JPS6140643Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は成形充填包装機において、成形容器に
対してカバーフイルム上の図柄等が常時一定の位
置になるようにしたカバーフイルムの補正移り装
置に関する。

帯状の長尺のフイルムにほぼ等間隔に容器を形
成してその容器内に内容物を充填した後カバーフ
イルムで密封する成形充填包装機において、各成
形容器の内容物に対応するようにカバーフイルム
には商品名、品質等を表わす図柄、記号、文字を
印刷してある場合、それらの図柄等を容器に対し
て常に一定の位置に配置することが好ましく、そ
れらが包装体ごとにばらばらの位置になると読み
取るのに不都合でありまた外観上も好ましくな
い。

このような不都合をなくすには容器を常に一定
の間隔で成形するとともに図柄等もカバーフイル
ム上に常に一定の間隔（容器と同じ間隔）で印刷
し、それらを常に一致させればよいのであるが、
カバーフイルムに図柄等を正確に等間隔に印刷す
ることは困難であり成形容器をフイルム上に正確
に等間隔に形成することも必ずしも容易でないた
め、カバーフイルム上の図柄間隔と容器の間隔と
のばらつきが集積され、逐にはそれら容器と図柄
とを一致させることが不可能になつてしまう問題
があつた。

本考案はこのような問題点に鑑み成されたもの
であつて、その目的とするところは、容器に図柄
を一致するようにカバーフイルムを補正送りする
装置を提供することにある。

本考案は、容器フイルムに容器を成形したのち
該容器内に内容物を充填し、その後カバーフイル
ムをかぶせてシール装置でシールする成形充填包
装機と共に使用するカバーフイルム補正送り装置
において、該シール装置の上流側にはカバーフイ
ルムが間欠停止している間にそのカバーフイルム
に付されたマークを検出するマーク検出装置をそ
のシール装置から所定の距離の位置に設け、該シ
ール装置の下流側には該カバーフイルムを吸着す
る吸着ブロツクをカバーフイルムの幅方向に差し
渡して回動可能に設け、該吸着ブロツクにはモー
タを連結して該モータにより該吸着ブロツクを回
動できるようにし、該吸着ブロツクは電磁弁を介
して真空源に接続し、該マーク検出装置、該モー
タおよび該電磁弁には該マーク検出装置からカバ
ーフイルムの間欠停止時にマーク検出信号を受け
ないときに該モータおよび該電磁弁を動作させる
制御装置を接続し、該吸着ブロツクの回転により
カバーフイルムを所望の長さたぐり寄せるように
構成されている。

以下図面を参照して本考案の実施例について説
明する。

第１図において、本考案によるカバーフイルム
の補正送り装置１０を備えた成形充填包装ライン
１が概略的に示されている。同図において、２は
容器フイルムＦに容器Ｃを形成する容器成形装
置、３は成形された容器Ｃ内に内容物Ｍを充填す
る充填装置、４はカバーフイルムｆを容器フイル
ムＦの上に沿わせるガイドローラ、５はヒータ等
により加熱されるようになつている上シールダイ
５ａと下シールダイ５ｂとによつて容器Ｃの周囲
で容器フイルムＦとカバーフイルムｆとを狭圧し
てそれらを熱シールすなわち密着シールする公知
の溝造のシール装置、６はカバーフイルムが密着
された容器フイルムを狭着した後矢印Ｘの方向に
所定の距離すなわち隣接する容器の中心間の間隔
に等しい距離ｌだけ移送するクランプ送り装置で
ある。

本発明による補正送り装置１０は、シール装置
５の上流でしかもガイドローラ４の上流側に設け
られたマーク検出装置２０と、シール装置５の下
流側に設けられたカバーフイルムたぐり機構３０
と、吸着および吸着解除作動機構４０と、制御装
置５０とで構成されている。

マーク検出装置２０はカバーフイルムｆに設け
られたマークｍを光学的に検出する公知の光電式
の検出装置でよく、カバーフイルムの移送通路に
沿つた所定の距離Ｌ（シール装置の中心から）の
ところに配置されている。

マーク検出装置により検出するマークｍは容器
内に充填された内容物Ｍの表示に必要な文字、図
柄でもよいし、それとは別個に検出装置用に設け
たものでもよい。前者の場合距離Ｌは容器間の距
離ｌと同じか或はその整数倍の距離にする必要が
ある（ただし図柄等が容器の中心になる場合）。
また後者の場合には図柄等とマークとを一定の距
離Ｌを保つ必要がある。

第２図ないし第６図において、たぐり機構３０
は、シール装置により封着成形された包装体上す
なわちカバーフイルム上を差し渡して軸心Ｏを中
心に回動可能に配設されたカバーフイルムの幅と
ほゞ等しい長さの吸着ブロツク３１と、その吸着
ブロツクを回転させるモータ３５とから成つてい
る吸着ブロツク３１の両端には軸心Ｏを軸心とす
る回転軸３６，３６′が設けられていて、その回
転軸は、コンベアフレーム１１等に設けられた軸
受（図示しない）により回転可能に支持されてい
る。そしてモータ３５は一方の回転軸３６に連結
されている。軸心Ｏはカバーフイルムの移動方向
に直角を成していて、その吸着ブロツクには軸方
向に伸びる吸気通路３２が形成されている。吸着
ブロツク３１には更に、その吸着通路に通じかつ
吸着ブロツクの下面に開口する複数の吸気孔３３
が軸方向に沿つて形成されている。

