JPS6013343B2 - 搬送波供給回路の予備方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、通信機器等に於いて使用する搬送波の現用予
備切替方式に関するものである。

搬送機器等に於いて「搬送波を発生させる装置または搬
送波を発生させる部分を装置内にもつ装置は、非常に多
い。

かかる搬送波を発生させる装置に、障害が発生すると「
該当機器の全部またはかなり大きな部分の通信回線が断
となる事がある。従って重要な通信回線にかかわる装置
の場合は、搬送波発生装置に予備装置を持ち、障害時に
は、現用装置から予備装置に自動的に切替える事により
通信回線に対する信頼度を確保する方法が、一般に広く
用いられている。第１図は、搬送波の子億切替方式の実
施例である。

本実施例は、大きなシステム用の搬送波供給装置に関す
るもので、各搬送波のいかなる部分が障害となっても現
用から予備に切替わり、信頼度の高い搬送波を得ること
を目指したものである。図中１−１，１−２は、主発振
器であり、２一１，２一２はそれぞれ現用、予備の搬送
波発生回路、３−１，３−ｎは搬送波の切替回路、４一
１，４−ｎは搬送波出力回路である。本回路の動作は、
１−１，１−２に示した主発振器を発振源として、２−
１，２一２に示す搬送波発生回路で各搬送波が作られ、
切替スイッチ３一１〜３−ｎで、現用機、予備機の切替
が行なわれ、出力端子４一１〜４一ｎで外部に出力を供
給する。本図では、主発振器１−１、搬送波発生器２一
１が現用となっており、現用が障害になった時には、障
害を検出し、現用から予備に切替スイッチ３−１，３一
ｎで切替える。本実施例では、現用機から予備機に切替
わる時にスイッチの切替り時間だけ瞬断すること及び現
用の主発振器と予備の主発振器は、互いに独立の発振器
であるため、切替りの時間を短かくしても切替時に位相
不連続が大きくおこるという欠点がある。

瞬時並びに位相不連続は、音声通話の場合には、特に問
題とならないが、通信回線を通じてデータ−の伝送もし
くは音声帯域内で周波数変調を使用した波形伝送等を行
なう時には、問題となることがある。本発明の目的は、
これらの欠点を除去するために、瞬断が無く、位相不連
続を最少にする搬送波の切替方式を提供することにある
。

本発明は、現用予備の各対応する周波数を一致させせる
ことにより、現用、予備を切替える代りに「現用、予備
を結合または合成し、切替時の瞬断を除去したものであ
る。

現用、予備の周波数を一致させる手段としては、一方の
主発振器例えば現用側の発振器（親発振器と称す）で、
他方の発振器（子発振器と称す）に、フェーズロックを
かけることにより実施するものとし、残留位相差を少な
くすれば、結合または合成は、容易に行なえる。親発振
器が障害となった時には、子発振器に対し、フェーズロ
ックがかからなくなるが、フェーズロックの引込時定数
、逸脱時定数を十分大きくとっておけば、位相の不連続
はほとんど問題にならなくなる。第２図は本発明の実施
例であり、１−１，１−２は第１、第２の主発振器２一
１，２一２は分周回路を用いた搬送波発生回路３−１〜
３−ｎは結合器または合成器、４一１〜４一ｎは搬送波
出力回路、５は位相比較器、６‘ま直流増幅器、７はフ
ェーズロックをかけるための制御端子、８一１，８−２
はスイッチである。

