JPS6019670Y2 - 浴槽 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴槽、特にシートモールディングコンパウンド
（ＳＭＣ）を用いて成形される浴槽の改良に関する。

通常このＳＭＣは、その材料配合として不飽和ポリエス
テル樹脂、炭酸カルシウム、水酸化アルミニューム等の
充填剤、及び離型剤、硬化剤、増粘剤、着色剤等を加え
て樹旨混合液とし、これに対してガラスロービング等の
ガラス繊維を加えてＳＭＣ材料とし、このＳＭＣを下型
上に載置すると共に上型を上方より押圧加熱成形して、
両成形面間に硬化せしめて浴槽を成形している。

しかしながら充填剤として使用する炭酸カルシウムは浴
用水の温度によって退色する不具合を有し、また水酸化
アルミニュームにおいては、炭酸カルシウムのような退
色はしないが、高価である不具合を有している。

本考案は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その
目的とする処は高温な浴用水に接しても退色せず、しか
もコスト安な浴槽の提供にある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中、３，３′は、上型、下型を夫々示し、上型３の下
面、下型３′の上面には、浴槽Ａの外面を形成する凹部
４ならびに浴槽Ａの内面を形成する凸部５が形成され、
その両凹凸部４，５の対向面を夫々成形面ａとなし、下
型３′上に配合物をシート化したＳＭＣ（Ｂ）敷設し、
上方より上型３を押圧加熱成形して両成形面ａ間に硬化
せしめて浴槽Ａを成形する。

シートモールディングコンパウンド（ＳＭＣ）（Ｂ）は
、不飽和ポリエステル樹脂、離型剤、硬化剤、着色剤、
そして充填剤として高温の浴用水に接しても退色しない
長石、陶器の粒状物２等を加えて樹旨混合液とし、これ
にガラスロービング、ガラスクロス等のガラス繊維補強
剤１を加えて配合物となし、その配合物をシート化して
得られる。

長石、陶器等の粒状物２の粒度は１〜４０μ程度で表面
処理は特に必要はない。

従って、内部に充填剤として、長石、陶器の粒状物２を
有し、高温の浴用水に接しても退色しない浴槽Ａが得ら
れる。

尚、上記浴槽Ａは、シートモールディングコンパウンド
Ｂを用いて成形しているが、充填材を加えた樹脂を上型
の注入孔より注入して成形するレジンインジェクション
法、充填剤を加えた樹脂をローラー、はけ等で塗り付け
るハンドレイアップ法等を用いて成形した浴槽Ａをも対
象としている。

本考案は成上の如く不飽和ポリエステルを主成分とした
樹脂成分に補強材としてガラス繊維を配合すると共に充
填剤として長石、陶器等の粒状物を配合して成形してな
る高温な浴用水に接しても炭酸カルシウムのような退色
をせず、外観も美麗な浴槽となし得る。

また、従来の如く高価な水酸化アルミニュームを加える
必要なく便器等の切れっぽし或いは廃棄物を利用出来、
製造費の低廉化を図ることができる。

依って所期の目的を達威し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案浴槽の正面中央縦断面図、第２図は下型
上にＳＭＣを載置し、上方より上型で押圧せしめる状態
を示す正面中央縦断面図、第３図は下型上のＳＭＣを上
型で押圧せしめて画成形面間に硬化させた状態を示す正
面中央縦断面図である。 尚図中、１・・・・・・ガラス繊維、Ａ・・・・・・浴
槽、２・・・・・・粒状物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 不飽和ポリエステルを主成分とした樹脂成分に補強材と
   してガラス繊維を配合すると共に充填剤として長石、陶
   器等の粒状物を配合して成形してなる浴槽。