JPS6023130B2 - ポリオレフィン多孔物の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン多孔物の製造方法

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JPS6023130B2
JPS6023130B2 JP3842179A JP3842179A JPS6023130B2 JP S6023130 B2 JPS6023130 B2 JP S6023130B2 JP 3842179 A JP3842179 A JP 3842179A JP 3842179 A JP3842179 A JP 3842179A JP S6023130 B2 JPS6023130 B2 JP S6023130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ポリオレフィン樹脂からなり、微細な孔を多
数有し、かつ機械的強度に優れた多孔膜及び多孔体(以
下多孔物という)を製造する方法に関するものである。
特に本発明は、優れた耐アルカリ性と低い電気抵抗を有
するアルカリ蓄電池セパレータ及びその他の電池セパレ
ーターや、優れた耐寒品性と優れた透過性能を備えたミ
クロフィル夕−、油水分雛フィルター等として有用な多
孔膜や散気管や印刷ロールとして有用な多孔体を製造す
る方法に関するものである。従来技術によるポリオレフ
ィン多孔物の製造方法としては、‘11 ポリエチレン
樹脂パウダーを焼結して多孔体を製造する方法。
‘2)ポリプロピレン樹脂を熔融延伸した後、アニーリ
ングし、ざらに冷延伸して多孔膜を製造する方法(特公
昭46−4011y号公報)‘3} 重量平均分子量3
00000以上、かつSLMI=0のポリエチレン樹脂
、シリカ、ベトロリウムオィルを混合、シート状に溶融
成形した後、ベトロリウムオィル、シリカを抽出して多
孔膜とする方法(米国特許明細書第3351495号)
しかしながら、これらの従来技術による多孔物は次の如
き実用上の欠点を有していた。
すなわち、{1他、数十仏の粗大な孔径のものしか出来
ず、さらに400ム以下の薄膜の製造が困難である。■
は、過大な延伸により、25仏程度の極薄膜のみしか出
来ず、また、孔構造は絹状構造でなく平面的なクラック
様であり、さらに孔の縦横比は10:1である。このた
め、炉過精度が悪く、また配向のために破れやすく、熱
収縮も大きい。脚は、ベトロリウムオイル、シリカを抽
出した際20〜30%収縮するため、平面性が悪く、か
つ透過性能が著しく低下する。このためこの改善方法と
して、米国特許明細書第3536796号があるが、こ
の方法では各抽出の際乾燥することが許されず、このた
め抽出溶剤■へキサン→■アセトンーヘキサン→■アセ
トン→■アセトン−水→■水→■苛性カリ水溶液と順次
変えていき、さらに湿潤状態で保管する等非常に煩雑な
手数を必要とする。以上のように従来技術によっては、
いづれも多くの欠点を有した多孔物しか得られなかった
本発明者らは、耐薬品性に優れたポリオレフィン樹脂か
らなり、実用上充分な機械的強度と柔軟性を備え、微細
孔で、かつ高い気孔率を有する多孔物を得るために鋭意
研究を重ねた結果、ある限定されたポリオレフィン樹脂
と無機徴粉体と有機液状体との組合せにより、上記特徴
を全て備え、かつ、極薄腰からブロック状成形体に至る
まであらゆる形状の多孔物を製造する方法を実現するに
至った。すなわち、本発明は、比表面積50〜500め
′夕、かつ平均一次粒子径0.005〜0.5一の無機
徴粉体7〜42容量%、SP値8.4〜99の有機液状
体30〜75容量%、数平均分子量15000以上、か
つ重量平均分子量30000氏未満のポリオレフィン樹
脂10〜6咳容量%を混合した後、溶融成後し、次いで
かかる成形物より有機液状体、無機微粉体を抽出するこ
とにより、多孔物を製造する方法である。
本発明の特徴は、単一に原料の選定にある。
ポリオレフィン樹脂は、重量平均分子量(Mw)が少く
とも30000氏未満であることが必要であって、好ま
しくは250000以下であり、かつ数平均分子量(M
n)が15000以上であることが必要であって、好ま
しくは17000以上である。Mnが15000未満の
ポリオレフィン樹脂を用いた場合、得られた多孔物は伸
びが50%以下と小さく脆いものとなってしまい、実用
に供することができない。Mwが300000以上のポ
リオレフィン樹脂では、溶融時の流動性が小さいため、
Tダィ押出成形による薄膜成形性や射出成形による成形
体の成形性が悪くなる。さらにポリオレフィン樹脂が形
成する絹状構造体表面の平均孔径が0。05り以下とな
り、開孔面積が減少し、空孔度も低下し、電気抵抗が増
大し、透過性能が低下し好ましくない。
本発明におけるポリオレフィン樹脂としては、Mw<3
00000、MnZ15000の範囲のものであれば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプテン等Q−オレ
フィンの重合体およびこれらの混合物「またはエチレン
、プロピレン、ブテン、ヘキサン等Q−オレフィンの二
種以上の共重合物であってもよい。これらの樹脂のうち
、ポリエチレンまたはエチレンが主なる共重合体が特に
好ましい。無機徴粉体は有機液状体を保持し、担体とし
ての機能を持つものである。
即ち、溶融成形時に有機液状体の遊離を防止し、成形を
容易にするものである。さらに抽出されて空孔を形成す
る働きをもつ。無機徴粉体は平均粒径0.005〜0.
