JPS6013711Y2 - デフロスタノズル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車の窓ガラス下部に設けられて冬季また
は雨天時の窓ガラス内面に発生する曇りおよび窓ガラス
外面の雪などの凍結を除去または防止するデフロスタノ
ズルに関するものである。

自動車には窓ガラスの上記曇りおよび凍結を除去または
防止するためにデフロスタ装置が装備されており、その
ノズルは通常、インストルメントパネル内部に配設され
、空気吹出口が窓ガラス面に向けてインストルメントパ
ネル上面に開口している。

このデフロスタ装置はヒータからの温風を蛇腹ホースを
介してノズル内に導き、吹出口から窓ガラス面に分配す
るのが一般的である。

しかしながら蛇腹ホースはフレキシブルであり、その取
回しにバラツキが生じるため、これが吹出し風速分布に
影響して安定した性能を得ることが困難であった。

従来この対策としてノズル内の吹出口付近に複数の整流
板を設け、吹出口からの吹出し風速分布を改良すること
が行なわれているが、この場合、通風抵抗が増大する問
題があった。

本考案は上述の問題に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは最小限の通風抵抗で、ホース取囲しの影
響が少なく、かつ均一で安定した吹出し風速分布を得る
ことができる実用的にすぐれたデフロスタノズルを提供
するにある。

そして本考案はデフロスタノズルのホース取付口に両側
から突出してほぼ中心部で対向する一対の整流板を設け
、これ等整流板のホース側端縁を取付口の径方向に沿う
方向に一線上に揃えて配設するとともに、一方の整流板
が他方の整流板に対して交叉する方向に傾斜するように
、即ち両整流板を空気吹出し方向に向けて互に離れるよ
うな角度方向に配設することにより上記の目的を遠戚す
るものである。

以下、本考案を図示の実施例により説明する。

合成樹脂よりなるデフロスタノズルは蛇腹ホースＨの一
端が接続されるホース取付口１と偏平形状の空気吹出口
２とを有し、対をなす第１および第２の部材３，４によ
り構成されている。

第１および第２の部材３，４の両側にはそれぞれフラン
ジ３１．４１が形成されている。

第１の部材３のフランジ３１には複数個所に係止鉤３２
が突出し、一方、第２の部材４のフランジ４１には上記
係止鉤３２と対応する個所に孔４２が形成されており、
上記各係止鉤３２を孔４２に嵌入することにより両部材
３，４は結合される。

また第１の部材の空気吹出口端縁にも複数の係止鉤３３
が突出し、この等と対応する個所に設けた第２の部材４
の孔４３に係合している。

このように構成したデフロスタノズル本体部は、空気吹
出口２の両側から張出したフランジに形成した取付孔５
によりインストルメントパネルに固定される。

なお図において、３４，３５．４４は補強用リブである
。

ホース取付口１には、上記第１および第２の部材３，４
と各々一体成形した整流板３６．４６が設けられている
。

これ等整流板３６．４６の一方の端縁はホース取付口１
の開口端面と共通面をなし、かつホース取付口１の中心
よりやや偏心した位置でホース取付口１の径方向に沿う
方向に一直線上に配列している。

そして第１の部材３と一体の整流板３６は円筒状ホース
取付口１の軸方向に、かつデフスタノズルの空気吹出口
２方向へ伸び、その先端部はホース取付口１の内端部を
やや越えた位置にある。

一方、第２の部材４と一体の整流板４６は、上記整流板
３６と交叉する方向、即ちホース取付口１の軸方向から
傾斜して上記整流板３６より離れる方向に伸びている。

両整流板３６．４６の形状、寸法はほぼ同一である。

本考案のデフロスタノズルは、上記の構造の整流板を備
えているので、ホースよりホース取付口に流入した送風
は傾斜方向を異にする整流板により二分され広がりをも
って空気吹出口つり排出される。

即ち、第１図において、ホースより送風の一部は整流板
３６に沿い主として空気吹出口の右半部へ流れ、他の一
部は整流板４６にガイドされて吹出口の左方へ流れ、更
に他の一部は両整流板３６．４６の対向部が分離されて
いるので吹出口の中裏部へ流れ、これにより空気吹出口
の全域にわたって送風量が均一化し、従って吹出し風速
分布も均一となる。

このように本考案のデフロスタにおける整流板は風速分
布を均一にする作用を有するので、ホース取廻しの関係
でたとえホース取付口へ流入する風向が一方に偏った場
合でも整流板によって空気吹出口に向けて均一に分配さ
れる。

しかも本考案の両整流板は通風上流側の端縁があたかも
一枚の整流板の如く一直線上にあり、かつ幅がそれぞれ
ホース取付口の径のほぼ半分であるため、複数の整流板
をこれ等の端縁が離れた位置に配した構造に比して通風
抵抗を低くするというすぐれた効果を有する。

また上記実施例の如く分割された一対の部材によりデフ
ロスタノズルを構成する場合には、それぞれの部材に整
流板の一方を一体構成しておけば、両整流板を容易に組
付けることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図はデフロス
タノズルの側面図、第２図は第１図の■−ｎ線断面図、
第３図は第１図の■−■線断面図、第４図は第１図の■
−ＩＶ線断面図である。 １・・・・・・ホース取付口、２・・・・・・空気吹出
口、３゜４・・・・・・一対のデフロスタノズル構成部
材、３６゜４６・・・・・・一対の整流板、Ｈ・・・・
・・ホース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デフロスタノズルのホース取付口内に、両側から突出し
   てほぼ中心部で対向する一対の整流板を設け、これら両
   整流板のホース取付ロ開ロ側端縁をホース取付口の径方
   向に沿う方向に一直線上に位置せしめるとともに、一方
   の整流板を他方の整流板から空気吹出し方向に向けて離
   れる角度方向に傾斜せしめて配設したことを特徴とする
   デフロスタノズル。