JPH083331A - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents
二軸延伸ポリプロピレンフィルムInfo
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- JPH083331A JPH083331A JP13600694A JP13600694A JPH083331A JP H083331 A JPH083331 A JP H083331A JP 13600694 A JP13600694 A JP 13600694A JP 13600694 A JP13600694 A JP 13600694A JP H083331 A JPH083331 A JP H083331A
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- film
- weight
- molded body
- fiber
- epoxy resin
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- Pending
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/52—Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】繊維強化複合材料において精密な形状と高い強
度を付与すると共に、熱硬化後の成形加工された繊維強
化複合材料との剥離性に優れる加工用ポリプロピレンを
得る。 【構成】重合度が3000〜8000のポリジオルガノ
シロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサンを0.1
〜3.0重量%含有し、厚さが15μm〜50μm、縦
方向の引張り強度が18〜25kg/mm2である二軸
延伸ポリプロピレンフィルム。
度を付与すると共に、熱硬化後の成形加工された繊維強
化複合材料との剥離性に優れる加工用ポリプロピレンを
得る。 【構成】重合度が3000〜8000のポリジオルガノ
シロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサンを0.1
〜3.0重量%含有し、厚さが15μm〜50μm、縦
方向の引張り強度が18〜25kg/mm2である二軸
延伸ポリプロピレンフィルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化複合材料の製
造に好適に使用し得る二軸延伸ポリプロピレンフィルム
に関する。
造に好適に使用し得る二軸延伸ポリプロピレンフィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴルフクラブシャフト、釣竿、テ
ニスやバトミントンラケットなどの各種の道具類は、強
靱性が求められるために繊維強化プラスチック等の繊維
強化複合材料が使用されている。
ニスやバトミントンラケットなどの各種の道具類は、強
靱性が求められるために繊維強化プラスチック等の繊維
強化複合材料が使用されている。
【0003】この様な道具類の製造は、一般に次のよう
な方法によって行われている。まず、マンドレルと呼ば
れる心軸材に、エポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグ
と呼ばれる繊維素材をマンドレルに圧着しながら巻き付
けて1次成形体を作成する。次に、1次成形体にテープ
状フィルムを所定の引張り張力をかけながら巻き付け、
2次成形体を得る。このときのテープ状フィルムの巻き
付け張力が完成品の性能に大きく影響する。次いで、2
次成形体を加熱炉に入れ所定の温度でエポキシ樹脂等を
熱硬化させ3次成形体を得る。そして、3次成形体より
心軸材であるマンドレルを抜き取ったのち、テープ状フ
ィルムを巻き戻しながら剥ぎ取るか、または、3次成形
体の側面に沿ってグラインダーでフィルムをプリプレグ
との境界面まで直線状に研磨した後、フィルムを剥ぎ取
る。この場合、熱硬化した成形体とフィルムが見掛上密
着している。見掛上の密着の度合いは、3次成形体から
テープ状フィルムを剥ぎ取る際に1本づつ取り除きの作
業を行う時には、さして力を必要としないが、多量の作
業を行う場合には大きな労力を要している。よって、フ
ィルムの端を持ち3次成形体を持ち上げた時、自重で巻
き戻る位の剥離性能が要求されていた。
な方法によって行われている。まず、マンドレルと呼ば
れる心軸材に、エポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグ
と呼ばれる繊維素材をマンドレルに圧着しながら巻き付
けて1次成形体を作成する。次に、1次成形体にテープ
状フィルムを所定の引張り張力をかけながら巻き付け、
2次成形体を得る。このときのテープ状フィルムの巻き
付け張力が完成品の性能に大きく影響する。次いで、2
次成形体を加熱炉に入れ所定の温度でエポキシ樹脂等を
熱硬化させ3次成形体を得る。そして、3次成形体より
心軸材であるマンドレルを抜き取ったのち、テープ状フ
ィルムを巻き戻しながら剥ぎ取るか、または、3次成形
体の側面に沿ってグラインダーでフィルムをプリプレグ
との境界面まで直線状に研磨した後、フィルムを剥ぎ取
る。この場合、熱硬化した成形体とフィルムが見掛上密
着している。見掛上の密着の度合いは、3次成形体から
テープ状フィルムを剥ぎ取る際に1本づつ取り除きの作
業を行う時には、さして力を必要としないが、多量の作
業を行う場合には大きな労力を要している。よって、フ
ィルムの端を持ち3次成形体を持ち上げた時、自重で巻
き戻る位の剥離性能が要求されていた。
【0004】従来では、3次成形体からのテープ状フィ
ルムの剥ぎ取りを容易にする方法として、テープ状フィ
ルムの製造において、エポキシ樹脂等と反応する物質を
できるだけ添加しないことによってある程度の効果が得
られていた。また、フィルム表面をできるだけ平滑にす
ることで、接着面積を少なくする方法もエポキシ樹脂等
との接着力を低減させる方法として効果が認められてい
た。
ルムの剥ぎ取りを容易にする方法として、テープ状フィ
ルムの製造において、エポキシ樹脂等と反応する物質を
できるだけ添加しないことによってある程度の効果が得
られていた。また、フィルム表面をできるだけ平滑にす
ることで、接着面積を少なくする方法もエポキシ樹脂等
との接着力を低減させる方法として効果が認められてい
た。
【0005】しかし、エポキシ樹脂等と反応する物質を
テープ状フィルムに添加しない方法やフィルム表面を平
滑にする方法は、テープ状フィルムを製造する工程でフ
ィルム同志がブロッキングを起こしたり、フィルムを巻
