JPS59963Y2 - 乗用車用ラジアルタイヤ - Google Patents
乗用車用ラジアルタイヤInfo
- Publication number
- JPS59963Y2 JPS59963Y2 JP12853682U JP12853682U JPS59963Y2 JP S59963 Y2 JPS59963 Y2 JP S59963Y2 JP 12853682 U JP12853682 U JP 12853682U JP 12853682 U JP12853682 U JP 12853682U JP S59963 Y2 JPS59963 Y2 JP S59963Y2
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- JP
- Japan
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- tire
- bead
- rubber stock
- carcass ply
- rim
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案は乗用車用のラジアルタイヤ、特に単一層のカー
カスプライを有する空気入りラジアルタイヤの内部構造
に関する。
カスプライを有する空気入りラジアルタイヤの内部構造
に関する。
単一層のカーカスプライを有するラジアルタイヤにおい
ては一般に第1図に示す如く、コード材がラジアル方向
、即ち円周方向に直交する方向に延び゛るカーカスコー
ド層(カーカスプライ)5とコード材が円周方向に対し
て15°〜25°の角度で延びるベルトコード層(ブレ
ーカ)3とを丁度桶のたがを構成するように重ねクラウ
ン部13の剛性ないしは強度を保障している。
ては一般に第1図に示す如く、コード材がラジアル方向
、即ち円周方向に直交する方向に延び゛るカーカスコー
ド層(カーカスプライ)5とコード材が円周方向に対し
て15°〜25°の角度で延びるベルトコード層(ブレ
ーカ)3とを丁度桶のたがを構成するように重ねクラウ
ン部13の剛性ないしは強度を保障している。
一方、このクラウン部に隣接するサイドウオール部2は
直接路面に接しないためそれ程大きい剛性は必要でない
。
直接路面に接しないためそれ程大きい剛性は必要でない
。
それに加え、逆にこのサイドウオール部2の剛性が大き
いと車輪の乗り心地を悪化するためにその意味でも剛性
は小さい方がよい。
いと車輪の乗り心地を悪化するためにその意味でも剛性
は小さい方がよい。
サイドウオール部に要求されるのは剛性よりもむしろ耐
屈曲性である。
屈曲性である。
即ち、サイドウオール部の屈曲疲労は相当大きくなるの
でこの部分は一般には耐屈曲性に富むショアA硬度40
°〜65°のゴムで形成される。
でこの部分は一般には耐屈曲性に富むショアA硬度40
°〜65°のゴムで形成される。
斯かるゴム材料の硬度は比較的小さく、そして横剛性は
極めて小さい。
極めて小さい。
しかしながらサイドウオール部2の剛性が小さいとクラ
ウン部13の高い剛性とのアンバランスが問題になる。
ウン部13の高い剛性とのアンバランスが問題になる。
即ち、クラウン部13とサイドウオール部2との剛性差
が大きいと車輌の操縦安定性(一般には単に操安性と称
する)を著しく低下させることになるのでサイドウオー
ル部2にも乗り心地を損わない範囲である程度の剛性(
特に横剛性)を保障する必要がある。
が大きいと車輌の操縦安定性(一般には単に操安性と称
する)を著しく低下させることになるのでサイドウオー
ル部2にも乗り心地を損わない範囲である程度の剛性(
特に横剛性)を保障する必要がある。
この目的のために一般にカーカスコード層5の両端をビ
ード部4のビードワイヤ層7の周囲で゛サイドウオール
部2に向って折り返しその折り返し部5Aとカーカスプ
ライ本体部との間にビー ドフイラーと称される舌片状
のゴムストック9を配置している。
ード部4のビードワイヤ層7の周囲で゛サイドウオール
