JPS6015330Y2 - 貫通形コンデンサユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主として、ＴＶ受像機のアンテナ入力回路に
使用するのに好適な貫通形コンデンサユニットに関する
。

′■受像機においては、信号電波の反射によるコースト
あるいは反射像等の映像障害を防止すると共に、伝送能
率を向上させ、フィーダ線における信号の往復反射等を
防止するため、従来より、第１図に示すように、同軸ケ
ーブルの中心導体に結合コンデンサＣ１を接続すると共
に、外部導体に不要周波数信号をパスさせるためのバイ
パスコンデンサＣ２を接続した構成のアンテナ入力回路
ユニットが使用されてきた。

しかし、この従来のアンテナ入力回路ユニットは、コン
デンサＣ□、Ｃ２がリード線を有するため、リード線の
インダクタンスが働らいて、ＶＨＦ、 ＵＨＦ帯の周波
数特性が悪化し、反射係数が大きくなること、またリー
ドインダクタンスが大きいため、同軸ケーブルの特性イ
ンピーダンスとの間の整合をとることが困難であること
等の欠点があった。

この従来の欠点を除去するものとして、第２図に示すよ
うな構造の貫通形コンデンサユニットが提案されている
。

この貫通形コンデンサユニットは、−面板１に貫通孔２
を有して箱状に形成された外部金具３の内部に、両側に
開口させた貫通孔４のまわりに電極５，６を有する平板
状の磁器コンデンサ７を、電極６が前記−面板１上に対
接するようにして固着すると共に、電極５には磁器コン
デンサ７の貫通孔４および外部金具３の貫通孔２内を貫
通させた筒状の内部端子８を、半田付は等の手段によっ
て固着し、該内部端子８と外部金具３とによって囲まれ
た磁器コンデンサ７のまわりに、絶縁樹脂９，１０を充
填した構造となっている。

また、外部金具３の側面板の一つには、ＴＶ受像機側に
接続されるＦ型接栓等の接続具１１が取付けられていて
、この接続具１１と内部端子８内を貫通する中心導体１
２との間に、放電ギヤツブ付ＲＣ複合部品等より成る結
合コンデンサ１３を接続しである。

該結合コンデンサ１３は、バイパスコンデンサとなる前
記磁器コンデンサ７の上方の内部空間１４に内蔵されて
いる。

更に、外部金具３は、磁器コンデンサ７を取付けた面と
対向する面側だけが開口されていて、この開口部を蓋１
５によって閉塞した構造となっている。

上述の貫通形コンデンサユニットは、リードインダクタ
ンスがなくなると同時に、完全なシールド効果が得られ
るため、周波数特性の向上、不要輻射波の進入防止等の
効果が得られる。

ところが、前述の如く、磁器コンデンサ７、結合コンデ
ンサ１３等を収納する外部金具３の構造が、磁器コンデ
ンサ７の取付面側と対向する面側だけを開口させた構造
となっているため、磁器コンデンサ７、内部端子８、結
合コンデンサ１３等の各部の取付、組立や、絶縁樹脂９
，１０の注型等の作業を、比較的深くて狭い内部空間１
４を通し、その底部で行なわなければならない。

このため、上記各作業にしにくく、作業性に欠けるとい
う欠点があった。

本考案は上述する従来の欠点を除去し、外部金具に対す
る各部品の取付、組立の作業性が非常に容易な貫通形コ
ンデンサユニットを提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本考案は、少なくとも一面側
に貫通孔を有する箱状の外部金具の内部に、°電極形成
面に開口する貫通孔を有するコンデンサを、電極の一方
が前記−面側に対接するようにして固着すると共に、該
コンデンサの電極の他方に前記２つの貫通孔内を貫通す
る内部端子を固着した貫通形コンデンサユニットにおい
て、前記外部金具は、前記−面側と対向する面側および
少なくとも一つの側面側を開口させた本体部分と、前記
開口を閉塞する蓋部分とより構成したことを特徴とする
。

以下実施例たる添付図面を参照し、本考案の内容を具体
的に説明する。

第３図は本考案に係る貫通形コンデンサユニットの断面
図である。

図において第２図と同一の参照符号は、機能的に同一性
ある構成部分を示している。

図示する如く、外部金具３は、磁器コンデンサ７を取付
けた本体部分１６と、該本体部分１６に装着される蓋部
分１７とより構成されている。

前記本体部分１６は、この実施例では、第４図にも示す
ように、磁器コンデンサ７を取付けた底面側と対向する
上面および接続具１１を取付けた側面１８と対向する他
の側面が、面板を有しない開口部１９．２０となってい
る。

一方、前記蓋部分１７は、前記開口面１９，２０を閉塞
する２つの面板２１，２２を備えてＬ型に形威し、面板
２１．２２の側端縁および面板２１の幅方向端縁に、は
ぼ直角に折れ曲る端縁部２３．２４，２５を設けである
。