き戻し裁断する時に剥離帯電による静電気のトラブルが
生じたり、さらにフィルム表面に適度の凹凸が不足する
ことによりフィルム同士が密着しやすく、巻きシワの発
生が起る危険性が大きかった。
テープ状フィルムに添加しない方法やフィルム表面を平
滑にする方法は、テープ状フィルムを製造する工程でフ
ィルム同志がブロッキングを起こしたり、フィルムを巻
き戻し裁断する時に剥離帯電による静電気のトラブルが
生じたり、さらにフィルム表面に適度の凹凸が不足する
ことによりフィルム同士が密着しやすく、巻きシワの発
生が起る危険性が大きかった。
【0006】こうした事情から、プリプレグに巻き付け
たテープ状フィルムを、短時間に且つ容易に剥ぎ取れる
フィルムの開発が望まれていた。
たテープ状フィルムを、短時間に且つ容易に剥ぎ取れる
フィルムの開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するため、フィルム表面に好適な剥離性能を付与す
ることで、3次成形体との剥離を容易にして労力の大幅
な軽減を可能にし、さらにフィルムを製造および加工す
る際、ブロッキングやスベリ不良による種々のトラブル
の発生を防止できる二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
提供することを目的とする。
解決するため、フィルム表面に好適な剥離性能を付与す
ることで、3次成形体との剥離を容易にして労力の大幅
な軽減を可能にし、さらにフィルムを製造および加工す
る際、ブロッキングやスベリ不良による種々のトラブル
の発生を防止できる二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した目
的を達成するために、繊維強化複合材料に使用されてい
るエポキシ樹脂等との接着力を大幅に低減できるフィル
ムの研究を行ってきた。その結果、特定の化合物をフィ
ルムに配合することによって上記の目的を達成すること
に成功し、本発明を完成させるに至った。
的を達成するために、繊維強化複合材料に使用されてい
るエポキシ樹脂等との接着力を大幅に低減できるフィル
ムの研究を行ってきた。その結果、特定の化合物をフィ
ルムに配合することによって上記の目的を達成すること
に成功し、本発明を完成させるに至った。
【0009】即ち、本発明は、重合度が3000〜80
00のポリジオルガノシロキサンを0.1〜3.0重量
%含有し、厚さが15μm〜50μm、縦方向の引張り
強度が18〜25kg/mm2であることを特徴とする
二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。
00のポリジオルガノシロキサンを0.1〜3.0重量
%含有し、厚さが15μm〜50μm、縦方向の引張り
強度が18〜25kg/mm2であることを特徴とする
二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。
【0010】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
に用いるポリプロピレン樹脂は、プロピレンの単独重合
体、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダムまた
はブロック共重合体、およびこれら重合体または共重合
体のブレンド物等を挙げることができる。本発明におい
ては、特に、得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の縦方向の引張り強度を18〜25kg/mm2とする
ためには、プロピレンの単独重合体もしくはエチレン含
有量が0.01〜1.0重量%のエチレン−プロピレン
ランダム共重合体、またはこれらの混合物であることが
好ましい。また、ポリプロピレン樹脂のメルトインデッ
クスは特に制限されないが、フィルム成形の容易さか
ら、0.5〜5.0g/10分、さらに1〜3g/10
分の範囲であることが好ましい。
に用いるポリプロピレン樹脂は、プロピレンの単独重合
体、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダムまた
はブロック共重合体、およびこれら重合体または共重合
体のブレンド物等を挙げることができる。本発明におい
ては、特に、得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の縦方向の引張り強度を18〜25kg/mm2とする
ためには、プロピレンの単独重合体もしくはエチレン含
有量が0.01〜1.0重量%のエチレン−プロピレン
ランダム共重合体、またはこれらの混合物であることが
好ましい。また、ポリプロピレン樹脂のメルトインデッ
クスは特に制限されないが、フィルム成形の容易さか
ら、0.5〜5.0g/10分、さらに1〜3g/10
分の範囲であることが好ましい。
【0011】本発明においては、上記したポリプロピレ
ン樹脂に重合度が3000〜8000のポリジオルガノ
シロキサンが配合されている。このようなポリジオルガ
ノシロキサンは、一般に、シリコーンガムと称されるも
のである。ポリジオルガノシロキサンは、フィルムに製
膜した後に適当な温度で養生したときにフィルムの表面
にブリードアウトしてくることで3次成形体からのフィ
ルムの剥離性を向上させるものであると考えられる。こ
のような機能を発揮させるためには、ポリジオルガノシ
ロキサンの重合度は3000〜8000である必要があ
り、3500〜7000であることが好ましい。
ン樹脂に重合度が3000〜8000のポリジオルガノ
シロキサンが配合されている。このようなポリジオルガ
ノシロキサンは、一般に、シリコーンガムと称されるも
のである。ポリジオルガノシロキサンは、フィルムに製
膜した後に適当な温度で養生したときにフィルムの表面
にブリードアウトしてくることで3次成形体からのフィ
ルムの剥離性を向上させるものであると考えられる。こ
のような機能を発揮させるためには、ポリジオルガノシ
ロキサンの重合度は3000〜8000である必要があ
り、3500〜7000であることが好ましい。
【0012】重合度が3000未満の場合は、ポリジオ
ルガノシロキサンが3次成形体のプリプレグに転移する
ことから、最終製品の強度に悪影響を与える危険性があ
る。また、3次成形体の仕上げ工程で塗装を行う場合に
塗料の塗布ムラがおこるおそれがある。一方、重合度が
8000を越える場合は、ポリジオルガノシロキサンが
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面にブリードアウ
トしにくく、効果の発現に時間がかかるために好ましく
ない。
ルガノシロキサンが3次成形体のプリプレグに転移する
ことから、最終製品の強度に悪影響を与える危険性があ
