JPS60127021A - 連続鋳鋼設備用管状チルの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、実質的に曲線状の長手軸を持つ形を有し、
連続鋳鋼設備用に設計された、銅または調合金製の管状
チルすなわちインゴット・モールドに関するものである
。

〔背景と従来技術の問題点〕

連続鋳鋼設備においては、上記の如きチルを周知の態様
で流体状の金属の流れが通過してその通過期間中に固化
し始めるもので、その間冷却用流体をチルの外′面に沿
って循還させることにより強制冷却が行なわれる。

チルに要求される機能を有効に果すために、上記形式の
チルは好ましい緒特性を持っていなければならない。先
ず、その内面は、溶融鋼の流動に起因する摩耗に充分抵
抗力を有しかつこの流動が低摩擦で行なわれるようにし
得るライニング材層を被着できるように、硬度が高くか
つ仕上げ状態にされていることが必要である。その上、
チルの断面はその軸線に沿って漸減して（円錐形状）、
その表面からチルの外周面を取巻く冷却剤に対して常時
完全な伝熱作用が確莢に行なわれるようにしなければな
らない。この点に関して、もしこの軸線に沿った断面の
減少を与えないと、内部の流動金属はその最も外側の層
で固化しつトある材料が収縮するためにチルの内面から
離れることがあ　１す、そうすると金属とチル自体間の
伝熱係数が大幅に減少することが判った。

この様な形式のチルは、通常、単純な押出し成形成いは
他の任意の方法で形成された、直線状の軸線をもつ管状
の生成品から製造される。次にこの生成品は、通常は適
当な形状のモールドを使ってその外表面に放射状圧力を
加えることによって、わん曲形状にされる。次いで、チ
ルに沿って鋼が適切な状態で流動するに必要な表面仕上
げおよび軸方向における断面の変化を与えるために、特
別の形をした装置を使って上記生成品の内面に沿って移
動する特殊形式のミラーまたはグラインダで、上記の表
面を加工する。或いは別の方法として、チルの内部断面
の変化は、チル内の空間に適当な化学薬品を充填し、そ
の化学的腐蝕作用を利用して与えることもできる。上記
薬品（液体）の液面高を時間に比例して降下させること
によって、上記表面は化学的に浸蝕されて、チルの軸長
に比例した量の材料が除去されることになる。上記の如
き方法によって作られたチルには種々の欠点がある。第
１に、チルの内面の硬度が非常に低く、それは最初の生
成品の材料のそれとはゾ同等である。

第２に、その表面仕上げ状態もそれ程良好でなく、特に
上記化学的腐蝕作用を使用した場合にそうである。第３
に、チル内面の必要な断面形状は成程度の近似によって
のみ得られるものであるから、軸方向に沿った内部断面
に変動が生ずる。最後に、初めに述べた方法でチルを製
作するために必要な機械加工は、作業に長時間を要する
外に難かしく、しかも一般に細心の注意を要する。

〔発明の開示〕

この発明の目的は、上記の様な諸欠点を解消した、上記
形式のチルすなわちインゴット・モールドを製造する方
法を提供することである。

これは、この発明による、実質的にわん曲した長手軸を
有するように形成されていて連続鋳鋼設備用に設計され
た、管状の銅または銅合金のチルまたはインゴット・モ
ールドを製造するだめの方法によって達成することがで
きるもので、この発明の方法は、直線状の軸線を有する
管状の生成品の一端を冷間塑性変形によって折曲げてそ
の端部に環状の肩部を形成する第１段階と、上記半成品
をその長手軸が実質的に円弧状をなすわん曲形状とする
ように形成する段階であってこれをモールド中で上記生
成品の外表面にこの生成品の軸線にはゾ直交する向きの
圧力を印加することによって行なう第２段階と、作ろう
とするチルの形状と寸法と等しい形状と外形寸法を持つ
マンドレルを」二記半成品の内部に挿入してその一端を
上記環状肩部の上に載置する第３段階であって、上記直
線状の軸線を有する生成品の内部寸法はマンドレルとの
間に所定の半径方向間隙が生ずるように上記マンドレル
の最大寸法より実質的に大きく選んでおく段階と、」二
記半成品の材料を変形させかつその内表面を上記マンド
レルの外表面に密着させるよ−うな寸法の押し出しダイ
の中を上記生成品に通過させる段階であって、この操作
を、上記環状肩部にマンドレルが静置されていることに
より上記生成品に力が伝えられるように上記マンドレル
に実質的に軸方向の力を与えながら行なう第４段階と、
上記生成品が上記ダイを通過してし１うとこの半製品の
一端を上記ダイの下に配置されている制止部に対接する
ようにしつＮ前段階で与えられた力と逆の向きに上記マ
ンドレルに実質的に軸方向の力を与える第５段階とより
成るものである。