部2に向って折り返しその折り返し部5Aとカーカスプ
ライ本体部との間にビー ドフイラーと称される舌片状
のゴムストック9を配置している。
このようにしてカーカスコード層の折り返し部でビード
フイラーをつつみ込むことによって剛性を高めることが
できる。
フイラーをつつみ込むことによって剛性を高めることが
できる。
これが一般にサンドイッチ効果と称されるものである。
しかしながら上述の如く、剛性の増大は乗り心地に悪影
響を及ぼし、一般にラジアルタイヤの乗用車の乗り心地
がよくないと喧伝されている由縁もこのサンドイッチ効
果に起因するところが大である。
響を及ぼし、一般にラジアルタイヤの乗用車の乗り心地
がよくないと喧伝されている由縁もこのサンドイッチ効
果に起因するところが大である。
しかるに、乗り心地を向上させるためには操安性との兼
ね合いを考慮しつつこのサンドイッチ効果を半減させれ
ばよい。
ね合いを考慮しつつこのサンドイッチ効果を半減させれ
ばよい。
そのための最も簡単な方法はカーカスコード層5の折り
返し部5Aを短くすることである。
返し部5Aを短くすることである。
即ちカーカスコード層5の折り返し量を少くすることで
ある。
ある。
このような技術は特開昭53−4902号に開示されて
いる。
いる。
これによればカーカスコード層の折り返し端はリム11
のリムフランジ11A近傍で終端せしめられるようにな
っている。
のリムフランジ11A近傍で終端せしめられるようにな
っている。
しかしながらこのようにするとカーカスコード層の折り
返し部の終端エツジにおいてこの終端エツジ部とその周
面のゴム材との剛性差によりセパレーションが発生し易
くタイヤの耐久性の低下を招来する。
返し部の終端エツジにおいてこの終端エツジ部とその周
面のゴム材との剛性差によりセパレーションが発生し易
くタイヤの耐久性の低下を招来する。
この終端エツジのセパレーション現象は車輌が極度のコ
ーナリングを繰り返す様な運転条件下では一層顕著とな
る。
ーナリングを繰り返す様な運転条件下では一層顕著とな
る。
更にまたこの方法ではサンドイッチ効果は実質上無効に
せしめられるので操安性の確保を犠牲にせざるを得ない
。
せしめられるので操安性の確保を犠牲にせざるを得ない
。
従ってもしも特開昭53−4902号に開示する如き手
段で剛性即ち操安性を確保しつつなおかつ乗り心地を向
上せしめんとするにはビードフィラーを初めとしてビー
ド部全体の肉厚を相当大きくするしかないが、軽量化、
製造コストの低廉化に逆行するものであり好ましいもの
ではない。
段で剛性即ち操安性を確保しつつなおかつ乗り心地を向
上せしめんとするにはビードフィラーを初めとしてビー
ド部全体の肉厚を相当大きくするしかないが、軽量化、
製造コストの低廉化に逆行するものであり好ましいもの
ではない。
また特開昭52−131305号にはカーカスコード層
をビードワイヤ一層を包囲するようにして切り返したの
ちこのカーカスコード折返し部をリムフランジ近傍でカ
ーカスコード層本体部に密着させると共にカーカスコー
ド折返部の外側にこれに沿って硬質ゴムストックを配置
してビード部を固めるようにした構造が開示されている
。
をビードワイヤ一層を包囲するようにして切り返したの
ちこのカーカスコード折返し部をリムフランジ近傍でカ
ーカスコード層本体部に密着させると共にカーカスコー
ド折返部の外側にこれに沿って硬質ゴムストックを配置
してビード部を固めるようにした構造が開示されている
。
しかしながらこの構造においてはカーカスコード層の折
り返し部をリムフランジ部近傍においてカーカスコード
層本体部に密着させるようにしているためにリムフラン
ジ部に接触するビード部分の剛性を確保するのに十分な
大きさのビードフィラーをカーカスコード折り返し部内
に設けることができない。
り返し部をリムフランジ部近傍においてカーカスコード
層本体部に密着させるようにしているためにリムフラン
ジ部に接触するビード部分の剛性を確保するのに十分な