る。また、3次成形体の仕上げ工程で塗装を行う場合に
塗料の塗布ムラがおこるおそれがある。一方、重合度が
8000を越える場合は、ポリジオルガノシロキサンが
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面にブリードアウ
トしにくく、効果の発現に時間がかかるために好ましく
ない。
【0013】本発明に用いるポリジオルガノシロキサン
は、シリコン原子に結合した基または原子が、水素原子
または炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基等の炭
化水素基であるポリシロキサンであることが好ましい。
このようなポリジオルガノシロキサンンガムを具体的に
例示すれば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジブチルシ
ロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチル
ハイドロジェンシロキサン等を例示することができる。
ポリジオルガノシロキサンは直鎖状のものを好適に使用
できるが、僅かに架橋したものでも何等問題なく使用で
きる。
は、シリコン原子に結合した基または原子が、水素原子
または炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基等の炭
化水素基であるポリシロキサンであることが好ましい。
このようなポリジオルガノシロキサンンガムを具体的に
例示すれば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジブチルシ
ロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチル
ハイドロジェンシロキサン等を例示することができる。
ポリジオルガノシロキサンは直鎖状のものを好適に使用
できるが、僅かに架橋したものでも何等問題なく使用で
きる。
【0014】ポリジオルガノシロキサンの配合量は、上
記したポリプロピレン樹脂との合計量中に占める割合
で、0.1〜3.0重量%でなければならず、0.5〜
2.0重量%の範囲であることが好ましい。ポリジオル
ガノシロキサンの配合量が0.1重量%未満のときは3
次成形体からの剥離性を向上させることができず、3.
0重量%を越えるときはフィルムの摩擦係数が極端に小
さくなり、テープ状フィルムに断裁する時に巻きずれを
起こす等の取扱いが困難となるために好ましく無い。
記したポリプロピレン樹脂との合計量中に占める割合
で、0.1〜3.0重量%でなければならず、0.5〜
2.0重量%の範囲であることが好ましい。ポリジオル
ガノシロキサンの配合量が0.1重量%未満のときは3
次成形体からの剥離性を向上させることができず、3.
0重量%を越えるときはフィルムの摩擦係数が極端に小
さくなり、テープ状フィルムに断裁する時に巻きずれを
起こす等の取扱いが困難となるために好ましく無い。
【0015】なお、フィルムの表面が平滑な場合、ポリ
ジオルガノシロキサンによりブロッキングを起こす恐れ
がある。この場合、アンチブロッキング剤を適量添加す
ると良い。アンチブロッキング剤にはシリカに代表され
る無機系の微粒子やシリコーン樹脂等の有機系の微粒子
が上げられる。
ジオルガノシロキサンによりブロッキングを起こす恐れ
がある。この場合、アンチブロッキング剤を適量添加す
ると良い。アンチブロッキング剤にはシリカに代表され
る無機系の微粒子やシリコーン樹脂等の有機系の微粒子
が上げられる。
【0016】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、厚みが15μm〜50μmでなけらばならず、20
〜40μmが望ましい。厚みが15μm未満の場合は、
1次成形体に本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
を巻き付ける際に巻締め力が不足したり、また、プリプ
レグ中に含まれる気泡が加熱硬化中に十分に抜け切らな
かったり、或いはマンドレルに巻き付けたプリプレグの
重ね合わせ部分の隙間の密着が完全に行われにくくなっ
たりするために好ましくない。他方、厚みが50μmを
越える場合は、巻締め力が大きくなり過ぎるために3次
成形体の変形が起こりやすくなったり、また、釣竿の先
の部分のように成形体が細いものや極端にテーパーのあ
るものの場合には、フィルムの伸びが不足するために巻
締め力にムラが起こって良好な3次成形体が得られなく
なるために好ましくない。
は、厚みが15μm〜50μmでなけらばならず、20
〜40μmが望ましい。厚みが15μm未満の場合は、
1次成形体に本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
を巻き付ける際に巻締め力が不足したり、また、プリプ
レグ中に含まれる気泡が加熱硬化中に十分に抜け切らな
かったり、或いはマンドレルに巻き付けたプリプレグの
重ね合わせ部分の隙間の密着が完全に行われにくくなっ
たりするために好ましくない。他方、厚みが50μmを
越える場合は、巻締め力が大きくなり過ぎるために3次
成形体の変形が起こりやすくなったり、また、釣竿の先
の部分のように成形体が細いものや極端にテーパーのあ
るものの場合には、フィルムの伸びが不足するために巻
締め力にムラが起こって良好な3次成形体が得られなく
なるために好ましくない。
【0017】さらに、本発明の二軸延伸ポリプロピレン
フィルムは、縦方向の引張り強度が18〜25kg/m
m2でなければならず、19〜23kg/mm2が望まし
い。縦方向の引張り強度が18kg/mm2未満の場合
は、1次成形体にフィルムを巻き付ける際、巻締め力に
よりフィルムが伸びてしまい、巻締め強度の保持力が不
足したり、また、3次成形体の製造工程でエポキシ樹脂
等がフィルムの重ね合わせ部分の隙間から洩れ出し、そ
の結果、3次成形体のエポキシ樹脂等の量が不足してし
まい、最終製品の強度が低下するというおそれが高ま
る。縦方向の引張り強度が25kg/mm2を越える場
合は、1次成形体にフィルムを巻き付けた際に、フィル
ムの保持力が大き過ぎるために、加熱・硬化工程中にフ
ィルムの保持力により1次成形体が巻き戻り過ぎてしま
ったり、巻締まりがきつくなり過ぎることから3次成形
体が細くなり過ぎ、その結果、3次成形体のプリプレグ
の繊維の配列に乱れがおこり最終製品の強度が低下した
り、バラツキが大きくなる。
フィルムは、縦方向の引張り強度が18〜25kg/m
m2でなければならず、19〜23kg/mm2が望まし
い。縦方向の引張り強度が18kg/mm2未満の場合
は、1次成形体にフィルムを巻き付ける際、巻締め力に
