JPS60199691A - 黒色発色性光定着型感熱記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は加熱によシ記録し、光照射によシ非記録部分の
定着を行う光定着型感熱記録媒体に関し、よシ詳細には
高感度で熱記録が可能であシ、かつ保存性に優れ、更に
発色色調が黒色で、また定着後の地肌濃度が低い光定着
型感熱記録媒体に関する。

〔従来技術〕

熱ヘッドを用いて電気的情報を熱に変換するととによっ
て記録を行う感熱記録方式は装置が車盤軽量化でき、無
騒音の記録ができる等の利点からファクシミリやプリン
ターに多く用いられるようになつ−Ｃきた。従来感熱記
録紙としては有機酸金属塩と還元剤の反応を用いたいわ
ゆる金属キレート型及び電子供与性物質と電子受容性物
質との反応を利用した染料発色型が用いられている。し
かしながらこれらのものは記録が定着できないために再
加熱によシ発色したυ、接着剤及びセロノ・ンテープや
朱肉などによって発色あるいは消色してしまう問題点が
あった。

そこでとれらの欠点を解決した定着可能な感熱記録紙の
開発がめられている。こうした目的を実現するためジア
ゾ発色系を感熱記録紙に応用する試みが近年開始された
。記録はジアゾニウム塩とカップラーを加熱によって反
応させアゾ色素を形成することによカ行われ、記録後更
に光照射を行い未記録部分のジアゾニウム塩を光分解す
ることにより、定着を行うものである。こうした光定着
形感熱記録媒体は露光と加熱の順序が逆にはなるものの
、いわゆる熱現像ジアゾ写真法の技術の延長としてとら
えることができる。しかしながら、感熱記録では加熱は
サーマルヘッドによって数ｍβ　と極めて短い時間に行
われるため熱感度としては従来の熱現像ジアゾ媒体よシ
もはるかに優れたものが要求される。また、サーマルヘ
ッドでの記録に特有の問題であるスティッキングやヘッ
ドへのカス付着を解決する必要もある。更に過去約６０
年にわたって熱現像ジアゾ紙の開発は、下記（１）〜（
５）にまとめられる各種の試みが行われてきたにもかか
わらず、十分なる特性を持つものが得られるには至って
いないのが現状である。

（１）尿素の様な熱分解により塩基性雰囲気を作る現像
剤を系中に含有させる方法。

（２）トリクロロ酢酸の様な熱分解性の酸性物質を系中
に含有させる方法。

（３）　γ−レゾルシン酸の様な加熱によシ、活性化さ
れてカップリング性を持つ化合物を系中に含有させる方
法。

（４）　ジアゾスルホナートの様な加熱によシ活性化さ
れて、カップリング性を持つジアゾニウム塩を系中に含
有させる方法。

（５）熱溶融性の塩基性物質をマイクロカプセル化した
シ、あるいは高分子バインダーを用いることによってジ
アゾニウム塩、カップラー及び酸性物質等からなる感光
層と分離して系中に存在させる方法。

したがって、単に従来の熱現像ジアゾ写真技術を適用す
ることによって、光定着形感熱記録媒体を得ることはで
きない。

こうした観点に立ち、本発明者等は既に主要成分である
ジアゾニウム塩、カップラーとして水離溶性の材料を用
いることによシ優れた保存安定性が得られることを見出
した。また適当な熱可融性物質を使用することによシ高
い熱感度を達成できることを明らかにした。

したがって熱感度と保存安定性については両立可能な光
定着型感熱記録媒体が得られるレベルに達している。

他方、発色色調は使用するジアゾニウム塩とカップラー
の組合せに依存する。従来の媒体ではほとんどのものが
青発色であったが、最近では黒発色色調がめられている
。

黒色の発色色調を得るためにはフロログルクンを用いる
ことが、特に熱現像ジアゾ紙では試みられてきた。

しかし、７０ログルシンをカップラーとして含む記録紙
は高湿度下ブレカップリングを生じやすく、定着後も明
所では地肌が変色しやすい欠点を有している。また、β
−す７トール系の青発色カップラーと、フェノール系又
は活性メチレン系の黄〜赤色カップラーとを混合使用す
る方法も用いられている。しかしこの場合はジアゾニウ
ム塩とのカップリング速度が各カップラーによシ異なる
ためにいかなる発色条件においても常に黒発色を示すこ
とは非常に困難であった。

〔発明の目的］ 本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであ
シ、その目的は、いかなる加熱条件下でも常に良好な純
黒調の発色を示す黒色発色性光定着型感熱記録媒体を提
供することにある。

