JPS6020561Y2 - 成形充填包装機におけるフイルム緩み吸収装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は成形充填包装機においてフィルムの送りを間欠
的に行なう行程と連続的に行なう行程との間に設けて送
り様式の相違により両行程間に生ずるフィルムの緩みを
吸収する装置に関する。

従来のＦＴＰ包装機において、フィルムへの容器の成形
がドラム真空方式による場合にはフィルムの流れはシー
ル工程までは連続となり、またフィルムへの容器の成形
が平板成形方式による場合にはフィルムの流れは全工程
の間間欠流れとなるのが一般的である。

しかし各方式とも一長一短がある。

すなわち、ドラム真空方式による場合にはフィルムの流
れ速度に対する成形ドラム速度の同期が構造上問題とな
るが、錠剤供給工程においてはフィルムの容器（ポケッ
ト）内への錠剤の供給はフィルムが流れていく工程で供
給が完了するため簡単に行なえる利点がある。

一方平板底形方式による場合には、平板成形におけるフ
ィルムの加熱にむらがなく効率の良い成形が行なえるが
、錠剤供給工程においてはフィルムの停止移動があると
錠剤の詰りが生じフィルムの間欠動作に同期して錠剤供
給装置を動作させなければならず複雑な構造となる欠点
がある。

そこでフィルムの流れを成形工程までは間欠的に行ない
、錠剤供給工程からシール工程までは連続的に行ない、
フィルムの間欠流れから連続流れへの変換部゛にフィル
ムの緩みを吸収する装置を設けるようにしている。

ところでこのような緩み吸収装置の従来のものは段差ロ
ーラで構成されていたが、段差ローラではフィルムの張
力に問題があり、後続する連続流れ（送り）に脈動が発
生するという問題が生じていた。

したがって、本考案の目的は、極めて簡単な構造で後続
する連続流れに脈動を発生させることのないフィルムの
緩み吸収装置を提供することにある。

本考案による成形充填包装機におけるフィルム緩み吸収
装置は、フィルムの移送通路に近接して支点軸を回転可
能にかつ該フィルムの移送方向にほぼ直角になるように
設けて該支点軸にはフィルムの表面と接触する複数の第
１のローラを該支慌軸に関して移送自在に設け、該支点
軸には該フィルムの両側の位置においてそれぞれアーム
を取り付けて該アームの先端間を連結し、該軸には該フ
ィルムの表面と接触する複数の第２のローラを回転自在
に取り付け、該支点軸には他のアームを取り付けて該第
２のローラにより該フィルムに張力を加える方向に該他
のアームをばねで偏倚して構成されている。

以下図面を参照して本考案の一実施例について説明する
。

第１図および第２図において、本実施例による緩み吸収
装置１が示されている。

この緩み吸収装置は、例えば充填包装機の本体等に固定
される軸受１１によりフィルムｆの進行方向にほぼ直交
する状態で回転自在に支持された支侭軸１２を有してい
る。

支点軸１２の一端（第２図において左端）にはアーム１
３がピン１３０により固定されている。

支点軸１２には軸受１１を挾んでアーム１３と反対側に
一対のアーム１４ （１４ａ、１４ｂ）が隔てて固定さ
れている。

支点軸１２には更に対のアーム間に中空軸１５が回転自
在に装置され、その中空軸１５の外周に複数の第１のロ
ーラ１６（１６ａ、１６ｂ、１６ｃ）が所定の間隔で嵌
合固定されている。

このローラ１６ （１６ａ、１６ｂ、１６ｃ）は、第２
図から明らかなように、外周がフィルムｆの容器すなわ
ちポケ７１２間の平坦部と係合するようになっている。

なおローラ１６ （１６ａ、１６ｂ、１６ｃ）と中空軸
１５とは本実施例のように別体にせずに一体的に形成し
てもよい。

対のアーム１４ （１４ａ、１４ｂ）の先端間には軸１
７が回転自在に取り付けられ、その軸１７には複数の第
２のローラ１８ （１８ａ、１８ｂ。

１８ｃ）が所定の間隔で固定されている。

このローラ１８ （１８ａ、１８ｂ、１８ｃ）もローラ
１６と同様に外周がフィルムｆのポケ７１２間の平坦部
と係合するようになっている。

アーム１３と充填包装機の本体（図示せず）との間にば
ばね１９が張架され、アーム１３を、したがって支点軸
１２およびそれに固定された対のアーム１４ （１４ａ
、１４ｂ）は第１図において反時計回り方向に偏倚され
ている。

上記構成のフィルムの緩み吸収装置において、フィルム
ｆは矢印×の方向に送られる。

そして上流側Ａで間欠的に送り出されてフィルムに緩み
が生じようとするアーム１３．１４ （１４ａ、１４ｂ
）ばばね１９の作用により第１図で実線図示の状態にな
りフィルムの緩みを吸収してフィルムｆにばね１９によ
り決定される張力を与える。

次の上流側での送りが間欠停止している間に下流側Ｂで
フィルムが連続的に送り出されると、フィルムｆの消費
にしたがって破線図示の位置になる。

以下上流側での間欠送りを繰り返すことによりレバーお
よび支点軸は往復回動し、間欠流れから連続流れに変る
位置で生ずるフィルムの緩みを吸収する。

本考案による緩み吸収装置はばねを利用した強制的な張
りにより緩みを吸収するので簡単な構造にもかかわらず
従来の段差ローラに比較して脈動の発生を防止できる。

第３図において本考案による緩み吸収装置を使用したＦ
ＴＰ包装機の全体が示されている。

同図において、Ｆはフィルムｆのロール、２はフィルム
ｆを加熱する加熱装置、３は加熱されたフィルムｆに容
器すなわちポケットＰを形成する平板型成形装置、４は
所望の一間欠送り距離１だけ直線往復移動するスライダ
４０に取り付けられたチャックによりフィルムｆの両縁
を把持してフィルムを間欠送りする間欠送り装置、５は
ポケットＰ内に錠剤を供給する錠剤供給装置、Ｆ′はア
ルミニウム箔のカバーフィルムｆ′のロール、６はシー
ルローラ６０と加熱ローラ６１とを有するシール装置で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるフィルムの緩み吸収装置の側面図
、第２図は第１図の線■−■に沿った断面図、第３図は
本考案によるフィルムの緩み吸収装置を使用したＦＴＰ
包装機の正面図である。 １：緩み吸収装置、１２：支点軸、１３，１４：アーム
、１６：ローラ、１７：軸、１８：ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フィルムの移送通路に近接して支点軸を回転可能にかつ
   該フィルムの移送方向にほぼ直角になるように設けて該
   支侭軸にはフィルムの表面と接触する複数の第１のロー
   ラを該支点軸に関して回転自在に設け、該支点軸には該
   フィルムの両側の位置においてそれぞれアームを取り付
   けて該アームの先端間を軸で連結し、該軸には該フィル
   ムの表面と接触する複数の第２のローラを回転自在に取
   り付け、該支点軸には他のアームを取り付けて該第２の
   ローラにより該フィルムに張力を加える方向に該他のア
   ームをばねで偏倚したことを特徴とした成形充填包装機
   におけるフィルム緩み吸収装置。