よりフィルムが伸びてしまい、巻締め強度の保持力が不
足したり、また、3次成形体の製造工程でエポキシ樹脂
等がフィルムの重ね合わせ部分の隙間から洩れ出し、そ
の結果、3次成形体のエポキシ樹脂等の量が不足してし
まい、最終製品の強度が低下するというおそれが高ま
る。縦方向の引張り強度が25kg/mm2を越える場
合は、1次成形体にフィルムを巻き付けた際に、フィル
ムの保持力が大き過ぎるために、加熱・硬化工程中にフ
ィルムの保持力により1次成形体が巻き戻り過ぎてしま
ったり、巻締まりがきつくなり過ぎることから3次成形
体が細くなり過ぎ、その結果、3次成形体のプリプレグ
の繊維の配列に乱れがおこり最終製品の強度が低下した
り、バラツキが大きくなる。
【0018】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、どのような方法で製造されてもよいが、特に同時二
軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法によって好適に製造で
きる。延伸倍率は縦方向に6倍以上とすることが、縦方
向の引張り強度を上記した範囲とするために重要であ
る。横方向の延伸倍率は1を越えて12倍までの範囲で
よいが、好ましくは5〜10倍の範囲がよい。横延伸を
全く行わない場合は、フィルムが縦方向に裂けやすく、
特に3次成形体から剥ぎ取る際に縦裂けが起こり糸状に
なることから取り除き作業に手間取るという問題が発生
するために好ましくない。
は、どのような方法で製造されてもよいが、特に同時二
軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法によって好適に製造で
きる。延伸倍率は縦方向に6倍以上とすることが、縦方
向の引張り強度を上記した範囲とするために重要であ
る。横方向の延伸倍率は1を越えて12倍までの範囲で
よいが、好ましくは5〜10倍の範囲がよい。横延伸を
全く行わない場合は、フィルムが縦方向に裂けやすく、
特に3次成形体から剥ぎ取る際に縦裂けが起こり糸状に
なることから取り除き作業に手間取るという問題が発生
するために好ましくない。
【0019】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、2次成形体を加熱した場合にフィルムの巻き締まり
や巻きずれによるエポキシ樹脂のフィルム隙間よりの滲
み出しを防ぐために120℃における加熱収縮率が縦方
向で4.0%以下、さらに3.0%以下が好ましく、横
延伸方向では2.0%以下、さらに1.0%以下である
ことが好ましい。
は、2次成形体を加熱した場合にフィルムの巻き締まり
や巻きずれによるエポキシ樹脂のフィルム隙間よりの滲
み出しを防ぐために120℃における加熱収縮率が縦方
向で4.0%以下、さらに3.0%以下が好ましく、横
延伸方向では2.0%以下、さらに1.0%以下である
ことが好ましい。
【0020】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、一般に、ゴルフクラブシャフト、釣竿、弓矢の芯
材、バトミントンやテニスラケットのシャフト材、スキ
ー用ストック等のスポーツ・レジャー用具、軽量搬送ロ
ーラー、軽量巻取軸等の繊維強化複合材料の成形体の製
造に用いることができる。
は、一般に、ゴルフクラブシャフト、釣竿、弓矢の芯
材、バトミントンやテニスラケットのシャフト材、スキ
ー用ストック等のスポーツ・レジャー用具、軽量搬送ロ
ーラー、軽量巻取軸等の繊維強化複合材料の成形体の製
造に用いることができる。
【0021】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
を繊維強化複合材料に巻き付ける際は、10〜30mm
のテープ状に裁断したフィルムを1次成形体に2〜5k
g重の巻締め荷重を掛けながら、かつ、通常テーピング
マシーンといわれる装置により2mmピッチ程度で重ね
巻きを行う方法が一般的である。繊維強化複合材料の繊
維素材としては、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、
アラミド繊維等の単独もしくは混合物が用いられる。
を繊維強化複合材料に巻き付ける際は、10〜30mm
のテープ状に裁断したフィルムを1次成形体に2〜5k
g重の巻締め荷重を掛けながら、かつ、通常テーピング
マシーンといわれる装置により2mmピッチ程度で重ね
巻きを行う方法が一般的である。繊維強化複合材料の繊
維素材としては、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、
アラミド繊維等の単独もしくは混合物が用いられる。
【0022】また、繊維強化複合材料のマトリックス樹
脂としては、エポキシ樹脂が代表的である。エポキシ樹
脂量は素材繊維に対し25〜50重量%がよい。エポキ
シ樹脂の硬化は、120〜140℃の温度下で2時間程
度加熱保持すればよい。好ましくは、80℃で30分〜
1時間加熱保持後、120〜140℃で1時間程度加熱
保持することで、エポキシ樹脂の液洩れや繊維の配列に
乱れの無い安定した品質の製品を得ることができる。
脂としては、エポキシ樹脂が代表的である。エポキシ樹
脂量は素材繊維に対し25〜50重量%がよい。エポキ
シ樹脂の硬化は、120〜140℃の温度下で2時間程
度加熱保持すればよい。好ましくは、80℃で30分〜
1時間加熱保持後、120〜140℃で1時間程度加熱
保持することで、エポキシ樹脂の液洩れや繊維の配列に
乱れの無い安定した品質の製品を得ることができる。
【0023】なお、高強度の3次成形体を得ようとする
場合は、1次成形体に本発明のフィルムを巻き付けた
後、再度本発明のフィルムもしくは1軸延伸フィルム等
の他のフィルムを重ね巻きするという方法を採用すれば
よい。
場合は、1次成形体に本発明のフィルムを巻き付けた
後、再度本発明のフィルムもしくは1軸延伸フィルム等
の他のフィルムを重ね巻きするという方法を採用すれば
よい。
【0024】
【発明の効果】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムは、製造および加工の際にブロッキングやスベリ不良
による種々のトラブルの発生を防止し、且つ、強化用繊
維にエポキシ樹脂等を含浸させてなる繊維強化複合材料
に巻き付けてその成形に使用した場合、繊維強化複合材
料の硬化後において、繊維強化複合材料からの剥離が容
易に行えるという特長を有する。
ムは、製造および加工の際にブロッキングやスベリ不良
による種々のトラブルの発生を防止し、且つ、強化用繊
維にエポキシ樹脂等を含浸させてなる繊維強化複合材料
に巻き付けてその成形に使用した場合、繊維強化複合材
料の硬化後において、繊維強化複合材料からの剥離が容
