JP2738259B2 - Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法 - Google Patents
Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法Info
- Publication number
- JP2738259B2 JP2738259B2 JP5103686A JP10368693A JP2738259B2 JP 2738259 B2 JP2738259 B2 JP 2738259B2 JP 5103686 A JP5103686 A JP 5103686A JP 10368693 A JP10368693 A JP 10368693A JP 2738259 B2 JP2738259 B2 JP 2738259B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wrapping tape
- layer
- film
- frp
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRP(繊維強化プラ
スチック)成形用ラッピングテープ、そのラッピングテ
ープを用いたFRPの製造方法に関する。
スチック)成形用ラッピングテープ、そのラッピングテ
ープを用いたFRPの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】FRP(例えば炭素繊維強化プラスチッ
ク:CFRP)の成形方法として、シートワインディン
グ法やフィラメントワインディング法などの方法が知ら
れている。これらの方法は、ゴルフクラブシャフトや釣
竿等の円筒状物の成形に用いられる。これらの方法にお
いては、マンドレルに補強繊維のプリプレグが巻き付け
られた後、プリプレグの外側にラッピングテープが巻き
付けられ、その状態で加熱・硬化させた後、マンドレル
が抜かれるとともにラッピングテープが除去される。こ
のラッピングテープは、樹脂の硬化に際し、プリプレグ
がマンドレルから剥離しないようにプリプレグを固定す
るとともに、テープの熱収縮性を利用してプリプレグに
成形圧力を付与する。
ク:CFRP)の成形方法として、シートワインディン
グ法やフィラメントワインディング法などの方法が知ら
れている。これらの方法は、ゴルフクラブシャフトや釣
竿等の円筒状物の成形に用いられる。これらの方法にお
いては、マンドレルに補強繊維のプリプレグが巻き付け
られた後、プリプレグの外側にラッピングテープが巻き
付けられ、その状態で加熱・硬化させた後、マンドレル
が抜かれるとともにラッピングテープが除去される。こ
のラッピングテープは、樹脂の硬化に際し、プリプレグ
がマンドレルから剥離しないようにプリプレグを固定す
るとともに、テープの熱収縮性を利用してプリプレグに
成形圧力を付与する。
【0003】従来、上記ラッピングテープとしては、ポ
リエステルフイルム(例えば二軸配向ポリエチレンテレ
フタレートフイルム)やポリプロピレンフイルム(例え
ば一軸配向あるいは二軸配向ポリプロピレンフイルム)
が使用されている。
リエステルフイルム(例えば二軸配向ポリエチレンテレ
フタレートフイルム)やポリプロピレンフイルム(例え
ば一軸配向あるいは二軸配向ポリプロピレンフイルム)
が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ポリエステ
ルフイルムからなるラッピングテープの場合、ラッピン
グテープに必要な強度が容易に得られ、かつ樹脂の加熱
・硬化時に自身の熱収縮応力によりプリプレグに高い成
形圧力を付与することが可能であるものの、樹脂(熱硬
化性樹脂)に対する剥離性が良くないため、通常、離型
剤で表面処理(例えばシリコーン塗布)したものが用い
られる。この離型剤は、ラッピングテープ除去後にもF
RP成形物表面に残るので、それを除去して表面塗装等
を可能とするためには成形物表面を研磨せざるを得な
い。一般に、表面を研磨すると、パイプ状物の強度が低
下するという問題を生じる。
ルフイルムからなるラッピングテープの場合、ラッピン
グテープに必要な強度が容易に得られ、かつ樹脂の加熱
・硬化時に自身の熱収縮応力によりプリプレグに高い成