5仏、比表面積50〜500力/夕の範囲にある微小粒
子または多孔性粒子である。さらに無機徴粉体は有機液
状体を少くとも2′3倍容量、好ましくは3倍容量以上
を吸収し、粉末または顎粒状態を保つことが好ましい。
本発明に用いられる無機徴粉体の例としては、徴粉珪酸
、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カ
オリンクレー、珪藻土、食塩等が挙げられる。
これらのうち微粉珪酸が特に有効である。しかしながら
、これに限定されるものではない。本発明に用いられる
有機液状体は成形物中より抽出され、成形物に多孔性を
賦与するものである。
有機液状体は溶融成形時に液体であり、かつ不活性であ
ることが要求される。さらに有機液状体は溶解パラメー
ター(SP値)が8.4〜9.9の範囲のものでなくて
はならない。この範囲のものを用いることにより溶融成
形時、有機液状体は適度にポリオレフィン樹脂中に溶解
し、かつ大半が無機徴粉体表面に吸着した状態を形成す
る。この結果、良好な成形性、抽出性、機械的強度、低
電気抵抗の多孔物が得られる。さらに有機液状体のSP
値を8.4〜9.9の範囲で選ぶことによりポリオレフ
ィン多孔体の平均孔径を0.05〜0.5仏の間に調節
することが可能である。有機液状体のSP値が9.9を
超えると、樹脂への溶解性が低下し、成形時に遊離する
。このため樹脂同志の落着が妨げられ、成形性が悪化し
、かつポリオレフィン樹脂の網状構造の平均孔径が0.
5仏以上に粗大となり、強伸度が低下する。またSP値
が8.4未満であると、ポリオレフィン樹脂への溶解量
が増加し、無機徴粉体への吸着量が小さくなる。この結
果、溶融物の溶着は充分に行なわれ、機械的強度は向上
する反面、有機液状体の造孔性が低下し、ポリオレフィ
ン構造体の平均孔径が0.05山以下となり、かつ有機
液状体と無機徴粉体を抽出した際、収縮が大きく気孔率
が低下し、外観も悪化する。本発明に用いられるSP値
が8.4〜9.9の有機液状体の例としては、フタル酸
ジェチル(DEP)「 フタル酸ジェチル(DBP)、
フタル酸ジオクチル(DOP)等のフタル酸ェステル、
セバシン酸ジオクチル(DOS)等セバシン酸ェステル
、アジピン酸ジオクチル等アジピン酸ェステル、トリメ
リツト酸トリオクチル(TOTM)等トリメリツト酸ェ
ステル、リン酸トリブチル(TBP)、リン酸オクチル
ジフェニル等リン酸ェステル、が挙げられる。これらの
うち特にDOP、TOTMが好ましい。本発明の製造方
法をさらに詳しく説明する。
無機徴粉体、有機液状体およびポリオレフィン樹脂の合
計容量に対して、7〜42容量%、好ましくは10〜2
0容量%の無機徴粉体、30〜75容量%、好ましくは
50〜7畔容量%の有機液状体、10〜6舷容量%、好
ましくは15〜4咳容量%のポリオレフィン樹脂の三者
を混合する。この時、無機徴粉体量が7容量%未満では
、有効な多孔物を作るのに必要な有機液状体を吸着する
ことができず、混合物は粉末または額粒状態を保つこと
ができず、成形が困難となる。
一方、42容量%を超えると溶融時の流動性が悪く、か