〔発明の構成〕

本発明を概説すれば、本発明は黒色発色性光定着型感熱
記録媒体に関する発明であって、ジアゾニウム塩とカッ
プラーとを主成分とする光定着型感熱記録媒体において
、下記一般式［１１で表されるジアゾニウム塩、下記一
般式〔川〕で表される青色発色性カップラー、下記式Ｃ
Ｉ］で表される黄色発色性カップラー及び下記一般式Ｉ
ＥＩＶ］で表される有機ホウ素塩を含有することを特徴
とする。

Ｒ３ （ただし、式中Ｒ１は炭素数１〜４のアルキル基又はア
ルコキシ基、Ｒ２及びＲ３は炭素数１〜４のアルキル基
、又は対アニオン成分を示す）（ただし、式中ｎは１〜
１８の整数、”４　及びＲｓ　は炭素数１〜１８のアル
キル基、又はＲ４と九　はそれらが結合するＮ原子と共
に複素環を形成した基を示す） ・・・［１１〕 （ただし、式中Ｒ６〜Ｒ９はそれぞれアルキル基、アル
ケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ペテロ猿基
着しくはシアノ基、ＭはＬｌ又はＮａを示す） 本発明で使用するジアゾニウム塩の具体例には下記のも
のがある。

Ｏｃ４Ｈ。

０Ｃ２Ｈ＆ Ｏｃ４Ｈ。

本発明の光定着型感熱記録媒体の高湿度下での生保存性
を向上させるには、ジアゾニウム塩として水不溶性又は
水離溶性のものを選ぶことが望ましい。そのために好ま
しいジアゾニウム塩の対アニオン成分としてはＢＦ４−
１ＰＦ、−及び下記一般式に示される有機ホウ素イオン
等が挙げられる。

ただし、Ｒ６−Ｒ９はそれぞれアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、若し
くは７７ノ基を表す。

具体例を次に示す。

これらのジアゾニウム塩は適度なカップリン性を持つた
め、反応性が異なる２種のカップラーを反応させた場合
でも、両者とバランス良く反応することができる。

本発明において使用する一般式［１１１で表される青色
発色性カップラーの具体例を以下に示す。

ＬｊＬＩＮｊｉ（０Ｍ２〕２−Ｎ　０ ℃−ノ 本発明の組成によれば黒色発色が実現されるが、更に青
発色性カップラーとして通常のナフトール系カップラー
（ナフトールＡｓ等）を使用した場合に比較して熱感度
が良く、また光定着後の地肌濃度が低くなる利点があシ
、更にナフトールＡｓ系では定着後地肌部分を加熱した
際黄変色するが、本発明ではこうした黄変色を著しく低
減化することができる。

上記青色発色系カップラーと黄色発色系カップラーとの
混合比はモル比で通常１０：１〜１：１０、好ましくは
５：１〜１：３である。また、ジアゾニウム塩とカップ
ラー混合物との比はモル比で１：１〜１：５が適当であ
る。

本発明媒体では加熱時にジアゾニウム塩とカップラーと
のカップリング反応に適した塩基性雰囲気を作り出すた
めに塩基性物質を使用するのが好オしい。

従来塩基性物質としては尿素及びその誘導体、無機及び
有機アンモニウム塩、有機アミン類等の水溶性のものが
使用されてきた。しかし高湿時の生保存性向上のために
は水不溶性又は水離溶性の塩基性物質を使用することが
好ましい。