モータ３５としては例えば周知の構造の１回転
クラツチモータを使用し、モータ３５と回転軸３
６との連結方法としては、例えば第５図および第
６図に示されるように、回転軸３６の穴３６ａの
中にモータの駆動軸３５ａを偏心して挿入し、モ
ータ３５が１回転するとき駆動軸３５ａの凸部３
５ｃで回転軸３６の穴３６ａ内の凸部を一定角度
押し、それにより回転軸をその角度だけたぐり与
せる方向に回動すればよい。すなわち吸着ブロツ
ク３１は吸気孔３３が下向きになるようにばね等
により偏倚しておき、モータにより吸着ブロツク
を上記のように一定角度回動する。

吸着および吸着解除動作機構４０は第４図に示
されるように、吸気通路３２に導管４１を介して
接続された電磁弁４２と、電磁弁４２に導管４３
を介して接続された真空源すなわち真空ポンプ４
４とで構成されている。

マーク検出装置２０、モータ３５および電磁弁
４４は全体の動作を制御する制御装置５０に接続
され、フイルムが間欠停止したときにマーク検出
装置２０によりマークの検出信号が送られてこな
いときのみ、電磁弁４２を動作させて吸着孔を真
空源に連通させるとともにモータ３５を１回転さ
せる。

上記構成の補正送り装置において、クランプ送
り装置６によりフイルムＦとｆを一つの容器分の
長さｌだけ間欠的に送ると、シール工程以後の容
器フイルムＦにはカバーフイルムｆがｔの部分だ
け封着されているのでカバーフイルムｆも容器フ
イルムＦと等しい長さが送られ、次の容器Ｃに対
するカバーフイルムｆがシール装置５内に供給さ
れる。そこで容器フイルムＦの容器Ｃにカバーフ
イルムの図柄が一致するものであるか否かを、カ
バーフイルムの送り間欠停止時に、カバーフイル
ムｆに印刷されたマークｍを検出装置２０により
検出することによつて間接的に検出する。

もしカバーフイルムの図柄等と容器Ｃが一致す
るものであれば、モータ３５の動作を制御する制
御装置５０にはマークの検出信号が送られるため
たぐり機構３０のモータ３５が動作されず、直ち
にシール装置５により容器フイルムとカバーフイ
ルムとを熱シールする。

しかしながら、カバーフイルムの送り量が不足
している場合、マーク検出装置２はカバーフイル
ム上のマークｍを検出できない。このため制御装
置には検出信号が送られず、制御機構５０からの
指令により吸着ブロツク３１によるカバーフイル
ムの吸着が開始するとともに、その吸着ブロツク
３１はモータ３５により矢印Ｙの方向に回転され
カバーフイルムｆだけをたぐり寄せ始める。そし
てマーク検出装置２０がマークｍを検出すると、
吸着ブロツクの回転が停止（第２図で実線図示）
し、次にシール装置５が動作して容器フイルムＦ
とカバーフイルムｆとを熱シールする。このとき
カバーフイルムｆは第２図で鎖線で示されるよう
になる。

このようにカバーフイルムをたぐり寄せた場合
すなわち補正送りをした場合、カバーフイルムに
は部分的にたるみが生ずるが、このたるみ部分は
包装体をトリミングしたときに取り除かれ、スク
ラツプとして廃棄される。

なおカバーフイルムの図柄の間隔は容器の間隔
よりわずかに長くした方が望ましい。

以上の説明から明らかなように、本考案による
補正送り装置を使用すれば容器に対して文字、図
柄等を常に一定の位置に配置することができ、包
装体の成形上極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるカバーフイルムの補正送
り装置を設けた成形充填包装ラインの概略的、第
２図は補正送り装置の断面図、第３図は第２図の
補正送り斜視図、第４図は吸着および吸着解除作
動機構および制御装置を示す図、第５図および第
６図はモータと回転軸との接続関係を示す図であ
る。 １０：補正送り装置、２０：マーク検出装置、
３０：たぐり機構、３１：吸着ブロツク、３５：
モータ、４０：吸着および吸着解除作動機構、４
２：電磁弁、４４：真空源、５０：制御装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器フイルムに容器を成形したのち該容器内に
   内容物を充填し、その後カバーフイルムをかぶせ
   てシール装置でシールする成形充填包装機と共に
   使用するカバーフイルム補正送り装置において、
   該シール装置の上流側にはカバーフイルムが間欠
   停止している間にそのカバーフイルムが付された
   マークを検出するマーク検出装置をそのシール装
   置から所定の距離の位置に設け、該シール装置の
   下流側には該カバーフイルムを吸着する吸着ブロ
   ツクをカバーフイルムの幅方向に差し渡して回動
   可能に設け、該吸着ブロツクにはモータを連結し
   て該モータにより該吸着ブロツクを回動できるよ
   うにし、該吸着ブロツクは電磁弁を介して真空源
   に接続し、該マーク検出装置、該モータおよび該
   電磁弁には該マーク検出装置からカバーフイルム
   の間欠停止時にマーク検出信号を受けないときに
   該モータおよび該電磁弁を動作させる制御装置を
   接続し、該吸着ブロツクの回転によりカバーフイ
   ルムを所望の長さたぐり寄せる構成を特徴とした
   成形充填包装機のカバーフイルム補正送り装置。