JPS60177431A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オーディオ、ビデオ機器あるいはコンピユー
クー等に用いる磁気テープ、磁気ソート等の磁気記録媒
体に関するものである。

従来例の構成とその問題点 近年、これらの各磁気記録媒体は高密度記録に向い、そ
のために記録波長は短く、記録トラック幅は狭く、記録
媒体厚は薄くという方向にある。

このために、Ｓ／Ｎ比、感度２周波数特性が一般に不利
になってくるが、この対策として、磁性粉の微粉末化や
、平滑性の高い非磁性支持体を用いて磁性層の表面性を
一層高めようとしている。しかしながら、以上の対策に
より新たな問題点が生じていた。先ず第一に、記録媒体
の表裏とも表面性が上がるために各々の摩擦係数が増大
し、走行性、耐久性の面で特に不利になっていた。第二
に、磁性粉の微粉末化に伴い、波長の長バ光は磁性粉に
よって散乱されにくくなり光透過率が高くなる。

このため、非磁性支持体と磁気記録層の光透過率の差を
利用して終端検出を行う磁気記録媒体では。

光透過率を従来以上に下げる必要が生じていた。

これは、記録媒体厚（特に磁気記録層）の薄肉化によっ
ても更に要求が高くなることは言うまでもない。

上記第一の問題点を改良する主たる方法としては、磁気
記録媒体の支持体上の磁性面とは反対面に非磁性粉末と
結合剤より成るバック層を付与する手段が知られている
。このバック層に使用される非磁性粉末としては、一般
に、カーボンブラック、グラファイト、５ｉｎ２．　Ｔ
ｔＯ，、、Ａｆｉ２０．　。

Ｇｙ２０３ＳｔＣ、ａ−Ｆｅ２０３．タルク、カオリン
。

０ａＧＯ５＋　ＺｎＯ、ＢａＳＯ４などがあり、これら
のうち１種もしくは複数種の使用が認められている。

以上の非磁性粉末のうち、代表的なものとしては、特に
カーボンブラックや炭酸カルシウム（ＣａＣ０５）など
がある。カーボンブラックを用いたバック層は、初期走
行性能が良い、光透過率が低い等の長所を有しているが
、反面、塗膜の強度が充分でなく高速の摺動に対する耐
久性が低いという欠点を有している。一方、炭酸カルシ
ウムを用いたバック層でも良好な走行性が得られるもの
の、繰り返し使用に伴い、塗膜の削れによる充填剤（Ｇ
　ａ　ＣＯ５）の粉落ちが生じ易かった。また、炭酸カ
ルシウムは白色系であり、光透過率を低下させる効果に
乏しかった。

上記の問題点は、非磁性粉末の混合使用１例えばカーボ
ンブラックと炭酸カルシウムとを併用することにより、
それぞれ単独使用系では得難かった塗膜の耐久性向上や
塗膜の光透過率の低減化にある程度の効果が認められて
いた。しかしながら、上記例を含め、従来より使用され
てきた前述の如き非磁性粉末の単独使用あるいは複数使
用系では、未だ、走行安定性、塗膜の耐摩耗性を充分に
満足し、かつ光透過率を低減させるバック層は得られて
いなかった。

発明の目的 本発明の目的は、走行性、耐久性に優れ、かつ低元透過
率の磁気記録媒体を提供することにある。

発明の構成 本発明は、非磁性支持体上の一方の主面上に磁性層が、
他方の主面上にバック層がそれぞれ設けられた磁気記録
媒体であって、前記バック層中に下記化学式、 で示されるスピネル型化合物粉末とカーボンブラック及
び炭酸カルシウム粉末を含有せしめることにより、走行
安定性、耐久性に優れ、かつ光透過率の低い磁気記録媒
体が得られることを見い出したことに基いて成されたも
のである。

すなわち、本発明は、前記スピネル型化合物とカーボン
ブラック及び炭酸カルシウムと結合剤。

必要に応じて加えられる分散剤、潤滑剤および溶剤から
なる組成物を充分混合分散したものをノ（ツク要用塗料
とし、この塗料を磁性層を形成する面と反対側の非磁性
支持体上に塗布、乾燥したバック層を設けることにより
、走行性、耐久性に優れた低元透過率の磁気記録媒体を
提供するものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について説明する。

