JPS601731Y2 - 芳香発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は容器内の芳香剤溶液からする芳香を室内、車内
等に漂よりしめる芳香発生装置に関するものである。

周知のように、容器内の芳香剤溶液は吸上芯により吸上
げられ、芳香を発散することになるのであるが、その芳
香の発散は芳香剤溶液中の芳香発生促進剤として使用す
るアルコールに俟つところが多い。

しかしアルコールの性質上その混合率によっては安全性
を欠くことにならり、このため芳香を四散させるための
種々の工夫が必要となるが、芳香剤の使用目的とその使
用場所を勘案すると、その発散手段にも多くの制約が存
在する。

即ち室内とか車内等に於いては芳香剤の使用目的からそ
の室内等の開放による空気の流通芳香効果は望めない。

このため従来では、芳香発生促進剤として芳香剤溶液中
のアルコールの混合量を多くするとか、室内、車内等の
環境の変化に伴う空気の流通を利用する等の方法が行わ
れているが、前者に於いては刺激臭が高く安全性を欠く
事になり、後者に於いては芳香効果上から問題がある。

そこで本考案は、芳香発生促進剤の多量使用に俟つこと
なく、容器、吸上芯、パツキン、芳香孔付栓の巧みな総
体的構造によって、室内、車内等に芳香を効果的に漂よ
りしめる芳香発生装置を提供しようとするものである。

次に本考案の第１図乃至第３図に示す一実施例について
説明すると、１は上端に開口部２を備えると共に上端部
外側に雄ねじ部３を備えた芳香剤収容用容器であって、
その底部４内の中心に設立した管状壁５の上端を開口部
２の上端と整合し、管状壁５内の貫通孔６を底部４に貫
通し、更に底部４に付着した複数の短脚７〜７間の隙間
に連通している。

８は下部に雌ねじ部９を有する袋ナツト抜栓であって、
雌ねじ部９の上部には周方向等間隔に芳香四散用孔１０
を設け、雌ねじ部９を容器の雄ねじ部３に螺合している
。

１１は容器の開口部２の上端と栓８の内底部１２の段部
１３間に介在した吸上芯保持兼用パツキン、１４も管状
壁５の上端と栓の内底部１２の内側段部１５間に介在し
た吸上芯保持兼用パツキンであって、パツキン１１は鍔
状パツキン部１６の下面内周部に連設した套管状吸上芯
保持部１７を開口部２内に嵌合し、パツキン１４は内鍔
状パツキン部１８の下面外周部に連設した套管状吸上芯
保持部１９を管状壁５の外側に嵌合している。

２０は筒状の芳香剤吸上芯であって、パツキンの吸上芯
保持部１７゜１９間に挿通して支持させている。

２１．２２は夫々パツキンの吸上芯保持部１７，１９に
貫通した竪型小孔であって、小孔２１．２２の上端は夫
々パツキン１１．１４上面の内周、外周に凹設した凹部
２３，２４に連絡している。

Ｒは容器１内に収容した適当な芳香剤溶液、２５は容器
１上部外側に被設したカバーである。

このようにした本例にあっては、室内、車内等の所望位
置に載置した状態に於いて、芳香剤溶液Ｒは芳香剤吸上
芯２０の上部に毛管現象により吸上げられるが、栓８を
容器１に螺締した状態ではパツキン１１．１４が夫々栓
８と開口部２上端及び栓８と管状壁５上端間を密閉して
、芳香剤吸上芯上部に吸上げられた芳香剤溶液Ｒの芳香
は外部に漏洩しない（第１図参照）。

なお、芳香剤吸上芯２０により吸上げられた過剰の芳香
剤溶液Ｒはパツキン１１．１４の凹部２３，２４、小孔
２１．２２を経て容器１内に返される。

次に第３図に示すように栓８を緩めると、パツキン１１
，１４と栓の内底部の段部１３，１５間に夫々間隙２９
．３０を生じる。

このため間隙２９．３０を介して貫通孔６と栓の孔１０
〜１０が連通し、芳香剤吸上芯２０上端部での通気性が
向上する。

一方、容器１を載置した室内、車内等は外気との温度差
により成る程度の空気対流を生じており、このため貫通
孔６内で上昇気流を生じている場合には空気は矢印ａで
示すように容器底部の短脚７゜７間の隙間から貫通孔６
を経、更に間隙３０，２９を経て栓の孔１０〜１０から
四散し、芳香剤吸上芯２０に吸上げられている芳香剤溶
液Ｒはこの空気により発散を促進されて該空気と共に四
散し、容器１の置かれている室内、車内等に芳香を漂よ
りすこととなる。

また貫通孔６内で下降気流を生じている場合には前記矢
印ａと逆向きに空気が流れて容器１底部から芳香を漂よ
りすこととなる。

芳香剤吸上芯は上側の円筒状の芳香剤吸上芯２０の外、
第６図に示すような棒状の芳香剤吸上芯２８を用いるこ
とも可能で、その場合には吸上芯保持兼用パツキンとし
て第４図、第５図に示すように、周方向に適数個の棒状
吸上芯挿通用孔２７〜２７を設けた吸上芯保持兼用パツ
キン２６を用い、孔２７〜２７に芳香剤吸上芯２８を夫
々挿通支持する。

上記のように本考案は、芳香剤収容用容器の中心に管状
壁を設立して管状壁内に容器の上端と底部外側に通じる
貫通孔を形成し、容器上端の雄ねじ部に螺挿した栓と容
器の開口部上端及び管状壁上端間に吸上芯保持兼用パツ
キンを介在し、芳香剤吸上芯を吸上芯保持兼用パツキン
に貫通支持し、栓には周方向略等間隔に該栓を緩めた際
前記芯の上端に通じる芳香四散用孔を設けたことを特徴
としており、容器内部に適宜の芳香剤溶液を収容して栓
を締付けた状態では芳香剤の発散、漏洩を防止するか、
栓を緩めると管状壁内の貫通孔と栓の芳香四散用孔が連
通して芳香剤吸上芯上端部に於ける通気性が著しく向上
腰芳香剤吸上芯上端部に吸上げられている芳香剤溶液が
前記貫通孔と孔を通過する空気により効率良く発散して
容器を設置した室内、車内等に芳香を効果的に漂よりす
ことができ、芳香剤溶液中の芳香発生促進剤を少量にで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は半裁正面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線の矢視断面図、第３図は
使用状態に於ける半裁正面図であり、第４図は別個の吸
上芯保持兼用パツキンの半裁正面図、第５図は同上パツ
キンの平面図、第６図は別個芳香剤吸上芯の斜面図であ
る。 １・・・・・・容器、２・・・・・・開口部、３・・・
・・・雄ねじ部、４・・・・・・底部、５・・・・・・
管状壁、６・・・・・・貫通孔、７・・・・・・短脚、
８・・・・・・栓、９・・・・・・雌ねじ部、１０・・
・・・・孔、１１・・・・・・パツキン、１２・・・・
・・内底部、１３・・・・・・段部、１４・・・・・・
パツキン、１５・・・・・・段部、１６・・・・・・パ
ツキン部、１７・・・・・・吸上芯保持部、１８・・・
・・・パツキン部、１９・・・・・・吸上芯保持部、２
０・・・・・・芳香剤吸上芯、２１，２２・・・・・・
小孔、２３，２４・・・・・・凹部、２５・・・・・・
カバー、２６・・・・・・パツキン、２７・・・・・・
孔、２８・・・・・・芳香剤吸上芯、２９．３０・・・
・・・間隙、ａ・・・・・・矢印、Ｒ・・・・・・芳香
剤溶液。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芳香剤収容用容器の中心に管状壁を設立して管状壁内に
   容器の上端と底部外側に通じる貫通孔を形成し、容器上
   端の雄ねじ部に螺挿した栓と容器の開口部上端及び管状
   壁上端間に吸上芯保持兼用パツキンを介在し、芳香剤吸
   上芯を吸上芯保持兼用パツキンに貫通支持し、栓には周
   方向略等間隔に該栓を緩めた際前記芯の上端に通じる芳
   香四散用孔を設けたことを特徴とする芳香発生装置。