つ得られる成形品は脆く実用に供することができない。
また有機液状体の量は3咳容量%未満では有機液状体の
空孔形成に対する寄与率が低下し、得られる多孔膜の気
孔率は40%を下まわり、実質的に多孔膜として有効な
ものが得られない。一方、75容量%を超えると成形が
困難となり、機械的強度の高い多孔物は得られない。ポ
リオレフィン樹脂が1彼容量%未満では、樹脂が少なす
ぎて強度が4・さく、成形性も悪い。6の容量%を超え
ると、気孔率の大きい多孔膜が得られず好ましくない。
本発明に供せられる配合物は、主にポリオレフィン樹脂
、無機徴粉体、有機液状体の三者により構成される。し
かしながら、他に本発明の効果を大きく阻害しない範囲
で、糟剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、成形助
剤等を必要に応じて添加することは何ら差支えない。こ
れら三成分の混合には、ヘンシェルミキサー、V−ブレ
ンダ−、リボンプレンダ一等の配合機を用いた通常の混
合法で充分である。
三成分の混合順序としては、三成分を同時に混合するよ
りも、先ず無機徴粉体と有機液状体を混合して無機徴粉
体に有機液状体を充分に吸着させ、次いでポリオレフイ
ン樹脂を配合して混合するのが、溶融成形性の向上、得
られる多孔物の空孔度および機械的強度の向上に有効で
ある。この混合物は、押出機、バンバリーミキサ−・二
本ロール、ニーダー等の溶融混練装置により混練される
得られる混綾物は、溶融成形方法により成形されるが、
本発明方法に用いられる溶融成形方法としては、Tダィ
法やインフレーション法等の押出成形、カレンダー成形
、圧縮成形、射出0成形等がある。また混合物を押出機
、ニーダールーダー等の混練押出両機能を有する装置に
より、直接成形することも可能である。これらの成形法
により三成分混合物は0.025〜25肋の肉厚の成形
物に成形される。0.025〜2.5側の膜状物、特に
夕0.025〜0.3仇舷の薄膜の成形にはTダィ押出
成形が特に有効である。
又、肉厚2.5側以上の成形体の成形には射出成形が有
効である。得られた成形物から有機液状体の溶剤を用い
て有機液状体の抽出を行なう。抽出温度はポリオレフィ
ン樹脂の融点より10qo以上低い温度が好ましい。抽
出に用いる溶剤は、ポリオレフィン樹脂を実質的に溶解
するものであってはならない。抽出は回分法や向流多段
法等の膜状物の一般的な抽出方法により容易に行なわれ
る。抽出に用いられる溶剤としては、メタノール、エタ
ノール、イソプ。ピルアルコ−ル等アルコール類、アセ
トン等ケトン類、1・1・1−トリクロルエタン、トリ
クロルエチレン等塩素化炭化水素類等の一般的な溶剤で
充分である。また抽出を終了した多孔物中には、有機液
状体が物の性能をそこなわない範囲で残存することが許
される。しかし、残存量が大きいと多孔物の気孔率が低
下するために好ましくない。有機液状体の多孔物中での
残存量は3容量%以下、好ましくは2容量%以下である
。有機液状体の抽出が完了した半袖出成形物は必要に応
じて溶剤の乾燥除去を行ってもよい。
工業的製造を行なう場合、有機液状体の抽出溶剤と次工
