JPS60230928A - フオ−ミング鎮静剤およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、鉄鋼その他溶融金属を溶製する際に発生す
るスラグのフォーミング現象を鎮静するためのフォーミ
ング鎮静剤およびその製造方法に従来技術とその問題点 例えば、転炉にて高炭素鋼等を溶製する際、スラグの粘
性が大きいとスラグが体積膨！シて泡立ち転炉外へ溢れ
出る現象が起こり、非常に危険であるばかりでなく、転
炉操業に支障をきたす。このスラグの体積膨張による泡
立ちをフォーミング現象と称している。このようなフォ
ーミング現象は溶銑の予備処理においても発生する。

フォーミング現象の起こる原因は、酸素とカーボンが反
応して生じるＣＯまたはＣＯ！、ガス７５ζ湯面に浮遊
しているスラグに妨害され、十分に炉外へ放散されない
ために浴面スラグを押上げることによるものと考えられ
ている。従って、フォーミング現象を鎮静または防止す
るには、浴面のスラグ層を何等かの方法、手段により破
り、かつスラグ層の流動性を良くしてｃｏ、　ｃｏ、ガ
スを抜いてやればよい。

そこで、従来はフォーミング鎮静剤として、タール、ピ
ッチ、転炉スラグと製紙屑の混合物、転倒スラグ）−廃
油の混合物等が使用されているが、高価なわりには鎮静
効果の少ないものであった。

また、上記のフォーミング鎮静剤に替るものとして、炭
素分１０〜４０％、残部はＭｇＯ１Ｃａｂ、　ＳｉＯ２
，７ｖｍＯｓｓ　ＦｅＯの１種または２種以上の混合物
、あるいは化合物である無機酸化物からなるフォーミン
グ鎮静剤（特公昭５０−６４０６　）　、転炉スラグ４
０〜６０％、おが屑３０〜５０％、水分５〜３０％より
なるフォーミング鎮静剤（特開昭５２−１１５７１６）
がある。しかし、これらは鎮静効果はあるも、即効性の
弱いものであり、転炬操柴等におけるフォーミング鎮静
剤としては有効性に欠けるものであった。

発明の目的 この発明は、ト記スラグのフォーミング現象の抑制に極
めて有効で、しかも安価なフォーミング鎮静剤とその製
造方法を提案することを目的とするものである。

発明の開示 この発明者らは、フォーミングの鎮静効果が大きく、力
λつ安価なフォーミングＲ静剤を開発すぺく、種々検討
した結果、油分を含む、ダスト、スラッジ、ミルスケー
ル、粉鉱石、焼結鉱粉は従来のフォーミング鎮静剤に比
べて鎮静効果が大きく、しかも鉄粉含有率が高いため転
炉での歩留り向上に寄与することから、これらを固化し
てフォーミング鎮静剤として使用することによシフォー
ミング抑制に即効性があって効果大なることを知見し、
発明を完成するに至った。

この発明に係るフォーミング鎮静剤は、ダスト、スラッ
ジ、ミルスケール、粉鉱石、焼結鉱粉の１種または２種
以上を含みかつ油分を含有する原料に、界面活性剤およ
びバインダーを添加して成型したものであり、またその
製造方法は、ダスト、スラッジ、ミルスケール、粉鉱石
、焼結鉱粉の１種または２種以上を含みかつ油分を含有
する原料に、界面活性剤およびバインダーを、必要なら
ば水分を添加して混練し、ついで成型したのち乾燥固化
することを特徴とするものである。

以下、この発明について詳細に説明する。

仁の発明のフォーミング鎮静剤は、ダスト、スラッジ、
ミルスケ−々、粉鉱石、焼結鉱粉の１種または２種以上
を含みかつ油分を含有したものを主原料としているが、
従来このような原料は油分を含有しているとの理由によ
り、製鉄原料として再利用されることがなく、大半は焼
成して埋立てに使用されるにすぎなかった。また、前記
の油分含有原料は同化処理することも困難とされてきた
。

この発明は、■前記の油分含有原料の安価な処理方法の
必要性、■即効性があって効果大なるフォーミング鎮静
剤の要項、の２つの要請に応えるべくなされたものであ
る。

そこで、この発明者らは、多くの実験を重ねた結果、油
分を含有する原料をバインダーにて固化することは、油
分が膜化して技術的に困難であったが、界面活性剤を添
加することにより原料表面に付着している油模が化学的
（乳化、分散、溶解等）Ｋ処理されて、原料とバインダ
ーとの接触が良くなり固化できることに成功した。

