JPS6010379Y2 - 魚釣用スピニングリ−ルのベイル反転装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、アウトサイドスプールタイプの魚釣用スピニング
リールにおいて、手動で釣糸の巻取位置から放出位置に
起こしたペイルアームを、内げり式にて釣糸巻取位置に
自動反転復帰するようにしたペイル反転装置は多機種実
施されている。

本考案は、この種ペイル反転装置において、数少ない部
品からなって、一方の胸部に集約して簡単に組立できて
且つ、製作精度はラフでよ＜、シかも動作確実ならしめ
ることを目的とするものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
アウトサイドスプールタイプのスピニングリールを示し
た第１図において、スプール１は、スプール軸２の先端
部に装着されていて、該スプール軸２はボデー３に支持
されている図示しないハンドルの回転操作によって前後
方向へ往復動する。

ローター４はボデー３に管軸５により可回転に軸着され
ていて、ハンドルにより回転される図示しないメインギ
ヤに上記管軸５のピニオン６は噛合して回転されること
によりローター４は駆動回転される。

このローター４は後側部が凹部７に設けられているロー
ター４の軸支部８を内装していると共に、該ローター４
には両側から前縁に向けて一対の腕部９，１０が突設し
てあって、該両腕部９゜１０にはペイルアーム１１の端
部を夫々支持する回転板１２．１２を段ビス等からなる
枢軸１３゜１４により可回転に軸着しである。

かくの如＜構成されているスピニングリールにおいて、
ペイル反転装置は腕部９，１０の白河れか一方に集約し
て構成されている。

第１図、第２図は一方の腕部９に形成されている一例を
示してもので、図示の如く、腕部９には凹陥部１５がそ
の後側端を上記凹部７に連通して設けてあって、開口部
は蓋板１６により閉塞しである。

上記凹陥部１５内にはキックレバー１７がその屈曲形成
した基端１７ａを上記ローターの凹部７内へ突出させて
前後方向へスライド可能に配置させであると共に、前方
へ延出させて幅狭くなっている先端１７ｂは上記回転板
１２の下部−側へ配置してあって、その端部に立設しで
ある係合子１７ｃを、回転板１２の裏面に突設しである
ボス部１８に係合してあり、ペイルアーム１１を第２図
中実線で示した釣糸の巻取位置イから図中二点破線で示
した放出位置口へ起こして回転板１２を図中矢印ａ方向
へ回転した時、上記ボス部１８が係合子１７ｃを係合し
てキックレバー１７を前方、即ち図面紙上左方向へ引動
するようにしである。

又、キックレバー１７の基端１７ａは、当該キックレバ
ー１７が上述のように前方へスライドされた時のみ、ロ
ーター４の軸支部８に固設しである作動カム１９に衝接
して動作可能に配置しである。

そして又、上記凹陥部１５には、デッドポイントバネ２
０が内装されるもので、このプツトポイントバネ２０は
、その一端２０ａを上記回転板１２の裏面に掛止し、一
方他端２０ｂは上記キックレバー１７の基端よりに掛止
して取付けられていて、プツトポイントを図中一点破線
で示した位置へにあるように予め設定しである。

更に、キックレバー１７の基端１７ａとローター４とに
夫々の端部を支持して圧縮バネ２１が介在させてあって
、当該圧縮バネ２１によりキックレバー１７を後方へ弾
撥賦勢させて成るものである。

而して上記構成において、ペイルアーム１１が釣糸の巻
取位置イにある時、キックレバー１７は第２図中実線で
示した後退位置に、プツトポイントバネ２０及び圧縮バ
ネ２１により弾撥保持されていて、基端１７ａは作動カ
ム１９と離間位置に保持されておりローター４は自由に
回転できて釣糸の巻取りにを可能にし、又キックレバー
１７の後退に伴ないそれに掛止されたプツトポイントバ
ネの他端２０ｂも後退するのでそのプツトポイントは上
記位置へから回転板の枢軸１３軸芯とプツトポイントバ
ネの他端２０ｂとを結ぶ直線上に移行する。

上記巻取位置イからペイルアーム１１を手動で第２図の
放出位置口に起こすと回転板１２は矢印ａ方向へ回転さ
れるので、これに同期して変位するボス部１８はキック
レバー１７の係合子１７ｃを係合して矢印ａ方向へ回転
するので、キックレバー１７は図中二点破線で示す如く
前方即ち図面紙上左方向へスライドされるので、基端１
７ａを作動カム１９に衝接可能な位置まで変位すると共
にそれに掛止されたプツトポイントバネの他端２０ｂも
前方にスライドするためデッドポイントは図中一点破線
で示す位置へに戻る。

