JPS6014883Y2 - 水平対向型エンジンの潤滑装置 - Google Patents
水平対向型エンジンの潤滑装置Info
- Publication number
- JPS6014883Y2 JPS6014883Y2 JP11310079U JP11310079U JPS6014883Y2 JP S6014883 Y2 JPS6014883 Y2 JP S6014883Y2 JP 11310079 U JP11310079 U JP 11310079U JP 11310079 U JP11310079 U JP 11310079U JP S6014883 Y2 JPS6014883 Y2 JP S6014883Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing member
- crank pin
- lubricating oil
- oil
- pin portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、水平対向型エンジンのコネクチングロッド(
以下コンロッドという)大端部の軸受摺動部にオイルを
供給する跳かけ方式の潤滑装置に関するものである。
以下コンロッドという)大端部の軸受摺動部にオイルを
供給する跳かけ方式の潤滑装置に関するものである。
従来、水平対向型エンジンにおいて、第1図に示される
ように、小端部2がピストン1に連結されたコンロッド
3の大端部4に、下方に突出するオイル跳かけ板5を、
軸受部材6と共に締付は固定し、クランク軸7の回転に
より跳かけ板5が下方のオイルパン内を通過するとき、
該跳かけ板5により潤滑油を跳上げてクランク軸7のク
ランクピン部8に供給し、その摺動面の潤滑を行なうよ
うにしているものが知られている。
ように、小端部2がピストン1に連結されたコンロッド
3の大端部4に、下方に突出するオイル跳かけ板5を、
軸受部材6と共に締付は固定し、クランク軸7の回転に
より跳かけ板5が下方のオイルパン内を通過するとき、
該跳かけ板5により潤滑油を跳上げてクランク軸7のク
ランクピン部8に供給し、その摺動面の潤滑を行なうよ
うにしているものが知られている。
なお小型汎用エンジンにおいて、コンロッド大端部の軸
受端面にオイル跳かけ板(オイルスクレーパ)を締付は
固定することは一般に広く行なわれていることで、この
種の先行技術としては実開昭54−88445号公報、
実開昭49−138245号公報などが知られ、また、
コンロッドの大端部に設けた孔に、先端に開口部を有す
るオイル跳上げ用管状突起部材を嵌合固着したものも実
開昭54−87328号公報によって提案されている。
受端面にオイル跳かけ板(オイルスクレーパ)を締付は
固定することは一般に広く行なわれていることで、この
種の先行技術としては実開昭54−88445号公報、
実開昭49−138245号公報などが知られ、また、
コンロッドの大端部に設けた孔に、先端に開口部を有す
るオイル跳上げ用管状突起部材を嵌合固着したものも実
開昭54−87328号公報によって提案されている。
ところで水平対向型エンジンの場合、クランク軸7の回
転は右回り(時計回り)であるため、左側の気筒のコン
ロッド大端部4と軸受部材6との端面に固定した跳かけ
板5では、その跳かけ板5がクランクピン部8の回転方
向後側に位置するため、これによるクランクピン部8へ
の摺動面には必要量の潤滑油が供給されるが、しかし右
側の気筒では、跳かけ板5が下方のオイルパン内を通過
するとき、その跳かけ板5が、クランクピン部8の回転
方向前側を進行するため、これによる十分な量の潤滑油
をクランクピン部8の摺動面に供給することができず、
このため右側の気筒のクランクピン部8では焼付き、温
度上昇を生じて摺動面部が摩耗し易いという問題があっ
た。
転は右回り(時計回り)であるため、左側の気筒のコン
ロッド大端部4と軸受部材6との端面に固定した跳かけ
板5では、その跳かけ板5がクランクピン部8の回転方
向後側に位置するため、これによるクランクピン部8へ
の摺動面には必要量の潤滑油が供給されるが、しかし右