形圧力を付与することが可能であるものの、樹脂(熱硬
化性樹脂)に対する剥離性が良くないため、通常、離型
剤で表面処理(例えばシリコーン塗布)したものが用い
られる。この離型剤は、ラッピングテープ除去後にもF
RP成形物表面に残るので、それを除去して表面塗装等
を可能とするためには成形物表面を研磨せざるを得な
い。一般に、表面を研磨すると、パイプ状物の強度が低
下するという問題を生じる。
【0005】一方ポリプロピレンフイルムからなるラッ
ピングテープの場合、熱硬化性樹脂に対する剥離性が良
いため、表面を離型剤処理しなくても樹脂の加熱・硬化
後に除去可能であるものの、ポリエステルフイルム等に
比べ強度が低いので、ラッピングテープに必要な強度を
もたせるためには比較的厚手のフイルムを使用すること
が必要になる。ラッピングテープはプリプレグ上にテレ
スコープ状に巻き付けられるので、該ラッピングテープ
によりFRP成形物表面には多かれ少なかれ段差が形成
される。上記のように厚手のラッピングテープを使用す
ると、この成形後の段差が大きくなるため、成形後の表
面研磨代も大きくなり、加工工数や加工時間の問題とと
もに、前記同様パイプ状物の強度低下の問題を招く。
ピングテープの場合、熱硬化性樹脂に対する剥離性が良
いため、表面を離型剤処理しなくても樹脂の加熱・硬化
後に除去可能であるものの、ポリエステルフイルム等に
比べ強度が低いので、ラッピングテープに必要な強度を
もたせるためには比較的厚手のフイルムを使用すること
が必要になる。ラッピングテープはプリプレグ上にテレ
スコープ状に巻き付けられるので、該ラッピングテープ
によりFRP成形物表面には多かれ少なかれ段差が形成
される。上記のように厚手のラッピングテープを使用す
ると、この成形後の段差が大きくなるため、成形後の表
面研磨代も大きくなり、加工工数や加工時間の問題とと
もに、前記同様パイプ状物の強度低下の問題を招く。
【0006】また、ポリプロピレンフイルムからなるラ
ッピングテープの場合、熱収縮率を比較的高く設定でき
るものの、発生した熱収縮応力は応力緩和により熱収縮
後に急激に低下するので、高い成形圧力を保持すること
が要求されるものにあっては、その要求仕様を満たすこ
とは難しい。
ッピングテープの場合、熱収縮率を比較的高く設定でき
るものの、発生した熱収縮応力は応力緩和により熱収縮
後に急激に低下するので、高い成形圧力を保持すること
が要求されるものにあっては、その要求仕様を満たすこ
とは難しい。
【0007】本発明の目的は、上記の如き問題点に着目
し、比較的薄手でありながらラッピングテープとして十
分な強度を有し、かつ離型剤なしでも熱硬化性樹脂に対
し良好な剥離性を有し、しかも十分な成形圧力を加える
ことが可能なFRP成形用ラッピングテープを提供する
ことにある。
し、比較的薄手でありながらラッピングテープとして十
分な強度を有し、かつ離型剤なしでも熱硬化性樹脂に対
し良好な剥離性を有し、しかも十分な成形圧力を加える
ことが可能なFRP成形用ラッピングテープを提供する
ことにある。
【0008】また本発明の別の目的は、そのようなラッ
ピングテープを使用して、成形後の研磨が不要かあるい
は少量の研磨で済む、FRPの製造方法を提供すること
にある。
ピングテープを使用して、成形後の研磨が不要かあるい
は少量の研磨で済む、FRPの製造方法を提供すること
にある。
【0009】さらに本発明の別の目的は、上述のような
ラッピングテープを使用することにより、表面段差が小
さくかつ強度の高いFRP、とくにCFRPの成形を可
能にすることにある。
ラッピングテープを使用することにより、表面段差が小
さくかつ強度の高いFRP、とくにCFRPの成形を可
能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
FRP成形用ラッピングテープは、熱硬化性樹脂に対し
て易剥離性を有する熱収縮性フイルムからなる第1の層
と、その第1の層よりも高いヤング率を有する熱収縮性
フイルムからなる第2の層との層状構成を有することを
特徴とするものからなる。
FRP成形用ラッピングテープは、熱硬化性樹脂に対し
て易剥離性を有する熱収縮性フイルムからなる第1の層
と、その第1の層よりも高いヤング率を有する熱収縮性
フイルムからなる第2の層との層状構成を有することを
