JPS6023787Y2 - テ−プレコ−ダ等のテ−プ走行停止検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープレコーダー等のテープ走行停止装置に関
する。

一般にカセット式テープレコーダーにおいてテープの録
音、再生、早送り、巻戻し等の動作時にテープが所定量
、移送されそれ以上テープの走行が出来なくなるとテー
プの走行は停止する。

一方、その際テープ送行系機構は依然として動作してい
る為に停止状態にあるテープに有害な力が作用する。

その為にテープの性能を劣化させるばかりでなくテープ
送行系機構も害することとなり、この解決策として従来
は（１）テープ終端において発生するテープテンション
の増加量を検出するか、（２）テープの巻取リールの回
転停止を電気的に検出することにより前記テープ送行系
機構の動作を停止する如く構成していた。

しかしながら、これらの方式のうち（１）では検出子を
直接、テープの接触させる為にテープを損傷させると共
にテープ送行系機構へも悪影響を及ぼす。

また（２）の方式では高価になる等の欠点があった。

上記した欠点を解消するために、テープの正逆方向への
走行に連動して回転駆動する第１の回転体とテープの走
行とは無関係に回転駆動する第２の回転体とを設けてテ
ープの走行が停止すると検出レバーを作動させ、これに
より駆動系を停止させるようにした自動停止装置が提案
されているが、そのための機構として極めて複雑な構成
を余儀なくされており、コストアップとならざるを得な
い。

本考案の目的は上記した欠点を解消し、テープに不要な
張力を加えることなくテープの停止状態を機械的に検出
することができ、しかもその構成をきわめて簡単になし
得るようにしたテープレコーダー等のテープ走行停止検
出装置を提供することにある。

以下、添付図面に基づき本考案に係るテープ送行停止検
出装置の一実施例を詳細に説明する。

第１図はテープ巻取り時の状態を示す平面図であり、第
２図はその断面図である。

これらの図において１は正逆方向へのテープ送行に関連
して回転する巻取リール２により巻取プーリベルト３を
介して正逆回転駆動される第１の回転体（巻取プーリ）
、４はフリクション盤であってフリクション機構を介し
て前記第１の回転体１に連関せしめられ、前記第１の回
転体１の回転に伴って回転するように設けられている。

フリクション機構は前記第１の回転体１と前記フリクシ
ョン盤４との間に介在せしめたフェルト５と、前記フリ
クション盤４を下方から圧接させるように設けられたば
ね６とによって構成されている。

７は上ハウジング、８は該上ハウジング７に設けた案内
機構であって、前記フリクション盤４の回動軌道に沿っ
て設けられた弧状の第１の案内部８ａと該第１の案内部
８ａと連通ずるように後記作動レバーの回動軌道に沿っ
て設けられた第２の案内部８ｂとから戒っている。

９は下ハウジング２０の一側端に作動レバー軸１０によ
り軸止された該軸１０を支点に揺動自在に設けられた作
動レバーであって、前記下ハウジング２０との間に張架
されたはね１１により時計方向に回動性向が付与されて
いる。

更に１２は作動レバー９に固設され、前記第１の回転体
１、フリクション盤４が揺動可能に設けられた揺動軸で
ある。

また、ａは前記フリクション盤４の回動方向の変更に応
じて前記第１の案内部８ａ内をストローク移動するよう
に前記フリクション盤４に一体的に形成されたフックで
ある。

他方、駆動プーリ１３は駆動プーリベルト１４を介して
駆動源回転体（例えばモータ）１５によりテープ走行と
は無関係に常時、一方向に（本実施例では反時計方向）
に回転駆動されるように構成されている。

また前記駆動プーリ１３及び回転円盤（第２の回転体）
１６を固設する回転円盤１７は前記下ハウジング２０に
より回転可能に支持されている。

更に前記回転円盤１６にはテープ走行停止に伴い前記第
１の回転体（巻取プーリ）１の回転が停止すると前記フ
ックａを前記第２の案内部８ｂの入口に誘導し、且つこ
れを強制的に該第２の案内部８ｂ内に送り込むように設
けたカム機構が設けられている。

