JPS6021565Y2

JPS6021565Y2 - デイスクブレ−キ

Info

Publication number: JPS6021565Y2
Application number: JP16071679U
Authority: JP
Inventors: 春美大島
Original assignee: トキコ株式会社
Priority date: 1979-11-20
Filing date: 1979-11-20
Publication date: 1985-06-27
Also published as: JPS5681233U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はディスクブレーキに関する。

従来のディスクブレーキとしては、一例として第１図及
び第２図に示すように構成されたものが知られている。

すなわち、図中１は図示しない車両の非回転部分に取り
付けられる固定部材で、そのディスク１２の回転方向に
間隔をおいた両端部には、ディスク１２の一側から外周
をまたいで他側へ延びる一対のアーム２，２が夫々設け
られている。

これらアーム２，２にはキャリパ３がスライドピン４，
４を介して矢印Ａ、Ｂ方向摺動可能に取り付けられて
いる。

このキャリパ３の一方の脚部５には、図示しないマスク
シリンダからの油圧を受けて矢印Ａ方向に移動するピス
トン６が設けられている。

このピストン６の作動部にはパッドベース７が当接させ
られており、このパッドベース７には一方のパッド８が
取り付けられている。

また、前記キャリパ３の他方の脚部９にはパッドベース
１０が当接させられており、このパッドベース１０には
他方のパッド１１が取り付けられている。

なお、前記パッド８，１１及びパッドベース７．１０は
前記固定部材１の両アーム２，２の互いに対向する壁面
によって支持されている。

そして、ピストン６が矢印Ａ方向に移動すると、一方の
パッド８が車輪とともに回転するディスク１２の一側面
に圧接し、またこの時生じる反力によってキャリパ３が
矢印Ｂ方向に移動して他方のパッド１１がディスク１２
の他側面に圧接し、これにより回転するディスク１２を
制動するようになされている。

なお、１３はパッドスプリングで、第３図に示すように
、彎曲状の押圧部１４の幅方向両端部中央部に夫々係合
部１５．１６が一体的に形成されているものであって、
その一方の保合部１５を前記固定部材１のアーム２の下
部中央部に設けられた凹部１７の壁面に圧接させられ、
かつその他方の係合部１６を前記キャリパ３のブリッジ
１８の内面に圧接させられた状態で、その押圧部１４を
前記パッド８，１１の端部上面に圧接させられている。

そして、このパッドスプリング１３によって、パッド８
，１１を固定部材１に押圧して所定位置に位置させると
ともに、振動によるキャリパ３のガタッキを押えるよう
になされている。

しかしながら、従来のこのようなディスクブレーキにあ
っては、パッドスプリング１３は押圧部１４の幅方向両
端部に夫々係合部１５，１６が形成されてなるのもであ
るから、組み立てる際パッドスプリング１３を組み込ん
だ後でなければパッド８，１１を組み込むことができず
、従って組立作業が面倒であり、またパッドスプリング
１３の展開形状が複雑であるから、歩留りが悪いという
欠点があった。

この考案は上記事情に艦みてなされたものであり、パッ
ドスプリングとして、帯状板バネ材の中間に略Ｕ字状の
保合部が形成され、かつその両側に対称的な略Ｓ字状の
弾性部が形成されたパッドスプリングを用い、そのパッ
ドスプリングを、ディスクブレーキにおける固定部材の
両アームの互いに対向する壁面の中央部に夫々設けた突
起と、パッドとの間に取付けることにより、パッドを組
み込んだ後にパッドスプリングを組み込むことができて
、ディスクブレーキの組立作業が簡単となることは勿論
、パッドスプリングの両側における略Ｓ字状の弾性部の
バネ定数の小さい力を利用して、一対のパッドを、それ
らの大きさのバラツキの影響を受けることなくバランス
良く適正に押圧することができ、しかもパッドスプリン
グが外れに＜＜、その材料とりも良いディスクブレーキ
を提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例について第４図乃至第６図を
参照して説明する。