易に行えるという特長を有する。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を具体的に説明するために実
施例および比較例を掲げるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。なお、以下の実施例および比
較例におけるフィルムの物性および剥離性の評価は下記
の方法により行った。
施例および比較例を掲げるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。なお、以下の実施例および比
較例におけるフィルムの物性および剥離性の評価は下記
の方法により行った。
【0026】(1)引張り強度 試料を10mm幅の短冊状に切断し、測定長を40mm
として引張り試験機により引張り速度300mm/分、
チャート速度300mm/分でチャート紙に記録した。
フィルムの破断時の強度を読み取り、試験回数を10回
として平均値を求めた。
として引張り試験機により引張り速度300mm/分、
チャート速度300mm/分でチャート紙に記録した。
フィルムの破断時の強度を読み取り、試験回数を10回
として平均値を求めた。
【0027】(2)剥離試験 試料を100mm×120mmに裁断し、中央部にエポ
キシ樹脂1gと硬化剤1gを混練後、フィルムの縦延伸
方向に対して40mm幅、横延伸方向に100mm幅で
均一になるよう塗布し、その上に上記と同様の試料を延
伸方向を同じにして重ね合わせた。これを80℃の加熱
オーブンに2時間放置後取り出し、冷却した。T剥離強
度は、試料を縦延伸方向に30mm幅に切断し、重ね合
わせたフィルムを引張り試験機により、T剥離方向引張
り速度300mm/分、チャート速度300mm/分で
チャート紙に記録した。フィルムとエポキシ樹脂の剥離
強度を読み取り、試験回数を10回として平均値を求め
た。
キシ樹脂1gと硬化剤1gを混練後、フィルムの縦延伸
方向に対して40mm幅、横延伸方向に100mm幅で
均一になるよう塗布し、その上に上記と同様の試料を延
伸方向を同じにして重ね合わせた。これを80℃の加熱
オーブンに2時間放置後取り出し、冷却した。T剥離強
度は、試料を縦延伸方向に30mm幅に切断し、重ね合
わせたフィルムを引張り試験機により、T剥離方向引張
り速度300mm/分、チャート速度300mm/分で
チャート紙に記録した。フィルムとエポキシ樹脂の剥離
強度を読み取り、試験回数を10回として平均値を求め
た。
【0028】また、剪断剥離強度は、試料を縦延伸方向
に25mm幅、横方向は接着面の幅が20mm幅になる
よう裁断し、重ね合わせたフィルムを引張り試験機によ
り、剪断剥離方向に引張り速度300mm/分、チャー
ト速度300mm/分でチャート紙に記録した。フィル
ムとエポキシ樹脂の剥離強度を読み取り、試験回数を1
0回として平均値を求めた。
に25mm幅、横方向は接着面の幅が20mm幅になる
よう裁断し、重ね合わせたフィルムを引張り試験機によ
り、剪断剥離方向に引張り速度300mm/分、チャー
ト速度300mm/分でチャート紙に記録した。フィル
ムとエポキシ樹脂の剥離強度を読み取り、試験回数を1
0回として平均値を求めた。
【0029】(3)3次成形体とフィルムの剥離性 東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプリプレグ Q−
1115 1400(商品名)を使用し3次成形体を作
成した。フィルムの取り除き方法として、下記の二通り
の方法を行った。
1115 1400(商品名)を使用し3次成形体を作
成した。フィルムの取り除き方法として、下記の二通り
の方法を行った。
【0030】A−1法:手による巻き戻し方法 A−2法:グラインダーを用いてフィルムをプリプレグ
の境界面まで直線状に研磨したのち、残りフィルムを手
で剥ぎ取る方法 評価基準は、下記のとおりとした。
の境界面まで直線状に研磨したのち、残りフィルムを手
で剥ぎ取る方法 評価基準は、下記のとおりとした。
【0031】◎:A−1法ではフィルムの端を持ち3次
成形体を持ち上げたとき、簡単に巻き戻る場合、A−2
法では手で簡単に捲り取れる場合 ○:A−1法およびA−2法共に手で幾分引っ張るか、
剥ぎ取る際に指先で捲る程度の場合 ×:A−1法およびA−2法共にフィルムを巻き戻すと
きに3次成形体の自重で巻き戻らないか、または、捲り
取る際に爪もしくはスクレーパー等の治具を必要とする
場合 (4)完成品検査法 東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプリプレグ Q−
1115 1400(商品名)を使用し、加熱硬化後の
3次成形体からフィルムを剥ぎ取った後、繊維強化複合
材料の性能評価方法として、シャフトの太い方を固定
し、反対側の先端から5cmの位置を引張った。先端位
置の撓みが15cmの位置に達したときの荷重とバラツ
キ(最大値と最小値との差)を計測した。支点から先端
までの長さは90cmと一定にした。
成形体を持ち上げたとき、簡単に巻き戻る場合、A−2
法では手で簡単に捲り取れる場合 ○:A−1法およびA−2法共に手で幾分引っ張るか、
剥ぎ取る際に指先で捲る程度の場合 ×:A−1法およびA−2法共にフィルムを巻き戻すと
きに3次成形体の自重で巻き戻らないか、または、捲り
取る際に爪もしくはスクレーパー等の治具を必要とする
場合 (4)完成品検査法 東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプリプレグ Q−
1115 1400(商品名)を使用し、加熱硬化後の
3次成形体からフィルムを剥ぎ取った後、繊維強化複合
材料の性能評価方法として、シャフトの太い方を固定
し、反対側の先端から5cmの位置を引張った。先端位
置の撓みが15cmの位置に達したときの荷重とバラツ
キ(最大値と最小値との差)を計測した。支点から先端
までの長さは90cmと一定にした。
【0032】(5)塗装性 東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプリプレグ Q−
1115 1400(商品名)を使用し、加熱硬化後の
3次成形体からフィルムを剥ぎ取った後、繊維強化複合
材料の塗装性を評価する方法として、市販のエナメルス
プレー塗料を成形体に吹き付け塗装ムラの有無を目視で
判定した。全く塗装ムラの無いものを◎とし、実用上問
題のないと判定できるものを○、明らかに塗装ムラのあ
るものを×とした。
1115 1400(商品名)を使用し、加熱硬化後の
3次成形体からフィルムを剥ぎ取った後、繊維強化複合
材料の塗装性を評価する方法として、市販のエナメルス
プレー塗料を成形体に吹き付け塗装ムラの有無を目視で
