JPS6016265Y2 - 田植機の苗供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、苗のせ台の側枠に筒状ボスを立設し、この筒
状ボスに、苗押え具の取付杆を摺動自在に内嵌して、苗
床上部に近接してその浮上りを阻止する作用位置と苗か
ら離れた非作用位置との苗押え具の位置を変更可能に構
成すると共に、前記苗押え具の取付杆に常時圧接するバ
ネ板を前記筒状ボスに取付けて、前記苗のせ台に対する
苗押え具の相対位置を固定すべく構成した田植機の苗供
給装置に関する。

上記田植機の苗供給装置は、苗押え具を単に持上げたり
、押し下げたりするだけの簡単な操作でもって、その位
置変更並びに固定ができ、便利であるが、苗押え具の係
初固定がバネを介して行なわせる為、バネの付勢力を相
当強くしておかないと動く虞れがある。

その為、前記苗押え具を作用位置にリセットする場合、
勢い良く押し下げ過ぎて苗押え具を苗床上上部に強く押
し当てたり、力を加減し過ぎて所期の作用位置にうまく
リセットができない等の不都合があった。

本考案は、苗押え具を作用位置にリセットするに当り、
苗床土部に強く押し当てたり、それから離れ過ぎる等の
ない所定位置に、迅速かつ容易に、しかも、床土部の厚
みにもかかわらず確実にセットできるようにする事を目
的とする。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

耕盤上を走行させる車輪式走行装置１、機体前部の左右
両側に各別に設けた一対の予備苗収納装置２，２を夫々
備えさせた乗用型自走機体の後部に、一定の回動軌跡に
沿わせて上下運動させるべく構成すると共に機体横方向
に並列させた苗植装置３、これら苗植装置３に対する苗
供給装置４、泥面上を滑走させて苗植付箇所を予め整備
させるべく構成した接地フロート５を夫々備えさせた苗
植付部を、リンク機構６により昇降自在に連結すると共
に、前記自走機体から前記苗植付部に伝動すべく構成し
てあり、もって、機体を走行させるに伴い作業を行える
ようにした乗用型田植機を構成しである。

前記苗供給装置４は、第２図及び第３図に示す如く構成
しである。

すなわち、前記苗植装置３より機体前方側に、それらに
各別に供給する複数枚のマット状苗を機体横方向に並列
させて載置すべく構成した傾斜苗のせ台７を機体横方向
に摺動自在に設けると共に、前記苗のせ台７を苗植装置
３に対してそれらが回動するに伴って機体左右方向に往
復移動されるべく連動させである。

前記苗のせ台上の苗夫々を苗のせ台７の苗供給口側に強
制移送させる回転体８の全てを、苗のせ台７の背面側に
架設した１本の回転軸９に付設すると共に、苗０せ台７
が左右の摺動ストロークエンドに達した時にのみ回転体
８を前記苗送り方向に回動させるべく、前記回転軸９を
苗のぜ台摺動機構（図外）に連動させである。

もって、前記苗植装置３の植付爪３ａにより苗のせ台上
のマット状苗の下端部から横方向に順次にブック状苗を
分割させると共に取出させ、その−列が完了する毎に、
回転体８によりマット状苗を苗取出し口側に強制移送さ
せるようにしである。

前記苗のせ台上に並置された全マット状苗の床土部にそ
の上方から作用させるべく構成した苗押え具１０を、苗
のせ台７に取付けてあり、マット状苗の苗のせ台底板７
ａからの浮上りを阻止さけるようにしである。

前記苗押え具１０を構成するに、第２図乃至第４図に示
すように、苗のせ台上下方向に長い作用杆１１の複数本
を、苗のせ台横巾方向に長い第１連結杆１２によりこの
第１連結杆１２から前記作用杆夫々に対応させて延設し
た第２連結杆１３を介して連結させると共に、前記第１
連結杆１２の左右両端部から一対の取出杆１４，１４を
各別に延設して構成し、そして、前記苗のせ台７に前記
両取付杆１４．１４をして、その摺動操作により、前記
作用杆１１夫々を苗の床土部側に押し下げた作用位置と
前記床上部から持ち上げた非作用位置とに位置変更可能
に取付けてあり、苗供給時において作用杆１１が障害に
ならないようにする等必要に応じて前記非作用位置に変
更できるようにしである。