特徴とするものからなる。
【0011】また、本発明に係るFRPの製造方法は、
マンドレルに補強繊維のプリプレグを巻き付け、その上
に熱収縮性ラッピングテープを巻き付け、加熱して成形
するにあたり、前記ラッピングテープとして上記のよう
なラッピングテープを用い、該ラッピングテープを、前
記プリプレグ上に、前記第1の層がプリプレグ側になる
ように巻き付けることを特徴とする方法から成る。
マンドレルに補強繊維のプリプレグを巻き付け、その上
に熱収縮性ラッピングテープを巻き付け、加熱して成形
するにあたり、前記ラッピングテープとして上記のよう
なラッピングテープを用い、該ラッピングテープを、前
記プリプレグ上に、前記第1の層がプリプレグ側になる
ように巻き付けることを特徴とする方法から成る。
【0012】本発明のラッピングテープは、第1の層と
第2の層との層状構成を有する積層フイルムからなる。
第1の層は、熱硬化性樹脂に対して易剥離性を有する熱
収縮性フイルムからなる。ここで易剥離性とは、離型剤
なしで加熱硬化後に熱硬化性樹脂から容易に剥離できる
性質のことをいう。したがって、この面をプリプレグ側
の面とすることにより、基本的に離型剤なしで、樹脂の
加熱・硬化後にラッピングテープを除去できることにな
る。
第2の層との層状構成を有する積層フイルムからなる。
第1の層は、熱硬化性樹脂に対して易剥離性を有する熱
収縮性フイルムからなる。ここで易剥離性とは、離型剤
なしで加熱硬化後に熱硬化性樹脂から容易に剥離できる
性質のことをいう。したがって、この面をプリプレグ側
の面とすることにより、基本的に離型剤なしで、樹脂の
加熱・硬化後にラッピングテープを除去できることにな
る。
【0013】第2の層は、第1の層よりも高いヤング率
(テープ長手方向ヤング率)を有する熱収縮性フイルム
からなる。したがって、このフイルム層によって、ラッ
ピングテープ全体の厚さが比較的薄くても、ラッピング
テープとして必要な、十分に高い強度をラッピングテー
プにもたせることができる。これによって、十分に高い
成形圧力の付与も可能となる。
(テープ長手方向ヤング率)を有する熱収縮性フイルム
からなる。したがって、このフイルム層によって、ラッ
ピングテープ全体の厚さが比較的薄くても、ラッピング
テープとして必要な、十分に高い強度をラッピングテー
プにもたせることができる。これによって、十分に高い
成形圧力の付与も可能となる。
【0014】また、前記第1の層の熱収縮率(熱収縮
性)と前記第2の層の熱収縮率とを互いに異ならしめ、
これらフイルムを積層することにより、驚くべきことに
(後述の実施例にも示すように)、トータル厚さが上記
積層フイルムと同じかそれよりも大きい、いずれか一方
のフイルム層単層の場合よりも、高い熱収縮応力が得ら
れる。したがって、薄手のラッピングテープでありなが
ら、十分に高い熱収縮応力が得られ、成形硬化時のテー
プによる締め付け圧力(成形圧力)を上げて、よりボイ
ドの少ない良好な品質の成形物が得られる。
性)と前記第2の層の熱収縮率とを互いに異ならしめ、
これらフイルムを積層することにより、驚くべきことに
(後述の実施例にも示すように)、トータル厚さが上記
積層フイルムと同じかそれよりも大きい、いずれか一方
のフイルム層単層の場合よりも、高い熱収縮応力が得ら
れる。したがって、薄手のラッピングテープでありなが
ら、十分に高い熱収縮応力が得られ、成形硬化時のテー
プによる締め付け圧力(成形圧力)を上げて、よりボイ
ドの少ない良好な品質の成形物が得られる。
【0015】このようなラッピングテープは、たとえば
上記第1の層をポリオレフィン系フイルム(たとえばポ
リプロピレンフイルム、ポリエチレンフイルム)とし、
第2の層をポリエステル系フイルム(例えばポリエチレ
ンテレフタレートフイルム)とし、これらを積層するこ
とによって構成される。使用に際しては、ポリオレフィ
ン系フイルム層がプリプレグ側巻き付け面とされる。ポ
リオレフィン系フイルムは、FRPのマトリクスとなる
熱硬化性樹脂に対し、元々良好な剥離性をもっているの
で、離型剤処理なしであっても、樹脂の加熱・硬化後に
容易に剥離される。また、ポリエステル系フイルムは、
ポリオレフィン系フイルムに比べ高ヤング率で高い強度
を有するので、ラッピングテープに必要な強度が主とし