側の気筒では、跳かけ板5が下方のオイルパン内を通過
するとき、その跳かけ板5が、クランクピン部8の回転
方向前側を進行するため、これによる十分な量の潤滑油
をクランクピン部8の摺動面に供給することができず、
このため右側の気筒のクランクピン部8では焼付き、温
度上昇を生じて摺動面部が摩耗し易いという問題があっ
た。
本考案は、前述した問題を解決すべく提案されたもので
、左右の気筒のクランク摺動部に対して跳かけ板が、い
ずれも必要かつ十分な量の潤滑油を供給できるように改
良した潤滑装置を提供することを目的とするものである
。
、左右の気筒のクランク摺動部に対して跳かけ板が、い
ずれも必要かつ十分な量の潤滑油を供給できるように改
良した潤滑装置を提供することを目的とするものである
。
この目的を遠戚するため、本考案による装置は前記クラ
ンクピン部の、回転方向前側に取付けられる側の跳かけ
板に対し、その跳かけ板が下方のオイルパン内を通過す
る状態の時、その軸受部材より下方に突出する部分に、
該軸受部材に近接して潤滑油案内穴を形成し、オイルパ
ン内の潤滑油を、前記案内穴を通してクランクピン部の
摺動面に供給し得るようにしたことを特徴とするもので
ある。
ンクピン部の、回転方向前側に取付けられる側の跳かけ
板に対し、その跳かけ板が下方のオイルパン内を通過す
る状態の時、その軸受部材より下方に突出する部分に、
該軸受部材に近接して潤滑油案内穴を形成し、オイルパ
ン内の潤滑油を、前記案内穴を通してクランクピン部の
摺動面に供給し得るようにしたことを特徴とするもので
ある。
実施例
以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
する。
する。
第2図、第3図は水平対向エンジンの右側気筒を示すも
ので、符号1はピストンであり、このピストン1はシリ
ンダ9に摺動自在に嵌合されている。
ので、符号1はピストンであり、このピストン1はシリ
ンダ9に摺動自在に嵌合されている。
ピストン1には、ピストンピン10を介してコンロッド
3の小端部2が回転自在に連結され、コンロッド3の大
端部4には、クランク軸のクランクピン部8を回転自在
に挾んで軸受部材6が嵌合され、さらにその軸受部材6
の端面に、上記クランクピン部8と直交して下方に突出
し、かつ両側にクランク軸7の回転方向前方に突出する
側板5aを設けた断面コ字形のオイル跳かけ板5が、締
付ボルト11によって共締め固定されている。
3の小端部2が回転自在に連結され、コンロッド3の大
端部4には、クランク軸のクランクピン部8を回転自在
に挾んで軸受部材6が嵌合され、さらにその軸受部材6
の端面に、上記クランクピン部8と直交して下方に突出
し、かつ両側にクランク軸7の回転方向前方に突出する
側板5aを設けた断面コ字形のオイル跳かけ板5が、締
付ボルト11によって共締め固定されている。
また、コンロッド大端部4と軸受部材6のボルト11に
よる接合面外周には、溝部16(第3図に示す)が形成
されており、且つ右回りに回転するクランク軸7の、右
側に位置する前記跳かけ板5には、その軸受部材6より
下方に突出する本体部分5bにおいて、軸受部材6の下
面6aに近接するように潤滑油案内穴12が開口されて
いる。
よる接合面外周には、溝部16(第3図に示す)が形成
されており、且つ右回りに回転するクランク軸7の、右
側に位置する前記跳かけ板5には、その軸受部材6より
下方に突出する本体部分5bにおいて、軸受部材6の下
面6aに近接するように潤滑油案内穴12が開口されて
いる。
そして上記案内穴12の周囲を取囲む断面コ字形の潤滑
油案内枠13が、軸受部材6の前記下面6aに当接し且
つ軸受部材6とコンロッド大端部4との接合部側に伸び
るようにして跳かけ板5に固定されている。
油案内枠13が、軸受部材6の前記下面6aに当接し且
つ軸受部材6とコンロッド大端部4との接合部側に伸び
るようにして跳かけ板5に固定されている。
なお前記跳かけ板5の取付部には、これから軸受部材6
を貫通して該軸受部材6とクランクピン部8との摺動面
に内端が開口する導油穴14を形成していても良い。