判定した。全く塗装ムラの無いものを◎とし、実用上問
題のないと判定できるものを○、明らかに塗装ムラのあ
るものを×とした。
【0033】(6)摩擦係数 フィルム製膜後、40℃3日間養生後にASTM−D−
1894の動摩擦係数測定法に準拠して測定した。
1894の動摩擦係数測定法に準拠して測定した。
【0034】(7)加熱収縮率 フィルム製膜後、40℃3日間養生後にJIS C23
18の加熱収縮率測定法に準拠して測定した。
18の加熱収縮率測定法に準拠して測定した。
【0035】実施例1 重合度7000のポリジメチルシロキサンを50重量%
とポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッ
チペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)
4.0重量%とメルトインデックス1g/分のホモポリ
プロピレン96重量%とを混合してシート状に成形し、
逐次二軸延伸機にて縦方向に6.5倍、横方向に9倍に
延伸を行い、厚み25μmの均一なフィルムを得た。得
られたフィルムの物性とエポキシ樹脂との剥離性の評価
を上記測定方法により行い、結果を表1に示した。
とポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッ
チペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)
4.0重量%とメルトインデックス1g/分のホモポリ
プロピレン96重量%とを混合してシート状に成形し、
逐次二軸延伸機にて縦方向に6.5倍、横方向に9倍に
延伸を行い、厚み25μmの均一なフィルムを得た。得
られたフィルムの物性とエポキシ樹脂との剥離性の評価
を上記測定方法により行い、結果を表1に示した。
【0036】上記で得られたフィルムを小幅スリット機
により15mm幅に裁断し、3インチ紙管に500m巻
きとった。次に東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプ
リプレグ Q−1115 1400(商品名)を使用
し、ゴルフシャフト用のマンドレルに巻き付け1次成形
体を作成した後、15mm幅に裁断した上記フィルムを
テーピングマシーンにより引張り強度3.5kg、ピッ
チ幅2.5mmで巻き付け2次成形体とした。次いで、
2次成形体を加熱炉中に長手方向に垂直に吊るし、常温
から80℃までを30分かけて温度を上げた後、80℃
にて30分間保持した。この間にエポキシ樹脂が液化
し、気泡が抜けると共にプリプレグの重ね合わせ部分の
段差が完全に解消された。その後エポキシ樹脂の硬化が
起こった。この後、加熱温度を30分かけて130℃ま
で昇温し、同温度で1時間保持した。この間にエポキシ
樹脂が完全に硬化した。次に、約30分かけて常温まで
低下させた後、加熱炉から取り出し硬化したばかりの成
形体の状態を観察した。その結果は、液洩れも無く長手
方向にほぼ完全に真円状のものが得られた。
により15mm幅に裁断し、3インチ紙管に500m巻
きとった。次に東邦レーヨン(株)製カーボンセンイプ
リプレグ Q−1115 1400(商品名)を使用
し、ゴルフシャフト用のマンドレルに巻き付け1次成形
体を作成した後、15mm幅に裁断した上記フィルムを
テーピングマシーンにより引張り強度3.5kg、ピッ
チ幅2.5mmで巻き付け2次成形体とした。次いで、
2次成形体を加熱炉中に長手方向に垂直に吊るし、常温
から80℃までを30分かけて温度を上げた後、80℃
にて30分間保持した。この間にエポキシ樹脂が液化
し、気泡が抜けると共にプリプレグの重ね合わせ部分の
段差が完全に解消された。その後エポキシ樹脂の硬化が
起こった。この後、加熱温度を30分かけて130℃ま
で昇温し、同温度で1時間保持した。この間にエポキシ
樹脂が完全に硬化した。次に、約30分かけて常温まで
低下させた後、加熱炉から取り出し硬化したばかりの成
形体の状態を観察した。その結果は、液洩れも無く長手
方向にほぼ完全に真円状のものが得られた。
【0037】取り出された3次成形体から専用の治具に
よりマンドレルを抜き取り、この後、成形体の表面に巻
かれているフィルムを、巻いた方向と逆方向から手で巻
き戻した。この時、フィルムは成形体からほとんど抵抗
無く剥がれ、簡単にフィルムを取り除くことができた。
また、同様にしてフィルムの巻かれている3次成形体を
専用のグラインダーで側面を長手方向にフィルムの厚み
相当分を直線的に研磨した。研磨中に成形体からはフィ
ルムが研磨部分を起点として、弾けるように部分的に剥
離していた。その後、手でフィルムを捲るようにする
と、パラパラと簡単に成形体から剥がれ落ちていった。
よりマンドレルを抜き取り、この後、成形体の表面に巻
かれているフィルムを、巻いた方向と逆方向から手で巻
き戻した。この時、フィルムは成形体からほとんど抵抗
無く剥がれ、簡単にフィルムを取り除くことができた。
また、同様にしてフィルムの巻かれている3次成形体を
専用のグラインダーで側面を長手方向にフィルムの厚み
相当分を直線的に研磨した。研磨中に成形体からはフィ
ルムが研磨部分を起点として、弾けるように部分的に剥
離していた。その後、手でフィルムを捲るようにする
と、パラパラと簡単に成形体から剥がれ落ちていった。
【0038】次いで、フィルムを剥ぎ取った成形体の炭
素繊維の乱れを目視により観察した結果、まったく乱れ
は見つからなかった。こうして得られた加工後の成形体
の剥離性および完成品検査の結果を表1に示した。
素繊維の乱れを目視により観察した結果、まったく乱れ
は見つからなかった。こうして得られた加工後の成形体
の剥離性および完成品検査の結果を表1に示した。
【0039】実施例2〜5 重合度5000のポリジメチルシロキサン50重量%と
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)0.
2〜4.0重量%とメルトインデックス2g/分、エチ
レン量0.3重量%のエチレン−プロピレンランダム共
重合体96〜99.8重量%とを混合してシート状に成
形し、逐次二軸延伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に
10.0倍に延伸し、厚み30μmの均一なフィルムを
得た。
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)0.
2〜4.0重量%とメルトインデックス2g/分、エチ
レン量0.3重量%のエチレン−プロピレンランダム共
重合体96〜99.8重量%とを混合してシート状に成
形し、逐次二軸延伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に