この発明の方法は、この発明の方法の幾つかの段階とそ
れによって得られる生成品とを図解的に示す添付図面を
参照しつ＼以下説明する一例基本的段階から、より明ら
かに理解されよう。

〔実　施　例〕

この発明の方法によって得られるチルば、第１１図から
第１４−図に示された形式のもので、すなわちこのチル
は、軸線がわん曲たとえば円弧状（第ユ」−図）にわん
曲しその内部断面がこの軸線に沿って減少している管状
の素子を形成している。この断面はたとえば図示の正方
形の如く、任意の形状とすることができる。この発明の
方法は、第１図に示されたような、直線状の軸線を持っ
た形の銅または調合金製の管状生成品を使用する。

この方法は、生成品１の一端２を冷間塑性変形で折曲げ
て第４図に示すようにその端部に環状肩部３を形成する
第１段階を持っている。上記第４図はこの第１段階完了
後の半製品の形を示している。この肩は冷間塑性変形加
工によシ任意に便利な方法で形成し得るが、第２図と第
３図に図示する操作で形成するのが便利である。この操
作は、生成品の端部２に先ず局部的に圧力を加えてその
端部の所定の範囲に変形を生じさせ、次に端部全体に圧
力を加えてそこを折返すことによって環状肩部３を形成
することから成る。このだめに、作動面５と複数の凸出
条６を有し、上記生成品に向って軸方向に運動する工具
４を使用する。第２図から良く判るように、実質的に正
方形断面の生成品の端部２を折曲げ加工するために上記
第ユ段階を使用するものと仮定すれば、上記工具４の作
動面５は実質的に平坦でピラミッドの側面状に構成配置
されている。凸条６は、上記ピラミッド側面のそれぞれ
に一致した位置に設けられている。半製品１に対する工
具４の軸方向運動の第１段では各凸条６は、７で示した
部分に局部的な変形を生じさせ、生成品に対する工具の
運動が進行するにつれて、」二記初めに曲げられた部分
によって与えられる適合１＆　ＶＣより」二記端部２は
、第３図に明示されたように作動面５に沿って摺動して
容易に折曲げ加工される。この第１段階の、完了によっ
て得られる生成品８が第４図に示されている。

この方法は、次に第２段階を有し、この第２段階では、
わん画形をなすようにこの生成品８を成形する。この成
形によってその長手軸線はたとえば円弧状の形になる。

第５図に明示されたように、この段階は生成品８の外表
面に実質的に半径方向の圧力を加えることによって行な
われる。この圧力は、支持面９とこの面９に向って移動
可能な可動部材Ｊｏよシ成るモールドを使って有効に加
えることができる。

第３段階では、上記の様にして得られた生成品１１の中
に、製造水１べきチルと同形および同外形寸法のマンド
レル１２を挿入する。この段階では、マンドレル１２の
下端は第６図に示すように環状肩部３上に静止するよう
にされる。第１図に示した直線状の軸線を有する出発材
料である生成品１の内部寸法は、この第３段階で使用す
る生成品１１の内部寸法がこのマンドレル１２の最大寸
法よシ実質的に大きくマンドレルと生成品との間に所定
の半径方向間隙ｇが形成されるように、選ばれている。

後述する目的のために上記の間隙は可成り大きなもので
なければならぬことが判った。

この間隙があると、先ず、マンドレルの下端が生成品の
内面に邪魔されずに、従って内面を傷つけることなく、
容易にマンドレル１２を生成品１１中へ挿入し得る利点
が生じる。