てこのフイルム層で受けもたれる。
上記第1の層をポリオレフィン系フイルム(たとえばポ
リプロピレンフイルム、ポリエチレンフイルム)とし、
第2の層をポリエステル系フイルム(例えばポリエチレ
ンテレフタレートフイルム)とし、これらを積層するこ
とによって構成される。使用に際しては、ポリオレフィ
ン系フイルム層がプリプレグ側巻き付け面とされる。ポ
リオレフィン系フイルムは、FRPのマトリクスとなる
熱硬化性樹脂に対し、元々良好な剥離性をもっているの
で、離型剤処理なしであっても、樹脂の加熱・硬化後に
容易に剥離される。また、ポリエステル系フイルムは、
ポリオレフィン系フイルムに比べ高ヤング率で高い強度
を有するので、ラッピングテープに必要な強度が主とし
てこのフイルム層で受けもたれる。
【0016】フイルム層の積層方法については、特に限
定されず、例えば上記ポリオレフィン系フイルム層、ポ
リエステル系フイルム層として、既に製膜された市販品
を用いる場合には、両者をウレタン系接着剤等を介して
積層、接合できる。また、第1の層と第2の層を、共押
出やラミネートで積層し、その後に所定延伸条件にて製
膜するようにしてもよい。さらに、各フイルム層として
は、一軸配向(一軸延伸)フイルム、二軸配向(二軸延
伸)フイルム共に使用可能であるが、強度、厚さ精度等
の面から、共に二軸配向フイルムであることが好まし
い。
定されず、例えば上記ポリオレフィン系フイルム層、ポ
リエステル系フイルム層として、既に製膜された市販品
を用いる場合には、両者をウレタン系接着剤等を介して
積層、接合できる。また、第1の層と第2の層を、共押
出やラミネートで積層し、その後に所定延伸条件にて製
膜するようにしてもよい。さらに、各フイルム層として
は、一軸配向(一軸延伸)フイルム、二軸配向(二軸延
伸)フイルム共に使用可能であるが、強度、厚さ精度等
の面から、共に二軸配向フイルムであることが好まし
い。
【0017】なお、本発明のラッピングテープの各フイ
ルム層は、上記ポリエステル系フイルムやポリオレフィ
ン系フイルムに限らず、他の樹脂フイルムであってもよ
い。たとえば強度をもたせるためのフイルム層には、ポ
リアラミド系やポリフェニレンスルフィド系のフイルム
を用いることが可能である。また、各フイルム層の厚さ
も特に限定されないが、ラッピングテープ全体としては
成形物の段差を小さくする上で比較的薄手のものが好ま
しい点から、剥離性を有する第1の層は5μm程度、強
度をもたせるための第2の層は10μm程度が好まし
い。
ルム層は、上記ポリエステル系フイルムやポリオレフィ
ン系フイルムに限らず、他の樹脂フイルムであってもよ
い。たとえば強度をもたせるためのフイルム層には、ポ
リアラミド系やポリフェニレンスルフィド系のフイルム
を用いることが可能である。また、各フイルム層の厚さ
も特に限定されないが、ラッピングテープ全体としては
成形物の段差を小さくする上で比較的薄手のものが好ま
しい点から、剥離性を有する第1の層は5μm程度、強
度をもたせるための第2の層は10μm程度が好まし
い。
【0018】上述のような積層フイルム構成を有するラ
ッピングテープは、パイプ状FRP成形物を成形するシ
ートワインディング法やフィラメントワインディング法
などであれば、あらゆるFRPについて使用可能であ
る。とくに、ゴルフクラブシャフトや釣竿に広く用いら
れているCFRPに適用して最適であり、表面段差の小
さい、高強度のCFRP成形物が、より確実にかつより
安価に得られる。
ッピングテープは、パイプ状FRP成形物を成形するシ
ートワインディング法やフィラメントワインディング法
などであれば、あらゆるFRPについて使用可能であ
る。とくに、ゴルフクラブシャフトや釣竿に広く用いら
れているCFRPに適用して最適であり、表面段差の小
さい、高強度のCFRP成形物が、より確実にかつより
安価に得られる。
【0019】以下に本発明のラッピングテープ、および
それを用いた成形の実施例について説明する。ラッピン
グテープとして、図1に示すように、第1の層として厚
さ5μmの二軸配向ポリプロピレンフイルム2と、第2
の層として厚さ10μmの二軸配向ポリエチレンテレフ
タレートフイルム3とを、ウレタン系接着剤層4を介し
て接合し、積層フイルム構成を有する、幅15mmの本