10.0倍に延伸し、厚み30μmの均一なフィルムを
得た。
【0040】得られたフィルムの物性とエポキシ樹脂と
の剥離性の評価を実施例1と同様にして行い、その結果
を表1に示した。得られたフィルムを実施例1と同様に
成形体の製造に用い、成形体からの剥離性、外観検査お
よび完成品検査の結果を表1に示した。
の剥離性の評価を実施例1と同様にして行い、その結果
を表1に示した。得られたフィルムを実施例1と同様に
成形体の製造に用い、成形体からの剥離性、外観検査お
よび完成品検査の結果を表1に示した。
【0041】実施例6 重合度3500のポリジメチルシロキサン50重量%と
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)2重
量%とメルトインデックス2g/分、エチレン量0.3
重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体98重
量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延伸機に
て縦方向に7.0倍、横方向に10.0倍に延伸を行
い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。結果を表1
に示した。
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)2重
量%とメルトインデックス2g/分、エチレン量0.3
重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体98重
量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延伸機に
て縦方向に7.0倍、横方向に10.0倍に延伸を行
い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。結果を表1
に示した。
【0042】実施例7 重合度7000のポリジメチルシロキサン50重量%と
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4重
量%とメルトインデックス2g/分、エチレン量0.3
重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体96重
量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延伸機に
て縦方向に6.8倍、横方向に8.2倍に延伸を行い、
厚み40μmの均一なフィルムを得た。結果を表1に示
した。
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4重
量%とメルトインデックス2g/分、エチレン量0.3
重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体96重
量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延伸機に
て縦方向に6.8倍、横方向に8.2倍に延伸を行い、
厚み40μmの均一なフィルムを得た。結果を表1に示
した。
【0043】比較例1 メルトインデックス2g/分、エチレン量0.3重量%
のエチレン−プロピレンランダム共重合体を逐次二軸延
伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に10.0倍に延伸
を行い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。このフ
ィルムについて実施例1と同様に評価した結果を表1に
示した。
のエチレン−プロピレンランダム共重合体を逐次二軸延
伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に10.0倍に延伸
を行い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。このフ
ィルムについて実施例1と同様に評価した結果を表1に
示した。
【0044】比較例2 重合度1000のポリジメチルシロキサン(シリコーン
オイル)50重量%とポリプロピレン50重量%とを混
合したマスターバッチペレット(東レ・ダウコーニング
・シリコーン製)2重量%とメルトインデックス2g/
分、エチレン量0.3重量%のエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体98重量%とを混合してシート状に成形
し、逐次二軸延伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に1
0.0倍に延伸を行い、厚み30μmの均一なフィルム
を得た。結果を表1に示した。
オイル)50重量%とポリプロピレン50重量%とを混
合したマスターバッチペレット(東レ・ダウコーニング
・シリコーン製)2重量%とメルトインデックス2g/
分、エチレン量0.3重量%のエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体98重量%とを混合してシート状に成形
し、逐次二軸延伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に1
0.0倍に延伸を行い、厚み30μmの均一なフィルム
を得た。結果を表1に示した。
【0045】比較例3 重合度10000のポリジメチルシロキサン50重量%
とポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッ
チペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4
重量%とメルトインデックス0.5g/分、エチレン量
0.6重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体
96重量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延
伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に8.2倍に延伸を
行い、厚み40μmの均一なフィルムを得た。結果を表
1に示した。
とポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッ
チペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4
重量%とメルトインデックス0.5g/分、エチレン量
0.6重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体
