JPS6023538Y2 - 装飾板取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２つの装飾板を組合わせて被装飾部に取付け
るための装置に関する。

従来、２つの装飾板を被装飾部、たとえば自動車の車体
部分に取付けるには、一方の装飾板をビス等で車体部分
に固定し、この装飾板に他方の装飾板を金属製のクリッ
プを介して留めている。

この金属製クリップは係止爪によって各装飾板のリブに
かみ合うようになっている。

したがって、いちど組立てた装飾板を分離した後、再組
立てしようとしても、分離のときに金属クリップの係止
爪で装飾板のリブが損傷を受けていて、役に立たないこ
とが応々にしてあった。

また、金属製クリップをそれぞれの装飾板に取付けてこ
れらのクリップを互に結合することもあったが、この場
合、自動車の走行時の振動によって金属性騒音を発生し
やすい。

さらに、係止爪による結合は不確実で、装飾板がきちっ
と結合していないことも多かった。

本考案の目的は、装飾板の結合、分離が容易かつ確実で
あり、さらに騒音の発生のさい新規な取付装置を提供す
ることにある。

本考案によれば、被装飾部に溶接した頭付ボタンに合成
樹脂製の留め具を取付け、この留め具によって各装飾板
を被装飾部に取付けるようになっている。

留め具は、頭付きボタンによって被装飾部に固定される
本体部を有し、この本体部に一方の装飾板も取付けられ
る。

留め具は弾力性のある係合片を有し、この係合片によっ
て他方の装飾板が被装飾部に取付けられる。

以下、添付図面を参照しながら本考案について一層詳し
く説明する。

第１乃至３図を参照して、本考案による合成樹脂製の留
め具１は、本体部２を包含し、この本体部２は中央に貫
通孔３を有する。

この貫通孔３内には、段部４があり、この段部の一部５
は半円形となっている。

この半円形部５に向って貫通孔内３内に突片６が設けで
ある。

後に明らかにするように、段部４の頂面と突片６の先端
下面とは隔たっている。

本体部２の底には、ばね片７が設けてあり、これらのば
ね片７は後述するように被装飾部、たとえば車体部分と
衝合する。

さらに、本体部２の頂部には、係合片８が設けてあり、
この係合片８は本体部２からスリット９によって隔たっ
ており、側部１０によってのみ本体部２に連結しである
。

したがって、第３図に示すように、係合片８は実線位置
から二点鎖線位置のように弾力的に撓むことができる。

この留め具１は、第４図に示すように２つの装飾板１２
．１３を車体部１４に取付けるに際して、車体部１４に
近い方の内側装飾板１２に設けた開口部のある受は孔１
５（第５図）にまず嵌め込まれる。

この受は孔１５の開口部には、突起１６が設けであるの
で、留め具１は第６図に示すようにしつかり固定される
。

次に、留め具１の底の方からその貫通孔３に車体部１４
のボタン１７を挿入し、その頭１８を段部４と突片６と
の間に位置させる。

このとき、留め具１のばね片７が車体部１４と衝合し、
段部４とボタン１７の頭部とを弾力的に係合させ、ガタ
ッキがないようにする。

装飾板１２の彎曲部２０は車体部１４の縁に引っかけて
おく。

こうして、内側になる装飾板１２が車体部１４に取付け
られたことになる。

次に、外側の装飾板１３の一端にある彎曲部２１を車体
部１４の反対側の縁に引っかけ、ここを支点０として装
飾板１３を留め具１、したがって内側の装飾板１２に向
って押し付けると、外側の装飾板１３の内面に設けた保
合片２２が留め具１の係合片８にかみ合ってこの装飾板
１３を固定することになる。

この直前の状態が第７図に示しである。外側の装飾板１
３を外したいときには、これを外方に引張れば、留め具
１の係合片８が第３図に二点鎖線で示すように撓んで容
易に外すことができる。

留め具１の材料を適当に選定すれば、その係合片８の弾
性を決めることができ、軽く引張ったくらいでは外れな
いようにすることができる。

外した後に、再組付けを行う場合にも、留め具１の保合
片８が弾力的に撓むだけであるから、そこに何らの損傷
も受けておらず、同じような状態で外側の装飾板１３を
固定することができる。

また、留め具が合成樹脂製であるから、騒音の発生もな
い。

さらに、車体部１４にはボタン１７を溶接しているので
、穴明け、タッピング等の加工を車体部に行う必要がな
く、強度上の問題が生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による留め具の正面図、第２図は第１図
の留め具の側面図、第３図は第１，２図に示した留め具
の断面図、第４図は本考案の留め具で２つの装飾板を組
立てて被装飾部に取付けた状態を示す断面図、第５図は
内側になる装飾板の留め具受は孔を示す断片図、第６図
は第５図の受は孔に留め具を取付けた状態を示す斜視図
、第７図は内側の装飾板に取付けた留め具に外側の装飾
板を取付けようとしている状態を示す斜視図である。 １・・・・・・留め具、２・・・・・・本体部、３・・
・・・・貫通孔、４・・・・・・段部、６・・・・・・
突片、７・・・・・・ばね片、８・・・・・・係合片、
１２，１３・・・・・・装飾板、１４・・・・・・車体
部、１７・・・・・・ボタン、１８・・・・・・ボタン
頭部、２２・・・・・・係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体等の固定部材に対し、該部材の一方の側縁に係止し
   且つその側縁部を一定の幅をもって覆う大きさを有する
   第１の装飾板を取付け、前記固定部材の他方の側縁に係
   止し且つ該他方の側縁から前記一方に側縁に亘って固定
   部材を覆う大きさを有する第２の装飾板を前記第１の装
   飾板に取付けるための装飾板取付は装置であって、前記
   固定部材に溶着された頭付ボタンに係止するようになっ
   た留め具を包含し、該留め具は、前記頭付ボタンを受は
   入れてその頭部と係止するようになった段部材の貫通孔
   をほぼ中央に有し且つ前記第１装飾板の受は孔に嵌入し
   うる大きさで成る本体部と、該本体部が頭付ボタンとの
   係止によって前記固定部材に連結されたとき前記段部と
   ボタンの頭部とが弾力的に係合するように本体部の下面
   に設けられたばね片と、前記段部と係合したボタンの頭
   部を貫通孔内に保持するよう貫通孔に向けて延びる本体
   部に取付けられた突片と、本体部の１つの端縁から一体
   的に且つ該本体部上面に傾斜して延び先端には先細の係
   合部が形成された係合片とを有して戒り、該留め具は本
   体部により第１装飾板を保持するとともに、頭付ボタン
   により前記固定部材に取付けられ、更に、固定部材の前
   記他方の側縁に係止した第２装飾板の先端の内側に設け
   られた彎曲保合片が前記留め具係合片の係合部にスナッ
   プ係合することにより、留め具が第２装飾板を保持する
   ようになっていることを特徴とする装飾部材取付装置。