JPS6014828Y2 - 水栓と容器の連通により緊急用飲料水の鮮度を維持する給水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は水栓本体と緊急時携行用の飲料水の容器とを
給水自在に連通させることにより、容器の飲料水を常時
新鮮な状態に維持し、緊急時には水栓本体と容器とを簡
単に分離して持ち出せるようにしたものである。

従来、地震等の災害時の断水に備える水道構造に関する
ものとして特開昭５５−２６３８１号公報の第１図及び
第２図（本願図面の第３図イ９口）のものがある。

上記第３図イ９口に就いて説明すると貯水タンク３０は
、下部に水栓３１を取付けると共に上部にバックル３２
．３２を介して把手３３及び空気抜き栓３４のある蓋部
３４を備え、この貯水タンク３０は外側から不燃耐熱層
３６、断熱層３７及び不腐蝕層３８により構成されてお
り、上部−側のナツト３９を介して給水停止コック４０
を有する給水管４１の端部を取付け、該給水管４１は水
道管に通じている。

上記のものにあっては、容器が流し台の上方の吊棚に収
納されているので緊急時に簡単に取外すことができない
し、大人−人でも容易でない。

また容器に水用の単水栓が取付けられているのと給水管
が水道に直通しているうえに、湯を使用するためには湯
導用の単水栓か混合水栓を別の配管によって施工せねば
ならず、配管はもとより操作が複雑で使い勝手が極めて
悪く日常の使用に不便が多かった。

この考案は、上記の問題を解決し、緊急時には低い位置
にある容器を単にホースを外すのみの簡単な操作で婦女
子にも容易に持出せるようにすると共に、日常の使用に
も全く不自由のないようにすることを目的とする。

この考案の基本的な構成は、内部を水側の弁部に通じる
給水室と同じく湯側の弁部及び吐出管に通じる混合室と
に区分した台付き混合水栓を、流し台、調理台又は洗面
台などの殻体の面板に取付け、前記給水室及び混合室に
連結部を介して複数のホースを接続すると共に、このホ
ースの他端を前記殻体の内部に収容した容器の入口と出
口に通水並びに着脱自在に接続し、その入口の内部に先
端が容器の底部に達する自在管を取付けたものである。

以下、この考案の実施例を図に基いて詳細に説明する。

この考案の実施例は第１図及び第２図に示すように水栓
本体１は、台付き湯水混合栓で水道管に通じ、かつ弁部
Ａを有する給水室２及び同じく弁部Ｂを有する混合室３
には対向する位置に吐出管５に通じる通孔６及び後述す
る容器７に通じる通孔８を設け、前記給水室２に同じく
容器７に通じる通孔９をそれぞれ開口する。

この水栓本体１は流し台、調理台、又は洗面台などの殻
体Ｃ（実施例では流し台）の面板１０に取付け、その殻
体Ｃの室１１には前記容器７を出し入れ自在に収容する
。

この容器７は合成樹脂その他による比較的軽量で携帯可
能な程度の飲料水を収容できる程度の容量を備え、その
人口１２には容器７の内底に達する長さの自在管１３と
前記通孔９との間を継ぐホース１４とを着脱自在に結合
するカップリングその他の連結金具１５を設け、出口１
６にはこの出口１６と前記通孔８を継ぐホース１４ａと
を着脱自在に結合する同じく連結金具１５ａを設ける。

−吹出側の弁部１７は水道管に通じて居り、この弁部１
７と前記弁部Ａとは管１８で連通し、同じく弁部１７ａ
は湯沸器（図示省略）に通じかつ管１８ａを介して前記
弁部Ｂに連通している。

また前記自在管１３は緊急時の避難先に於いて逆向きに
付は替えることにより口の小さい他の容器への注入など
に利用する。

尚ホース１４ａの端部と通孔８とを連結する結合部１９
には給湯中に断水した場合、湯が容器７へ逆流しないよ
うに逆止弁（図示省略）を内装するものとする。

この考案に於いて水栓本体１の弁部Ａを開弁すると、給
水室２の水は通孔９からホース１４及びその延長端に連
結金具１５を介して接続する容器７の自在管１３を経て
容器７の内底部に進出するので、その内圧により該容器
７の飲料水は通孔１６からホース１４ａ１通孔８、同６
及び吐出管５を経て外部に供給される。

従って容器７の飲料水は給水の都度内部で攪拌され、か
つ循環しながら確実に入れ替わるので飲料水を常時新鮮
な状態に維持できる。

次に地震、火災その他大きな災害の発生した場合には、
容器７の通孔１２，１６の連結金具１５．１５ａを一挙
動の操作で取外して通孔１２゜１６からホース１４，１
４ａを分離させ、この容器７を携帯して迅速に安全地帯
へ避難する。

この考案は、上記のように構成したので、次の利点を有
する。

（１）流し台その他の殻体の面板に取付けた水栓本体の
給水室及び混合室にそれぞれ通孔を設け、この通孔と殻
体内部に収容した容器の複数の通孔とをホースを介して
着脱自在に連通させたので、水栓本体から放出させる水
は容器の内部を通ってのみ吐出管に供給されるので、容
器の飲療水を常時新鮮な状態に維持できる。

（２）容器を低い位置の殻体に収納しであるので緊急に
避難を要する場合には、単にホースの連結金具を一挙動
で外すのみで水栓本体と容器とが簡単に分離できるため
に、大地震等の際に何よりも優先して必要な飲料水を逸
早く確保することができる。

（３）容器は水栓本体を介して給、湯水源と通じている
ため、日常の水及び湯の使用には何等支障がないし、上
水道配管を特別のものにする必要もないので施工の経済
性と併せて使い勝手に少しも不便がないようにした効果
は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を殻体に備え付けた流し台の場合の説
明図、第２図は本案の一部破断した部分拡大正面図、第
３図イ９口は従来技術の説明図である。 主要部分の符号の説明、１・・・・・・水栓本体、２・
・・・・・給水室、３・・・・・・混合室、５・・・・
・・吐出管、７・・・・・・容器、１０・・・・・・面
板、１２・・・・・・入口、１３・・・・・・自在管、
１４，１４ａ・・・・・・ホース、１５，１５ａ・・・
・・・連結金具、１６・・・・・・出口、１８，１８ａ
・・・・・・管、１９・・・・・・連結部、Ａ、 Ｂ・
・・・・・弁部、Ｃ・・・・・・殻体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部を水側の弁部Ａに通じる給水室２と、同じく湯側の
   弁部Ｂ及び吐出管５に通じる混合室３とに区分した台付
   き混合水栓１を、流し台、調理台又は洗面台などの殻体
   Ｃの面板１０に取付け、前記給水室２及び混合室３に連
   結部１９を介してホース１４，１４ａの各端を接続し、
   前記殻体Ｃ内の容器７の入口１２及び出口１６に連結金
   具１５ｖ１５ａを介してホース１４，１４ａの他端を着
   脱自在に接続させると共に入口１２の内側に、該入口１
   ２から容器７の底部に達する長さの自在管１３を取付け
   ることにより、前記給水室２から供給される水をホース
   １４及び自在管１３を経て容器７の底部に供給し、該容
   器７上部の出口１６及びこれと通じるホース１４ａを経
   て混合室３に給水できるようにしたことを特徴とする水
   栓と容器の連通により緊急用飲料水の鮮度を維持する給
   水装置。