程の無機徴粉体抽出溶剤との混入を防ぐために乾燥を行
なう方が好ましく、例えばポリオレフィン樹脂の融点よ
り1000以上低い温度で溶剤を乾燥除去する。乾燥は
常圧又は減圧下、熱風、加熱ロール等一般的な方法によ
って行なわれる。有機液状体の抽出が完了した半抽出成
形物は、次いで無機徴粉体の溶剤にて、無機徴粉体の抽
出を行なう。
抽出温度はポリオレフィン樹脂の融点より1000以上
低い温度が好ましい。抽出は、回分法、向流多段法等の
一般的な抽出方法により数秒乃至数十時間の内に容易に
終了する。無機徴粉体の抽出に用いられる溶剤としては
、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等には、塩酸、
硫酸、弗酸等の酸が、シリカ等には苛性ソーダ、苛性カ
リのようなアルカリ水溶液が、亜硫酸マグネシウム、食
塩には水が用いられる。
Zその他、ポリオレフィン樹脂を実質的に溶解せず、無
機徴粉体を溶解するものであれば特に限定されるもので
はない。また、苛性ソーダのアルコール溶液等を用いて
、有機液状体と無機徴粉体を同時に抽出することも可能
である。抽出が終了しZた多孔物中には無機徴粉体が膜
の性能を損わない範囲で残存することが許される。無機
徴粉体の多孔体中での残存量は3容量%以下が好ましく
、より好ましくは2容量%以下である。無機徴粉体の抽
出が終了した多孔物は、先の乾燥方法と同様の方法に乾
燥が行なわれる。
以上は、ポリオレフィン樹脂−有機液状体一驚機微粉体
の三成分から二段階の抽出工程によりポリオレフィン樹
脂多孔物を製造する方法であるが、本発明は第一段階の
有機液状体の抽出が終了した半抽出成形物すなわちポI
Jオレフィン樹脂と無機徴粉体からなる多孔物を用い、
当該多孔体より無機徴粉体を抽出してポリオレフィン多
孔体を製造する方法に関するものでもある。
さらに詳しく説明すると、数平均分子量15000以上
かつ重量平均分子量30000氏未満のポリオレフィン
40〜8群容量%、比表面積50〜500力/夕、かつ
平均一次粒子径0.005〜0.5Aの無機徴粉体12
〜60%からなり、気孔率が30〜7弦容量%であると
ころ多孔物より無機徴粉体の溶剤を用いて無機徴粉体を
抽出することよりなるポリオレフィン多孔物の製造方法
も含まれるものである。本発明によって製造された多孔
物は実質的にポリオレフィン樹脂からなる。
本発明によって製造された多孔物の構造は、ポリオレフ
ィン樹脂の網状構造が形成する運通の細孔によって形成
されている。
このポリオレフィン樹脂網状構造体の紬孔径は、ポリオ
レフィン樹脂の重量平均分子量及び有機液状体のSP値
により決定される。ポリオレフィン樹脂絹状構造体の表
面の平均孔径は0.05〜0.5ム、好ましくは0.0
8〜0.3仏であり、かつ狭い孔径分布をしている。本
発明によって製造された多孔物の気孔率は40〜80%
、好ましくは50〜75%である。本発明による多孔物
の肉厚は、0.025肌〜25側の広範囲にわたって製
造可能である。多孔膜として使用するものについては特
に0.025〜2.5側の厚みのものが、さらには0.