この方法の第４段階では、生成品１１とその中に入った
マンドレル１２とで構成されたユニットを、押出しダイ
１５（第マ図）に通す。このダイの寸法は、上記生成品
の材料）変形してその内表面をマンドレルの外表面に密
着させるようなものであるこの段階は、マンドレルに実
質的にその軸線方向。

の力を加えながら行なって、マンドレルが環状肩部３上
に載置されていることで上記生成品に上記力が伝えられ
るようにする。第７図の図から判るように、この第４段
階中、マンドレルの上端１６はそのマンドレルの弧状軸
線を含む平面内で実質的に連続的に回動させられ、また
ダイ１５も上記同じ平面内で破線１７で示された軸線を
中心として連続的に回動する。

上記の段階の期間中、生成品１１がダイ１５中を通過す
る時に生成品１１の断面が受ける寸法の減少作用によっ
て、生成品の内表面がマンドレルの外表面と同一形状に
なるだけでなく、その表面の材料に可成シの加工硬化が
起ってそれに相当の硬度を与え、高度に耐摩耗性とする
。また、上記第４段階で行なわれる押出し工程をマンド
レル１２と生成品１１の間に可成り大きな間隙のある状
態で行なうと、生成品の内表面が正確にマンドレル外表
面の形状をとると共に該表面材料の硬度が非常に高くな
ることが判った。この段階で、上記の様な間隙がありさ
えすれば、生成品１１の材料は、この加工中の生成品の
外表面に対してダイ開口によって加えられる半径方向お
よび軸線方向の圧力の作用によシ生ずる相当な半径方向
および軸線方向の偏位　ｔを受けて、その最初の形状か
ら最終形状へ変形することができる。第８図は上記第４
段階の終了時にお゛ける生成品とマンドレルとで形成さ
れたユニットの形状を示している。

この発明の方法は更に第５段階もあり、この段階では、
生成品１１がダイ１５を通過し終ったとき、マンドレル
１２に対して、前の段階で与えられた力と逆方向に実質
的に軸線方向の力が与えられる。

この段階の期間中、生成品の端縁は、ダイ１５の下側に
配置されマンドレル１２に向って移動可能な制止部（カ
ウンタアクティング・セクタ）２１に対接静止している
。従って、図示の力により、制止部２１の作用で固定位
置に保持されている生成品１９からマンドレル１２を引
抜き得ることが判る。上記の作用は完全に自動的に作動
することのできる作動手段たとえばスプリング２２（第
９図）によって、制御することができる。

チル２３として完成させるには、第１Ｏ図に示されるよ
うに肩３を除去するだめにこの生成品１９の端部を切り
取シ、次いで付加処理、特にその内表面にライニング材
料層を被着させる（クロムめっきなど）ことだけが必要
である。

〔効　果〕

この様にして得られたチル２３は種々の好捷しい性質を
持っている。先ず、その内表面の形状は非常に正確なも
のである。これは、第４段階でマンドレル１２と生成品
１１との間の密着が完全に行なわれることに因っている
。この好ましい特性は、マンドレル１２と生成品１１の
間に間隙ｇがあって生成品の材料の移動を許すことのみ
ならず、マンドレルが環状肩部３上に静止していること
によりマンドレルの作用で生成品１１に加えることので
きる正確な押出し作用と、軸心１８と１７（第７図）を
それぞれ中心として回動し得・るマンドレルとダイとの
間の共働条件とによるものである。更に、上記の押出し
作用によって、チルの内表面は非常に高硬度となる。更
にまた、高い耐摩耗性を有するライニング材料層を設け
るのに適した状態になる。最後に、チルの内部断面は、
第１２図、第１３図および第１４図の断面図で示される
ようにその断面を徐々に減少させることによって、任意
所要の関係に従ってその軸方向に変化させることができ
る。具体的には上記各図における断面側壁相互接続部の
半径Ｒ＋、Ｒ２およびＲ６を漸減させて溶融鋼がこのチ
ル内を通過する際の最適の条件を胃・ることかできる。