界面活性剤は、陽イオン系、陰イオン系、両性イオン系
、非イオン系に分けられ、乳化性、分散性、可溶化性、
起泡性等、種々の性質があるが、この発明に用いる界面
活性剤は油を乳化分散あるいは溶解させる性質を有する
ものであればよいので、例えば油脂分を分散させる家庭
洗剤でも十分効果があり、特に限定するものではない。

第１図は原料中の油分含有量と界面活性剤の好ましい添
加量の関係を示したものである。この図表は、ダストを
主原料として、これにマシン油をその添加量を変えて混
合するとともに、油分を乳化分散させる効果のある家庭
用液状洗剤の添加量を変えて混合したときの試験結果で
あシ、図の斜線部が好ましい範囲である。このように界
面活性剤の種類によって、含有油量に対応して界面活性
剤の好ましい添加量が決定され、同時に添加されるバイ
ンダーによって前記原料が強固に固化されるのである。

なお、油分含有原料を固化させるために添加されるバイ
ンダーとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント
、生石灰、ベントナイト等があげられ、添加量としては
油分含有原料の量に応じて十分固化される量を添加する
。

このように、油分を含有する原料に界面活性剤、バイン
ダーを加えて十分混練した後所定の大きさに成型して乾
燥させたものが、この発明のフォーミング鎮静剤である
。このフォーミング鎮静剤の大きさとしては、特に限定
するものではないが、５０〜１００■位の粒径が好まし
い。すなわち、この位の粒径の本のであると、重量が大
となシ、またダスト、粉鉱石等が主原料であるから比重
も大きいためｌｃ７．？グ中に投入しやすいからである
。

次に、上記フォーミング鎮静剤の製造方法について説明
する。

まず、原料となるダスト、スラッジ、ミルスケール、粉
鉱石、焼結鉱粉の少なくとも１種類を準備し、油分の含
有量を調べる。油分の含有量は原料中の油分含有率を測
定し、との油分含有率と原料量とからめることができる
。一方、原料中の油分含有率をもとに、第１図の例のご
とく予め決めておいた油分含有率と界面活性剤の添加率
の最適値より、界面活性剤の添加割合を決定する。さら
に１原料の量に基づいてバインダー、例えばポルトラン
ドセメントの添加景を決定する。なお、この発明法に使
用するバインダーは、水硬性バインダーであシ、フォー
ミング鎮静剤の製造に使用する原料を準備するに際して
はその含有油分量も重要要素の一つであるが、同時に含
有水分量も重要である。従って、初期の原料中の水分が
多い場合には事前に原料を乾燥させるか、または乾燥し
た原料を混合して、全体として水分量を調整する。

このように原料と、所定量のバインダーおよび界面活性
剤を準備すると、これらをミキサー等の混線機で混練す
る。この混線に際して、原料中の水分が不足している場
合には水分を添加すればよい。混線の方法としては、原
料、バインダーおよび界面活性剤を一度にミキサー等で
混練するか、または油分含有原料と界面活性剤とを十分
に混練した後にバインダーを添加して再混練する方法を
とってもよい。

混線が終了すると、その混合物を成型機にて所定の大き
さに成型する。成型機は、例えば加圧成型機、押出成型
機、振動圧縮成型機等を用いることができる。成型物の
大きさとしては、前記した通り５０〜１００Ｗ位の粒径
がよいつむの場合、成型機で直接５０〜１００ｍの大き
さのものをつくるか、あるいは大きく成型したものを５
０〜１００■の大きさに破砕整粒してもよい。

成型された化フォーミング鎮静剤は、乾燥・固化される
。乾燥・固化方法としては、天日乾燥、蒸気による乾燥
等いずれでもよい。ただし、急激な加熱による乾燥はフ
ォーミング鎮静剤に割れが入り、強度低下を招くのでな
るべく避ける。

このようにして＃造されたフォーミング鎮静剤岐、浴面
スラグ中１で沈み込みやすく、スラグ中に沈む際情える
ことＫよりスラグの流動性が良くなるとともに、核スラ
グ層が破られて穴があき、その穴があいた状態で鎮静剤
中の油分が熱によりガス化して一層スフグの穴が拡大さ
れる。従って、内部のｃｏ、ｃｏ、ガスがスラグ外に抜
けやすくなり、フォーミング現象が鎮静する。