第４図に示すように、前記取付杆１４を摺動自在に内嵌
着させると共に苗のせ台７の側枠７ｂに立設固着しであ
る筒状ボス１５に、バネ板１６をその遊端側に取付杆１
４に常時圧接させた状態でかつその圧接力を調節ネジ１
７により変更調節できるようにした状態で設けて、バネ
板１６と取付杆１４の摩擦により、苗押え具１０の作用
反力による上昇及び自重下降に抵抗が付与されて、作用
位置あるいは非作用位置に維持されるようにしてあり、
苗押え具１０を単に持上げたり、押し下げるだけの簡単
な操作でもって、その位置変更が行えるようにしである
。

尚、第４図中に示す１８は、取付杆１４の筒状ボス１５
からの抜き止め具である。

前記取付杆１４の上部部分に、ストッパーとしての係止
部材１９を苗押え具１０が下降されるに伴い前記バネ板
１６に接当すべく構成した状態で取付けると共に、前記
係止部材１９の取付杆１４に対する取付位置を、取付杆
１４に並設した係止部材挿通孔２０の選択により、苗押
え具１０の移動方向に変更可能に構成して、前記接当に
より苗押え具１０の作用位置への押下げに際しての下降
限界を設定させると共に、前記係止部材１９の位置変更
により、設定限界を変更できるように、しかも、苗押え
真位置変更操作の簡略化のためのバネ板１６を構成部材
に有効利用する事により構造簡単にできるようにした苗
押え具１０に対する下降限界設定機構２１を構成してあ
り、もって、床土部の厚みが同じ苗を補充するに伴って
苗押え具１０を非作用位置から作用位置にリセットする
ようにそれを単に作用位置に切換える場合であっても、
床土部の厚みが異なる苗を使用する場合であっても、苗
押え具１０を適切な作用位置に迅速かつ容易にセットで
きるようにしである。

つまり、使用する苗の床土部の厚さに応じて、予め前記
限界設定機構２１により、苗押え具１０の下降限界位置
を作用杆１１が床上部に強く当り過ぎたり、床土部から
離れ過ぎない適切なものに調節設定しておけば、苗押え
具１０を限界まで押し下げるだけで、所望の作用位置に
なるようにしである。

以上要するに、本考案は、官記した田植機の苗供給装置
において、前記取付杆１４の上方部分に苗押え具１０の
押込み限度を設定するストッパー１９を設けると共に、
そのストッパー１９の取付け位置を変更可能に構威しで
ある事を特徴とする。

すなわち、使用するマット状苗の床土部の厚さに応じて
、前記ストッパー１９により、予め苗押え具１０の下降
限界位置を苗押え具１０が床土部に強く当り過ぎたり、
床土部から離れ過ぎない適切なものに調節設定しておけ
ば、苗押え具１０を作用位置にリセットするに当り、そ
れを単に押し下げるだけで前記した適切な作用位置にな
るべくしたから、床土部の厚さが同じ苗を補充する場合
であっても床上部の厚さが異なる苗を使用する場合であ
っても、所望の作用位置へのリセットを迅速かつ容易に
行えるようになった。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の苗供給装置の実施例を示し
、第１図は乗用型田植機の全体側面図、第２図は苗供給
装置の側面図、第３図は第２図の■−■断面矢視図、第
４図は要部の拡大側面図である。 ７・・・・・・苗のせ台、７ａ・・・・・・側枠、１０
・・・・・・苗押え具、１４・・・・・・取付杆、１５
・・・・・・筒状ボス、１６・・・・・・バネ板、１９
・◆・・・・ストッパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 苗のせ台７の側枠７ｂに筒状ボス１５を立設し、この筒
   状ボス１５に、苗押え具１０の取付杆１４を摺動自在に
   内嵌して、苗床土部に近接してその浮上りを阻止する作
   用位置と苗から離れた非作用位置とに苗押え具１０の位
   置を変更可能に構成すると共に、前記苗押え具１０の取
   付杆１４に常時圧接するバネ板１６を前記筒状ボス１５
   に取付けて、前記苗のせ台７に対する苗押え具１０の相
   対位置を固定すべく構成した田植機の苗供給装置におい
   て、前記取付杆１４の上方部分に苗押え具１０の押込み
   限度を設定するストッパー１９を設けると共に、そのス
   トッパー１９の取付は位置を変更可能に構成しであるこ
   とを特徴とする田植機の苗供給装置。