以上、特定の実施例について説明しだが、この発明の範
囲を逸脱することなく、前述の各段階をそれぞれ改変し
得ることは当然であるっ

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法を実施する場合の出発拐料の一
例である生成品の形状を示す縦断面図、第４図と第１０
図はこの発明の方法のそれぞれ第４段階および第５段階
によって得られた生成品の形状を示す縦断面図、第２図
、第３図、第５図、第６図、第７図、第８図および第９
図はこの発明の方法の連続する各段階の操作を説明する
だめの図、第１１図はこの発明の方法によって得られた
チルの縦断面図、第１２図、第１３図および第１４図は
この発明の方法によって得られたチルの各部の横断面で
ある。 １・・・出発材料である生成品、３・・・環状肩部、４
・・・環状肩部を作るだめの工具、６・・・工具４の凸
条、８・・・第１段階を経た生成品、９、ＪＯ・・・モ
ールドの支持面と可動部材、１１・・・第２段階を経た
生成品、１２・・・マンドレル、１５・・・押出しグイ
、２１・・・制止部、１９・・・第４段階を経た生成品
、２３・・・完成したチル。 特許出願人　ｌ・ウビ　イタリア　エツセ・ピ・ア代理
人　清水　哲ほか２名

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ５（１）　銅または銅合金よシ成シ直線状の軸線を有す
   る管状の生成品の端部を冷間塑性変形で折曲げてその端
   部に環状肩部を形成する第１段階と、モールＦ内におい
   て上記生成品の外表面に該生成品の上記軸線に実質的に
   直交する向きに圧力を加えて該生成品がはゾ弧状の長手
   軸線をもつわん曲形状となるように成形する第２段階と
   、上記生成品の内表面との間に所定の半径方向間隙が形
   成されるように上記直線状の軸線をもった生成品の内部
   寸法よりも実質的に小さな最大寸法を有し、製造される
   べきチルと形状およびその外部寸法が等しいマンドレル
   を上記生成品中に挿入してその端部を上記環状肩部上に
   静置させる第３段階と、上記環状肩部にマンドレルが静
   置していることによって上記生成品に力が伝達されるよ
   うに上記マンドレルにはゾその軸線方向の力を加えるこ
   とによって、上記生成品を、該生成品の内表面が上記マ
   ンドレルの外表面に密着させられるように上記生成品の
   材料を変形させ得る寸法の押出しダイに通す第４段階と
   、上記生成品が上記ダイを通過した後その端縁が上記ダ
   イの下側に配設されている市１］止部に対接した状態で
   上記マンドレルに前段階で加えた力と逆向きにはゾ軸方
   向の力を加える第５段階とを有する、わん曲した形の長
   軸をもつ、銅または調合金製の連続鋳鋼設備用管状チル
   の製造法。 （２）直線状の軸線をもつ上記生成品の内部」−法力玉
   、上記第３段階の終了時点で上記マンドレルと生成品と
   の間に所定の半径方向間隙が存在するように選ばれるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲（１）に記載の製造法。 （３）第４段階で力が加えられている期間中、マンドレ
   ルの上端がその弧状軸線を含む平面内で実質的に連続的
   な回動運動を行なうと共に夕°イも上言己平面内で連続
   的な回動運動を行なうことを特徴とする特許請求の範囲
   （１）または（２）に記載の製造法。 （４）生成品の端部を折曲げる第１段階が、複数の凸条
   を有する作動面が設けられ生成品に向って軸線方向に移
   動可能な工具を使って、先ず、上記端部の所定の部分に
   変形が生ずるように該端部に局部的な圧力を加え、次い
   で上記端部全体にそこを折曲げて環状肩部が形成される
   ように圧力を加えることによって行なわれることを特徴
   とする特許請求の範囲（１）、（２）または（３）に記
   載の製造法。 （５）第４段階の終了時に、グイ下側に配設された制止
   部が作動手段によυマンドレルに向って移動して、第５
   段階でマンドレルに力が加えられたときに生成品の端縁
   に対する肩部を形成するようになった、特許請求の範囲
   （１）に記載の製造法。