目下−とのを明の実施例について説明すみ一実施例１ 第１表に示す成分を有する原料Ｋ、第２表に示す（１り
〜（ｅ）の５種類の界面活性剤と、バインダーとして普
通ポルトランドセメントを第３表に示す配合割合にて混
練した。混線方法は、原料の混　、線容量０．１ｒＩｅ
の強制練り方式の装置を使用し、まず第３表の配合のう
ち、原料と水と界面活性剤を７分間混練し、ついでセメ
ントを添加して再度４分間混練した。そして混線後、該
原料を面積１１０〇−１深さ１００ｍの型枠内に５０５
ｍ＋厚さで装入して上方から人力にて押圧し、ついで１
ます５０謹角、高さ１００ＩＩ１１の格子状型枠にて人
力で押圧し、しかる後シートで覆い３胤夜自然乾燥して
固化させた。

得られたフォーミング鎮静剤の効果を第２図および第３
図に示す。

第２図はフォーミング鎮静剤と落下強度の関係を従来の
鎮静剤（Ａ：転炉スラグ４５％、おが屑４０％、水分１
５％、Ｂ：タール３０％、ｓｉｏ、系煉瓦７０％）と比
較して示し、第３図はフォーミング鎮静剤とフォーミン
グ鎮静時間の関係を、同じ〈従来の鎮静剤Ａ、Ｂと比較
して示したものである。なお、第３図は転炉で最もフォ
ーミング現象が激しい高炭素鋼の吹錬において、炉上バ
ンカーより約５０１’ｆ／チヤージ投入した時の鎮静時
間である。また、第２図の落下強度は５０ｍＸ５ＯＮＸ
１００ｍのものを２ｍの高さより３回落下させ、５鵡オ
ーバーのものの重醍％で示した値である。

第２図より明らかなごとく、フォーミング鎮静剤はいず
れも８５％以上の落下強度を示し、強度的にフォーミン
グ鎮静剤として十分使用できるものである。

また第３図より、従来品ではフォーミング鎮静に約３５
〜７０秒と力）なりの時間を要するのに対し、この発明
品では３０秒以下でフォーミング現象を鎮静できること
がわ力）る。しかも、界面活性剤の種類に関係なく、こ
の発明のフォー　ミング＠静４１は従来品よりフォーミ
ング鎮静時間が短かい。

ｃ以下余白） 第３侵　ｒ配合割合　（％） 〔界面活性剤量は外側とする〕 実施例２ 第１表に示す原料を２種類混合して用い、これに第２表
に示す界面活性剤と普通ポルトランドセメントを配合し
て混練し、混線後成型し、乾燥・固化して得られたフォ
ーミング鎮静剤の落下強度およびフォーミング鎮静時間
を第４表に示す。

本実施例における原料の混練方法、成型方法、すべて実
施例１と同様である。また、原料自体の混合割合、混練
時の配合割合は第４表に併せて示した。

＠４表よシ、２種類の原料を混合して用いても、実施例
１の単味の場合と債ぼ同等の落下強度が得られ、またフ
ォーミング鎮静所要時間も従来品よりはるｈに短かいこ
とが判明した。

（以下余白） 上記の実施例からも明らか々ごとく、この発明のフォー
ミング鎮静剤によれば、スラグのフォーミング鎮静効果
が大きいので、転炉操業等の安定化がはかられる上、転
炉での歩留り向上にも効果を奏する。また、この発明法
によれば、従来困雌であった油分含有原料のセメント同
化が可能となったことにより、これまで製鉄原料として
再利用されることがなかったダスト、スラッジ、ミルス
ケール、粉鉱石、焼結粉をフォーミング鎮静剤として有
効に利用することができ、人なる経済効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の原料中の油分含有量と界面活性剤添
加率の関係を示す図表、第２図はこの発明の実施例にお
けるフォーミング鎮静剤と落下強度の関係を示す図表、
第３図岐同じくフォーミング鎮静剤とフォーミング鎮静
時間の関係を示す図表である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　ダスト、スラッジ、ミルスケール、粉鉱石、焼結鉱
   粉の１種または２種以上を含みかつ油分を含有する原料
   に、界面活性剤およびバインダーを添加して成型したフ
   ォーミング鎮静剤。 ２　ダスト、スラッジ、ミルスケール、粉鉱石、焼結鉱
   粉の１種または２種以上を含みかつ油分を含有する原料
   に、界面活性剤およびバインダーを、必要ならば水分を
   添加して混練し、ついで成型したのち乾燥固化すること
   を特徴とするフォーミング鎮静剤の製造方法。