96重量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延
伸機にて縦方向に7.0倍、横方向に8.2倍に延伸を
行い、厚み40μmの均一なフィルムを得た。結果を表
1に示した。
【0046】比較例4 重合度5000のポリジメチルシロキサン50重量%と
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4重
量%とメルトインデックス2.5g/分、エチレン量
0.3重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体
96重量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延
伸機にて縦方向に5.0倍、横方向に10.2倍に延伸
を行い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。
ポリプロピレン50重量%とを混合したマスターバッチ
ペレット(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)4重
量%とメルトインデックス2.5g/分、エチレン量
0.3重量%のエチレン−プロピレンランダム共重合体
96重量%とを混合してシート状に成形し、逐次二軸延
伸機にて縦方向に5.0倍、横方向に10.2倍に延伸
を行い、厚み30μmの均一なフィルムを得た。
【0047】得られたフィルムの物性とエポキシ樹脂と
の剥離性の評価を実施例1と同様の方法により行い、結
果を表1に示した。また、得られたフィルムを実施例1
と同様に炭素繊維プリプレグの加工に用いた。ただし、
テーピングマシーンでの巻き張力が3.5kgで巻いた
場合は、フィルムが伸びてしまい2.5mmピッチでは
巻けないために、張力を2.8kgに下げて巻き付け
た。加工後の成形体の剥離性、外観検査および完成品検
査の結果を表1に示した。
の剥離性の評価を実施例1と同様の方法により行い、結
果を表1に示した。また、得られたフィルムを実施例1
と同様に炭素繊維プリプレグの加工に用いた。ただし、
テーピングマシーンでの巻き張力が3.5kgで巻いた
場合は、フィルムが伸びてしまい2.5mmピッチでは
巻けないために、張力を2.8kgに下げて巻き付け
た。加工後の成形体の剥離性、外観検査および完成品検
査の結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】重合度が3000〜8000のポリジオル
ガノシロキサンを0.1〜3.0重量%含有し、厚さが
15μm〜50μm、縦方向の引張り強度が18〜25
kg/mm2であることを特徴とする二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13600694A JPH083331A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13600694A JPH083331A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH083331A true JPH083331A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15164992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13600694A Pending JPH083331A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH083331A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006062249A1 (de) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Tesa Ag | Trägerfolie, Verwendungen derselben sowie Verfahren zum Fibrillieren von Trägerfolien |
JP2017534733A (ja) * | 2014-12-12 | 2017-11-24 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG | ビニル基を含まない直鎖状超高分子量ポリジメチルシロキサン含有ポリマーマスターバッチ |
JP2018511678A (ja) * | 2015-03-16 | 2018-04-26 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG | シリコーンポリマーを含む材料への粒子の吸着 |
US11282721B2 (en) | 2015-10-21 | 2022-03-22 | Tokyo Electron Limited | Vertical heat treatment apparatus |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP13600694A patent/JPH083331A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006062249A1 (de) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Tesa Ag | Trägerfolie, Verwendungen derselben sowie Verfahren zum Fibrillieren von Trägerfolien |
JP2017534733A (ja) * | 2014-12-12 | 2017-11-24 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG | ビニル基を含まない直鎖状超高分子量ポリジメチルシロキサン含有ポリマーマスターバッチ |
JP2018511678A (ja) * | 2015-03-16 | 2018-04-26 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG | シリコーンポリマーを含む材料への粒子の吸着 |
US11282721B2 (en) | 2015-10-21 | 2022-03-22 | Tokyo Electron Limited | Vertical heat treatment apparatus |
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