JPS6021058B2 - 釣竿等の管状体の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 マンドレルに繊維補強熱硬化性合成樹脂シート（プリプ
レグシート）を捲着し、これを硬化処理して釣釣等の管
状体を形成する場合、製造された管状体が曲がる欠陥が
あり、この頃向は従来のガラス繊維に代え軽量かつ強力
な炭素繊維を使用するようになって一層著しいのが現状
である。

この原因としてはプリプレグシートが均等な層数に捲着
されないこと、螺施状に緊縛するセロフアンテープによ
ってプリプレグシートの外層がその方向に引き寄せられ
ること、プリプレグシートをマンドレルに捲着し始める
ときその端緑を加熱コテでマンドレルに接着することに
よってその内外層間の張力に差異が生じること、マンド
レルの材質とプリプレグシートの補強繊維との熱膨張、
収縮、引張強度等の物性の差が大きいこと、等が考えら
れる。本発明者はこの曲がり防止について種々実験研究
した結果、マンドレルにプリプレグシートを捲着するに
先立ち、熱可塑性層を形成することにより曲がりを有効
に防止することに成功した。

即ち前記のような種々の原因による変形応力がマンドレ
ルを引抜くことにより、残留応力として曲り変形を来す
ものと考え、この変形応力を可及的に減少させるために
マンドレルに熱可塑性樹脂層を形成し、プリプレグマト
リックスの熱硬化性樹脂の硬化後もその活動性を利用し
て変形応力を吸収するようにしたものである。本発明の
マンドレルに形成する熱可塑性樹脂層としては、プリプ
レグシートのフェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ェポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂と密着性が良いこと、硬化処
理温度より僅かに低い軟化性を有すること、及び常温で
可榛性を有すること、の条件を満足するもので、例えば
変形ポリアミド樹脂（融点９５〜１３０００）、エチレ
ン酷酸ビニールコーポリマー（融点９０００）、熱可塑
性ポリエステルェラストマ−（融点１３０ｑｏ）等のフ
ィルム又はテープを離型剤を塗布したマンドレルに捲着
するか或はこれらの液を塗布してマンドレル表面に熱可
塑性樹脂層を形成するものであり、特にフィルムの場合
これに繊維を菱打したものを使用するとマンドレルに捲
着するときの作業性が向上でき、便利である。

また本発明のプリプレグシートとしては、従来から使用
されているガラス繊維、炭素繊維又は両繊維の混合した
織布又は引揃繊維シートにフェノール樹脂、ェポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂等熱硬化樹脂を含浸せしめて半乾
燥状態にしたものを使用し、特に炭素繊維の引揃繊維シ
ートの場合には極薄のスクリムシートを貼着すると好適
である。このプリプレグシートを前記表面に熱可塑性樹
脂層を形成したマンドレルに１乃至数層捲着し、次いで
これにセロフアンテープを縛着した後、従来と同様に１
３０〜１８０午０で硬化熱処理を行い、自然冷却した後
マンドレルを引抜いて管状体を製造するものである。

しかしてプリプレグシートは必しも同一種類のものを使
用するとは限らず、例えば内層にポリエステル樹脂含浸
のガラス繊維織布を２プラィし、外層にスクリムシ−ト
を貼着したポリエステル樹脂含浸の炭素繊維引揃シート
を２プラィ捲着することもでき、また硬化処理温度は熱
硬化性樹脂の種類、プリプレグシートの捲着数管状体の
太さ等によって調整される。

実施例 先端２肋、基端径１仇廠、長さ１３０伍奴のマンドレル
にシリコン系離型剤とワックスを塗布した後、中１仇舷
、厚さ４０ミクロンの変性ポリアミドテープ（ナイロン
１２）、日〔ＨＮ一（ＣＨ２），．一ＣＯ〕ｎＯＨ（融
点９５〜１２０ｑＣ）をピッチ５肌でスパイラル状に捲
着し、次いでこの上部にスクリムシートを貼着し、かつ
ェポシキ樹脂を含浸せしめた厚さ０．１５肌の炭素繊維
引徹シートを３プラィし、更にその表面にセロフアンテ
ープをスパイラル状に捲着して緊縛したものを８０ｑｏ
で３０分、１３０午○で１２０分硬化処理し、常温で放
冷してマンドレルを引抜き、セロフアンテープを研摩剥
離してテーパー状管状体を製造する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ マンドレルの表面に熱可塑性樹脂層を形成した後、
   繊維補強熱硬化性合成樹脂シートを捲着し、次いで常法
   によりその上面にセロフアンテープを捲着した後熱硬化
   処理してマンドレルを引抜くことを特徴とする釣竿等の
   管状体の製造法。 ２ マンドレルに熱可塑性樹脂テープをスパイラル状に
   捲着して熱可塑性層を形成する特許請求の範囲第１項記
   載の釣竿等の管状体の製造法。