JPS6018256Y2 - 自動鋸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、循環ベルト状の帯鋸を駆動機構により駆動
する自動鋸に関するものである。

一般に駆動機構を用いて循環ベルトの帯鋸を回転駆動す
る自動鋸においては、左右二個の滑車の間に帯鋸を張っ
て駆動するものであるから、被切削部材に対向する帯鋸
部分と滑車部における帯鋸部分との間では帯鋸に捩れが
生じている。

従来、この捩れによる回転トラブルを防ぐために、帯鋸
の切削部と滑車部との間に帯鋸の方向転換をさせるため
のローラー等を配置し、急激な捩れを緩和ぜたものが用
いられていた。

しかし、このように捩れを緩和させたものであっても使
用時においては帯鋸に大きな力が加わるために、帯鋸が
ローラ一部から外れたり、又はローラーに鋸歯が喰込む
等のトラブルが頻発し、安定した切削は望めなかった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、切削部
分における帯鋸を摺動可能に支持する支持体を設けるこ
とによって安定した切削を行なうことができる自動鋸を
提供することを目的とする。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図は、この考案による自動鋸の全体を
示し、帯鋸１は環状取手２を上部に有するケース３内に
一端が収納されるとともに他端が棒状取手４を後端部に
有する駆動ケース５内に収納され、この駆動ケース５と
上記ケース３との間の帯鋸１部を有効切削部６，６とし
たものである。

第３図は、本自動鋸による帯鋸１の取付状態を示すもの
である。

帯鋸１は、鋼製の循環ベルトの前縁に多数の歯７を刻設
して鋸刃８を形成したものであって、直線状の有効切削
部６，６においては環状帯鋸が囲む平面に対して平行に
なるよう鋸刃８を外方に向けるとともにこの有効切削部
６，６の両側部においては鋸刃８を稍々内方に向け、有
効切削部６゜６とその両側部との間に捩れ部２４を設け
て循環ベルトを形成したものである。

またこの帯鋸１の片側面には断面凹状のガイド溝９が循
環ベルトの全周に形成されている。

有効切削部６，６において帯鋸１は、支持体１０によっ
て支持されている。

この支持体１０は、略矩形の支持体１１とこれに対応す
るカバー１２とで構成されており、これらはビス１６に
よってケース３および駆動ケース５に一体に固定されて
いる。

支持体１０にはそのための穴１７が四隅に穿設されてい
る（第１図および第３図参照）。

また、上記支持体１１には、第４図に示すよう、その両
側縁に沿って段部１３が設けられ、この段部１３と上記
カバー１２とによって溝部１５を形成しており、この溝
部１５内に帯鋸１の背縁部を嵌入して、有効切削部６，
６において帯鋸２に直線性を与えるようになっている。

更に、上記カバー１２には、帯鋸１に形成された前記ガ
イド溝９に嵌入する凸部１４が溝部１５内に突出して設
けられており、この凸部１４とガイド溝９とが互いに係
合する係合部を形成して、帯鋸１の溝部１５への嵌入状
態を維持すると共に、帯鋸１の回転駆動を案内するよう
になっている。

上記支持体１０の厚みは帯鋸１の各歯７が開く先端の幅
よりも薄く形成し、かつ有効切削部６゜６を同一平面上
に配置することによって、第５図に示すように、広幅の
板材等を切削することを可能にしている。

この支持体１０の両端部において帯鋸１は、ケース３お
よび駆動ケース５内に回転可能に取り付けられた一対の
ローラ１８によって夫々挾持され駆動中の帯鋸１を支持
体１０の溝部１５内にスムーズに案内するとともに溝部
１５内から帯鋸１をスムーズに送り出し、有効切削部６
，６と両側部との間における帯鋸１の捩れを緩和する働
きをしている。

尚、帯鋸１の有効切削部６，６と両側部との間における
捩れ部２４において、帯鋸１は捩れ方向に傾射した状態
でケース３および駆動ケース５に回転可能に取り付けら
れる引っ張りローラ１９に掛は渡されることによって帯
鋸１の張りを保持することができる。

２０は駆動するためのモータで、このモータ２０から連
動される駆動軸２１と送りローラ２２との間に帯鋸１を
圧接挾持して帯鋸１に回転を与えている。

このようにして駆動される帯鋸１は、その両側部が第２
図において破線で示すように、ケース３内および駆動ケ
ース５内において夫々上方に傾射するように引っ張り張
整螺子２３および駆動軸２１等によって支持されそのた
めに帯鋸１がスムーズに循環されるものである。

また引っ張り調整螺子２３は先端部が回転可能に形成さ
れ、この先端部が帯鋸１の一側面に当接することによっ
て帯鋸１の引っ張り具合を調整できる。

２５は電源コードである。

第６図はこの考案による他の実施例を示すもので、この
実施例においては帯鋸１に凸部１４を設け、カバー１２
にガイド溝９を設けることによって係合部を形成したも
のである。

上記のようにこの考案による自動鋸によれば、帯鋸１の
有効切削部を支持体で支持するようにしたから、使用時
において、帯鋸１の震れを防止する二とができるほか、
回転トラブルを防止することができる切削がきわめて容
易に行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による自動鋸の平面図、第２図はその
正面図、第３図はこの考案の要部をあられす状態図、第
４図は第１図のＸ−Ｘ線断面図、第５図は使用状態を示
す斜視図、第６図は他の実施例における第１図のＸ−Ｘ
線断面図である。 １・・・・・・帯鋸、６・・・・・・有効切削部、８・
・・・・・鋸刃、９・・・・・・ガイド溝、１０・・・
・・・支持体、１１・・・・・・支持板、１２・・・・
・・カバー、１３・・・・・・段部、１４・・・・・・
凸部、１５・・・・・・溝部、１８・・・・・田−ラ、
１９・・・・・・引っ張りローラ、２１・・・・・・駆
動軸、２２・・・・・・送りローラ、２３・・・・・・
引っ張り調整螺子、２４・・・・・・捩れ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持体１０の両端にそれぞれケース３，５が固定されて
   構成され、一方のケース５に無端帯鋸１を循環駆動する
   駆動機構２０．２１．２２が設けられた組立体の周囲に
   無端帯鋸１が循環可能に支持され、無端帯鋸１の背縁部
   が支持体１０の両側縁に沿って設けられた溝部１５内に
   嵌入され、溝部１５内及び無端帯鋸１の側面にそれぞれ
   設けられた保合部９，１４が互いに係合され、無端帯鋸
   １が、それが囲む平面に対して鍔面８が平行で外向きに
   なり、支持体１０の両側縁で有効切削部６．６となる自
   動鋸。