JPS6014141B2 - 織付け作業の改善方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は織付け作業の改善方法に関する。

織物の織成工程において、織機上の整綾ビ−ムに巻取ら
れていたャーンシートが次第に消費されて残量が僅かに
なると、新しい整経ビームと交換され、織機上の先行ャ
ーンシートの各糸端と、新たな整経ビームから引き出さ
れたャーンシートの各糸端とは、織機のバックローラー
手前位置でタィイングマシン等の糸継ぎ装置により一本
−本自動的に糸結びされる。このようにして糸結びを完
了した状態のャーンシートは、ャーンシートを構成して
いる一本一本の糸同志、或いは結び目同志が互いに強く
からみ合い、このままの状態で結び目を織機の聯合前方
迄移動させようとすると、忽ちに糸切れを起こし、或い
はドロツパー、ヘルド、リード等を傷つける。そのため
従来は作業員が織機の聯合後方からヤーン．シートの糸
をさばき、バックローラー近傍に位置していた結び目を
テンプルバー通過位置迄断続的に移動させる必要があり
、作業員の一人は機台前方に位置して、サーフエースロ
ーラーのラチェツトホィルを、ハンドルにより少しづつ
回転し、他の一人は機台後方に位置してャーンシートの
糸さばきを行なうか、或いは一人の作業員が聯合の前方
、後方と移動しながら作業を行なわざるを得ず、極めて
非能率的であった。

そしてこのような非能率的な作業を改善し、１人の作業
員で作業を実施するものとして実豚昭５４一６４３３６
号（実関昭５５−１６４紙７号）明細書及び図面に示さ
れたものがあるが、こ）に示された綴り付け作業実施の
ための装置は、織機のフレーム又は床面に予めビス止め
しておくか、綴り付け作業実施の際その都度チェンの装
架とビス止めを行って使用するものである。

これに対しこの発明は、多数の織機の聯合間を移動可能
とした高さ調節機構及び車輪付きのギャボックスを用意
し、多数の織機中綴り付け作業を行うべき機台へ移動配
置し「高さ調節機構を作動して織機のサーフエースロー
ラーと同軸に取り付けられたサーフエースローラー回転
用歯車とギャボックス内の歯車とを噛み合せ、掛外し手
段を有する係合部材によりギャボツクスを織機のフレー
ムに−操作で同時に結合固定し、１人の作業員が機台後
方位置においてャーンシートを構成する糸のからみ合い
をさばくと共に、該位置に延長されギャボックス内のモ
ーターの駆動停止をつかさどるスイッチを随時作動して
、容易且つ迅速に織り付け作業を実施する方法を提供す
るものである。

以下図面により詳細に説明すると、第１図は織機の要部
を示す説明図で、１はャーンシート、２はヤーンビーム
、３はバックローフー、４はドロツパー、５はへルド、
６はリード、７はテンプル、８はテンプルノゞ一、９は
サーフエースローフーを示す。然してト今第２図に示す
ように、当該ギャボックスー０‘ま、織機の機合間を自
由に移動できる小形のものであって、その内部は、ギヤ
ードモータ−１１、及びギャードモーターの回転を伝え
る歯車１２及び１３から成り立っており、ギャードモー
ターの駆動、停止は該モーターから延びているスイッチ
１４、若しくはギャボツクスに設けられたスイッチ１５
により行なわれるよう礎成されている。そして歯車１３
はギャボックス１０の側壁関口部を介して第１図に示す
織機のサーフエースローラー９と同軸に取り付けられた
サーフエースローラー回転用歯車１６と噛合い、該サー
フエースローラーを回転するよう構成されている。その
ためギヤボツクス１０には、ギヤボツクス１０内の歯車
１３とサーフエースローラー回転用歯車１６との噛合せ
を確実にするため、例えばリフト方式など任意の高さ調
節機構１７を設ける。１８はギャボツクス移動用の車輪
である。

又、使用中に振動等によってギャボックスが織機の機台
から離脱しないよう適宜の固定手段が設けられている。
該固定手段の一例としては、図に示すように１９を支点
としてハンドル２０を引くことにより、スプリング２１
を押圧しながらギャボックス１０上の係止装置２２に係
止することによって、スプリング２１に反努力を与え、
フック２３を織機のフレーム２４のフランジ部に固定す
る方法が適用される。なおギャボックス中の伝動機構に
ついては１個の中間歯車１２によるものとして図示して
いるが、複数の中間歯車を介しても、又チェン等による
伝動であっても良いことは勿論であって「要はギャード
モーターの回転が歯車１３に確実に伝えられる構成とな
っていれば良い。