この動作は主発振器１−１，１−２の出力の一部は搬送
発生回路２一１，２一２に導かれ、各搬送波を発生させ
る。

主発振器出力の他の一部は位相比較器５に導かれ、主発
振器１−１，１−２の出力の位相が比較され、両方の位
相差が一定の位相角になるように、位相比較器５の出力
が直流増幅器６で増幅され、その出力で主発振器１−２
が制御される。位相差が一定の角度になった双方の主発
振器は周波数に関しては、全く一致しているので、双方
の搬送波発生回路出力は周波数が一致するので結合器ま
たは合成器３一１〜３一ｎで双方の搬送波発生器出力を
結合または合成することができ、この出力は出力端子４
‐１〜４−ｎに導かれる。出力を結合または合成するに
あたって、両方の主発振器１−１，１一２の出力の位相
差は両方の発振器の目走周波数（フェーズロックをはず
した時の周波数）の周波数差が少ない時は、約９００で
、主発振器の出力を分周した時は、位相差は９０ｏを分
周数で除した値になる。

従って分周回路を用いた搬送波発生回路では、両方の搬
送波発生回路２ーー，２一２の出力の位相は必らず９０
０以下となるために、出力の合成または結合は容易に行
なう事ができる。次に主発振器１ーｌまたは１−２が障
害になった時、例えば主発振器１−１が障害になった時
には、該障害発振器は障害を検出し、スイッチ８−１に
て障害発振器を籾はなすと同時に、位相比較器５の一方
の入力は断となるので主発振器１−２は、主発振器１−
１によって発振周波数が、ロックされていたものが自走
周波数に変わるので、位相不連続になる可能性があるが
、前記した通り、本発明では位相制御回路の時定数をき
わめて大きくしてあるので、位相は連続して自走周鍋波
数に変わるので、位相不連続の影響は、ほとんど問題な
くできる。

主発振器１一１の障害が復旧する時には、発振器の出力
が発生し、従って位相比較器５の入力が現われ主発振器
１−２は大きい時定数で主発振器１ーーの周波数にロッ
クされ、周波数が一致した後、今まで切断されていたス
イッチ８一１を復旧させる事により通常の動作にもどる
。以上の様に、きわめて大きい時定数でかつ制御回路の
利得の大きいフェーズロック回路を用いる事により、豚
断及び急激な位相不連続を除去した切替方式が可能とな
る。第３図は、本発明の他の実施例であり、第２図の実
施例が、各搬送波を結合または合成したのに対し、主発
振器部分のみが現用器、予備器をもったもので、図中の
符号は、第２図の実施例の対応部分と同じものを示す。

本実施例は比較的小規模なシステムに用いられるもので
、主発振器１−１，１一２の出力が結合器３で結合され
、搬送波発生回路２に導かれ、搬送波が発生され、出力
端子４から各回路へ配分され、主発振器の他の１部は、
位相比較器５に導かれ位相比較を行ない、その出力が増
幅器６で増幅され、一方の主発振器（第３図では１−２
＞へ導かれ、発振周波数が制御される。本実施例のフェ
ーズロック回路の動作は第２図の動作と同一である。以
上説明したごこく本発明によれば、現用と予備をもった
搬送波供給回路の一方の発振器で他方の発振器を大きい
時定数で大きな利得の制御回路でフェーズロックする事
により、障害時に瞬断及び急激な位相不連続のない、通
信回線を実現することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の搬送波供給回路、第２図は、本発明の
一実施例、第３図は本発明の他の実施例である。 １は主発振器、２は搬送波発生回路、３は切替スイッチ
又は結合器もしくは合成器、４は出力端子、５は位相比
較器、６は増幅器、７は位相比較器５の出力で主発振器
１−２にフェーズロックをかける制御端子、８一１，８
−２は主発振器の障害時にこれを系統から除外するスイ
ッチである。 第ｉ図第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 現用と予備の系統を有する搬送波供給回路にて第１
   の主発振器と第２主発振器との間で、大きい時定数で、
   制御回路の利得が大きいフエーズロツク回路をもつてフ
   エーズロツクをかけ、両方の主発振器にもとづく出力を
   結合または合成して利用し、何れかの主発振器に障害を
   検出したときはその発振器を遮断して運転を継続し得る
   ようにしたことを特徴とする搬送波供給回路の予備方式
   。