05〜1肋のものが好ましい。多孔物の形状としては0
.025〜25側の膜厚の範囲のものであれば、平腰は
もとより、ェンボス膜、リブ付膜、チューブ状膜、中空
糸等の膜状物や、丸棒、角棒、中空棒、ブロック状物等
の成形体等いづれの形状であってもよい。本発明はこの
ようにポリオレフィン樹脂からなり、微細孔かつ高気孔
率を有し、かつ極薄膜から成形体までの実現を可能とす
るものである。本発明によるポリオレフィン多孔物は、
多孔膜とした場合には、優れた耐薬品性と上記孔構造の
結果、低電気抵抗(高イオン透過性)、液体気体の優れ
た透過性能と粗大物質の透過を阻止する炉過性能を兼ね
備えており、各種の用途に適用される。
本発明による多孔膜は、アルカリ蓄電池セパレーターと
して使用することができる。
従来、アルカリ蓄電池セパレーターとして使用されてい
るセロハンは、0.0020dめ/0.1側とかなり高
い電気抵抗をもち、かつ耐アルカリ性が悪いために、蓄
電池の寿命を短か〈する原因となっていた。これに対し
、本発明による多孔膜は、電気抵抗が0.00005〜
0.00050dのノ0.1側とセロハンの1/4〜1
′40の低い値を示す。さらにポリオレフィン樹脂から
できているため、優れた耐アルカリ性を有しており、か
つ0.05〜0.5仏と極めて微細な平均孔径と複雑な
網状構造により、有害物質の透過阻止や、テンドライト
の成長阻止の効果により、アルカリ蓄電池に優れた耐久
性を賦与するものである。又、当該多孔膜は同様の性能
を利用して、リチウム電池やその他の電池のセパレータ
ーとしても有用である。また本発明による多孔膜は液体
や気体の炉過のためのミクロフィルターとして使用する
ことができる。従来、ミクロフィルターとしては、セル
ロースアセテート膜が主として使用されているが、この
セルロースアセテートは耐酸、耐アルカリ性がないため
、使用される液体のpH範囲が限定されていた。ところ
が、本発明による多孔膜は、耐薬品性に優れたポリオレ
フイン樹脂からなるために全てのpH範囲で使用が可能
であり、さらに0.05〜0.5Aの範囲の平均孔雀と
、かつ狭い孔蚤分布と複雑な絹状構造により、従来のポ
リオレフィン樹脂多孔膜では得られない優れた透水性や
透気性と、高い炉週績度を兼ね備えたミクロフィルター
を実現するものである。なお、アルカリ蓄電池セパレー
タ」、ミクロフィルター等、水または水溶液中で使用す
る用途においては、本発明による多孔膜に、本発明の効
果を損わない範囲でオキシェチレン・オキシプロピレン
ブロツク共重合物、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム等、市販の界面活性剤により水湿潤性を賦与するこ
とが許される。
又、当該多孔膜は微細な孔横造とポリオレフィン樹脂の
臨界表面張力を利用して油水温合液中から油のみを選択
的に透過させる油水分雛膜として使用出来る。
又、本発明による成形多孔体は中空棒状として散気管や
印刷ロールとして使用可能であり、又各種形状の多孔体
に殺虫剤」農薬、香料等を含浸して、保持材として使用
する等が可能である。
次に本発明の効果を明らかにするために実施例および比
較例を示す。しかし本発明は、これらの実施例によって
限定されるものではない。なお、本発明の明細書および
実施例に示されている諸物性次の測定方法によった。
重量平均分子量(Mw) 数平均分子量(Mn) GPC測定装置−Waにrs社製Model200カラ
ム−東洋ソーダ製G 700庇〜G 300低落剤−ト
リクロルベンゼン測定温度−13500 粘度平均分子量(Mv)(MvニMw) 溶剤−デカリン 測定温度−13500 〔り〕=6.20×10‐4Mv〇.ゆくChiang
の式)Mw>300000のポリエチレンの重量平均分
子量は本法により算出た。
組成比(容量%) 各組成の添加重量を真比重にて除した値から算出。
気孔率(%) 気孔率=空孔容積/多孔腰容積×100 空孔容積=舎水重量−絶乾重量 比表面積(で/夕) BET吸着法により測定 平均孔径(山) 多孔膜表面の走査型電子顕微鏡写真で観察される開孔部
200ケの長径と短径の平均を加重平均して算出。
最大孔径(仏)(バブルポイント法) ASTMS316一70およびE128一61により側
定破断強さ(k9/淋)、破断伸び(%)ィンストロン
型引張試験機によりASTMD一882に準じて測定。
(歪速度2.0肋/側・mln)SLMI: ASTM一D−1238一65T 条件Eにより測定溶
解パラメーター(SP値)次式により算出(Small
の式) SP値=葦羊 d:比重 G:モル牽引定数 透気度(秒/100の【枚、秒/100の‘・0.1肌
)ASTMD−726Me比odAにより測定電気抵抗
(Qd〆/枚、0d〆/0.1の/肌)JIS−C一2
313に準じて測定極板は純ニッケル板 電解液は比重1.3坊帯性ソーダ水溶液 透水量(泌/Hr・め・肌Hg) 2500 差圧70仇肋Hgにて測定 実施例 1 徴粉達酸〔ニップシールVN−3(商品名)比表面積2
80で/夕、平均粒径16机r〕13.甥容量%、ジオ
クチルフタレート〔(DOP)SP値8.9〕60.8
容量%をへンシェルミキサーで混合し、これにMwニ8
5000、Mnニ21000、SLMI=1のポリエチ
レン樹脂〔S肌tec S−36帆(商品名)〕25.