本発明で使用される下記化学式− のスピネル型化合物粉末は、銅、マンガン、鉄を含む化
合物、例えばそれぞれの硫酸塩を高温焼成することによ
り得られるもので、結合剤との分散性が非常に良好であ
るのみならず、カーボンブラック、炭酸カルシウム粉末
との併用により、塗膜の耐摩耗性、走行性が著しく向上
するバック層が得られる。更に、これら特性に加え、前
記スピネル型化合物は茶乃至黒の着色物であり、バック
層の遮光性付与にも優れているので、光の透過率の差を
利用して終端検出を行う磁気記録媒体においても、検出
時の誤動作を起きにくくする等の特長を有している。本
発明で使用されるカーボンブラック、炭酸カルシウム粉
末はバック層用充てん剤として既に公知の物質であり、
製法、純度等は特に限定されない。前記スピネル型化合
物粉末を含め、これら充てん剤粉末の平均粒径について
も、それぞれの分散性、あるいはバック層塗料製造時の
混練過程における細粉化などにより、塗膜の表面性に及
ばず影響度が異なるため特に限定はされない。ただしあ
壕り粒度の粗いものを使用するとバック層表面も粗くな
り過ぎて、特に磁気テープのように巻取シ状態で保存が
成されるものでは、バック層による磁気記録層の表面性
低下（裏移り現象）が無祝し得なくなり、種々の電磁変
換特性が損われるため、使用できる充てん剤の粒径には
目づと限界が生じることは言うまでもない。通常使用さ
れる充てん剤の粒径としては、１μ未満、好ましくは１
０分の数μ未満のものである。本発明で併用される３種
の充てん剤はいずれも前記粒径のものが容易に得られる
。

本発明のバック層を形成する結合剤樹脂には熱可塑性、
熱硬化性の多くの樹脂が適用できる。熱可塑性樹脂とし
ては、塩化ビニル系共重合樹脂。

アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、繊
維素系樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂などがある
。また熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂２反応性アクリル樹
脂などがある。

これらの樹脂は単独あるいは複数種を組み合せて使用さ
れるが、さらに、これらの樹脂に塗膜の耐熱性、耐摩耗
性をより向上させる目的でポリイソシアネート化合物を
併用することができる。

本発明のバック層を形成する充てん剤粉末と結合剤樹脂
との配合割合は重量比で３０　／　７０〜８０　／　２
０の範囲が望ましい。充てん剤量が少な過ぎると塗膜の
補強効果が少なく、走行性の低下を招く他、遮光性面で
き不利となる。一方、充てん剤量が多過ぎると分散が困
難となシ、塗膜の表面性の著しい低下や走行時の塗膜の
削れが生じ易くなるなどの問題が生じる。

本発明のバック層に使用される３種類の充てん剤の添加
割合については、特に限定はされないが充てん剤総量に
占める個々の充てん剤量が重量比で、少なくとも数条、
好ましくは１０％以上であることが、３種の充てん剤の
併用効果を発揮させるために望ましい。すなわち、これ
ら３種の充てん剤のうちいずれが上記添加比率を下回っ
ても、走行性、耐久性に優れたバック層は得難いものと
なる。塗膜の遮光性はカーボンブラックおよび前記スピ
ネル型化合物粉末の添加総量が多い程増すので、上記光
てん剤の併用効果が損われない範囲で、これら両者の充
てん剤総量を増すことが可能である。

次に、本発明の磁気記録媒体についてビデオテープを例
として説明する。

まず、磁性層の形成は以下のようにして行なう。

磁性粉末としては、磁性酸化鉄、二酸化クロム。

金属磁性粉のいずれでもよい。必要に応じて加えられる
研磨剤には、　Ｇｒ２０．　、　ｋ１２０３．　ＳｉＧ
　。

Ｔ　ｉ　０２　等の高硬度微粉末があシ、帯電防止剤に
はカーボンブラックあるいはグラファイト粒子がある。

これらの無機顔料、前記の熱硬化型結合剤、高級脂肪酸
エステル、高級脂肪酸、およびレシチン等を、溶剤とと
もに混合機にて十分に混合分散して、所望の成分比を有
する磁性塗布液を作る。

ここで使用する有機溶剤には、主として、メチルエチル
ケトン、トルエン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、酢酸エチル等を使用することができる。混合
機としては、ボールミル。

