JPS6010267B2 - しや断器の短絡試験方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は短絡事故時に直流分が重畳された交流電流が流
れるような電力系統に設けられるしや断器を試験するた
めの短絡試験方法に関するものである。

大容量発電機に於ては、過大な直流分を含んだ短絡事故
を発生した場合、直流分の時定数が、交流減衰に対して
大きく、短絡事故後数十サイクル後で電流零点が出現す
ることがある。

この様な回路に使用される電力機器に関しては、この直
流分を模擬した回路による試験が必要になってくる。一
般に、試験場に於ける発電機による短絡試験では、この
様な過大で、しかも時定数の大きい直流分を発生させる
のが困難である。この発明は、上記の点に対処して成さ
れたもので商用周波回路での直流分を含んだ交流電流に
別回路から低周波電流を重畳することにより、上記直流
分の影響を考慮した試験を可能にするしや断器の短絡試
験回路を提供することを目的としている。

第１図に示すこの発明の一実施例について説明する。

図において、１は商用周波発生装置、２は商用周波回路
の保護しや断器、３は投入用開閉器、４は供試しや断器
であり、これらを順次接続した回路が、従釆の商用周波
短絡回路であり、この回路で決まる短絡電流、直流分時
定数及び回復０電圧を供試しや断器４に与える。一方５
は低周波発生装置であり、６，７はそれぞれ、低周波回
路の保護しや断器および投入用開閉器である。

８は補助しや断器で、これらと供試しや断器４で構成す
る閉回路で低周波短絡を行夕う。

補助しや断器８は、供試しや断器４とほぼ同期したしや
断器を用い、供試しや断器４のしや断完了時に、上記商
用周波回路と、低周波回路を切りはなし、供試しや断器
に適切な回復電圧を与えるものである。０ 第２図は試
験時の電流波形を示す。

時間Ｔ，では保護しや断器２、供試しや断器４、保護し
や断器６、補助しや断器８が閉成された状態で投入開閉
器７を投入することにより、低周波回路に電流９が流れ
る。この後低周波電流が下降線をたどり夕はじめる時間
Ｌで投入用開閉器３を投入することにより、供試しや断
器４には重畳電流１０が流れる。その後適当な時間丸で
供試しや断器４および補助しや断器８を関極せしめ、Ｔ
４にて露流しや断を完了する。この場合供試しや断器４
には商用周波回路で決まる電流１川こ、低周波電流９が
直流分として加えられた露流しや断の責務が課せられる
。すなわち供試しや断器４は、実際の使用時において、
大容量の発電機を有する電力系統で過大な直流分を含ん
だ短絡事故が発生した場合と同等の条件で試験されるこ
とになり、実際の使用条件に即した信頼性の高い試験結
果が得られる。低周波電流９の電流波形は、周波数、電
圧、投入開閉器７の投入位相、或は回路定数等を変化す
ることにより、電流値又は下降の傾斜を制御できるもの
であり、これによって供試しや断器４に流れるＤＣ分を
変化させる。尚、上記実施例においては投入用開閉器３
の投入時期を第２図に示す如く低周波電流の正極波が下
降線をたどりはじめる時庵耳ｒ２としたが、低周波電流
の負極波が上昇線をたどりはじめる時間でも良いことは
言うまでもない。

即ち「低周波電流のピーク時以降であれば上記実施例と
同様な効果を奏する。以上は一実施例であるが、上記商
用周波回路及び低周波回路の電流としては、発電機を用
いる代りにＬＣ振動回路を用いることも可能である。

以上のようにこの発明のしや断器の短絡試験方法は直流
分が重畳した交流電流を容易に導出し得るという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基本構成を示す電気回路図であり第２
図は、短絡時の電流波形を示している。 図において、１は商用周波発生装置〜 ５は低周波発生
装置、４は供試しや断器、９は低周波電流「 １０は重
畳電流である。第１図第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 供試しや断器の両端間に第１の投入用開閉器を介し
   て接続され上記供試しや断器に低周波電流を供給する低
   周波発生装置と、上記供試しや断器の両端間に第２の投
   入開閉器を介して接続され上記供試しや断器に商用周波
   電流を供給する商用周波発生装置を備え、上記第１の投
   入用開閉器を投入後、上記低周波電流のピーク時以降で
   上記第２の投入用開閉器を投入することを特徴としたし
   や断器の短絡試験方法。