫の要部平面断面図、第２図は従来冷
蔵庫の一部拡大図、第３図は本発明装置を備えた冷蔵庫
の外観斜視図、第４図は同上冷蔵庫の一部拡大断面図、
第５図は同上冷蔵庫に用いられる扉の裏面斜視図、第６
図は同上冷蔵庫の扉開成状態図、第７図は本発明装置に
用いられるヒンジ機構部の分解構成斜視図、第８図及び
第９図は本発明装置の動作説明図を示す。 １１：機器本体（冷蔵庫本体）、１２，１３：扉、１４
：パツキン、１５：ヒンジ本体、１８：スライダー、１
９：枢軸、２０：回転軸、２１：スプリング、２３：カ
ム状突部、２４：係止具、２５：回転ローフ一〇第１図 第２図 第３図 第４図 第６図 第５図 第７図 第８図 第９図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 機器本体側に取り付けられるヒンジ本体と、該ヒン
   ジ本体に枢軸を以つて回動自在に枢支され且つ常時スプ
   リングにて扉の閉成方向に附勢されるスライダーと、該
   スライダーの遊端部に回転軸を以つて回動自在に枢支さ
   れる扉と、機器本体側に取り付けられ且つ傾斜面を有す
   るカム状突部と、上記扉側に取り付けられ且つ上記カム
   状突部に係脱自在となる回転ローラーを有する係止具と
   を備えた事を特徴としてなる冷蔵庫等の扉開閉装置。 ２ 機器本体側に取り付けられるヒンジ本体と、該ヒン
   ジ本体に枢軸を以つて回動自在に枢支され、且つ常時ス
   プリングにて扉の閉成方向に附勢されるスライダーと、
   該スライダーの遊端部に回転軸を以つて回動自在に枢支
   される扉と、機器本体側に取り付けられ且つ傾斜面を有
   するカム状突部と上記扉側に取り付けられ且つ上記カム
   状突部に係脱自在となる回転ローラーを有する係止具と
   を備えた冷蔵庫等の扉開閉装置に於いて、上記ヒンジ本
   体にカム状突部を一体に形成した事を特徴としてなる冷
   蔵庫等の扉開閉装置。 ３ 上記回転ローラーを合成樹脂材で形成した事を特徴
   としてなる前記特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   冷蔵庫等の扉開閉装置。