サンドミル、ディシルバー、アトライタ、高速ミキサー
、ニーダ等を使えばよい。

次に、磁性塗布液をポリエステルフィルムなどの支持体
上に塗布する。塗布方法としては、ドクターブレード方
式、グラビア方式、リバースロール方式のいずれでもよ
い。塗布直後、塗膜の平滑性をさらに上げるためにスム
ーザを接触させるのであるが、これにはバースムーザ、
ワイヤスムーザ、フィルムスムーザ等のいずれかを用い
ればよい。

この後、乾燥直前に塗布膜中の磁性粉を一方向に配列す
るために磁場配向装置を用い、適当な磁場強度のもとを
通過させる。この磁場強度は磁性粉の抗磁力によって異
なるが、その約２〜４倍程度が好ましい。磁石としては
永久磁石または電磁石がある。このような配向処理後、
乾燥して溶剤を離脱させる。

次に、塗布、乾燥した広巾の磁性フィルムの磁性層表面
をさらに平滑にするために、スーパーカレンダロールに
て表面加工処理を行う。このときのカレンダロールの表
面性が磁気テープの電磁変換特性に大きな影響を与える
。カレンダ条件としては、温度５０〜１００℃、圧力５
０〜４ｏｏｋｇ／ｃ４．速度２０〜２００ｍ／分が好ま
しい。

次に、バックコート層の形成は以下のようにして行なう
。

充てん剤粉末として、下記化学式、 で示されるスピネル型化合物粉末とカーボンブラック及
び炭酸カルシウム粉末と前記結合剤樹脂。

必要に応じて少量加えられる分散剤、潤滑剤等を溶剤と
共に混合分散を行い、所望の成分比を有するバック層用
塗料を作製する。分散剤、潤滑剤等の添加剤は、一般に
、充てん剤と樹脂との分散性や得られる塗膜の耐摩耗性
や摩擦係数の改善を目的として加えられるもので、レシ
チン、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、シリコンオイ
ル、弗素オイル等がよく知られている。

このようにして得られたバックコート用塗料を、磁性層
を設ける反対側の支持体上に塗布する。以下乾燥するま
では、配向処理を除いて磁性層を形成する方法と全く同
様である。

このバックコート層を設ける時期は、（１）磁性塗布膜
を形成する前、（１１）磁性塗布膜を形成した後。

（ｉｔｌ）磁性塗布膜をカレンダ処理した後などが考え
られるが、いずれの時期でも良い。

以上のようにして磁性面の表面加工処理およびバックコ
ート層を付与した広巾の磁性フィルム（ジャンボロール
）を所定巾に細断するのであるが、その際に片伸びしな
いで巾精度を出し、かつ巾変動を小さくすることが肝要
である。

最後の製品組立工程では、ドロップアウトの原因になる
ような塵埃等の付着物がテープ表面に付かないようにす
ることが重要である。

以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお
、実施例に述べている成分の部数は、すべて重量部を示
している。

（実施例１） 磁性塗料およびバックコート用塗料は次のようにして調
製した。

１、磁性塗料の調製 ＧＯ含含有−Ｆｅ２ｏ３磁性酸化鉄粉末・・・・・・・
・・・・・　１００部 ポリウレタン樹脂　・・・・・・・・・　１５部（日本
ポリウレタン社製Ｎ−３１１３）塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体・・・・・・　６部（Ｕｃｅ社１ＶＡｃＨ） ニトロセルロース樹脂　・・・・・・・・・　５部（ダ
イセル社製　Ｒ８１／２） 酸化アルミ（Ａｌ２Ｏ２）粉末　・・・・・・・・・　
３部（平均粒子サイズ＝０．３μｍ） 大豆油レシチン　・・・・・・・・・　２部ステアリン
酸ブチル　・・・・・・・・・　１部メチルエチルケト
ン　・・・・・・１５０部トルエン　・・・・・・１５
０部 シクロヘキサノン　・・・・・・・・・５０部上記組成
物をボールミルで４８時間混合分散した後、ポリイソシ
アネート（日本ポリウレタン社製コロネートＬ　）６部
を添加して得られた混練物を平均孔径３μｍを有するフ
ィルターで濾過して磁性塗布液を準備した。

２、バック層用塗料 下記化学式 ％式％（） において、Ｘの値が約０．８．平均粒径０．１μｍのス
ピネル型化合物　・・・・・・・・・　２０部カーボン
ブラック（旭カーボン社製、旭サーマル、平均粒径９ｏ
μｍ　・・・・・・・・・　２０部炭酸カルシウム（白
石工業（株）製、ホモカルＤ。