該カム機構は前記回転円盤１６の同心円上に半径方向に
所定の間隔で一組のセットカムｂ、 ｃと該セットカム
ｂ、 ｃ間に駆動カムｄとがそれぞれ一体的に形成され
ており、該駆動カムｄは前記カムｂ、 ｃとは円周方向
に所定の間隔で配置されている。

そして前記フリクション盤４に形成されたフックａは前
記回転円盤１６上に形成されたカムｂ。

ｃ、 ｄと立体的に当接可能な状態で対峙されている。

以上の如き構成からなる本考案に係るテープ送行停止検
出装置の動作について説明する。

テープの送行がなされている時、例えばテープレコーダ
ーにおいて録音、再生、早送り等の動作状態では巻取り
−ル２は反時計方向（第１図上）に回転し巻取プーリベ
ルト３を介して巻取プーリ１を反時計方向に回転駆動さ
せる。

次いで該巻取プーリ１の回転力はその下面に取付けられ
たフェルト５を介して圧接されているフリクション盤４
に伝達され、該フリクション盤４は反時計方向に回動さ
れる。

一方、該フリクション盤４の下面に突設された前記フッ
クａは前記上ハウジング７に設けられた案内機構８によ
り移動範囲が規制される為に、前記フリクション盤４の
回動に伴い前記第１の案内部８ａ内を右方向に移動し、
該案内部８ａの右端に当接し、係止される。

他方、テープ送行とは無関係に常時、回転している駆動
源回転体１５の回転駆動力は駆動プーリベルト１４を介
して駆動プーリ１３に伝達され、その結果回転円盤（第
２の回転体）１６は反時計方向に回転させられ、そこで
前記第１の案内部８ａの右端に係止された状態にある前
記フックａは前記回転円盤１６に形成されているセット
カムｂ、 ｃによりフリクション盤４の回転力に抗し
て駆動カムｄの回転軌道上に前記第１の案内部８ａ内を
移動させられる。

ところがセットカムｂ、 ｃが回転円盤１６の回転に
伴ってフックａと離反する際にフリクション盤４は巻取
ブーＩＪ １の回転力により再度、回動させられ前記フ
ックａは第１の案内部８ａ内を反時計方向に移動し、駆
動カムｄの回転軌道上から脱出して前記第１の案内部８
ａの右端に当接し、係止される。

以上の如くフックａは回転円盤１６の中心からセットカ
ムｂ、 ｃを包含する扇形部分の領域内ではセットカム
ｂにより徐々に駆動カムｄの回転軌道上に誘導され、上
記領域外では常に巻取プーリ１の回転力により前記案内
部８ａの右端に移動し、係止される。

従って、駆動カムｄは前記フックａと当接することなく
通過する。

上記の一連の動作は巻取プーリ１の回転方向が時計方向
でる場合（テープ巻戻し時等）も同じ原理で行われるの
で説明は省く。

但し、その場合には巻取プーリが時計方向に回転する為
にフックａは前記回転円盤１６の前記扇形部類域外では
前記第１の案内部８ａの左端に当接し、係止されると共
に上記扇形領域内ではセットカムＣにより徐々に駆動カ
ムｄの回転軌道上に誘導される。

次にテープ（図示せず）の走行が停止した場合の動作を
説明する。

テープの走行が停止した場合にはテープの走行に関連し
て回転駆動される巻取リール２延いては巻取プーリ１の
回転が停止し、従ってフリクション盤４への回転力が消
滅する。

一方、回転円盤１６とはテープ送行とは無関係に常時、
反時計方向に回転しているので、テープ走行停止より回
転力の働いていないフリクション盤に一体的に形成され
ている前記フックａは前記回転円盤１６上に形成されて
いるセットカムｂ。

Ｃにより駆動カムｄの回転軌道上に誘導される。

更に回転円盤１６が回転し、セットカムｂ、 ｃが前
記フックａて離反しても前述の如くフリクション盤４に
は回転力が働いていないのでフックａは依然として駆動
カムｄの回転軌道上に停止状態にある（第３図）。

