JPS6022668Y2 - Ａｆｃ回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はＶＴＲ（ビデオテープレコーダ）に適用しうる
ＡＦＣ回路に関する。

従来のＡＦＣ回路は第１図に示すようにＶＴＲの再生出
力から分離された水平同期パルスｐｈが入力端子１に供
給され、この水平同期パルスｐｈによって傾斜波（台形
波）発生回路２がトリガーされ、これよりの傾斜波がサ
ンプリングゲート回路３に供給される。

サンプリングゲート回路３には電圧制御層可変周波発振
器（以下ＶＣＯと略す）４の出力が分周器５によりｌ／
Ｎに分周されてなるサンプリングパルスが供給される。

従ってサンプリングゲート回路３の出力は位相差に応じ
たレベルとなり、これがローパスフィルタ６を介してｖ
ｃｏ ４に制御電圧として供給される。

モしてｖｃｏ４の出力信号出力端子７に導かれる。

ＶＴＲによりカラーテレビ信号を記録再生するときは、
カラーテレビ信号の色信号成分を低域搬送周波数（例え
ば６８８ｋＨｚ ）の信号に周波数変換すると共に輝度
信号をＦＭ変調するようになし、再生時には、逆に変換
色信号を元の搬送周波数（ＮＴＳＣ方式の場合は略々３
．５８Ｍ Ｈｚに周波数変換すると共に、ＦＭ変調輝度
信号をＦＭ復調するようになされる。

そして、色信号を再生時に周波数変換する際に上述のＡ
ＦＣ回路の出力が用いられる。

ところが第１図の従来のＡＦＣ回路は、ＶＴＲの再生出
力にドロップアウトが生じたり、磁気テープの無信号領
域を走査したりするとき等の外乱によってＡＦＣ回路の
出力信号の周波数が所望のものと大きくずれる周波数ジ
ャンプが生じてしまう。

このためＡＦＣ回路の出力とＡＰＣ回路の出力によって
色信号変換用の搬送波を得ている場合には、ＡＰＣ回路
の同（ロック）が外れて再生出力中の色信号の色相が乱
れる欠点があった。

本考案はかかる従来のＡＦＣ回路の欠点を除去して外乱
によっても周波数ジャンプの生じないＡＦＣ回路を提供
せんとするものである。

以下、本考案の一実施例について第２図を参照して説明
するに、入力端子１に基準信号例えばＶＴＲの再生出力
から分離された水平同期パルスｐｈが供給される。

これを第３図Ａに示す。水平同期パルスｐｈはフリップ
フロップから構成される分周器８に供給され、その出力
Ｑｏは第３図Ｈに示すように周波数が１７２に分周され
たものとなる。

また９は位相比較回路を示す。位相比較回路９は分周器
８の出力と後述のＮ進のカウンタ１０のキャリー（ＣＡ
ＲＲＹ）とを位相比較するもので、第１図のように傾斜
波をサンプリングゲートするものではなく、両者の位相
が一致していれば例えば高レベルとなり、両者の位相が
ずれていれば例えば低レベルとなるような二値の比較出
力を発生する構成とされている。

この比較出力は時定数が充分大きいローパスフィルタ１
１を介してｖｃｏ ４に制御電圧として供給される。

更にＶＣＯ４の出力がｌ／Ｎの分周器１２を介して出力
端子７に導かれると共に、カウンタ１０のクロック入力
とされる。

また、縦続接続されてｖｃｏ ４の出力をクロックとす
るＤ形フリップフロップ１３，１４．１５が設けられ、
Ｄ形フリップフロップ１３の入力に分周器８の出力Ｑｏ
が供給される。

従ってＤ形フリップフロップ１３の出力Ｑ□は第３図Ｃ
に示すようにＱに対して１クロック分遅れ、Ｄ形フリッ
プフロップ１４の出力Ｑ２は第３図りに示すようにＱ。

に対して２クロック分遅れ、Ｄ形フリップフロップ１５
の出力Ｑ３はＱ。

に対して逆相で３クロック分遅れたものとなる。

Ｄ形フリップフロップ１４の出力Ｑ２及びＤ形フリップ
フロップ１５の出力Ｑ３がナントゲート１６に供給され
てナントゲート１６からは第３図Ｆに示すパルス信号が
現われる。