なお、説明の便宜上、上記従来例と同一部分には同一符
号を付して、その説明を省略する。

この実施例においては、固定部材１の両アーム２，２（
一方は図示せず）の互いに対向する壁面の中央部には略
角棒状の突起２１．２１（一方は図示せず）が夫々一体
的に設けられている。

また、この実施例におけるパッドスプリング２２は、単
なる帯状の板バネ材を折り曲げてなるものであって、略
Ｕ字状の係合部２３の両端縁部に互いに対称的な略Ｓ字
状の弾性部２４．２４が夫々連設され、更にこれら弾性
部２４．２４の先端縁部に押圧部２５，２５が夫々連設
された構成とされている。

そして、このパッドスプリング２２は、その係合部２３
を固定部材１の一方の突起２１に係合させられ、かつそ
の両押圧部２５，２５をパッドベース７．１０の一端部
上面に夫々圧接させられた状態で、固定部材１の一方の
突起２１とパッド８，１１の一端部との間に配設されて
いる。

また、図示していないが、別のパッドスプリング２２が
固定部材１の他方の突起２１とパッド８，１１の他端部
との間に上記同様に配設されており、その詳細な説明は
省略する。

このような構成にすれば、パッドスプリング２２の平面
形状が単なる細長い形状であるから、ディスクブレーキ
を組み立てる場合、パッド８，１１及びパッドベース７
．１０を組み込んだ後にパッドスプリング２２を組み込
むことができ、組立作業が簡単である。

また、パッド８，１０の変位に応じて、略Ｓ字状の弾性
部２４．２４はそれぞれ２箇所の曲がり部分にて弾性変
形する。

このため、パッドスプリング２２は、バネ定数の小さい
力でもってパッド８．１１をディスク１２の略径方向に
押圧することになる。

したがって、パッドスプリング２２の取付は状態におい
て、パッド８，１１の大きさのバラツキのための弾性部
２４．２４の変形度が異なったとしても、その変形度の
異なりによるパッド８，１１への押圧力の変化程度が小
さい。

この結果、パッド８，１１の大きさのバラツキの影響を
受けることなくそれらのパッド８，１１をバランス良く
同等に押圧することができて、それの押圧力のアンバラ
ンスによって生じる不具合、つまりパッド８，１１の一
方がディスク１２側に片寄って偏耗を起こしたり、ひき
ずり現象を生じたりするといった不具合を未然に防止す
ることになる。

ちなみに、弾性部２４．２４がそれぞれ１箇所の曲がり
部分を有する略Ｕ字状に形成されていた場合には、その
只１箇所の曲がり部分によるバネ定数の大きな力をもっ
てパッド８，１１が押圧されることになる。

したがって、この場合には、パッド８，１１のバラツキ
の影響を大きく受けることになり、パッド８，１１の押
圧力のアンバランスによる不具合を生じる。

また、パッドスプリング２２の略Ｕ字状の係合部２３は
、その両側からの力を受けて突起２１の下側、つまりパ
ッド８，１２側の部分にバランス良く嵌まり合い、しか
もパッド８，１０が変位するほど突起２１に締まり付く
ように変形するため更に強く嵌まり合う。

したがって、パッドスプリング２２の取付けはきわめて
強固であり、外れるおそれがない。

なお、上記実施例においては、パッドスプリング２２を
単なる帯状の板バネ材を折り曲げて形成しているが、こ
れに限られることなく、例えば第７図に示すように、押
圧部２５，２５の幅方向中央部に長手方向に延びる突起
２６．２６を予めプレス加工によって形成した構成とし
てもよい。

このようにすれば、パッドスプリング２２の押圧部２５
．２５の強度が増すから、押圧部２５．２５によるパッ
ドベース７．１０（パッド８．１１）に対する押圧力を
安定させることができる。