大きさのビードフィラーをカーカスコード折り返し部内
に設けることができない。
上記ビード部分の剛性は操安性に多大な影響を与えるも
のであり従ってこの部分の剛性が不十分であるというこ
とは容認し得ない欠点となる。
のであり従ってこの部分の剛性が不十分であるというこ
とは容認し得ない欠点となる。
更にまた、特開昭52−153503号にはビードフィ
ラーに相当する部分にショア硬度が80°〜95°のゴ
ム補強体を充填し更にこのゴム補強体に比しショア硬度
が2°〜10°低い別のゴム補強体をカーカスコード折
返部に密着するようにしてサイドウオール部に配置した
空気入りタイヤが開示されている。
ラーに相当する部分にショア硬度が80°〜95°のゴ
ム補強体を充填し更にこのゴム補強体に比しショア硬度
が2°〜10°低い別のゴム補強体をカーカスコード折
返部に密着するようにしてサイドウオール部に配置した
空気入りタイヤが開示されている。
しかしながら上記特開昭52−153503号において
はカーカスコード折返部がサイドウオールの高さの1/
3の位置まで延び完全なサンドイッチ効果が働らいてし
まう。
はカーカスコード折返部がサイドウオールの高さの1/
3の位置まで延び完全なサンドイッチ効果が働らいてし
まう。
即ちサンドイッチ効果を減少せしめるという目的はなく
乗り心地の面で満足のいくものではない。
乗り心地の面で満足のいくものではない。
斯かる点に鑑み、本考案は操安性を損うことなく乗り心
地を向上せしめ得る乗用車用ラジアルタイヤを提供せん
とするものである。
地を向上せしめ得る乗用車用ラジアルタイヤを提供せん
とするものである。
更にまた本考案の別の目的はリム嵌合性の良好な乗用車
用ラジアルタイヤを提供することである。
用ラジアルタイヤを提供することである。
以下添付図面を参照しながら本考案の好ましい一実施例
につき説明する。
につき説明する。
第2図に本考案に係るラジアルタイヤの4分内部の横断
面構造が示される。
面構造が示される。
尚、第2図において第1図の要素と対応する要素には第
1図の参照番号に100を加えた数字で示しである。
1図の参照番号に100を加えた数字で示しである。
Y−Yはタイヤ赤道面、X−Xはタイヤ回転軸線を示す
。
。
タイヤ赤道面Y−Yに対してほぼ直角に交差する繊維コ
ードよりなる単一層のカーカスプライ105はビードワ
イヤ層(ビードコア)107の周囲でタイヤ内側から外
側に折り返される。
ードよりなる単一層のカーカスプライ105はビードワ
イヤ層(ビードコア)107の周囲でタイヤ内側から外
側に折り返される。
この折返部105Aはサイドウオール部102に向って
延び硬質のゴムストックから構成されるビードフィラー
109Aを包囲してカーカスプライ本体に密着せしめら
れる。
延び硬質のゴムストックから構成されるビードフィラー
109Aを包囲してカーカスプライ本体に密着せしめら
れる。
ビードフィラー109Aの外周高さ位置はタイヤ本体が
リム111及びリムフランジ111Aに接触する部分に
相当するビード部121あるいはその近傍に含まれるよ
うになっており従来のものに比し小さくなっている。
リム111及びリムフランジ111Aに接触する部分に
相当するビード部121あるいはその近傍に含まれるよ
うになっており従来のものに比し小さくなっている。
カーカスプライ折返部105Aの外側にはこれに沿って
ゴムストック109Bが配置され、このゴムストック1
09Bは折返部105Aを越えてカーカスプライ本体部
に隣接するようにしてサイドウオール部102内に延び
る。
ゴムストック109Bが配置され、このゴムストック1
09Bは折返部105Aを越えてカーカスプライ本体部
に隣接するようにしてサイドウオール部102内に延び
る。
ゴムストック109Bの外周はタイヤ最大幅位置近傍に
位置する。
位置する。
更にゴムストック109Bの外側にはクッション性の優
れた補助ゴムストック110が配置され、硬質のゴムス
トック109Bがリム111のリムフランジ111Aと
