JPS6012537Y2 - ミシン用キヤビネツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミシン用キャビネットの改良に係り、キャビネ
ットの前面に設けた扉の開閉動作に連動して作動板と共
にミシンが作業位置に引し出され、縫い作業の準備が迅
速に且つ簡単に効率よく行われ、又、使用状態から収納
位置にも同様に行なはれるようにしたミシン用キャビネ
ットに関するものである。

（従 来） 従来より一般に使用のミシン用キャビネットは、先ずキ
ャビネットを使用状態にセットし、次に前記セットされ
た合板上にキャビネット内からミシンを引き出して適宜
の位置に載置させて使用に供するものであって、その準
備作業は煩雑で且つ相当の労力を必要とし、更にまたミ
シンの支持状態及び使い勝手等に難点がある等の欠点を
有するものであった。

（目 的） 本考案は上記の様な従来技術の欠点を除くためになされ
たもので、その目的とするところは、操作を簡単にしキ
ャビネットを使用状態にセットするだけでミシンも同時
に使用状態にセットされるようなキャビネットを開発す
ることであり、また、その際ミシンを載置した個所が下
方よりしっかりと支えられ、ミシンの自重及びミシン作
業における振動その他に対し十分に耐えうるものであり
、更にミシンを載置した個所に少しの凹凸もなく、ミシ
ンを取り除けば広い平面となり学習机又は事務机等とし
ても十分に使用し得る如きミシン用キャビネットを提供
することにある。

要するに本考案はキャビネット内の適当な位置に水平に
支持されて前後方向への移動を可能にした作業板を設け
、該作業板がキャビネットの正面扉の開閉に連動され、
作業板上面にミシンを載置させ、該ミシンを伴い前記正
面扉の開閉動作に連動し前記キャビネット内から引き出
され且つ収能納される如くしたことを特徴とするもので
ある。

（構 造） 以下に本考案の実施例について図面に従って説明すると
、第１図は本考案のキャビネット内にミシンを格納した
状態を示す正面図、第２図はミシンを格納し、また引き
出した状態を示したキャビネットの側面縦断面図であり
、該キャビネットは天板１、台板２、左、右の側板３，
４、底板５、背板６、左、右正面扉７，８、作業板９、
前面板１０等から戊り、前記作業板９は上面１１が凹凸
のない平面にて形成されキャビネットの内部１２に設け
た台板２上に滑り板１３を介して載置され、また左右側
面１５．１６を前記左、右側板３．４の内側に設けた滑
り板１４に摺接させ前後方向への移動を可能にされてあ
り、裏面１７には前縁近くに第５図及び第６図の断面図
に示す如くコロ１８が遊合し且つ摺動させうるようにし
た摩擦係数の少ない部材で形成のスライド溝１９を設け
である。

前記コロ１８は左、右正面扉７，８の先端部の上縁の位
置に第５、第６図示の如く回転自在に取り付けられてお
り、該コロは左、右正面扉７，８が蝶番２０を支点とし
て開閉動作することによって前記スライド溝１９内を摺
動し、その摺動動作によって作業板９がキャビネット内
１２から出入りされるようになっている。

そして正面扉７，８の先端部の下縁の位置にはキャスタ
ー２１が取り付けられ床上を転動し得るようになってい
る。

尚、キャビネット内１２に格納したミシン２２を覆うよ
うに設けた前面板１０は前記天板１の前端縁に蝶着され
本図ではプラスチック等の透明板を用いているが不透明
なものであってもよい。

（作 用） 本考案は上記の様に構成されており、以下にその作用に
つき説明すると、先ず縫い作業を行うには前面板１０を
上方に開き、正面扉７，８の先端部に設けた取手２３に
手を掛は両扉の各々を左右に聞くと、コロ１８が作業板
９のスライド溝１９内に滑り、第４図に仮想線で示す如
く作業板９を前方に移動させながら開いて行きキャスタ
ー２１がキャビネットをすえ付けた床面を転がってミシ
ン２２を載せた作業板９の荷重を支え、該作業板９は下
方及び側方の滑り板１３．１４に摺接しながら軽く引し
出され、ミシン２２を第３図示の如く使用者の前面に移
動させ、縫い作業のための準備が迅速に且つ極めて簡単
な操作によって完了腰使用者は開かれた正面扉７，８の
内側に足を入れミシン２２に接近して作業することがで
き、作業が終れば、前記と逆に正面扉７，８を閉ざすこ
とによってミシン２２はキャビネット内１２に格納され
る。

（効果） 本考案は上記の様に構成され作用するののであるから、
従来のものの如く使用に際し先ず作業板等を引き出し、
または開くなどしてキャビネットを作業状態に準備し、
該準備された場所にミシンを引き出し、または持ち出し
て載置させるような一連の作業を行なう面倒はなく、さ
だキャビネットの正面扉を開きさえすればミシンは作業
板と共に自動的に引き出されて準備作業は完了し、しか
も正面扉はキャスターと滑りの良いスライド溝を摺動し
て作動するから比較的弱い力でも開閉でき、作業板は滑
り板上を滑り、従ってミシンを簡単に引きだすことがで
き、また格納することができ、準備にあたり使用者に煩
雑な操作と労力を費やさせることなく、ミシン作業に迅
速に着手できるので面倒なく楽しく行わせることができ
、しかも作業板上は平滑面に形成され少しの凹凸もない
からミシンを取り除くことによって街習机や事務机等と
して広く活用し得るもので、利用価値があり、ミシン用
キャビネットとしてすぐれた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものにして第１図は本考案
のミシン用キャビネットの正面図、第２図は本考案の側
面断面図であり仮想線はミシンの引き出された状態を示
した図、第３図は本考案を開放した状態を示す斜視図、
第４図は本考案の正面扉と作業板の開かれる各段階を示
した平面図、第５図は本考案の正面扉と作業板の係合関
係を示す側面断面図、第６図は同係合関係を示す一部断
面の正面図であり、７，８は正面扉、９は作業板、１１
は作業板上面、１２はキャビネット内部、１３．１４は
滑り板、１８はコロ、１９はスライド溝、２１はキャス
ター ２２はミシンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右の側板により支持された合板と、前記左右の側板に
   蝶着された扉を備えたキャビネットにおいて、前記台板
   ２の上方に前後方向への移動を可能にした作業板９を設
   け、該作業板がキャビネットの前記扉７，８に連結され
   、前記作業板９の上方にはミシン載置の空間部が形成さ
   れ、前記扉７．８の開閉動作に連動し前記作業板９が前
   記台板２上を前後に移動し得る如くしたミシン用キャビ
   ネット。