また、上記実施例においては、パッドスプリング２２を
板バネ材によって形成しているが、棒バネ材によって形
成してもよく、上記実施例に限定されるものではない。

以上説明したようにこの考案によるディスクブレーキは
、パッドスプリングとして、帯状板バネ材の中間に略Ｕ
字状の係合部が形成され、かつその両側に対称的な略Ｓ
字状の弾性部が形成されたパッドスプリングを用い、そ
のパッドスプリングを、ディスクブレーキにおける固定
部材の両アームの互いに対向する壁面の中央に夫々設け
た突起と、パッドとの間に取付けることにより、パッド
を組み込んだ後にパッドスプリングを組み込むことがで
きて、ディスクブレーキの組立作業が簡単となることは
勿論、パッドスプリングの両側の略Ｓ字状の弾性部によ
るバネ定数の小さな力を利用して、一対のパッドをそれ
らの大きさのバラツキの影響を受けることなくバランス
良く適正に押圧し、パッドの偏耗やひきずり現象の発生
を防止することができる。

また、パッドスプリングの略Ｕ字状の係合部が、その両
側の弾性部からの力を受けてアーム側の突起にバランス
良く嵌まり合い、しかもパッドが変位するほど突起に締
まり付くように変形して更に強く嵌まり合うから、パッ
ドスプリングの取付けがきわめて強固であり、それは外
れるおそれがない。

また、パッドスプリングは帯状板の曲げ成形によって簡
易に威すことができてその歩留まりがよく、またパッド
スプリングはＳ字状の弾性部が突起の両側の空間に位置
する形であるため、パッド近傍の狭小な箇所における取
付はスペースの確保が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のディスクブレーキの一例を示す一部切截
平面図、第２図はその正面図、第３図はそのパッドスプ
リングの斜視図、第４図はこの考案によるディスクブレ
ーキの一実施例を示す要部の一部切截斜視図、第５図は
その固定部材の一部切截斜視図、第６図はそのパッドス
プリングの斜視図、第７図はそのパッドスプリングの他
の例を示す斜視図である。１・・・・・・固定部材、２・・・・・・アーム、３・
曲・キャリパ、５，９・・・・・・脚部、６・・・・・
ゼストン、７，１０・・・・・・パッドベース、８，１
１・・・・・・パッド、１２・・・・・・ディスク、２
１・・・・・・突起、２２パツドスプリング、２３・・
・・・・係合部、２５・・・・・・押圧部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車両の非回転部分に取り付けられかつディスクの回転方
向に間隔をおいて該ディスクの位置側から外周をまたい
で他側へ延びる一対のアームを有する固定部材にキャリ
パを摺動可能に案内させるとともに、前記固定部材の両
アームの互いに対向する壁面で一対のパッドを支持させ
、前記キャリパの一方の脚部に設けられたピストンによ
って一方のパッドを前記ディスクの一側面に圧接させ、
かつこの時生じる反力によって前記キャリパの他方の脚
部に設けられた他方のパッドを前記ディスクの他側面に
圧接させるようにしたディスクブレーキにおいて、前記
固定部材の両アームの互いに対向する側面の中央部に夫
々突起を設け、かつ該突起と前記一対のパッドとの間に
該パッドを前記固定部材に押圧するためのパッドスプリ
ングを取付けてなり、該パッドスプリングは帯状板バネ
材の曲げ成形体であり、該パッドスプリングの中央部に
は、前記パッド側から前記突起に嵌まり合う略Ｕ字状の
係合部が形成され、該係合部の両端部には、前記一対の
パッド側のそれぞれに向って左右に延在して対称的に略
Ｓ字状に曲がる弾性部が夫々形成され、該弾性部の先端
に、前記一対のパッドのそれぞれを前記ディスクの略径
方向に押圧する押圧部が夫々形成されていることを特徴
とするディスクブレーキ。