本発明の方法を実施するに当っては、先づ多数の織機の
うち織り付け作業を行うべき機台にギャボックス１０を
移動し、高さ調節機構１７により位置決めして織機のサ
ーフエースローラー回転用歯車１６とギャボックス中の
歯車１３を噛合せ、ギャボックス１０を織機のフレーム
２４にフック２３によって固定し、スイッチ１４を織機
の機台後方に延長しておく。

然して作業員は織機の機台後方に位置し、第１図に示す
ャーンシート１の糸さばきを行ないながら適宜スイッチ
１４を入れ、ギャボックス１０内のギャ−ドモーター１
亀を起動してその回転を歯車１３を経てサーフエースロ
ーラー回転用歯車１６に伝え、サーフエースローラーを
回転することによってヤーンシートを前進し、結び目が
第１図に示すテンプルバー８を通過した位置に達したと
きに回転を停止し、ギャボックス１０を織機のフレーム
２４から取外し、織成のための正規の運転を開始するの
である。

そして、ギヤボツクス１川こ設けられたスイッチ１５は
、ギャードモーター１ １を織機の機台前方において操
作する必要があった時に使用する予備のスイッチであり
、又ギャボックス１０から織機の機台後方に延長するス
イッチ１４は、作業員がャーンシートをさばきながら操
作するため、足踏式の所謂フットスイッチであると好適
である。

なお、サーフエースローラー回転用歯車１６の回転をギ
ャボックス１０のギャードモータ−の回転によることな
く、織機の運転用モーターの回転によることも考えられ
るが、このときは織機全体が作動し、特に第１図に示す
へルド５の関口が起こるため、これに糸の結び目が引掛
かり糸切れやりードの損傷を起こす結果となる。又サー
フエースローラーは織機の正常運転の際、ラチェットホ
ィルとストップキャッチ及びキャッチレバーの作動によ
り一歯ずつ一方向に回転される構造となっており、これ
と同軸に取り付けられたサーフエースローラー回転用歯
車を、別途ギャボツクス１０の歯車１３により正常運転
時の回転と同方向に回転させることが可能であり、織機
の他の部分を駆動させるおそれは全くない。以上詳細に
述べた通りこの発明は、多数の織機の磯合間を移動する
ことができ、且つギャードモーターとその回転を伝える
伝動機構を収容した高さ調節機構及び車輪つきギャポッ
クスを用意することによって、１個のギャボックスで多
数の織機の織り付け作業を経済的且つ能率的に実施する
ことが可能となり、然もギャボツクス内の歯車をサーフ
エースローラー回転用歯車に噛合せ、ギャ−ドモーター
から延長したスイッチを織機の機台後方に置くことによ
り、一人の作業員が織機の機台後方に位置して、ャーン
シートの糸さばきと、スイッチ操作によるャーンシート
の前進を容易に実施出来るので、作業能率の向上、省力
化に大きく寄与することができたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は織機の要部を示す説明図、第２図はこの発明で
使用するギャボックスを織機のフレームに固定したとき
の状態を示す側面図で、ギャボックスは一部を断面で示
している。 １””“ヤーンシート、５”””へルド、８“””７ン
プルバー、９”””サーフエースローフー、１０……ギ
ヤポツクス、１１……ギヤードモーター、１２，１３・
…・・歯車、１４，１５・…・・スイッチ、１６…・・
・サーフエースローラー回転用歯車、２４．・・・・・
織機のフレーム。 ※１図 ＊２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 織機上のヤーンシートの各糸端と、新しい整経ビー
   ムから引き出されたヤーンシートの各糸端とを結び、糸
   のからみ合いをさばきながら結び目を織機のテンプルバ
   ー通過位置迄前進移動せしめる織付け作業において、多
   数の織機の機台間を移動可能とした高さ調節機構及び車
   輪付きのギヤボツクスを用意し、該移動可能のギヤボツ
   クス中に収容され、且つ、該ギヤボツクス中のモーター
   からの伝動により回転する歯車を、織機のサーフエース
   ローラーと同軸に取りつけられたサーフエースローラー
   回転用歯車に噛合せると共に、該ギヤボツクスを掛外し
   手段を有する係合部材により織機のフレームに係合固定
   し、ギヤボツクス中の歯車とサーフエースローラー回転
   用歯車との噛み合せを固定し、該ギヤボツクス中のモー
   ターの駆動停止をつかさどるスイツチを織機の機台後方
   に延長し、機台後方位置においてヤーンシートを構成す
   る糸のからみ合いをさばくと共に、随時スイツチを作動
   してサーフエースローラーのサーフエースローラー回転
   用歯車を回転させ、ヤーンシートを前進せしめる織付け
   作業の改善方法。