JPS601204Y2 - 縦型頭上弁エンジンの潤滑油供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は縦型頭上弁エンジンの潤滑油供給装置にするも
のである。

クランク室下部のオイルパンに溜める潤滑油の供給は、
潤滑油をヘッドカバーの潤滑油供給口から動弁室内に注
入し、この潤滑油をシリンダヘッド及びシリンダブロッ
ク内に形成した油路からクランク室へ流入させて行なう
が、従来のエンジンでは、クランク室内の空気の逃げ路
がなかったために、潤滑油が前記油路からクランク室に
流れ込めなくなり、動弁室に一杯になったのちにオーバ
ーフロして外部に流出してしまう。

このようなことが起こらないようにするために、クラン
ク室に明けた検油口からオイルゲージを抜き開いていた
が、これでは手間がかかる。

本考案は、これを解決するために、クランク室と動弁室
の上部とを連通する空気追出路を形成することにより、
り）ンク室内の空気を空気追出路から動弁室に追い出さ
せて、動弁室内の潤滑油を前記油路からクランク室に流
れ込ませるようにするものである。

次に図面に基づき、本考案の実施例について説明する。

第１図・第２図において、図の符号１はピストン、２は
シリンダブロック、３はクランクケース、４はオイルパ
ン、５はシリンダヘッド、６はヘッドカバー、７は動弁
カム軸、８はタペット、９はロッカーアーム、１０は吸
排気弁、１１はオイルゲージ、Ｗは冷却水ジャケット。

潤滑油供給口１２はヘッドカバー６の頂部に開けた開口
とこの開口にネジ込んで密封し得る栓とで形成し、潤滑
油をクランク室１３へ流す油路１４は、タペット８及び
ブツシュロッド１５の装着穴の両側に独立に配置し、シ
リンダヘッド５とシリンダブロック２に穴を透設して動
弁室１６とりランク室１３とを連通するように騙戒する
が、この油路１４はシリンダヘッド５内では略未広がり
状に拡大する断面長方形ないし略正方形の穴とし、シリ
ンダブロック２内ではその上面からカム軸穴１７までは
断面略正方形の穴と腰カム軸穴１７の下方では断面長方
形の穴とする。

空気追出路１８は、上記の油路１４に近接させてこめ油
路１４のピストン中心側に配置し、シリンダヘッド５及
びシリンダブロック２に断面円形の穴を１本透設して形
成するが、ごの空気追出路１８内へ潤滑油が流入しない
ように、シリンダヘッド５の上部では空気追出路１８の
径を拡大して嵌合穴とＩ７、ここに短管１９を内嵌し、
この短管１９の上端を動弁室１６内の上部空間に臨ませ
、空気追出路１８の下端はクランク室１３の上面に臨ま
せて形成する。

潤滑装置として、従来のエンジンと同様にオイルパン４
の底部に装着した潤滑油フィルター２０、潤滑油圧送ポ
ンプ、２１、レリーフ弁２２、潤滑油フイ）Ｌ／９−２
３を装着し、：こｈ％を連結させて、第１図の破線で示
すようＩＦ、油路２４を形成し、クランク軸・ロツカー
ア↑ム＠等へ潤滑油を圧送し″”２Ｑ’Ｒ滑する。

このように形成、することにより、潤滑油はクランク室
１３へ動弁室１６とを循環する。

・、 ・ ：第３．図は、別
実施例を示し、・：空気追出路は、シリンダヘッド５と
シリアダブ９ツク２とｐ外を通る管２５でクランク室、
１・３と動弁室１６の上部空間とを連通するように、そ
の上端をヘッドカバー６に貫通させて固着し又その下端
をクランク室３の上部の室壁を貫通させて固着して形成
する。

空気追出路１８以外は、第１図・第２図に示す実施例と
同様に構成する。

本考案は以上のように構成されるので、潤滑油供給口か
ら供給された潤滑油が油路を通ってクランク室へ流入す
る際に、クランク室内の空気が空気追出路から速やかに
動弁室へ排出されるので、動弁室内の潤滑油が油路から
クランク室にスムーズに流れ込み、潤滑油をクランク室
に正しく速やかに注入できる。

しかも、オイルゲージを抜き開くような予備操作を省略
できるから、手間がかからない。

そのうえ、空気追出路を１本付加するだけなので、構造
が簡単で、安価に容易に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図・第２図は、本考案の実施例を示し、第１図は縦
型頭上弁エンジンの正・、断面図、第２図は、第１図の
部分Ａ−Ａ線断面図、第３図は、別実施例の空気追出路
の正面図。 ２・・・・・・シリンダブロック、３・・・・・・クラ
ンクケース、５・・・・・・シリンダヘッド、６・・・
・・・ヘッドカバー１２・・・・・・潤滑油供給口、１
３・・・・・・クランク室、１４・・・・・・油路、１
６・・・・・・動弁室、１８・・・・・・空気追出路、
２０−２３・・・・・・潤滑油フィルター、２１・・・
・・・潤滑油ＩＥａポンプ、２２・・・・・・レリーフ
弁、２４・・・・・・油路、２５・・・・・・管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 縦型頭上弁エンジンのクランクケース３内のクラン
   ク室：１３とヘッドカバー６内の動弁室１６の底部とを
   油路１４で連通させて、クランク室１３内の下部に貯え
   た潤滑油を潤滑装置２０．２１，２２，２３，２４でク
   ランク室１３と動弁室１６とに循環可能にし、ヘッドカ
   バー６の上部に潤滑油供給口１２を切けて、との供給口
   １２から潤滑油を動弁室ｊ６及び油路１４を通じてクラ
   ンク室１３内の下部に供給可能にし、クランク室１３内
   め潤滑油面より６高い箇所と動弁室１６内の上部空間と
   を塗、急追出路１８で連通させたことを特徴とする縦型
   頭上弁エンジンの潤滑油供給装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載した潤滑油供
   給装置において、空気追出路１８をシリンダブロック２
   及びシリンダヘッド５内を通過させて形成したもの。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載した潤滑油供
   給装置において、空気追出路１８をシリンダブロック２
   及びシリンダヘッド５外を走る管２５で形成上たもの。