JPS6023655B2 - ヒドロキノンの製造法 - Google Patents

ヒドロキノンの製造法

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JPS6023655B2
JPS6023655B2 JP14767276A JP14767276A JPS6023655B2 JP S6023655 B2 JPS6023655 B2 JP S6023655B2 JP 14767276 A JP14767276 A JP 14767276A JP 14767276 A JP14767276 A JP 14767276A JP S6023655 B2 JPS6023655 B2 JP S6023655B2
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JP
Japan
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nitrobenzene
hydroquinone
reaction
acid
temperature
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JP14767276A
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JPS5373529A (en
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藤夫 松田
高蔵 加藤
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ニトロベンゼンを水素還元してフェニルヒド
ロキシルアミンおよびパラアミノフエノールのようなア
ミノ化合物とし、しかる後これらのァミノ化合物を加水
分解することからなるヒドロキノンの製造法に関する。
従来、ニトロベンゼンを硫酸、リン酸または重硫酸アン
モニウムの水溶液中で還元触媒の存在下に130〜16
0ooで水素添加し、しかる後200〜300℃で加水
分解してヒドロキノンを得る方法は知られている。(特
開昭51−91217)しかし乍ら、上記した従来法で
は、実質的にニトロベンゼン当り等モル以上の硫酸、4
モル以上のリン酸または3.5モル以上の重硫酸アンモ
ニウムを必要としている。硫酸は二塩基酸であるため等
モルの使用は2倍当量に等しいので上記した方法は少く
とも2倍当量以上の酸性物質を必要としていると言える
。従ってこれ等の方法による場合は反応器材質の腐蝕が
箸るしく、通常の反応器材料では此の腐蝕に耐え難いと
言う欠点があり、その上、生成するヒドロキノンの収率
も低いと言う欠点があった。一方、ニトロベンゼン1モ
ル当り4〜8モルの塩酸中で還元触媒の存在下50〜1
35℃で水素添加し、パラクロロアニリン及びパラアミ
ノフェ/ールを製造する方法が知られている(米国特許
第3265735号)。しかし乍ら、この方法の主生成
物はパラクロロアニリンであり、パラアミノフエノール
は副生物として得られるに過ぎずヒドロキノンの生成は
全く記載されていない。本発明者らはニトロベンゼンを
水素還元し次いで加水分解するヒドロキノンの製造方法
を種々探索した結果、ニトロベンゼンとハロゲン化水素
酸との反応は従来公知の硫酸、リン酸または重硫酸アン
モニウムを用いる反応と異なり、過剰の酸を必要とせず
、使用するニトロベンゼンに対するハロゲン化水素のモ
ル比が1と言うような低い領域においても容易に進行し
、好収率でヒドロキノンを製造し得ることを見し、出し
本発明の方法に到達した。
すなわち、本発明の方法は、還元触媒の存在下ハロゲン
化水素酸水溶液中60℃乃至130℃に満たない温度範
囲でニトロベンゼンを水素還元し、しかるのち中間生成
物を分離することなく昇温して170乃至300qoの
温度範囲で反応を続行するヒドロキノンの製造法である
本発明の方法による場合は、ニトロベンゼン1モルに対
するハロゲン化水素のモル比を例えばo.7〜1.5の
範囲とし反応液中のニトロベンゼンの濃度を1〜5の雲
量%の範囲として反応せしめることにより、使用したニ
トロベンゼンに対するヒドロキノンの収率を80%に迄
高めることができる。
而してこの方法による場合はタールの劉生が殆どないの
で、高純度のヒドロキノンを得ることができる。反応に
使用されるハロゲン化水素酸の具体例としては塩酸、臭
化水素酸、沃化水素酸等がある。
ハロゲン化水素酸とニトロベンゼンとのモル比は0.7
〜1.5の範囲である。而してニトロベンゼンに対する
ハロゲン化水素のモル比が小さいと反応生成液中に中間
生成物であるパラアミノフェノールの量が多くなり、一
方、モル比が大きいと反応器材質の腐蝕が増大し、結果
としてタール状物の生成を増大し、目的とするヒドロキ
ノンの収率を低下せしめる。ニトロベンゼンに対するハ
ロゲン化水素のモル比が0.7〜1.5であると、未反
応中間物の生成および反応器材質の腐蝕の面で有利であ
り、工業的ヒドロキノソの製造においては例えば0.9
〜1.1のようなモル比が有利である。反応液中のニト
。ベンゼンの濃度に関しては特に制限はないが、通常1
〜5の重量%の範囲が用いられる。しかし乍ら、多量の
ニトロベンゼンは水に溶解し難いので、脂肪属化合物や
芳香属化合物などの溶剤を用いることによって高濃度の
ニトロベンゼン水溶液を得ることもできる。本発明の方
法を実施する際に採用される反応温度範囲は、水素還元
および加水分解の2段階に分けて考えられる。
而して水素還元温度に関しては、硫酸、リン酸、重硫酸
アンモニウムを用いる従来の方法では、耐酸性還元触媒
の存在下に130〜160qoのような温度範囲が採用
されているが、前記したような過剰の酸の存在下では通
常の還元触媒では損傷がはげしく、譲命が短くなる恐れ
がある。しかるに本発明の方法による場合は過剰の酸の
非存在下においても実施できるので、還元触媒が損傷さ
れ難く、通常の還元触媒でも最裏命を保つことができる