6容量%を添加し、再度へンシェルミキサーで混合した
当該混合物を30m/机?二軸押出機で混線しべレツト
にした。
このべレットを30m′ので二鞠押出機に450のノの
中Tダィを取付けたフィルム製造装置にて膜状に成形し
た。成形された膜は1・1・1ートリクロルェタン〔ク
ロロセンVG(商品名)〕中に5分間浸潰し、DOPを
抽出した後乾燥した。次いで、50ooの40%苛性ソ
ーダ中に3び分間浸潰して、徴粉珪酸を抽出した後水洗
し乾燥した。得られたポリエチレン樹脂多孔膜中のDO
Pおよび徴粉珪酸の抽出残量は、それぞれ0.2容量%
、0.1容量%であった。またDOP、徴粉珪酸の抽出
による多孔膜の収縮は、縦(押出方向)3.5%、横2
.3%、厚み1.8%であった。得られたポリエチレン
樹脂多孔膜の厚み0.190m/の、気孔率68%であ
った。露顕観察によると平均孔径0.12〃の孔が4〜
6×lぴ個/仇存在していた。最大孔径は0.3ムであ
った。この腰の苛性カリ水溶液(比重1.30)中での
電気抵抗は0.000200d〆/枚(0.00011
0dめ/0.1の/仇)と極めて低かった。また、この
膜の透水量は0.40の‘/min・地・100側Hg
(2400泌/Hr・で・肌Hg)、透気度は14の砂
/looの‘・枚(74秒/100の‘・0.1の/m
)であり、同じ平均孔径を有する多孔膜に比べ優れたも
のであつた。また800040%苛性カリ水溶液、80
o040%硫酸に1週間浸潰した時の重量減少は、それ
ぞれ0.5%以下、寸法変化は1%以下と極めて優れた
耐アルカリ性、耐酸性を示した。
膜の引張破断強さは32kg/c流、破断伸びは390
%であり、充分な機械的強度と柔軟性を備えていた。実
施例 2 Mw=250000、Mn=17000のポリエチレン
樹脂(S肌tecB−18帆)を用いた以外、実施例1
にしたがった。
得られたポリエチレン多孔膜の膜厚は52ム、気孔率は
66%、平均孔径は0.08#、最大孔径は0.15A
であった。この膜の電気抵抗は0.000140dの/
枚(0.000270dのノ0.1肌/仇)、透水量は
0.15の‘/mjn・地・low枕Hg(900叫/
日r・で・肋Hg)、透気度は162秒/100の‘・
枚(308秒/100泌・0.1m/肌)と優れたもの
であった。また引張破断強さは70kg/の、引張被断
伸びは350%であった。実施例 3 有機液状体としてセバシン酸ジオクチル (DOSSP値8.4)を用いた他は、実施例2にした
がった。
得られたポリエチレン多孔膜の膜厚は0.10m/仇、
気孔率58%、平均孔径0.05ム、最大孔蓬0,11
仏であった。電気抵抗は0.000470dの/枚、透
気度は63栃砂/100の‘・枚、透水量は0.086
のと/min・鮒・10比肋Hg(516肌/Hr・で
・側Hg)であった。実施例 4 有機液状体としてリン酸トリクレジル(TCPSP値9
.9)を用いた他は、実施例1にしたがった。
得られたポリエチレン多孔膜の膜厚は0.20凧/肌、
気孔率71%、平均孔径0.46山、最大孔径0.85
〆であった。この膜の電気抵抗は0.000160dで
/枚(0.000080d〆/0.1机/仇)、透気度
55秒/100の【・枚(2乳酸/100の‘・0.1
柵)、透水量は7.2の‘/min・地・10仇肋Hg
(43000叫/Hr・め・肌Hg)と優れた透過性能
を示した。また引張破断強さは20k9/塊、破断伸び
は102%と充分な機械的強度と柔軟性を備えていた。
比較例 1 MWニ120000、Mn=11000、SLMI=0
.3のポリエチレン(S肌tec B−170P)を用
いた他は、実施例1にしたがった。
得られたポリエチレン多孔膜は、気孔率69%、平均孔