この例としては下記一般式〔■〕又は〔■〕：Ｎ　・ Ｒ１５・・・［Ｍ］ 〔ただし、ＲｌＧ　”””　Ｒ１４は水素、炭素数１８
以下のアルキル、環状アルキル、アリール、アシル、ア
シルアミノ、アミノ基を示し、ＲＩＯ”　Ｒ１３の少な
くとも１つはアリール基でア勺、アリール基ハ低級アル
キル、アルコキシ、ニトロ、アシルアミノ、アルキルア
ミノ基、及びハロゲンよシ選ばれる置換基を有してもよ
い、Ｒ１５は低級アルキレン、フェニレン、ナフチレン
又バーＣ−ｘ−Ｃ−（式中Ｘは低級アルキレン、ｓＯ，
、Ｓ２、Ｓ、　Ｏ，−ＮＩＩＩ−又は−重結合を示す）
を示す〕で表される水離溶性のグアニジン塩基を使用す
るのが好ましい。この具体例としては、１，３−ジーｏ
−）リルグアニジン、ｔ２゜３−）　ジフェニルグアニ
ジノ、１．３−ジフェニル−２−ｏ−トリルグアニジン
、１，３−ジフェニル−２−ｍ−）リルグアニジン、ｔ
３−ジフェニル−２−ｐ−）リルグアニジン、１，３−
ジフェニル−２−シクロヘキシルグアニジン、１゜２．
３−４４１シクロヘキシルグアニジン、１．３−ジンク
ロヘキシル−２−フェニルグアニジン、４．４′−ビス
−（１３−ジシクロへキシルグアニジノ）−ジフェニル
メタン、４．４′−ビス−（１゜６−ジシクロへキシル
グアニジノ）−ジフェニルエーテル、１．３−ジーｐ−
）ト＊ジフェニルグアニジン、１−ベンゾイル−３−フ
ェニルグアニジン、０−トリルビグアニド、ｐ−ジ（１
゜５−ジフェニルグアニジノ）ジフェニル、ジー（トリ
フェニルグアニジノ）メタン等が挙ケラれる。

本発明では、高湿度時の保存性を更に向上させるために
、ジアゾニウム塩の水不溶化又は水難溶化剤である前記
一般式Ｅｌｌ／］の有機ホウ素塩を使用する。

この具体例を次に示す。

とれらの有機ホウ素塩は、溶液として塗料中に添加され
るが、その使用量は固型分でジアゾニウム塩の通常０．
１〜１０００チ重量部であシよ）好ましくは１０〜３０
０チ重量部である。

本発明においては以下の熱可融性物質を併用することも
できる。との様な例としてはみつロウ、セラックロウな
どの動物性ワックス類、カルナバロウなどの植物性ワッ
クス類、パラフィンワックス類、微晶ワックス、石油ワ
ックスなどの石油ワックス類、ポリエチレンワックス、
その他の合成ワックス類、例えば高級脂肪酸の多価アル
コールエステル、高級ケトン、高級アミド、高級脂肪酸
とアミンとの縮合物、合成パラフィン、芳香族カルボン
酸と高級脂肪族アミンとの縮合物、芳香族アミンと高級
脂肪酸の縮合物などが挙げられる。

また以下の化合物も使用可能であった。

本発明において使用する結着剤としては、従来公知のポ
リビニルアルコール（以下、ＰＴＡと略記する）、デン
プン、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体塩等の水
溶性結着剤、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル
、スチレン−ブタジェンラテックス等の各種エマルジョ
ン類、ポリエステル系、ポリビニル系、セルロース系、
ゴム系等の各種溶剤可溶バインダーが挙げられる。

この他に本発明では、シリカ、水酸化アルミニウム、炭
酸カルシウム等の顔料、チオ尿素、アスコルビン酸等の
酸化防止剤、発色感度及び発色濃度向上剤としての各種
ワックス類、保存性向上のためのトリポリリン酸アルミ
ニウムを使用することができる。

本発明における基体としては、上質紙、コート紙、アー
ト紙、合成樹脂フィルム、織布シート、金属、ガラス等
が使用できる。

〔実施例〕

次に実施例を示して本発明の光定着型感熱記録媒体の具
体的な作製について説明するが本発明はこれらに限定さ
れない。

実施例１ 下記処方の塗料を調製し、坪量１ｓ　４　ｙ／、”の上
質紙上にワイヤーバーで塗布後５５℃で乾燥した。乾燥
塗布量はａ　Ｏ９７ｍ”であった。

こうして得た光定着型感熱記録媒体を所定の温度の加熱
板に５秒間１０９７ｃｍ”の圧力を加えて押付けて発色
させたところ黒色の画像が形成された。この時の最大濃
度は１．３５　（アンバーフィルタ）であシ、最大濃度
のＡの濃度を与える温度を発色温度とすると、７６℃で
あった。

また、感熱記録紙印字試験装置（松下電子部品社製）に
よって、印加電圧１６ｖ１パルス幅１７ｍｅの条件で印
字を行ったところ、濃度１．１５の黒色画像が得られた
。超高圧水銀灯を光源とした露光装置とステップタブレ
ットを使用して定着感度を調べたところ２５０　ｍＪ／
ｃｍ”のエネルギーで定着できることがわかった。定着
後の地肌濃度はブルーフィルタで０．１８と低く、記録
紙としての自然性に優れていた。また定着後地肌部分を
加熱しても（１２０℃、１０秒）、ブルーフィルタでの
濃度がα２１に増加するのみであシ、はとんど変化は認
められなかった。