このパルス信号がカウンタ１０のロードＬＯＡＤ入力と
されると共に、Ｒ３形フリップフロップ１７のセット入
力とされる。

Ｒ３形フリップフロップ１７のリセット入力としてはカ
ウンタ１０のキャリーが供給され、その出力Ｑ、がカウ
ンタ１０のクリア（ＣＬＥＡＲ）入力とされる。

なお、ＶＣＯ４の出力は出力端子１８に導れてクロック
出力とされる。

上述の構成で、ナントゲート１６の出力（第３図Ｆ）に
よってＲ３形フリップフロップ１７がセットされ、その
出力Ｑ、が第３図Ｇに示すように立ち上がる。

この立上がりでカウンタ１０がクリアされてカウンタ１
０はｖｃｏ ４の出力を数え、これをＮ個数えたときに
第３図Ｈに示すキャリーが発生する。

このキャリーの位相と分周器８の出力Ｑ。

の位相（例えばその立下りの位相）が位相比較回路９に
て比較される。

たとえば第３図Ｈの最初のキャリー出力は出力Ｑの位相
より早くｖｃｏ ４の周波数が入力の水平同期パルスｐ
ｈより高い場合を示し、２番目のキャリー出力は出力Ｑ
の位相より遅れており、ｖｃｏ４の周波数がｐｈより低
い場合を示している。

そしてキャリー出力の毎に位相比較回路９から、この位
相のずれに応じて二値的な出力が得られる。

これと共に、キャリーによってフリップフロップ１７が
リセットされるためにその出力Ｑ、が低レベルとなり、
カウンタ１０は計数動作を停止する。

位相比較回路９の比較出力は二値的なものであるが、時
定数の充分大きいローパスフィルタ１１によって平均化
される。

かかる本考案の一実施例において、入力端子１に供給さ
れる水平同期パルスｐｈに第４図Ａに示すようにノイズ
Ｐｎが含まれているときの動作について説明する。

このノイズＰｎによって分周器８の出力Ｑ。

は第４図Ｈに示すものとなり、Ｄ形フリップフロップ１
３，１４．１５の出力Ｑ□。

Ｑ２． Ｑ、は夫々同図ＣＤＥに示すものとなる。

従ってナントゲート１６の出力は同図Ｆに示すものとな
り、Ｒ３形フリップフロップ１７の出丈Ｑ４は同図Ｇに
示すものとなり、カウンタ１０のキャリーは同図Ｈに示
すものとなる。

かかる第４図から明らかなようにノイズＰｎの存在して
いる周期では誤まった位相のキャリーが発生して位相比
較動作が誤まるが、それ以外では位相比較動作が正しく
なされる。

そしてローパスフィルタ１１の時定数は充分大きいから
、ノイズＰｎによって誤まった位相比較出力が発生して
もその影響は頗る小さい。

本考案は上述の説明から明らかなように入力信号（水平
同期パルス）の周期をｖｃｏ ４の出力をクロックとし
て測定して二値の位相比較出力を得、この出力を時定数
を充分大きなローパスフィルタ６を介してｖｃｏ４に供
給する構成であるために外乱によって周波数が所望のも
のと大きくずれた値にロックされるような誤動作を防止
することができると共に二値出力形の位相比較を行って
いるので周波数検波動作となり、比較動作が非常に安定
で、回路設計がし易い。

従って本考案をカラーＶＴＲに適用すれば再生色信号の
色相が大きくずれる誤動作を回避することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のＡＦＣ回蕗のブロック図、第２図は本考
案の一実施例のブロック図、第３図及び第４図は本考案
の一実施例の説明に用いる波形図である。 １は入力端子、４はＶＣｏ、 ７は出力端子、９は位相
比較回路、１０はカウンタ、１１はローパスフィルタで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可変周波発振器の出力がクロック入力とし供給されてい
   るＮ進のカウンタを入力パルス信号に対して所定の位相
   だけ遅れたパルス信号でリセット動作を行なうようにす
   ると共に、上記Ｎ進カウンタのキャリー出力と上記入力
   パルス信号とを周波数比較して、該比較の結果に基き上
   記可変周波発振器の発振周波数を制御して上記人力パル
   ス信号と同様の周波数変動を有する出力信号を得るよう
   にしたものにおいて、上記カウンタのキャリー出力の発
   生時に該キャリー出力と上記入力パルス信号との位相比
   較を行い両者の位相の一致及び不一致に応じて高レベル
   及び低レベルの二値の比較出力を発生する位相比較回路
   と、該位相比較回路と上記可変周波発振器の発振制御端
   子との間に挿入された充分に時定数の大きなローパスフ
   ィルタとを設は上記可変周波発振器の周波数制御を行な
   わしめたことを特徴とするＡＦＣ回路。