直接接触しないようにする。
れた補助ゴムストック110が配置され、硬質のゴムス
トック109Bがリム111のリムフランジ111Aと
直接接触しないようにする。
補助ゴムストック110は主としてリムクッション部1
22を杉皮し、リムフランジ部に対する耐摩滅性を向上
せしめると共に硬質のゴムストック109Bを金属性の
リムフランジから保護するのに役立つ。
22を杉皮し、リムフランジ部に対する耐摩滅性を向上
せしめると共に硬質のゴムストック109Bを金属性の
リムフランジから保護するのに役立つ。
ゴムストック109B及び補助ゴムストック110の上
端部外側にはサイドトレッドゴム108が配置される。
端部外側にはサイドトレッドゴム108が配置される。
103は第1図のベルトコード層3と同様のベルトコー
ド層である。
ド層である。
本考案に係るラジアルタイヤは基本的には上述の如く構
成される。
成される。
次に、操安性を保持しつつ乗り心地を向上せしめるため
に上述の各構成要素を具体的にどのような形状及び位置
関係で配置すればよいかということについて考察する。
に上述の各構成要素を具体的にどのような形状及び位置
関係で配置すればよいかということについて考察する。
一般に、ラジアルタイヤは内圧(空気圧)充填時にベル
トコード層の締め付は効果、サイドウオール部のカーカ
スプライの引張剛性、及びビード部の曲げ剛性等により
成る定まった形状、即ち平衡形状になる。
トコード層の締め付は効果、サイドウオール部のカーカ
スプライの引張剛性、及びビード部の曲げ剛性等により
成る定まった形状、即ち平衡形状になる。
このタイヤの平衡形状を求めるために下記の如きフラン
ク(FRANK)の理論式が知られている。
ク(FRANK)の理論式が知られている。
K3−aK2+bK−C= 0 −−−−−・(1)A
−KRA ・・・・・・(2) a= 1+2W+f b=2W+W2+ 2f+F ・・・・・・(4)C
−W2+f2 但し、上式中筒略化のため と置いである。
−KRA ・・・・・・(2) a= 1+2W+f b=2W+W2+ 2f+F ・・・・・・(4)C
−W2+f2 但し、上式中筒略化のため と置いである。
尚、上式はフランクの理論式そのものではなくフランク
の理論式を展開して実際上用い得るように簡素化したも
のである。
の理論式を展開して実際上用い得るように簡素化したも
のである。
また上式中において各記号が表わすものは次の通りであ
る(第3図参照)。
る(第3図参照)。
A =タイヤ最大巾点に対応するカーカスプライ5の最
大中点P1とクラウン部頂点に対応するカーカスプライ
5の頂点P2との間の半径方向距離 RA =タイヤ回転軸線X−Xがら42点までの半径
方向距離 RIB =P1点におけるカーカスプライ5の曲率半
径 RB −ビードワイヤ層7の外周半径 ZE=タイヤ赤道面Y−Yがら11点までの軸方向距離 ZF −タイヤ赤道面Y−Yからカーカスプライ5上
の点Qまでの距離 Rw ”ビードワイヤ層7の外周がらQ点までの距離 尚、Q点は曲げ剛性に係わりがない平衡形状の始点であ
り、X−X軸、Y−Y軸を座標軸とする座標平面内にお
いてZFとRwを求めることによりQ (ZF、 RW
+RB)で表わされる座標点として定められる。
大中点P1とクラウン部頂点に対応するカーカスプライ
5の頂点P2との間の半径方向距離 RA =タイヤ回転軸線X−Xがら42点までの半径
方向距離 RIB =P1点におけるカーカスプライ5の曲率半
径 RB −ビードワイヤ層7の外周半径 ZE=タイヤ赤道面Y−Yがら11点までの軸方向距離 ZF −タイヤ赤道面Y−Yからカーカスプライ5上
の点Qまでの距離 Rw ”ビードワイヤ層7の外周がらQ点までの距離 尚、Q点は曲げ剛性に係わりがない平衡形状の始点であ
り、X−X軸、Y−Y軸を座標軸とする座標平面内にお
いてZFとRwを求めることによりQ (ZF、 RW
+RB)で表わされる座標点として定められる。