径0.11A、電気抵抗は0.000220d力/枚(
0.000120d力/0.1側)であったが、引張破
断強さは19k9′の、引張被断伸びは24%と小さく
、柔軟性に欠け脆いものであった。比較例 2 MW:330000、Mn=20000のポリエチレン
15容量%、徴粉珪酸(ニツプシールVN−3)15容
量%、ナフテン系プロセスオイル〔Sonic R−2
00(商品名)SP値7.9〕7畔容量%を用いて、実
施例1にしたがい、ポリエチレン多孔膜を製造した。
得られた多孔膜はプロセスオイルシリカ抽出前の寸法よ
り縦27%、横21%収縮しており、膜の平面性は著し
く悪くなっていた。この膜の気孔率は58%とかなり高
い値を示したにもか)わらず、電気抵抗は0.0021
0dの/枚(0.000890dの/0.1側)、透気
度は1260秒/100の【・枚(540秒/100の
‘・0.1側)と実施例1に比べ、7〜8倍悪い値を示
していた。この膜の平均孔径は0.05仏以下と微細な
ため、電子顕微鏡では観察できなかった。
実施例 4 有機液状体として、ジブチルフタレート 〔(DBP)SP値9.4〕60.接客量%、ニップシ
ールVN−313.筋容量%、Mw=250000 M
n:38000のポリプロピレン27容量%を使用した
以外実施例1に従った。
得られたポリプロピレン多孔膜の膜厚は0.180柳、
気孔率73%、平均孔径0.22山、最大孔径は0.5
仏であった。この膜の電気抵抗は0.000160dで
/枚(0.000090dで/0.1側)、透気度は7
0秒/100汎‘・枚(4の砂/100泌・0.1側)
と優れたものであった。また引張被断強さは26kg′
地、引張破断伸びは120%であった。
実施例 5 無機徴粉体として炭酸カルシウム〔白艶華○(商品名)
比表面積87で/の3舷容量%、実施例1に使用したポ
リエチレン3彼容量%、DOP4庇容量%を使用して、
実施例1に従い多孔膜を製造した。
炭酸カルシウムの抽出には20%塩酸を使用した。得ら
れたポリエチレン多孔膜の膜厚は0.26肌/肌、気孔
率56%、平均孔径0.25ム、最大孔径0.8↓であ
った。電気抵抗は0.000750d〆/枚(0.00
0290d〆/0.1肋)、引張破断強さは33k9/
c流、引張破断伸びは85%であった。実施例 6 実施例1に使用した混線べレットを5オンス射出成形機
を用い外径30の′のめ、内径10m/のめ、長さ18
W肋の中空棒を成形した。
この中空棒を50℃クロロセン、60q040%苛性ソ
ーダ一により、DOPとシリカの抽出を4鞘時間づつ行
なった。この中空多孔成形体の一方の端をふさぎ、圧気
を吹込み、水中に沈めたところ、細かい泡が多数発生し
た。又、この成形体の強度は充分大きいものであった。
実施例 7 実施例1に従がし、0.195側の膜状物を成形した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 比表面積50〜500m^2/g、かつ平均一次粒
    子径0.005〜0.5μの無機微粉体7〜42容量%
    、SP値8.4〜9.9の有機液状体30〜75容量%
    、数平均分子量15000以上、かつ重量平均分子量3
    00000未満のポリオレフイン樹脂10〜60容量%
    を混合した後、溶融成形し、次いでかかる成形物より有
    機液状体及び無機微粉体を抽出することを特徴とする気
    孔率50〜80%、平均孔径0.05〜0.5μの連通
    孔からなる微孔性ポリオレフイン多孔物の製造方法。
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