従って、駆動カムｄが回転円盤１６の回転に伴い駆動カ
ムｄの回転軌道上に停止している前記フックａと当接し
、該フックａを押しながら所定の角度、回転する。

この時、フックａは前記第２の案内部８ｂに沿って駆動
カムｄとの当接状態が外れるまで前記駆動カムｄにより
強制的に押され続ける。

この結果、フックａと一体的に形成された前記フリクシ
ョン盤４と前記作動レバー９が揺動軸１２により枢支さ
れている為に前記作動レバー９は作動レバー軸１０を支
点にして所定の角度だけ反時計方向に回動することとな
る。

そこでこの作動レバー９の回転量と回転力をテープ送行
停止信号として検出することができる。

本考案はこの検出信号を、例えばテープレコーダーの操
作ボタン、スイッチ等と連結させることにより自動停止
等の動作を行わせることができる。

以上、本考案によればテープ走行に関連して回転する回
転体の停止によりテープ走行停止信号を検出する如く構
成したので（１）テープを損傷することがなく、また（
２）電気的処理手段を用いていないのでコストダウンが
図れる。

更に（３）巻取リールが回転しない時に停止させること
が出来る為、テープ走行系の非常停止装置、安全装置と
して使用できる等、実用上極めて有用な効果を有するも
のである。

特に本考案においては第１の回転体はハウジングに揺動
自在に軸支された作動レバーの一半部に軸着されており
、テープの走行が停止すると作動レバーに支持されてい
る第１の回転体に対する支持位置が変位し、この変位を
直接検出するように構成されているから、作動を的確に
行なわせることができると共に構成も極めて簡単にする
ことができる。

また、前記支持位置を変位させるための案内機構も第１
の弧状案内部とこれに連通ずるよう第２の弧状案内部と
をハウジングに形成するだけでよいから前記した構成の
簡略化と相俟ってその機構をより簡単にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るテープ送行停止検出装置の一実施例
を示すものであり、第１図はテープ巻き取り時の状態を
示す平面図、第２図はその断固、第３図はテープ走行停
止時の状態を示す平面図、第４図はテープ走行停止信号
検出時の状態を示す平面図である。 １・・・・・・巻取プーリ、４・・・・・・フリクショ
ン盤、７・・・・・・上ハウジング、訃・・・・・案内
溝、８ａ、８ｂ・・・・・・案内部、９・・・・・・作
動レバー、１０・・・・・・作動レバー軸、１２・・・
・・・揺動部、１６・・・・・・回転円盤、ａ・・・・
・・フック、ｂ、ｃ・・・・・・セットカム、ｄ・・・
・・・駆動カム、２０・・・・・・下ハウジング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 テープの正逆方向への走行に連動して回転駆動する第１
   の回転体と、該第１の回転体にフリクション機構を介し
   て連関せしめられていて該第１の回転体の回転に伴なっ
   て回転するフリクション盤と、テープの走行とは無関係
   に駆動装置により常時回転駆動される第２の回転体とを
   具備し、テープ走行停止に伴ない前記第１の回転体の回
   転が停止すると案内機構とカム機構とを介して前記第１
   の回転体の支持位置を変位させ、該支持位置の変位によ
   りテープの走行停止を検出するように構成したテープレ
   コーダー等のテープ走行停止検出装置において、 前記第１の回転体はハウジングに揺動自在に軸支された
   作動レバーの一半部に軸着されて、前記案内機構は、前
   記フリクション盤の一部に形成したフックを案内するた
   めに前記フリクション盤の回転軌道に沿うようハウジン
   グに設けられた第１の弧状案内部と該第１の案内部と連
   通ずるよう前記作動レバーの揺動軌道に沿って設けられ
   た第２の弧状案内部とからなり、前記カム機構は、テー
   プ走行停止に伴なう第１の回転体の回転停止により前記
   フックを第２の案内部の入口に誘導するように配置され
   たセットカムと前記フックを第２の案内部に強制的に送
   り込むように配置された駆動カムとからなり、前記作動
   レバーの揺動変位によりテープ走行停止を検出するよう
   に構成したことを特徴とするテープ走行停止検出装置。