一方、ZF及びRwは(2)式又は(3)式と(1)。
(4)、 (5)式により補間法(interpola
tion)を用いて求めることができる。
(4)、 (5)式により補間法(interpola
tion)を用いて求めることができる。
この場合の計算は好ましくは電子計算機により簡単に行
うことができる。
うことができる。
したがって第3図に示すようにビードフィラー9の高さ
Rw′が比較的大きいラジアルタイヤにおいては、カー
カスプライ上の点Q点に相当する位置を境としてビード
フィラー9は曲げ剛性にががわりがない平衡形状のカー
カスプライに隣接する領域RW″とそれ以外の領域Rw
とに分けられる。
Rw′が比較的大きいラジアルタイヤにおいては、カー
カスプライ上の点Q点に相当する位置を境としてビード
フィラー9は曲げ剛性にががわりがない平衡形状のカー
カスプライに隣接する領域RW″とそれ以外の領域Rw
とに分けられる。
第4図はRw′の値の変化がタイヤの平衡形状及び乗り
心地にどのように作用するかを調べるために行った実験
結果を示す。
心地にどのように作用するかを調べるために行った実験
結果を示す。
即ちJIS規格155 SR13で表わされる乗用車用
標準タイヤを用いてビードフィラー9の高さRw′が5
0(mn+)、 45(mm:)、 35(mm)。
標準タイヤを用いてビードフィラー9の高さRw′が5
0(mn+)、 45(mm:)、 35(mm)。
25(mm:)、 15(mm’:l、 10(m+n
)、 5 Cmm)、及び3 (mm)の各場合につ
き一定の内圧をかけた時の各パラメータの値を実測した
。
)、 5 Cmm)、及び3 (mm)の各場合につ
き一定の内圧をかけた時の各パラメータの値を実測した
。
その結果、下記の表1がら判る如く、RA、RB、ZB
はビードフィラー9の高さによっては左右されずいずれ
の場合にも全く同一であり、Aの値が僅かに変化するに
過ぎない。
はビードフィラー9の高さによっては左右されずいずれ
の場合にも全く同一であり、Aの値が僅かに変化するに
過ぎない。
即ち、ビードフィラー9の高さはタイヤの平衡形状には
ほとんど変化を与えないことが判る。
ほとんど変化を与えないことが判る。
尚、Rw′/Rw〉1のときはビードフィラー9の先端
がカーカスラインの平衡形状の始点Qよりクラウン部側
に位置し、逆にRw′/Rw〈1のときは始点Qよりビ
ードワイヤ層7側に位置することになる。
がカーカスラインの平衡形状の始点Qよりクラウン部側
に位置し、逆にRw′/Rw〈1のときは始点Qよりビ
ードワイヤ層7側に位置することになる。
表1にはこれらの各パラメータの値に基いて計算して求
めたRWも示される。
めたRWも示される。
Fは公知の衝撃力測定試験機により測定した衝撃力(k
g)の値を示し、この衝撃力が乗り心地に多大な影響を
及ぼすとされている。
g)の値を示し、この衝撃力が乗り心地に多大な影響を
及ぼすとされている。
即ち、当業界では乗り心地の良否の判断はこの衝撃力の
大小によって決められている。
大小によって決められている。
この衝撃力は具体的にはタイヤ内材−1゜9 (kg/
cm2:]、荷重370 Ckg:]、車速60 (k
m/ n l)、突起−10Rの条件のもとで測定され
た。
cm2:]、荷重370 Ckg:]、車速60 (k
m/ n l)、突起−10Rの条件のもとで測定され
た。
さて、上述の如< Rw ”で表わされるカーカスプラ
イ領域はビード部の剛性にはほとんど影響を与えず、逆
に乗り心地に悪影響を与えることになるのでRw″の領
域にはサンドイッチ効果が働がないようにするのが好ま
しい。
イ領域はビード部の剛性にはほとんど影響を与えず、逆
に乗り心地に悪影響を与えることになるのでRw″の領
域にはサンドイッチ効果が働がないようにするのが好ま
しい。
即ち乗り心地の面がらはビードフィラーの高さRw′は
できるだけ小さい方がよい。
できるだけ小さい方がよい。
そこでRwとの関係においてRw′の上限値を定めるた