蓋部分１７は、本体部分１６の開口部１９，２０を閉塞
するようにして、その上部に嵌合装着される。

蓋部分１７と本体部分１６との嵌合装着にあたっては、
本体部分１６の側面の一部に設けた凸部２６に、蓋部分
１７の端縁部２５に設けた凹部２７を嵌合圧接させたり
、またはネジ止めする等の構造とする。

上述の如く、本考案においては、磁器コンデンサ７を取
付ける本体部分１６が、磁器コンデンサ７を取付ける一
面側と対向する面および側面の少なくとも一面を開口部
１８．１９としであるから、外部金具３への磁器コンデ
ンサ７の組込み、絶縁樹脂９，１０の注型、結合コンデ
ンサ１３の半田付は接続等の各作業を、大きく開口した
開口部１９．２０を通して行なうことができるから、各
作業が非常にやり易くなり、作業性が著るしく向上する
。

しかも、前記開口部１９．２０は蓋部分１７によって完
全に閉塞することができるから、シールド効果を損うこ
ともない。

また実施例に示すように、本体部分１６と蓋部分１７と
に凹凸係合機構２６．２７を設けることにより、蓋部分
１７を本体部分１６に簡単かつ確実に着脱することがで
きる。

第５図は本考案に係る貫通形コンデンサユニットの他の
実施例における分解斜視図、第６図は同じくその組立断
面図である。

この実施例では、本体部分１６の上方部、すなわち磁器
コンデンサ７を取付けた面とは反対側の上方部を、側面
板１８の上端部から該側面板１８と対向する側面板に向
けて下降傾斜する如く、軸線に対して斜めになる平面で
斜状に切断しである。

したがって、この実施例では、磁器コンデンサ７および
接続具１１を取付けた面と対向する上面および側面ばか
りでなく、これらの間にある側面板２８．２９の上方に
も、斜状の開口部が形威されるから、本体部分１６に対
する各部品の組込み、取付作業が一層容易になる。

また、この実施例では、蓋部分１７は、前記本体部分１
６の上方開口形状に合うように、取付側の端部を斜状に
形威しである。

すなわち、該蓋部分１７は、磁器コンデンサ７を取付け
た面に対向する面板３０と接続具１１を取付けた側面板
１８に対向する面板３１との間に、本体部分１６の斜状
の側面板２８．２９の開口部を補なう斜状の側面板３２
．３３を連設した構造となっている。

蓋部分１７を本体部分１６に装着するにあたっては、両
者の斜状の開口部を互に対向させつつ、嵌合装着する。

２６．２７はこのとき両者を係合させる凹凸係合機構で
ある。

これにより本体部分１６の開口部が蓋部分１７によって
閉塞されるので、シールド効果が得られる。

以上述べたように、本考案は、少なくとも一面側に貫通
孔を有する箱状の外部金具の内部に、電極形成面に開口
する貫通孔を有するコンデンサを、電極の一方が前記−
面側に対接するようにして固着すると共に、該コンデン
サの電極の他方に前記貫通孔内を貫通する内部端子を固
着した貫通形コンデンサユニットにおいて、前記外部金
具は、前記−面側に対向する面側および少なくとも一つ
の側面側を開口させた本体部分と、該本体部分に対し前
記開口を閉塞するように装着される蓋部とより構成した
ことを特徴とするから、外部金具の内部への磁器コンデ
ンサの組込み、磁器コンデンサのまわりに対する絶縁樹
脂の注入充填、結合コンデンサの半田接続等の作業を、
大きく開口した上面および側面を通して行なうことがで
きるようになり、各作業が非常にやり易くなり、作業性
が向上する。

しかも、開口部は蓋部分によって閉塞されるから、シー
ルド効果を損なうこともない等々の効果を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアンテナ入力回路図、第２図は従来の貫
通形コンデンサユニットの部分断面図、第３図は本考案
に係る貫通形コンデンサユニットの断面図、第４図はそ
の分解斜視図、第５図および第６図は本考案に係る貫通
形コンデンサユニットの他の実施例における分解斜視図
および組立断面図である。 ３・・・・・・外部金具、４・・・・・・貫通孔、５，
６・・・・・・電極、７・・・・・・磁器コンデンサ、
８・・・・・・内部端子、１６・・・・・・本体部分、
１７・・・・・・蓋部分、１９．２０・・・・・・開口
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも一面側に貫通孔を有する箱状の外部金具の内
   部に、電極形成面に開口する貫通孔を有するコンデンサ
   を、電極の一方が前記−面側に対接するようにして固着
   すると共に、該コンデンサの電極の他方に前記貫通孔内
   を貫通する内部端子を固着した貫通形コンデンサユニッ
   トにおいて、前記外部金具は、前記コンデンサを取付け
   た前記−面側と対向する面側および少なくとも一つの側
   面側を開口させた本体部分と、該本体部分に対し前記開
   口を閉塞するように装着される蓋部分とを備えることを
   特徴とする貫通形コンデンサユニット。