を貫通して該軸受部材6とクランクピン部8との摺動面
に内端が開口する導油穴14を形成していても良い。
なお第2図中、符号15はオイルパンを示す。
以上のように構成された潤滑装置では、クランク軸7の
右回り回転にともなう跳かけ板5の回転により、潤滑油
案内穴12、案内枠13が設けられていない左側の気筒
におけるクランクピン部8の摺動面には、前述した従来
のものと同様に、跳かけ板5がオイルパン15内を通過
するとき、その跳かけ板5によりオイルが跳上げられて
潤滑油の供給が行なわれる。
右回り回転にともなう跳かけ板5の回転により、潤滑油
案内穴12、案内枠13が設けられていない左側の気筒
におけるクランクピン部8の摺動面には、前述した従来
のものと同様に、跳かけ板5がオイルパン15内を通過
するとき、その跳かけ板5によりオイルが跳上げられて
潤滑油の供給が行なわれる。
一方、右側の気筒におけるクランクピン部8の摺動面に
は、跳かけ板5がオイルパン15内を通過するとき、そ
の跳かけ板5により跳上げられたオイルが、前記案内穴
12、およびこれに連通ずる案内枠13内を経て、大端
部4と軸受部材6との接合面外周に形成された溝部16
を通って供給されるため(第3図の矢印方向参照)、そ
の案内穴、案内枠を有しない従来のものに比べて前記摺
動面への潤滑油を必要かつ十分に供給することができる
ようになる。
は、跳かけ板5がオイルパン15内を通過するとき、そ
の跳かけ板5により跳上げられたオイルが、前記案内穴
12、およびこれに連通ずる案内枠13内を経て、大端
部4と軸受部材6との接合面外周に形成された溝部16
を通って供給されるため(第3図の矢印方向参照)、そ
の案内穴、案内枠を有しない従来のものに比べて前記摺
動面への潤滑油を必要かつ十分に供給することができる
ようになる。
なお本考案において、前記案内枠13を設けることなく
、案内穴12を設けるだけでもかなりの効果が期待でき
るので、案内枠13は省略してもよい。
、案内穴12を設けるだけでもかなりの効果が期待でき
るので、案内枠13は省略してもよい。
また、コンロッドの大端部4または軸受部材6の外面に
外端が開口し、かつ大端部4または軸受部材6を貫通し
て内端がこれらとクランク軸のクランクピン部8に開口
する溝穴14を、大端部4および軸受部材6の少なくと
も一方の適所に設けてもよい。
外端が開口し、かつ大端部4または軸受部材6を貫通し
て内端がこれらとクランク軸のクランクピン部8に開口
する溝穴14を、大端部4および軸受部材6の少なくと
も一方の適所に設けてもよい。
以上説明したように、本考案による潤滑装置は水平対向
エンジンにおいて、クランクピン部の回転方向前側(右
側の気筒)に取付けられる側の跳かけ板に対し、これに
は、軸受部材より下方に突出する部分に前記軸受部材に
近接して潤滑油案内穴を形成するという簡単な構成によ
り、前記跳かけ板が下方のオイルパン内に通過する時、
コンロッド大端部と軸受部材とが嵌合するクランクピン
部の摺動面に、必要かつ十分な量の潤滑油を供給するこ
とができるので、左右の気筒のクランク摺動部に対して
跳かけ板が何れも必要かつ十分な量の潤滑油を供給でき
、よって従来のものにみられていたような一部の気筒側
の摺動部に焼付き、温度上昇などを生じる不都合が防止
されて摺動部の摩耗を低減させることができるという効
果が得られるある。
エンジンにおいて、クランクピン部の回転方向前側(右
側の気筒)に取付けられる側の跳かけ板に対し、これに
は、軸受部材より下方に突出する部分に前記軸受部材に
近接して潤滑油案内穴を形成するという簡単な構成によ
り、前記跳かけ板が下方のオイルパン内に通過する時、
コンロッド大端部と軸受部材とが嵌合するクランクピン
部の摺動面に、必要かつ十分な量の潤滑油を供給するこ
とができるので、左右の気筒のクランク摺動部に対して
跳かけ板が何れも必要かつ十分な量の潤滑油を供給でき
、よって従来のものにみられていたような一部の気筒側
の摺動部に焼付き、温度上昇などを生じる不都合が防止
されて摺動部の摩耗を低減させることができるという効
果が得られるある。
第1図は従来一般の水平対向型エンジンにおけるコンロ
