JPS601930B2 - 高炭素合金鋼線材の製造方法 - Google Patents

高炭素合金鋼線材の製造方法

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JPS601930B2
JPS601930B2 JP368881A JP368881A JPS601930B2 JP S601930 B2 JPS601930 B2 JP S601930B2 JP 368881 A JP368881 A JP 368881A JP 368881 A JP368881 A JP 368881A JP S601930 B2 JPS601930 B2 JP S601930B2
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high carbon
steel wire
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alloy steel
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秀男 吉松
豊 市田
利一 西山
栄治 高橋
真一 嶋津
淑朗 福塚
峻之 中村
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高炭素合金鋼線材の製造方法に関し、さらに詳
しくはスケールクラック癖がなく、表面状態が健全で、
かつ、均一なパーラィト組織を有する生引き伸線が可能
な高炭素合金鋼線材の製造方法に関するものである。
一般に、弁ばねなどの高級ばねに用いられるSi−Cr
,Cr−V,Si−Cr−V系のばね用高炭素合金鋼は
、通常、1000℃を超える温度に加熱した後、熱間圧
延され、1000ooを超える温度で仕上圧延を終了し
た後、750℃を超える温度で捲取り後、ループコンベ
ア上に載遣されることにより製造されるので圧延のまま
ではべ−ナイトなどの過冷組織が出現する。
そのためこれらの高炭素合金線材では生引き伸線は困難
であり、軟化暁錨などの熱処理を施して伸線‘性を向上
させてから伸線しているのが現状である。このような現
状に鑑み、高炭素合金鋼について過冷組織の発生を抑え
るべく製造条件を改善し、軟化暁鈍等の熱処理を省略し
て生引き伸線できるものを提供することが望まれる。
しかしながら、製造条件を改善し、軟化焼鈍等の熱処理
を施さないこととするとスケールクラック泥と称する表
面癖の問題があることが知見された。
すなわち、前述のような条件により圧延、冷却された線
材を伸線の前に酸洗いすると、その表面に線村の長手方
向と略直角で1.物肋以下の非常に細かいピッチで平行
に並んだ一見横割れ状の外観を特徴とする表面癖が発生
することがある。
この表面癖は後述するように熱間圧延終了後の冷却過程
で発生するスケール層内のミクロクラックが原因となり
酸洗い後深さ数仏のから数10r肌の癖となったもので
ある。このスケールクラック庇は伸線後も消滅しないの
で、特にばね用材料ではコイルスプリング成形時にこの
癖を起点として折損することがあり、たとえ折損しなく
てもばねとして疲労寿命を低下させる恐れがあるので重
大な欠陥といわなければならない。このスケールクラッ
ク源は、軟化焼鈍のような再加熱を行なう場合には、そ
の過程でスケールが再生するためスケールクラック庇は
消失してしまうが、上述のような欧化焼鈍等の熱処理を
省略する場合にはこの問題の解決が必須となる。
本発明は、高炭素合金鋼線材の製造において、軟化焼鈍
等の再加熱熱処理をすることなく、圧延ままで均一な微
細パーラィト組織として生引き伸線を可能にし、しかも
その際にスケールクラック癖のない表面状態の健全な線
材を得る方法を提供することを目的としてなされたもの
である。
すなわち本発明は、高炭素合金鋼線材を熱間圧延、調整
冷却により製造するに際して、まず鋼片加熱温度を73
0〜95000に調整してから熱間圧延を開始し、仕上
圧延前の中間工程で強制水冷して仕上圧延を行なって仕
上圧延温度を730〜950ooに調整し、仕上圧延終
了後強制冷却して600〜750二○の温度で捲取り、
捲取後1℃/秒以下の冷却速度で徐冷することを特徴と
する高炭素合金鋼線材の製造法である。以下本発明の方
法につき更に詳細に説明する。
先ず本発明の方法につき適用される鋼線材は、高炭素合
金鋼線材、特にSj,Cr,V等の合金元素が含有され