平均粒径ｏ、０７μ）　・・・・・・・・・　２０部ポ
リウレタン樹脂（日本ポリウレタン（株）製、Ｎ２３０
１　）　・・・・・・・・・　２０部ニトロセルロース
（旭化成工業（株）製、　）ＩＩ（ｌｒＩＩ８り　・・
・・・・・・・　２０部メチルエチルケトン　・・・・
・・・・・　１２０部トルエン　・・・・・・・・・　
９部部シクロヘキキノン　・・・・・・・・・　４０部
上記組成物をボールミルで３６時間混合分散して混線物
を取り出した後、ポリイソシアネート化合物（日本ポリ
ウレタン（株）製、コロネートＬ）１０部を混練物に添
加し、高速ディシルバーで約２０分混合分散を行ったも
のを平均孔径３μｍのフィルターでｐ過してバック層用
塗料を準備した。

次に、上記磁性塗料を１４μｍ厚のポリエステルフィル
ム上に塗布、配向、乾燥した後、スーパーカレンダロー
ルによる鏡面加工処理、次いで所定条件での熱処理を施
し、５μｍ厚の磁性層を有する原反ロールを得た。前記
原反ロールの磁性層とは反対の面に、前記バック層用塗
料を塗布、乾燥および所定の熱処理を施し、塗膜厚０．
８μｍのバック層を形成した。これを捧インチ巾に細断
してビデオテープを作製した。

（実施例２〜６） 実施例１のバック層用塗料において、充てん剤３種の配
合比を以下のように変えた他は実施例１と全く同様にし
てビデオテープを作製した。

（以下余白） （実施例７） 実施例１のバック層用塗料に２いて用いられたスピネル
型化合物を化学式（１）中のＸの値が約０．５で示され
るものに変えた他は実施例１と全く同様にしてビデオテ
ープを作製した。

（実施例８） 実施例２のバック層用塗料に訃いて用いられたスピネル
型化合物を化学式（１）中のＸの値が約０．２で示され
るものに変えた他は、実施例１と全く同様にしてビデオ
テープを作製した。

（比較例１〜４） 実施例１０バック層用塗料において用いられた充てん剤
３種の配合比を以下のように変えた他は、実施例１と全
く同様にして（デオテーブを作製した。

以上のようにして得られた各ビデオテープ試料について
、バック層の表面粗さ、動摩擦係数、走行傷の有無およ
びテープ全体の光透過率の特性を次表に示す。

（以下余白） 上記表において、 （１）表面粗さは、触針型表面粗さ計を用いて測定し、
日本工業規格（ＪＩＳ）Ｂ１２Ｏ３の「表面粗さ」より
、十点平均粗さＲ２を算出した。

（２）摩擦係数は、直径１２６ｒｎｆｎのアルミ合金ド
ラムにテープ裏面がその半周にわたって接触するように
し、ドラムに対して入側張力を３５ｙ−。

テープ走行速度を３．２Ｃｍ／秒に設定した時の出側張
力を測定し、次式から摩擦係数をめた。

（３）１００パス後の摩擦係数は、ＶＨ３方式のビデ）
ｌ−ｆ−フＬｚコーｌ−（Ｖ　ＴＲ）　Ｎ　Ｙ−８２０
０（松下電器産業（株）製）を用いて１００回の通常走
行させた後のテープ裏面を（１）と同様の方法で測定し
た。

（４）１００パス後の走行傷は（３）の測定を行った後
のテープ裏面の傷付きの有無を目視判別した結果を示し
ている。

（６）光透過率は、上記ＶＴＲの終端検出装置を用い、
光を通す状態を１００％、全く光を通さない状態を０チ
として測定した。

上記表から明らかなように、以上のようにして得られた
磁気テープは、従来品に比べて耐久性に優れ、摩擦係数
が低く、走行性が安定で低元透過率が優れたものである
。なお、上記実施例では磁気テープについて説明したが
１本発明は磁気テープのみならず、磁気シート等の他の
磁気記録媒体に応用できることはいう寸でもない。

発明の効果 以上詳述したように、本発明によれば走行耐久性の優れ
た磁気記録媒体が得られるため、その実用上の価値は大
なるものがある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 非磁性支持体上の一方の主面上に磁性層が、他方の主面
   上にバック層がそれぞれ設けられた磁気記録媒体であっ
   て、前記バック層中に下記化学式で示されるスピネル型
   化合物粉末とカーボンブラック及び炭酸カルシウム粉末
   を含有せしめたことを特徴とする磁気記録媒体。