発明のラッピングテープ1を作製した。
それを用いた成形の実施例について説明する。ラッピン
グテープとして、図1に示すように、第1の層として厚
さ5μmの二軸配向ポリプロピレンフイルム2と、第2
の層として厚さ10μmの二軸配向ポリエチレンテレフ
タレートフイルム3とを、ウレタン系接着剤層4を介し
て接合し、積層フイルム構成を有する、幅15mmの本
発明のラッピングテープ1を作製した。
【0020】このラッピングテープ1の常温下における
破断強度、破断伸度、ヤング率、および60℃・15
分、80℃・15分、100℃・15分、120℃・1
5分の条件下における熱収縮率を測定した結果を表1に
示す。また、このラッピングテープ1の40℃〜270
℃における熱収縮応力特性の挙動を測定した結果、図2
に示すような結果を得た(昇温速度:10℃/分)。
破断強度、破断伸度、ヤング率、および60℃・15
分、80℃・15分、100℃・15分、120℃・1
5分の条件下における熱収縮率を測定した結果を表1に
示す。また、このラッピングテープ1の40℃〜270
℃における熱収縮応力特性の挙動を測定した結果、図2
に示すような結果を得た(昇温速度:10℃/分)。
【0021】従来技術との比較のために、次のような単
層フイルムからなる幅15mmのラッピングテープを作
製し、上記同様の特性を測定した。 ・厚さ25μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレート
フイルム ・厚さ30μmの二軸配向ポリプロピレンフイルム ・厚さ30μmの一軸配向ポリプロピレンフイルム 測定結果を、表1および図3〜図5に示す。
層フイルムからなる幅15mmのラッピングテープを作
製し、上記同様の特性を測定した。 ・厚さ25μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレート
フイルム ・厚さ30μmの二軸配向ポリプロピレンフイルム ・厚さ30μmの一軸配向ポリプロピレンフイルム 測定結果を、表1および図3〜図5に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示したように、本発明に係るラッピ
ングテープは、強度とヤング率は二軸配向ポリエチレン
テレフタレート並みに高く、伸度は一軸配向ポリプロピ
レンフイルム並みに低く、ラッピングテープとして極め
て望ましい特性を有していた。また、熱収縮率は、二軸
配向ポリプロピレンフイルムと一軸配向ポリプロピレン
フイルムの中間の挙動を示した。熱収縮応力について
は、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムおよ
び一軸配向ポリプロピレンフイルムと同じようなカーブ
を示したが、これらの中では積層フイルム構成の本発明
に係るラッピングテープの熱収縮応力が最も高かった。
また、収縮開始温度は、二軸配向ポリエチレンテレフタ
レートフイルムとほぼ同じ値を示した。
ングテープは、強度とヤング率は二軸配向ポリエチレン
テレフタレート並みに高く、伸度は一軸配向ポリプロピ
レンフイルム並みに低く、ラッピングテープとして極め
て望ましい特性を有していた。また、熱収縮率は、二軸
配向ポリプロピレンフイルムと一軸配向ポリプロピレン
フイルムの中間の挙動を示した。熱収縮応力について
は、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムおよ
び一軸配向ポリプロピレンフイルムと同じようなカーブ
を示したが、これらの中では積層フイルム構成の本発明
に係るラッピングテープの熱収縮応力が最も高かった。
また、収縮開始温度は、二軸配向ポリエチレンテレフタ
レートフイルムとほぼ同じ値を示した。
【0024】このラッピングテープ1を用いて従来と同
様の方法で、CFRPの円筒状物(パイプ)を成形した
ところ、離型剤なしでも樹脂の加熱・硬化後のラッピン
グテープ1の剥離性は良好であり、しかもラッピングテ
ープ1が薄手であるので表面の段差の小さいCFRP成
形物が得られた。また、離型剤を使用していないので、
CFRP成形物の表面には、研磨なしのそのままの状態
にて所定の塗装が可能であった。
様の方法で、CFRPの円筒状物(パイプ)を成形した