ッド大端部の潤滑装置を示す概略縦断正面図、第2図は
本考案の一実施例を示す要部の縦断正面図、第3図は同
一部の斜視図である。 1・・・・・・ピストン、2・・・・・・小端部、3・
・・・・・コンロッド、4・・・・・・大端部、5・・
・・・・跳かけ板、5a・・・・・・跳かけ板の側板、
5b・・・・・・跳かけ板の本体部分、6・・・・・・
軸受部材、6a・・・・・・軸受部材の下面、7・・・
・・・クランク軸、8・・・・・・クランクピン部、9
・・・・・・シリンダ、10・・・・・・ピストンピン
、11・・・・・・ボルト、12・・・・・・潤滑油案
内穴、13・・・・・・潤滑油案内枠、14・・・・・
・導油穴、15・・・・・・オイルパン、16・・・・
・・溝部。
ッド大端部の潤滑装置を示す概略縦断正面図、第2図は
本考案の一実施例を示す要部の縦断正面図、第3図は同
一部の斜視図である。 1・・・・・・ピストン、2・・・・・・小端部、3・
・・・・・コンロッド、4・・・・・・大端部、5・・
・・・・跳かけ板、5a・・・・・・跳かけ板の側板、
5b・・・・・・跳かけ板の本体部分、6・・・・・・
軸受部材、6a・・・・・・軸受部材の下面、7・・・
・・・クランク軸、8・・・・・・クランクピン部、9
・・・・・・シリンダ、10・・・・・・ピストンピン
、11・・・・・・ボルト、12・・・・・・潤滑油案
内穴、13・・・・・・潤滑油案内枠、14・・・・・
・導油穴、15・・・・・・オイルパン、16・・・・
・・溝部。
Claims (1)
- 水平対向型エンジンで、クランク軸のクランクピン部を
挾んで互いに接合されるコネクチングロッドの大端部と
軸受部材とに対し、その軸受部材の端面に、下方へ向け
て突出するオイル跳かけ板を締付は固定してあり、上記
クランク軸の回転により跳かけ板が下方のオイルパン内
を通過するとき、該跳かけ板により潤滑油を跳上げて上
記クランクピン部の摺動面に潤滑するものにおいて、上
記クランクピン部の回転方向前側に取付けられる側の跳
かけ板には、該跳かけ板が下方のオイルパン内を通過す
る状態の時、その軸受部材より下方に突出する部分に該
軸受部材に近接して潤滑油案内穴を形威し、オイルパン
内の潤滑油を、前記案内穴を通してクランクピン部の摺
動面に供給するようにしたことを特徴とする水平対向型
エンジンの潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11310079U JPS6014883Y2 (ja) | 1979-08-17 | 1979-08-17 | 水平対向型エンジンの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11310079U JPS6014883Y2 (ja) | 1979-08-17 | 1979-08-17 | 水平対向型エンジンの潤滑装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5631607U JPS5631607U (ja) | 1981-03-27 |
JPS6014883Y2 true JPS6014883Y2 (ja) | 1985-05-11 |
Family
ID=29345413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11310079U Expired JPS6014883Y2 (ja) | 1979-08-17 | 1979-08-17 | 水平対向型エンジンの潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6014883Y2 (ja) |
-
1979
- 1979-08-17 JP JP11310079U patent/JPS6014883Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5631607U (ja) | 1981-03-27 |
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