他方保存性については、未記録媒体を２０℃、相対湿度
（Ｒ，ａ、）６ｏ％の遮光下で６か月間、又は４０℃、
９０％Ｒ，Ｈ，の遮光条件下で２４時間放置後地濃度を
測定したところ、各々、０．１Ｂ、０２３であった。こ
れは定着後わずかに灰色がかつて見える程度の地色であ
った。

実施例２ 坪量６４１７ｍ”の上質紙上に下記処方の塗料をワイヤ
ーバーで塗布、１２０℃で乾燥しプレコート紙を作製し
た。乾燥塗布量は！Ｌ５ｔ／ｍ”であった。

このプレコート紙上に下記処方のジアゾ塗料をワイヤー
バーで塗布、６０℃で乾燥した。乾燥塗布量は２．８９
７ｍ２であった。

更にとのジアゾ層上に下記処方のカップラー塗料をワイ
ヤーバーで塗布し、５５℃で乾燥した。乾燥塗布量は五
５１７ｍ”であった。

こりして得た光定着型感熱記録媒体を実施例１と同様の
手法にて特性を評価した。発色開始温度は８２℃であυ
、サーマルヘッド記録では濃度１．１０の黒色画像が得
られた。定着感度は５０ｍ、Ｔ／Ｃｍ”であった。定着
後の地肌濃度及び定着後加熱した際の地肌濃度（ブルー
フィルタ）はそれぞれ０１７．０．２１でおシ実施例１
と同様十分低いものであった。

４０℃、９０％Ｒ，Ｈ，下２４時間保存後の濃度はアン
バーフィルタで［１１９であシ、優れた保存安定性を示
した。

実施例３ 実施例２におけるカップラー塗料中の２−ヒドロキシ−
３−ナフトエ酸−γ−モルホリノープロピルアミドの代
シに２−ヒドロキシ−３−ナフトエ酸−β−Ｎ、　Ｎ−
ジメチルアミノ−エチルアミドを用いる他は同様にして
光定着型感熱記録媒体を製作した。この記録紙は実施例
２とほとんど同じ良好な特性を示した。

比較例１ 実施例２におけるカップラー塗料中の２−ヒドロキシ−
３−ナフトエ酸−γ−モルホリノプロピルアミドの代シ
にナフトールＡＥＩを、またナフトールムＥｌ−Ｇの２
０％水分散液の添加量を３ｔにする他は同様にして光定
着型感熱記録媒体を製作した。この記録紙は実施例１及
び２と同様パルス印字によって黒色画像が得られたが、
発色濃度は０．９９でありやや不足していた。

また定着後、及び定着後加熱した際の地肌濃度はブルー
フィルタでそれぞれ０．２３、（Ｌ！＋５であル実施例
１〜乙に比較して劣っていた。定着感度特性、保存安定
性については実施例２と同様であった。

〔発明の効果〕

以上説明した様に、本発明の黒色発色性光定着型感熱記
録媒体は、特定のジアゾニウム塩と特定の青色発色性カ
ップラーと、特定の黄色発色性カップ２−及び特定の有
機ホウ素塩とを組合せることによ勺、コントラストの高
い黒色画像が得られ、また定着後加熱した際の地肌濃度
の変色も少ないという利点があゐ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　ジアゾニウム塩とカップツーとを主成分とする光
   定着型感熱記録媒体において、下記一般式〔Ｉ〕で表さ
   れるジアゾニウム塩、下記一般式［■１で表される青色
   発色性カップラー、下記式ＣＩＩＩＩで表わされる黄色
   発色性カップラー、及び下記一般式［ＩＶ］で表される
   有機ホウ素塩を含有することを特徴とする黒色発色性光
   定着型感熱記録媒体。 Ｒ２ Ｒ３ （ただし、式中Ｒ１は炭素数１〜４のアルキル基又はア
   ルコキシ基、Ｒ４及びＲ３は炭素数１〜４のアルキル基
   、Ｘは対アニオン成分を示す） （ただし、式中ｎは１〜１Ｂの整数、Ｒ４及びＲｓ　は
   炭素数１〜１８のアルキル基、又はＲ４とＲ，はそれら
   が結合するＮ原子と共に複素環を形成した基を示す） ・・・〔■〕 （ただし、式中Ｒ＠〜Ｒ９はそれぞれアルキル基、アル
   ケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基
   若しくはシアノ基、ＭはＬｉ又はＮａを示す）