た焼入れ性の高い鋼線材であり、通常の圧延条件での生
産では微細パーラィト組織を得られないものである。代
表的には、CO.4〜0.7%で、Sテ0.1〜2.2
%、Cro.1〜1.5%、VO.05〜0.3%、M
OO.1〜0.8%の1種以上を含む、特にばね用鋼線
材である。本発明の方法において、鋼片加熱温度を73
0〜950℃に調整する必要がある。
これは、圧延終了後の冷却過程で焼入れ性を向上せしめ
過冷組織出現の要因となるCrなどの元素を多く含む炭
化物のオーステナィト中への溶込みを防止して、鋼の組
織をオーステナィトと未溶解炭化物の混合組織とするた
めであり、また、鋼片加熱温度が730oo未満となる
と、粗列ロールの折損、圧延機用モータートリップ等で
圧延が不可能になる。ちなみに第1図はCr−V系高炭
素合金鋼についての生引き伸級性に及ぼす鋼片加熱温度
の影響を示すもので、鋼片加熱温度(℃)と伸線限界減
面率(%)との関係を示すグラフであり、この第1図か
ら明らかなように、鋼片加熱温度を950午○以下にし
て、低温圧延、低温捲取および徐冷すれば伸線限界減面
率は80%を越え良好な生引き伸線性が得られることが
わかる。
次に熱間圧延においては、仕上圧延前の中間工程で強制
水冷、例えば、仕上圧延磯前に設置した中間水冷装置で
強制水冷することによって、仕上圧延終了温度を730
〜950q0に調整する。
この仕上圧延終了温度を730〜95000に調整する
のは、上述と同様に炭化物のオーステナィト中へ溶込む
のを防止するためであるが、更に仕上圧延終了後の再結
晶オーステナィト粒の微細化にも寄与し、また、730
qo未満では、ブロックロール鞠折損、ブロックロール
割損等により圧延が不可能になる。次いで、仕上圧延終
了後直ちに強制水冷により6000〜750午0の温度
に調整してからしィングヘッドで捲取る。これは再結晶
オーステナィト粒の成長を抑えて微細化して暁入性を低
下させて過冷組織の出現を防止するとともに2次ス−ル
の生成を抑制して極めて薄い6山肌以下のスケールにす
ることによりスケールクラック癖の発生を防止するため
である。そして、捲取温度が60000未満であると表
面層に過冷組織が生じるとともに、腰折れミスロールの
危険を伴なうのであり、また、750℃を越えると上記
の効果を期待することができない。ちなみに、第2図は
、鋼片加熱温度900o〜950℃で95000以下に
仕上圧延したCr−V系高炭素合金鋼線材について、捲
取温度が伸線性に及ぼす影響を示したものであり、70
0q○の捲取温度では95%程度の伸線限界減面率が得
られるのに対して、捲取温度が100000では過冷組
織の出現により全く伸線することができず、捲取温度の
影響の大きいことがわかる。
次にレイングヘッドで捲取り後ループコンベアへ軟遣し
てループコンベア上で冷却搬送する過程で冷却速度を1
00ノsec以下で徐冷するのは、やはりべーナィトな
どの過冷組織の出現を防ぎ均一なパーラィト組織を得る
ためである。
ちなみに、第3図は、Cr−V系高炭素合金鋼線材につ
いてループコンベア上の冷却速度の影響を示したもので
、冷却速度が1.0/secを越えるとべ‐ナイトが出
現して生引き伸線‘性は劣化することがわかる。
この第3図においては、鋼片加熱温度950oC、仕上
圧延温度950℃、捲取温度73000である。以上の
説明は、主に鋼線材の内部組織についてであったが、次
に鋼線材の表面状況、特にスケールクラック癖について
述べる。
まず、スケールクラック癖の発生機構とその防止対策に
ついて説明すると、上記した通りスケールクラック癖は
酸洗い後に発生し、この癖の方向は線材の長手方向に略
直角で1.仇肋以下の非常に細かいピッチで多数平行し
て並んでおり、その深さは数仏のから数10山肌であり
、その代表例を第4図に示す。
この庇は、スケール層内に既に発生している多のクラツ
クに起因するものである。
このスケールクラック癖の原因であるスケール層内のミ
クロクラックは、熱間圧延終了後のレイングヘッド捲取
り→ループコソベア搬送→ループコレクタ−集積ーコッ
ク機速−バンドリングの順で行なわれる冷却・搬送過程
で発生するものであり、その発生頻度はスケール厚さに
強く影響されていることを見出した。
そして、スケールクラック源発生城度とスケール厚さの
関係を示す模式図の第5図に示すように、スケールクラ
ック癖の発生率はあるスケール厚さで最大となり、それ