ところ、離型剤なしでも樹脂の加熱・硬化後のラッピン
グテープ1の剥離性は良好であり、しかもラッピングテ
ープ1が薄手であるので表面の段差の小さいCFRP成
形物が得られた。また、離型剤を使用していないので、
CFRP成形物の表面には、研磨なしのそのままの状態
にて所定の塗装が可能であった。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のFRP成
形用ラッピングテープによるときは、薄手のフイルムで
ありながら離型剤処理なしでも熱硬化性樹脂に対し良好
な剥離性を有し、かつ十分な強度を有し、しかも熱収縮
時に高い収縮応力を持続できる、成形に用いて最適なラ
ッピングテープが得られる。またこのラッピングテープ
を用いたFRPの製造方法では、表面段差の小さい、か
つ成形後の表面研磨が不要となる、しかもボイド等の少
ない高品質、高強度のFRP成形物が得られる。したが
って、ゴルフクラブシャフトや釣竿等用のCFRPパイ
プに用いて最適な成形物が得られる。
形用ラッピングテープによるときは、薄手のフイルムで
ありながら離型剤処理なしでも熱硬化性樹脂に対し良好
な剥離性を有し、かつ十分な強度を有し、しかも熱収縮
時に高い収縮応力を持続できる、成形に用いて最適なラ
ッピングテープが得られる。またこのラッピングテープ
を用いたFRPの製造方法では、表面段差の小さい、か
つ成形後の表面研磨が不要となる、しかもボイド等の少
ない高品質、高強度のFRP成形物が得られる。したが
って、ゴルフクラブシャフトや釣竿等用のCFRPパイ
プに用いて最適な成形物が得られる。
【図1】本発明の一実施例に係るラッピングテープの断
面図である。
面図である。
【図2】図1のラッピングテープの熱収縮応力特性図で
ある。
ある。
【図3】二軸配向ポリエチレンテレフタレート単層フイ
ルムからなるラッピングテープの熱収縮応力特性図であ
る。
ルムからなるラッピングテープの熱収縮応力特性図であ
る。
【図4】二軸配向ポリプロピレン単層フイルムからなる
ラッピングテープの熱収縮応力特性図である。
ラッピングテープの熱収縮応力特性図である。
【図5】一軸配向ポリプロピレン単層フイルムからなる
ラッピングテープの熱収縮応力特性図である。
ラッピングテープの熱収縮応力特性図である。
1 ラッピングテープ 2 第1の層としての二軸配向ポリプロピレンフイルム 3 第2の層としての二軸配向ポリエチレンテレフタレ
ートフイルム 4 ウレタン系接着剤層
ートフイルム 4 ウレタン系接着剤層
Claims (4)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂に対して易剥離性を有する
熱収縮性フイルムからなる第1の層と、その第1の層よ
りも高いヤング率を有する熱収縮性フイルムからなる第
2の層との層状構成を有することを特徴とする、FRP
成形用ラッピングテープ。 - 【請求項2】 前記第1の層がポリオレフィン系フイル
ムからなり、前記第2の層がポリエステル系フイルムか
らなる、請求項1のFRP成形用ラッピングテープ。 - 【請求項3】 前記第1の層の熱収縮率と前記第2の層
の熱収縮率とが互いに異なっている、請求項1のFRP
成形用ラッピングテープ。 - 【請求項4】 マンドレルに補強繊維のプリプレグを巻
き付け、その上に熱収縮性ラッピングテープを巻き付
け、加熱して成形するにあたり、前記ラッピングテープ
として請求項1ないし3のいずれかに記載のラッピング
テープを用い、該ラッピングテープを、前記プリプレグ
上に、前記第1の層がプリプレグ側になるように巻き付
けることを特徴とする、FRPの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5103686A JP2738259B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5103686A JP2738259B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06286010A JPH06286010A (ja) | 1994-10-11 |
