JPS6023714B2 - 板部材とパイプ部材との接合方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特にホットメルト型フィルム状接着剤を使用し
て板部材とパイプ部材とを接着する接合方法。

冷蔵庫のェバポレーターや太陽熱温水器等には、広い面
積を均一に加熱したり空間の僅かな熱を効果的に集める
上で有利なパイプオンシート型熱交換器が広く使用され
て釆ている。

このようなパイプオンシート型熱交換器を製作する上で
、従来は坂部材とパイプ部材とをロー付けしたり、アル
ミニウム材の如くこのロー付けが難しい場合には機械的
に結合する手段を設けたり、或いはこの種の結合を解消
し、ロールボンドの如き合板の中間に膨らみを形成して
パイプ部材の替りをなす管路を形成する等の方法が一般
に採用されていた。

しかしながらこれらの方法では生産効率が極めて低く、
この為に高価となってしまうことから、ホットメルト型
フィルム状接着剤を使用して接合する方法が実用に供さ
れるようになって来た。

この接合方法は坂部材とパイプ部村との間にホットメル
ト型フィルム状接着剤を挟んで接着接合するものであり
、従来の接着作業は一合の蒸気プレスを使用してプレス
しつつ全体を接着剤の溶融温度以上の所定温度に昇進し
た後蒸気を抜いて冷却水を通じることにより接着固定す
るか、或いは蒸気プレスと冷却水の通るプレスとの二台
のプレスを用意し、蒸気プレスにより接着剤を溶融した
後すばやく冷却プレスへ移して加圧凝固させることによ
り接着剤固定するという何れかの方法で行われている。
従って、何れの方法に於ても蒸気プレスの為の蒸気発生
装置に大掛りなボイラー設備を要する為に設備が高価と
ならざるを得ず、しかも大きなプレス自体を加熱するこ
とから熱効率は低く省エネルギー問題の面から不適当で
あり、特に前者の方法に於ては昇温→保持→冷却という
接着サィクロが長くならざるを得ず、１５〜２０分を要
する等の大きな欠点があった。

それ故に、本発明の目的は前述した如きホットメルト型
フィルム状接着剤を使用する板部材とパイプ部材との接
合方法に於て、接合作業を効果的且つ省エネルギー的に
行える接合方法を提供することである。

即ちこの為に本発明の方法は接合すべきパイプ部材内に
加熱更には冷却用の流体を流して接合部分を効果的に加
熱することを特徴とするものである。

以下に本発明の方法を実施する実施例につき添付図面を
参照して説明する。第１図は製作すできパイプオンシー
ト型の熱交換器の一例を示しており、板部材１の片面に
パイプ部材２を適当に蛇行せる状態にて接合固定してな
るものである。

この両部材１及び２の接合には第２図に示す如くホット
メルト型フィルム状接着剤３が使用されており、板部材
１に対するパイプ部材の接着面積を大きく取る為に、パ
イプ部材２は平面部分２Ａを有する大体半円蓬断面とな
されている。このように板部材１とパイプ部村２とを接
着剤３により接合する為に、本発明による方法は坂部材
１とパイプ部村２との間にホットメルト型フィルム状接
着剤３を挟んで加圧保持する手段として例えば第３図に
示す如く加圧プレート４を有する適当なプレス装置を使
用し、又ホットメルト型フィルム状接着剤３を溶融し更
には凝固せしめる手段として例えば第４図に示す如き加
熱冷却装置を使用するものである。

ここで特に注目すべきことは、加熱冷却装置が加熱もし
くは冷却流体をパイプ部材２内に流すことによって接合
部分の接着剤の溶融もしくは凝固を行うようになされて
いるということである。