又この時、プツトポイントバネ２０の一端２０ａは回転
板１２と同期して変位しデッドポイントを越え、一方他
端２０ｂはプツトポイント上に位置し、更に圧縮バネ２
１も圧縮されてペイルアームの反転力が蓄勢されると共
に、上記プツトポイントバネ２０の他端２０ｂを前方に
スライドすることでプツトポイントが移動し上記一端２
０ａがデッドポイントを越えることにより、プツトポイ
ントバネの両端が近接し回転板１２に矢印ａ方向へ大き
な弾撥力を蓄勢するためペイルアームは僅かな揺動によ
り反転することなく釣糸の放出位置口に保持される。

このようにして釣糸の放出をした後、図示しないハンド
ルを回転操作してローター４を回転すると、腕部９も回
転されるのでキックレバー１７の基端１７ａは直接作動
カム１９に衝接し、当該カム１９によりキックレバー１
７は後方へ押圧される。

この時、先端１７ｂの係合子１７ｃがボス部１８を反矢
印ａ方向ヘキツクして回転板１２を反矢印ａ方向に回転
するのでプツトポイントバネ２０の一端２０ａはプツト
ポイントを越えると同時に、当該プツトポイントバネ２
０と圧縮バネ２１に蓄勢されている反転力によって回転
板１２はペイルアーム１１を伴なって反矢印ａ方向へ回
転し、釣糸の庖出位置から巻取位置イに自動反転して保
持される。

第３図はペイル反転装置を他方の腕部１０に内装構成し
た変形例を示したもので、か）る場合も上述実施例と同
一に構成されることにおいて同一の目的、作用効果を達
成できるものである。

以上説明したように本考案に係るペイル反転装置によれ
ば、アウトサイドスプールタイプのスピニングリールに
おいて、回転板１２と作動カム１９を除けばキックレバ
ー１７とプツトポイントバネ２０と、圧縮バネ２０との
数少ない部品から戊って、且つローター４の一方の腕部
９又は１０内に集約して組立て得るから製作及び組立て
を極めて簡単に行うことができると共に、軽量化をもは
かれるからローター４の回転に伴なう釣糸巻取りも軽快
に行うことができ、又ペイルアーム１１はデッドポイン
トバネ２０及び圧縮バネ２１により反転力が蓄勢される
から、ペイルアーム１１の反転動作を正確にして確実な
らしめることができるのみならず、ペイルアーム１１の
釣糸巻取位置では、キックレバー１７は圧縮バネ２１に
より後退弾撥賦勢されていて、基端１７ａを作動カム１
９と確実に離間保持できるので、釣糸の高速巻取り時に
キックレバー１７が揺動したり、作動カム１９に衝接し
て巻取り操作を阻害することは全くなくなり、更に又、
回転板１２及びキックレバー１７の弾撥賦勢をプツトポ
イントバネ２０ど圧縮バネ２１の相互作用によって補助
し合うので、組立精度はラフでよく、よって組立後の調
整の必要もないから生産性に優れて安価に提供し得る等
の実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案に係るペイル反転装置を備えたアウトサ
イドスプールタイプスピニングリールを一部断面して示
した側面図、第２図は同ペイル反転装置の平面図、第３
図は同ペイル反転装置の変形例を示した平面図である。 ４・・・・・・ローター、８・・・・・・ローターの軸
支部、９．１０・・・・・・腕部、１１・・・・・・ペ
イルアーム、１２・・・・・・回転板、１５・・・・・
・凹陥部、１７・・・・・・キックレバー、１７ａ・・
・・・・キックレバーの基端、１７ｂ・・・・・・キッ
クレバーの先端、１７ｃ・・・・・・係合子、１８・・
・・・・ボス部、１９・・・作動カム、２０・・・・・
・プツトポイントバネ、２１・・・・・・圧縮バネ、イ
・・・・・・釣糸の巻取位置、口・・・・・・釣糸の放
出位置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローター４両側から前縁に向けて突設した一対の腕部９
   ，１０に、ペイルアーム１１両端の回転板１２．１２を
   夫々軸支してなるアウトサイドスプールのスピニングリ
   ールにおいて、一方の腕部の凹陥部１５内にキックレバ
   ー１７を前後方向へスライド可能に且つ、先端１７ｂに
   突設した保合子１７ｃを、ペイルアームが釣糸の巻取位
   置イから放出位置口に切換動作される時回転板裏面に突
   設したボス部１８と係合可能に、又屈曲した基端１７ａ
   は前進位置においてローターの軸支部８に設けた作動カ
   ム１９と衝接可能なように取付けると共に、該キックレ
   バーと回転板とに夫々端部を掛止してプツトポイントバ
   ネ２０を取付け、更にキックレバーの基端とローターに
   端部を支持して圧縮バネ２１を配設し、キックレバーを
   後方へ弾撥賦勢して成ることを特徴とする魚釣用スピニ
   ングリールのペイル反転装置。