。その上、従釆の方法のように130〜16000のよ
うな高温を必要とせず、むしろ130ooに満たない反
応温度の水素還元がより良い結果を示している。加水分
解に好適な温度範囲は従来の方法と変りはなく、170
qo以上の温度好ましくは200〜30び0の範囲であ
り、温度が170qoより低い場合には反応速度が遅く
実用的でない。この反応で使用する水の量は、ニトロベ
ンゼン1モルに対して通常1モル、好ましくは4モル以
上が使用される。反応時間は実施する温度によって変わ
るが、通常数分ないし8時間程度である。
反応時の圧力は反応系が液相を保つのに必要な圧力でよ
いが、反応に不活性なガス、例えば窒素、ヘリウム、ア
ルゴン、水素、一酸化炭素等で加圧してもよい。
この方法はバッチ式、連続式のいずれの方法も行い得る
。この方法は反応器の材質によりハイドロキノンの収率
が著しく影響を受ける。
反応液により腐蝕を受ける材質を用いた場合には、ター
ルの形式が著しく多くなり、ハイドロキノンの収率は低
い。従って本反応に用いる材質としては実質的に腐蝕の
ない材質を用いると都合が良い。前記した従来法では過
剰の酸を用いているため、腐蝕の程度がひどく、実質的
に腐蝕のない材質の範囲は極めて狭くなり、グラスライ
ニングおよびタンタルラィニング反応器のみが耐久性の
ある装置であった。しかし乍ら、本発明の方法において
は過剰の酸の存在を特に必要としないので、実質的に腐
蝕のない材質の範囲は広くなる。そのような材質の例と
しては、モリブデン、タングステン、金、白金、チタン
、ジルコニウム、タンタル又は、それ等を含む合金、ハ
ステロィA(商品名、以下省略する)ハステロイB、ハ
ステロイC、ハステロイD、ハステロィF等のハステロ
ィ合金又はテフロン、不浸透性黒鉛、ガラス、ホーロー
、セラミック、耐酸石器、耐醸しンガ等である。反応後
のハイドロキノンを含有する水溶液よりハイドロキノン
を分離する方法としては、特に制限はないが、通常採用
される溶媒抽出法がそのまま適用できる。
例えば、エチルエーテル、イソブロピルェーテル等のェ
ーテ類、メチルエチルケトン、メチルィソブチルケトン
等のケトン類、ブチルアルコール、アミルアルコール等
のアルコール類で水溶液中のハイドロキノンを抽出し、
次に有機層と水層とを分離した後、有機層を蒸溜するこ
とによりハイドロキノンを得ることができる。一方、水
層は溶存している抽出溶媒を溜去した後に、その残液を
加水分解反応器に循環させることもできる。次に実施例
により本発明をさらに説明する。
実施例 1内容200の‘の鷹梓機つきチタン合金製オ
ートクレープまたはハステロィB製のオートクレープ中
にニトロベンゼン3.1夕(0.025モル)、下表に
示す水素還元触媒1夕、下表に示す量およびモル比の塩
酸、および水90夕を入れ、オートクレープ中の空気を
窒素ガスで置換し、水素を封入した後、低温反応条件を
下表に示す反応温度および水素初圧20k9/地として
、30分間オートクレープを鷹拝し乍ら反応させた。し
かる後、未反応水素および水素添加触媒をオートクレー
プから取去り、次いで窒素ガスを20k9′の迄封入し
、下表に示す高温反応条件で3時間反応を行ない結果を
下表に示した。なお、この実験に用いたチタン合金およ
びハステロイBの腐蝕試験を150ooで、0.1重量
%濃度の塩酸水溶液中で行った結果、腐蝕の度合いはチ
タン合金が年間5.7×10‐4脚、ハステロィBが年
間3.0×10‐4肋であった。
また、この実験においては何れもタールの生成は認めら
れなかったが少量のアニリンの生成が認められた。信E
上表中NBとあるのはニトロベンゼンを表わす。
また5多Pt−Cおよび5%Pd−Cとあるのは5重量
努の白金を担持した活性炭および5重量多のパラジウム
を担持した活性炭を表わす。実施例 2実施例1の実験
番号3で実施した方法において、塩酸の代りに臭化水素
酸0.025モルを用いた以外は同様に実験を行った結
果、収率76.7%でヒドロキノンが得られ同時に少量
のアニリンが得られた。
またタールの生成は観察されなかった。比較例 1実験
例1の実験番号3で実施した方法において、塩酸の代り
に硫酸0.0125モルを用いた以外は同様に実験を行
った結果、収率27.6%でヒドロキノンおよび少量の
アニリンおよび少量のパラアミノフェノールが得られた
またタールの生成が認められた。比較例 2 実施例1の実験番号3で実施した方法において、塩酸の
代りに重硫酸アンモニウム0.025モルを用いた以外
は同様に実験を行った結果、収率12.3%でヒドロキ
ノンおよび少量のアニリンが得られ、またタールの生成
が認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ニトロベンゼンを還元触媒の存在下、ニトロベンゼ
    ンに対するハロゲン化水素のモル比を0.7〜1.5の
    範囲として、ハロゲン化水素酸水溶液中60乃至130
    ℃に満たない温度範囲で水素還元し、しかるのち中間生
    成物を分離することなく昇温して170乃至300℃の
    温度範囲で加水分解することを特徴とするヒドロキノン
    の製造法。
JP14767276A 1976-12-10 1976-12-10 ヒドロキノンの製造法 Expired JPS6023655B2 (ja)

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JPS5373529A JPS5373529A (en) 1978-06-30
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62136748U (ja) * 1986-02-17 1987-08-28
JPS62242726A (ja) * 1986-04-14 1987-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃焼機器の遠隔制御装置

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