JPS599917Y2 - 筆記具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は芯保護用のキャップを外簡に装着するだけで
、自動的に筆記必要量の芯を突出保持でき、しかも、芯
が過大突出している状態で上記キャップを装着しても、
芯の折損等を起こすことなく、芯の突出量を一定に保持
できる筆記具の改良に関する。

従来のノック式筆記具では不使用時には芯が外筒内に収
納されているために、筆記時においてはまずノック動作
を行い芯の突出量を確認してから筆記を行うという動作
を必ず必要とした。

この考案は上記ノック動作を不用とし、芯保護用のキャ
ップを筆記終了時に装着するだけで、次の筆記時には筆
記必要量の芯を突出保持でき、しかも、芯が過大突出し
ている状態でキャップを装着しても、芯の折損等を起こ
さず次の筆記時に芯の突出量を常に一定に保持できる筆
記具を提供することを目白勺とする。

以下にこの考案の一実施例について図面を参照して説明
する。

この考案は外筒１の先端に着脱自在に嵌合された芯保護
用のキャップ２と、該外筒１内に摺動可能に収納された
芯送り出し部３と、筆記終了時の芯の突出状態の如何を
問わず、常に芯の突出量を一定に保持する芯出一定保持
機構４とを有する。

上記外筒１は第１図、から第３図示のように筒状に形或
され、その先端側は開口し、他方、後端側は突出環状壁
５に着脱可能に嵌合した芯パイプ係止用の後端キャップ
６によって封止されている。

上記後端キャップ６と上記突出環状壁５との嵌合は、例
えば、突出環状壁５の内周に切溝５ａを刻設し、この切
溝５ａと係合する突起６ａを後端キャップ６の外周に突
設して、後述する芯パイプへの換芯補充時等に回転して
着脱自在に形威されている。

尚、上記後端キャップ６は着脱自在に形威され、かつ嵌
今時に後述する芯パイプの後退方向の移動を規制できれ
ば如何なる構或であってもよい。

また、上記外筒１の内壁先端近傍には、キャップ係止用
の長孔７が所定の長さ穿設され、さらに、該外筒１の内
部にはこの外筒１の内壁係止部８に固定され、先端が内
方に折曲した固定筒９を介して、上記芯送り出し部３が
軸方向に摺動可能に収納されている。

向上記固定筒９は上記外筒２と一体戊形してもよい。

上記芯送り出し部３は、先端近傍にキャップ係合用段部
１０ ａおよび固定筒係合用段部１０ ｂを有する内筒
１０と、この内筒１０の先端に嵌合された先具１１と、
該内筒１０の内部に摺動可能に収納された芯パイプ１２
とを有する。

上記芯パイプ１２は、内筒１０から突出させた後端を上
記後端キャップ６に当接または後端キャップ６と少の隙
間が設けられ後端方向への移動を規制されていると共に
、他方、その先端には芯送り出し機構１３が装着されて
いる。

上記芯送り出し機構１３は、第１図から第３図示のよう
に、芯パイプ１２に嵌合したリードチャック１４と、こ
のリードチャック１４の頭部に外嵌したチャック締め付
け管１５と、このチャック締め付け管１５の後端に当接
し、チャック締め付け管１５の後退方向の移動を規制す
るスリーブ１６と、このスノーブ１６と芯パイプ１２と
の間に弾着された弾性体１７とを備えている。

上記芯保護用のキャップ２は、第１図に示すように、外
筒１とほぼ同径の筒状をなすキャップ本体１９と、この
キャップ本体１９に内嵌した嵌合筒２０とを有する。

上記嵌合筒２０の外周には、キャップ装着時に上記外筒
１の長孔７と係合する突起２１が突設されていると共に
該嵌合筒２０の内部には芯貫通孔２２ａを有する仕切壁
２２によって、芯送り出し部収納部２３と芯出一定保持
機構収納部２４とに区設されている。

上記芯出一定保持機構４は、上記キャップ２の突出環状
壁５に嵌合された係止部材２６と、上記仕切壁２２の芯
貫通孔２２ ａを貫通した芯２７と当接する芯当接部材
２８と、この芯当接部材２８と係止部材２６との間に弾
着された弾性体２９とを有する。

次にこの考案の動作について説明する。

第２図示の筆記終了後に、第１図示のように芯保護用の
キャップ２を外筒１に嵌合させると、キャップ２の嵌合
筒２０の先端は外筒１のキャップ保合用段部１０ ａと
、また嵌合筒２０の突起２１は外筒１の長孔７と、さら
に芯２７の先端は芯当接部材２８と当接する。

次に、第３図示のように、キャップ２の先端を外筒１の
開口先端まで押圧すれば、芯パイプ１２は後端キャップ
６によって後端方向の移動が阻止されているために、内
筒１０全体が後退し、ノック動作が行なわれる。

ここで、キャップ装着時に芯２７が先具１１から出過ぎ
ていても、芯出一定保持機構４の芯当接部材２８は、芯
２７の先端に押圧され、弾性体２９の付勢力に抗して退
没する。