より薄くしても厚くしても減少する。一方、スケール厚
さは高炭素鋼において捲取温度によって決まることは周
知であり、スケール厚さと捲取温度の関係を示す漠式図
の第6図に示すとおりである。従って、スケールクラッ
ク庇の発生の防止対策として、スケールを極端に厚くす
るか、逆に極端に薄くするかの何れかであるが、スケー
ルを厚くするためには捲取温度を高くしなければならな
いが、これは、第2図において説明したように生引き伸
線I性が劣化するので採用できない。また、スケール厚
さを極端に薄くするためには捲取温度を低くする必要が
ある。低温捲取材は伸線・性は良好であるのでスケール
クラック癖の発生を防ぎ、かつ、生引き伸線可能な線材
を得るためには、スケールを極力薄くする方法を選ぶ必
要がある。そして、スケール厚さ5仏肌以下とすればス
ケールクラツク庇の発生はないことを確認しており、こ
れを実現し得る捲取温度は75000以下である。次に
、本発明に係る高炭素合金鋼線材の製造方法について実
施例を説明する。実施例第1表 この第1表に示す含有成分、成分割合となるように通常
の熔製によって銭塊を製造し、第2表に・示す条件によ
り製造し、各種の性質についても第2表に示してある。
第2表(線径6.4側め) この第2表からも明らかであるが、本発明に係る方法に
よる線材は微細パーラィト組織であり、酸洗後のスケー
ルクラツク癖は発生がなく、伸線限界減面率も87〜9
2%と優れている。
以上説明したように、本発明に係る高炭素合金鋼線材の
製造方法は上記のような構成を有しているものであるか
ら、例えば、弁ばねなどに用いられているSi−Cr,
Cr−V,Si−Cr−V系のばね用高炭素合金鋼線材
について圧延後再加熱することで行なわれている伸線性
向上のための軟化競錨を省略することができ、工程の省
略ができ、かつ、製造された高炭素合金鋼線材は酸洗後
その表面にスケールクラック癖のない健全な表面性状を
有し、かつ、均一なパーラィト組織である伸級性に優れ
た生引き仲線用として良好なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る高炭素合金鋼線の製造方法の生引
き伸線I性に及ぼす鋼片加熱温度の影響を示すグラフ、
第2図は同じく生引き伸線・性に及ぼす捲取温度の影響
を示すグラフ、第3図は同じく生引き伸線性に及ぼす冷
却速度の影響を示すグラフ、第4図はスケールクラック
庇の模式図、第5図はスケールクラック泥発生頻度とス
ケール厚さの関係を示す模式図、第6図はスケール厚さ
と捲取温度の関係を示す模式図、第7図aは従来法によ
り得られた線材の顕微鏡写真、第7図bは本発明に係る
高炭素合金鋼線材の製造方法により得られた線材の顕微
鏡写真である。 第1図 第2図 第4図 第3図 第5図 第6図 第7図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高炭素合金鋼線材を熱間圧延、調整冷却により製造
    するに際し、まず、鋼片加熱温度を730〜950℃に
    調整してから熱間圧延を開始し、仕上圧延前の中間工程
    で強制冷却して仕上圧延を行なつて仕上圧延終了温度を
    730〜950℃に調整し、仕上圧延終了後強制冷却し
    て600〜750℃の温度で捲取り、捲取後1℃/秒以
    下の冷却速度で徐冷することを特徴とする高炭素合金鋼
    線材の製造方法。
JP368881A 1981-01-13 1981-01-13 高炭素合金鋼線材の製造方法 Expired JPS601930B2 (ja)

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JP2761046B2 (ja) * 1989-08-19 1998-06-04 株式会社神戸製鋼所 伸線性に優れたSi―Cr系ばね用線材の製造方法
KR100368224B1 (ko) * 1998-10-13 2003-03-17 주식회사 포스코 선재용 고강도강 및 신선성이 우수한 선재의제조방법
KR100368530B1 (ko) 1998-12-21 2003-01-24 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 가공성이 우수한 스프링용 강

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