この為に第４図に示す加熱冷却装置は加熱流体室Ａ、冷
却流体室Ｂ、ヒーター５、ポンプ６、及び切換コック７
並びに導管８，９，１０，１１及び１２を有して構成さ
れ、導管９及び１０が加圧保持されるパイプ部材２の各
端に接続出来るようになされている。即ち加熱流体をパ
イプ部材２に供給する場合は、加熱流体室Ａ内にてヒー
ター５により加熱された流体をポンプ６によって導管８
，９、パイプ部材２、導管１０，１１を通して循環圧送
させる一方、冷却流体を供給する場合はコック７を切換
ることにより冷却流体室Ｂから流体を導管２，９、パイ
プ部材２、導管１０を通して循環圧送せしめることが出
来るようになっているのである。以上の説明から判る如
く、本発明の接合方法は、板部村１及びパイプ部材２の
間にホットメルト型フィルム状接着剤３を挟んで適当な
プレス装置の加圧プレート間にて加圧保持せしめ、この
状態にて前述の如き加熱冷却装置により接着剤３の溶融
温度以上の適当温度に加熱した加熱流体をパイプ部村２
内に導びし、て、接着剤３の加熱溶融を行わしめるので
ある。

然る後加熱流体に代えて冷却流体をパイプ部材２内に導
いて接着剤３の凝固を行わしめ、これにより板部材１と
パイプ部材２とを接合せしめるのである。それ故、接着
剤３の溶融及び冷却を極めて効果的に行い得るので省エ
ネルギー化を著しく向上出来るのみならず、使用する装
置も簡単な構造のもので良く、加熱冷却のサイクルを著
しく短縮出来るので安価な製造が達成出来るという大な
る効果を得られるのである。

以下に本発明の方法を実施した具体例につき説明する。

具体例 １厚さ０．８脚の４００×４００柵のアルミニ
ウム板（１１００一比，）に９側めの肉厚０．５肋の片
側偏平アルミニウムパイプをナイロン系樹脂のホットメ
ルト型接着剤（接着温度１６０ｏＣ）を用いて接着する
のに際し、加熱流体には１８０ｑ０のたね油を、又冷却
流体には室温のたね油を使用し、加圧保持力を接着面積
につき５ｋ９／地としたところ、流量２そ／分にて約２
分間で接着完了が認められた。

接着性能は蒸気プレスで製作した場合と全く同様であり
、１８〜２０ｋ９／２５側の剥離強度が確認された。具
体例 ２前述の具体例１の諸元に於て、製作すべき板部
材とパイプ部村との接合パネルを同時に３枚製作するよ
うに各パネル間に１肋厚の鉄板を挟んで糟層せる状態に
て行ったところ、約３分間で接着完了が認められ、同様
な結果を得た。

具体例３ ホットメルト型接着剤としてポリプロピレン系樹脂（５
０仏〉を使用し、鞍着条件が２００００×４０秒に対し
て２２０００のたね油を使用した以外は前述の条件と同
じ条件のもとで５分間以内にて接着完了が認められ、２
５ｋｇ／２５肋の剥離強度が確認された。

前述した具体例の結果からも明らかとなる如く、本発明
の方法によれば従来の方法に比べて約１／５以下の時間
で接合が達成出来、しかも具体例２の場合の如く頚層し
ても均一な接合強度を得ることが可能となる等、実用上
極めて有利な接合方法である。

尚、前述の添付図面参照による説明では言及しなかった
が、流体として蒸気湿気潤空気や塩化ジフェニール、各
種炭化水素系の熱流体を使用出来、ホットメルト型フィ
ルム接着剤としてはナイロン系、ェポキシ／ビニル系、
エチレン／メタクリル酸系等のあらゆる接着剤が使用出
来、更に又接合すべき部材の材質は何れのものでも良い
ことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図はパイプオンシート型熱交換器の斜視図、第２図
は第１図の熱交換器の断面図「第３図はフ。 レス装置にて加圧保持する場合の配置を示す分解断面図
、第４図は加圧冷却装置の一実施例を示す構成図。１・
・・坂部材、２…パイプ部材、３・・・ホットメルト型
フィルム状接着剤、４・・・加圧プレート、５・・・ヒ
ーター、６・・・ポンプ、７・・・切換コック、８〜１
２・・・導管、Ａ・・・加熱流体室、Ｂ・・・冷却流体
室。 第１図第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 板部材とパイプ部材との間にホツトメルト型フイル
   ム状を介在させて前記両部材を接合する方法に於て、前
   記両部材を互に加圧した状態にて前記パイプ部材内に加
   熱流体を流す段階を含むことを特徴とする板部材とパイ
   プ部材との接合方法。 ２ 加熱流体を流した後例却流体を流す段階を含むこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の板部材とパイ
   プ部材との接合方法。