この退没動作は上述のノック動作によってリードチャッ
ク１４による芯２７の喰込が解除されるまで行なわれる
。

そして、リードチャック１４による芯２７の喰込が解除
されると、今度は逆に芯２７は弾性体２９に付勢された
芯当接部材２８によって、所定の長さ内筒１０内に押圧
移動する。

従って、キャップ装着時に芯２７が先具１１から出過ぎ
ていても、芯出一定保持機構４によって芯の折損、芯す
べり等は全く起こさず、しかも常に筆記に適する芯突出
量が保持できる。

即ち、第１図示の寸法Ａ一寸法Ｂ（ノック分）寸法Ｃの
筆記量分だけ常に芯２７が先具１１から突出された状態
となる。

従って第２図示のように、次の筆記時にキャップ２を外
筒１から外すだけで芯２７は常に筆記状態となっている
。

尚、外筒１とキャップ２とは長孔７を介して接合してい
るのでキャップ２を装着押圧後、芯送り出し機構１４の
弾性体１７は伸びている状態となっている。

第４図は、上記芯保護用のキャップ２の他の実施例を示
し、キャップ本体１９の軸方向長さを長くし、キャップ
装着時において外筒１との間隙を少なくして外観上の美
感を重視した筆記具である。

第５図は芯出一定保持機構４の他の実施例を示し、上記
キャップ２の嵌合筒２０の内部にスポンジ、ゴム等の弾
性体２９を介して芯２７と当接する芯当接部材２８を配
置した実施例であり、上述と同様の作用によってキャッ
プ装着時に芯２７が出過ぎていても芯の折損等を防止し
、さらに一定の芯突出量に調整保持される。

第６図も上記芯出一定保持機構４の他の実施例を示し、
外筒１の後端と芯送り出し部３との間に弾性体２９を弾
着した実施例である。

この実施例では、芯２７の先端とキャップ２の嵌合筒２
０の内壁（芯当接面）２０とが当接している。

ここで上述のようにキャップ装着時に芯２７が出過ぎて
いても、上記内壁２０ ａと当接する芯２７の先端に過
大芯圧が作用した場合内筒１０が弾性体２９の付勢力に
抗して退没し、この弾性体２つはいわゆるクッション弾
性体の機能を果たす。

従って上述の動作と同様にたとえキャップ装着時に芯２
７が出過ぎていても、芯の折損等を全く起こさず、しか
も一定の芯突出量を保持できる。

尚上記弾性体はスリーブ１６の後端と内筒１０との間に
弾着してもよい。

また上記芯保護用のキャップ２に鎖等を取付けて筆記具
全体をアクセサリーとしても使用できる。

以上記載のように、この考案の筆記具によれば、筆記終
了時に芯保護用のキャップを外簡に装着押圧するだけで
、芯は筆記量分だけ突出保持されるので、次の筆記時に
キャップを外せば即座に筆記が可能となる。

しかも、芯出一定保持機構を設けたので、キャップ装着
時にたとえ芯が過大突出していても、芯の折損、芯すべ
り等を全く起こさず、しかも芯の突出量を一定に保持で
きる等極めて優れた実用的効果がある。

尚、この実施例では、シャープペンシルについて説明し
たが、これに限定されることなくノック式の筆記具であ
れば如何なるものでもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はキャップ装着開始時におけるこの考案の一実施
例の縦断面図、第２図は筆記時の同縦断面図、第３図は
キャップ装着押圧時の同縦断面図、第４図から第６図は
他の実施例の縦断面図を示す。 １・・・・・・外筒、２・・・・・・芯保護用のキャッ
プ、４・・・・・・芯出一定保持機構、９・・・・・・
固定筒、１０・・・・・・内筒、１２・・・・・・芯パ
イプ、１３・・・・・・芯送り出し機構、２０ ａ・・
・・・・芯当接面、２８・・・・・・芯当接部材、２９
・・・・・・弾性体。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 外筒１内に軸方向に摺動可能に収納された内
   筒１０と、この内筒１０内に収納され、後端を上記外筒
   １に対して固定された芯パイプ１１と、この芯パイプ１
   １の先端部に設けられた芯送り出し機構１３と、上記外
   筒１の先端に着脱可能に嵌合し、上記内筒１０を当接押
   圧し筆記必要量の芯の突出を行う芯保護用のキャップ２
   と、弾性体２９を介して上記内筒１０の先端から突出し
   た芯２７の先端と当接する芯出一定保持機構４とを備え
   た筆記具。
2. （２）上記芯出一定保持機構４は、上記キャップ２の内
   部に軸方向に摺動可能に配置された芯当接部材２８と、
   この芯当接部材２８と該キャップ２との間に弾着された
   弾性体２９とを有することを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第（１）項記載の筆記具。
3. （３）上記芯出一定保持機構４は、上記キャップ２の内
   部に設けられた芯当接面２０ ａと、上記内筒１０と上
   記外筒１との間に弾着された該内筒１０を上記キャップ
   ２方向に付勢する弾性体２９とを有する実用新案登録請
   求の範囲第（１）項記載の筆記具。