JP2738259B2 true JP2738259B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=14360666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5103686A Expired - Fee Related JP2738259B2 (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2738259B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100374884B1 (ko) * | 2000-09-25 | 2003-03-06 | 정성식 | 훌라후프 제조 방법 |
JP4960268B2 (ja) * | 2008-01-21 | 2012-06-27 | Sriスポーツ株式会社 | 管状体の製造方法及び管状体 |
JP2017176444A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 美津濃株式会社 | ゴルフクラブシャフト、ゴルフクラブ及びゴルフクラブシャフトの製造方法 |
-
1993
- 1993-04-07 JP JP5103686A patent/JP2738259B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06286010A (ja) | 1994-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009221390A (ja) | 複合材連続成形用プリプレグピールプライ | |
JP2010514592A5 (ja) | ||
JP2738259B2 (ja) | Frp成形用ラッピングテープおよびfrpの製造方法 | |
JP4812399B2 (ja) | 2軸延伸ポリプロピレンフィルム | |
JP3646767B2 (ja) | 繊維強化プラスチック成形加工用複合フィルム | |
JPH10272699A (ja) | 繊維強化樹脂管状体の製造方法 | |
JP2002144439A (ja) | 繊維強化プラスチック成形用ラッピングテープおよび繊維強化プラスチックとその製造方法 | |
JPH02169B2 (ja) | ||
JPH02217230A (ja) | 繊維強化合成樹脂管状体の製造方法及びその製造方法に用いるラッピングテープ | |
JP3384936B2 (ja) | ゴルフクラブシャフトの製造方法 | |
JP2771945B2 (ja) | プリプレグ成形用巻き締めフィルムおよびそれを用いたfrp製品の製造方法 | |
JPH0259328A (ja) | Frp容器の製造方法 | |
JP2002128921A (ja) | 段差防止用プリプレグ、それを用いた管状体の製造方法および管状体 | |
JPS5855219A (ja) | 繊維強化プラスチツク製品の製造法 | |
JPS6347129A (ja) | Frp中空角材の製造法 | |
JP2643817B2 (ja) | ラケットフレームおよびその製法 | |
JPH0615750A (ja) | 屈曲部を有する繊維強化樹脂製管の成形方法及び繊維強化樹脂製管 | |
JPH03150136A (ja) | 強化プラスチック製巻芯 | |
JP3311851B2 (ja) | 強化繊維シート | |
JPH02171130A (ja) | 釣竿の成形方法 | |
JPH09277388A (ja) | Frp製パイプの製造方法 | |
JPH083331A (ja) | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム | |
TW202245884A (zh) | 桿身及其製造方法、高爾夫球桿用桿身 | |
US20080233393A1 (en) | Film to enclose composite structures | |
JP2001252974A (ja) | ラッピングテープ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080116 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |