JPS6016982B2 - 耐衝撃性に優れた樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性に優れた樹脂組成物

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JPS6016982B2
JPS6016982B2 JP13944976A JP13944976A JPS6016982B2 JP S6016982 B2 JPS6016982 B2 JP S6016982B2 JP 13944976 A JP13944976 A JP 13944976A JP 13944976 A JP13944976 A JP 13944976A JP S6016982 B2 JPS6016982 B2 JP S6016982B2
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JP
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ethylene
calcium carbonate
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melt flow
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良一 室井
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体
の低温衝撃性の改善に関するものである。
さらに詳しくは本発明は結晶性エチレンープロピレンブ
ロック共重合体、無定形エチレン−。−オレフィン共重
合体および特定の炭酸カルシウムからなる樹脂組成物に
関するものである。結晶性プロピレンは耐薬品性ならび
に機械的特性にすぐれた安価な熱可塑性樹脂であり、各
種の成形品、フィルム、パイプおよび繊維などに広く利
用されている。しかしこの樹脂材料の持つ大きな欠点の
ひとつとして衝撃に対して極めて脆弱であることから工
業用品などの用途への進出が妨げられているのが現状で
ある。従来、衝撃強さを改善する手段としてエチレンを
若干量共重合せしめた結晶性エチレンープロピレンブロ
ック共重合体が提案されているが、このものは常温付近
での衝撃強さは改善されているが、低温での衝撃強さは
結晶性ポリプロピレンのそれとほとんど変わらずその点
においての改善の効果はあまりみられない。
したがって結晶性エチレンープロピレンブロック共重合
体の低温耐衝撃性を改善するため多くの方法が今日まで
試みられてきた。
即ちゴム状物質あるいは各種ポリエチレンの混和、およ
びゴム状物質と各種ポリエチレンの混和などによって改
善しようとする方法がそれらである。しかし、これら従
来提案された方法は結晶性エチレンープロピレンブロッ
ク共重合体が有する多くの優れた性質、例えば引張降状
強度、曲げ弾性率、軟化温度などの諸性能がかなり犠牲
になるという欠点がある。本発明者等は結晶性エチレン
ープロピレンプロック共重合体の持つ優れた機械的性質
を損うことなく、低温での耐衝撃性を改善する方法につ
いて鋭意研究した結果、結晶性エチレンープロピレンフ
ロック共重合体に特定な割合で無定形エチレン−Qーオ
レフィン共重合体と特定の炭酸カルシウムとを混和する
ことにより新規にして有用な樹脂組成物が得られること
を発見した。
更に驚くべきことには、この樹脂組成物による材料は低
温衝撃性が大幅に改善されると同時に剛性もかなり改善
されることを見い出した。これらの知見は従来公知技術
ではとうてい予想し得ない全く新規なものである。結晶
性ポリプロピレンに車質炭酸カルシウムを混和すること
は公知であるが、この場合は常温および低温のアィゾッ
ト衝撃強さ、引張降状強度、破断伸度などが低下し、ポ
リプロピレンの欠点がますます増大する。
したがって本発明の特徴的効果は、結晶性エチレンープ
ロピレンフロック共重合体の低温衝撃強さを大幅に改善
し、あわせて結晶性エチレンープロピレンフロック共重
合体の本来の剛性を大きく改善したことにある。
もうひとつの特徴は、脂肪酸ェステルで表面処理された
平均粒径0.5〜1.5ミクロンの重質炭酸カルシウム
を混合することにより従来の炭酸カルシウムの使用では
達成できなかった特有の効果が得られることである。
すなわち、本発明組成物に用いる炭酸カルシウムは1ス
テアリン酸メチル、ステアリン酸n−ブチル、オレィン
酸nーブチル、パルミチン酸nープチルなどの脂肪酸ェ
ステルで表面処理(被覆)されていること2平均粒径が
0.5〜1.5ミクロンであることを満足する車質炭酸
カルシウムである。更にもうひとつの特徴は、従来の結
晶性ポリプロピレンあるいは結晶性エチレンープロピレ
ンブロック共重合体に比較して塗装や鍍金などの表面処
理性が飛躍的に向上したことである。なお、本発明の組
成物による材料の表面処理を更に効果的に実施するため
には若干量の他の有機高分子あるいは無機化合物を混和
しても差し支えない。本発明組成物において使用する結
晶性エチレンープロピレンブロック共重合体はエチレン
含有量が2の重量%以下のものでメルトフローインデッ
クスが1.2〜10のものであり、全組成中に50〜9
5重量%含有される。
ここに、メルトフローインデツクスは、JIS、K72
10の方法の試験条件14(230℃、荷重2・16k
9)により測定して得られた値であり、また、エチレン
含量は、フーリエ変予奥陵磁気共鳴装置(NMR)によ
り、IH−、13C−の数から算出した数値である。上
記含有量が5の重量%未満の場合は樹脂材料の軟化温度
表面硬度が低くなり、95重量%を超える場合にはその
低温における衝撃強さは改善することができない。上記
のメルトフローィンデックスが0.5禾満の場合には、
材料の加工性が悪くなり、かつ、1.2未満の場合は、
樹脂組成物全体の流動性が極端に悪化し、射出成形、押
出成形等に適用することが困難になる。また、上記のメ
ルトフローィンデックスが、10を超える場合にはその
機械的強度が低下する。本発明組成物において使用され
る無定形エチレン一Q−オレフイン共重合体はメルトフ
ローインデツクスが0.2〜10のものであり全組成中
に15重量%以下含有される。このメルトフローィンデ
ックスの数値は、前述の場合同機、JIS、K7210
の方法の試験条件14により測定して得られた値である
。このQ−オレフィンの例としてはプロピレン、ブテン
ー1、ヘキセン−1などがあり、第3成分としてェチリ
デンノルボルネン、ジシクロベンタジェンなどの非共役
ジェンが少量共重合されていてもよい。無定形エチレン
−Q−オレフィン共重合体の含有量が15重量%を超え
る場合は、その剛性や表面硬度が低下する。本発明組成
物において使用する脂肪酸ェステル処理童質炭酸カルシ
ウムは平均粒径が0.5〜1.5ミクロンのものであり
、全組成中に5〜35重量%含有される。
ここに、平均粒径は、JIS、Z8801の標準ふるい
により分布を作り、最大頻度値をもって表わしたもので
ある。平均粒径が0.5ミクロン未満の場合は泥練によ
る均一分散が非常に困難となり、1.5ミクロンを超え
る場合は材料の衝撃強さを向上さす効果は極めて小さい
。また該炭酸カルシウムの含有量が5重量%未満の場合
は材料の剛性が改善されず、35重量%を超える場合は
その低温衝撃性、表面外観および加工性が悪くなる。本
発明組成物に使用される各成分の混和は熱ロール、バン
バリー、ニーダー、あるし、は押出機などの通常の混練
機を用いて各成分を加熱溶融状態で混和することにより
容易におこなうことができる。本発明の樹脂組成物によ
る材料の諸性能を更に向上せしめるために、組成物の各
成分の混和時に、2,4ージヒドロキシ−ペンゾフエノ
ン、2(2′−ヒドロキシー5ーメチルフエニル)ペン
ゾトリアゾール、パラーt−ブチルフエニルサリシレー
トなどの紫外線吸収剤:2,2′ーメチレンービスー(
4ーメチルー6一tーブチルフエノール)、テトラキス
ー〔メチレンー(3,5ージーt−ブチルー4−ヒドロ
キシーハイドロシンナメート)〕メタンなどの熱劣化防
止剤:トリクレジルホスフェート、三酸化アンチモン、
塩素化ポリエチレンなどの難燃剤:カーボンブラック、
酸化チタン、フタロシアニングブル一などの顔料:プロ
セス油などの可塑剤、脂肪酸塩などの滑剤:ポリオキシ
ェチレンアルキルヱーテルなどの帯電防止剤などを配合
することもできる。
・本発明によって得られる樹脂組成物は射出成形、押出
成形あるいはブロー成形などにより各種成形品に成形で
き、その製品は剛性、低温時の耐衝撃曲こ優れたものと
して種々の分野に広く用いることができる。
以下に本発明の実施例を記載して、本発明をさらに具体
的に説明する。
実施例 1 メルトフロ−インデックスが1.5の結晶性エチレンー
プロピレンフロック共重合体(以下PPコポリマーと記
す)7の重量部、メルトフロ−インデックスが0.8の
エチレンープロピレン共重合体(以下EPRと記す)1
の重量部、ステアリン酸n−ブチルで表面処理した平均
粒径0.98ミクロンの重質炭酸カルシウム(表中◎を
付す)2の重量部を均一にドライブレンドし、シリンダ
ー温度200〜250℃、L/D=28の2騎押出機中
で熔融、混和後、造粒した。
得られたべレットを射出成形機にて試験片に成形しアィ
ゾット衝撃強さ、曲げ弾性率、ロックウェル硬度、メル
トフローィンデックスを測定した。その結果を表−1に
示す。比較例 1一4 実施例1で使用した炭酸カルシウムの代り‘こ脂肪酸処
理した平均粒径が0.04ミクロンの沈降性炭酸カルシ
ウム凶、ステアリン酸nーブチルで処理した平均粒径が
1.8ミクロンの車質炭酸カルシウム【B}、ノニオン
系界面活性剤で処理した平均粒径が0.98ミクロンの
重質炭酸カルシウム(C}、あるいは平均粒径が1.0
0ミクロンの無処理車質炭酸カルシウム皿を用いた以外
は実施例と全く同様におこない、表−1に示す結果を得
た。
表−1 実施例1で得られたものは参考例1のPPコポリマーと
比較して常温、低温での衝撃強さと剛性にすぐれ、比較
例1〜41こよるものは低温での衝撃強さがほとんど改
善されておらず常温での衝撃強さも本発明の実施例より
大中に低い。
また、比較例1と4のものは加工性がかなり劣っており
、比較例2のものは表面硬度に劣っている。実施例 2
〜6 EPRのかわりにメルトフローインデツクスが0.4の
エチレンープロピレンー非共役ジェン共重合体(以下E
PDMと記す)を用い、表−2に示す割合になるように
混和した以外は実施例1と全く同様におこない表−2に
示す結果を得た。
表−2 ※脂肪 ェステルで 面 理した ;弘性0.5〜1.
5ミクロンの重質炭酸ヵルシワム上記組成物による樹脂
材料は低温での衝撃強さならびに剛性に優れ、その衝撃
強さと剛性とのバランスが優れたものである。
また、これらの樹脂組成物による材料に常法により鍍金
を施した結果、PPコポリマー単独使用のものよりも金
属密着性大中に向上したものであることが判った。
さらにこれらの樹脂組成物による材料をポリオレフィン
系用塗料(例えば塩素化ポリプロピレンをベースとした
塗料など)で塗装した結果、PPコポリマー単独使用の
場合と比較して塗膜密着性が大中に向上したものである
ことが判った。比較例 5〜7 実施例2〜6で使用したポリマーおよび炭酸カルシウム
を表−3の割合になるようにドライブレンドした後、実
施例1と全く同様におこない表−3の結果を得た。
表−3 比較例5〜7の組成物による材料はすべて常温、低温で
の衝撃強さには優れるが、比較例5,6のものは剛性の
点が不満足であり、比較例7のものは表面硬度がかなり
低下していることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エチレン含有量20重量%以下、メルトフローイン
    デツクス1.2〜10の結晶性エチレン−プロピレンブ
    ロツク共重合体50〜95重量%、メルトフローインデ
    ツクス0.2〜10の無定形エチレン−α−オレフイン
    共重合体15重量%以下、脂肪酸エステルで表面処理さ
    れた平均粒径が0.5〜1.5ミクロンの重質炭酸カル
    シウム5〜35重量%よりなる低温衝撃性の改善された
    樹脂組成物。
JP13944976A 1976-11-22 1976-11-22 耐衝撃性に優れた樹脂組成物 Expired JPS6016982B2 (ja)

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