めに表1の結果がら第4図に示すグラフを作成した。
めに表1の結果がら第4図に示すグラフを作成した。
このグラフは横軸にRw’/Rw、縦軸に衝撃力F (
kg)をとったものでこの図から衝撃力FはRw’/R
wキ1を境にして上昇カーブが急になることがわかる。
kg)をとったものでこの図から衝撃力FはRw’/R
wキ1を境にして上昇カーブが急になることがわかる。
即ちRw′≦RwとなるようにRw′を定めるのが好ま
しい。
しい。
次にRwに対するRW′の下限について考察する。
上述の如く乗り心地の面がらだけみればRw′、即ちビ
ードフィーラーの高さは小さい程好ましい。
ードフィーラーの高さは小さい程好ましい。
しかしながらビードフィラーが小さすぎるとビード部の
剛性が不十分になる。
剛性が不十分になる。
ビード部の剛性は良好な操定性を確保する上で重要な要
因であり、剛性の高いベルトコード層部と適正なバラン
スとなるよう考慮して決められねばならない。
因であり、剛性の高いベルトコード層部と適正なバラン
スとなるよう考慮して決められねばならない。
ビード部の剛性で最も肝要なものはリムフランジ部に接
触する領域のタイヤ部分の剛性である。
触する領域のタイヤ部分の剛性である。
何故ならこの部分の剛性が不十分であると車輌のコーナ
リング時タイヤは所謂“腰くだけ“になってしまうから
である。
リング時タイヤは所謂“腰くだけ“になってしまうから
である。
Rw′の下限を定めるためにRw’/Rwと操安性との
関係を調べるべく表1の場合と同様の実験を行った結果
を下記の表2に示す。
関係を調べるべく表1の場合と同様の実験を行った結果
を下記の表2に示す。
操安性は一般にカーブ走行と直線走行を繰り返しバンド
ルの回転操作に対する車輪の応答性を測定することによ
って割り出されるがあくまで実測値であるためその試験
条件は自動車メーカあるいはタイヤメーカによって種々
様々であり一種には言えない。
ルの回転操作に対する車輪の応答性を測定することによ
って割り出されるがあくまで実測値であるためその試験
条件は自動車メーカあるいはタイヤメーカによって種々
様々であり一種には言えない。
従って実験をする上で従来例としては第3図に示す如き
ビードフィラー9のみを有する構造の市販の155 S
R13タイヤを使用しこのタイヤの操安性指数Sを10
0とした。
ビードフィラー9のみを有する構造の市販の155 S
R13タイヤを使用しこのタイヤの操安性指数Sを10
0とした。
尚ビードフィラー9の高さRw′は35 Cmm)であ
った。
った。
従来例のタイヤの各パラメータの測定値並びに計算値は
表2に最右欄に示される通りである。
表2に最右欄に示される通りである。
尚、Tはタイヤの横剛性を示す。
また本考案のタイヤとしては第2図に示す如き構造を有
する155 SR13タイヤを用いた。
する155 SR13タイヤを用いた。
ビードワイヤ層107の外周がらゴムストック109B
までの距離L(第2図)は55〔mm〕で一定とした。
までの距離L(第2図)は55〔mm〕で一定とした。
ビードフィラー109Aの高さRw′が夫々2.0.3
.0.4.0.5.5.8.0.11.5の各場合につ
き測定した。
.0.4.0.5.5.8.0.11.5の各場合につ
き測定した。
第5図は表2の結果に基づき横軸にRw’/Rw、縦軸
に横剛性T(実線で図示)及び操安性指数S(破線で図
示)を示すものである。
に横剛性T(実線で図示)及び操安性指数S(破線で図
示)を示すものである。
横剛性の測定は具体的には内圧=1.9 Ckg/cr
n21荷重370 (kg)、横変位=20 (mm)
の条件のもとでなされた。
n21荷重370 (kg)、横変位=20 (mm)
の条件のもとでなされた。
表2及び第5図から明らかな如く操安性指数S及び横剛
性TはともにRw ’/Rw 中0.5を境にしてこれ
以下ではその絶対値が急激に小さくなりしかも操安性指
数SはRw′/Rw<0.5のとき100を割りそれに
応じて横剛性Tも180を割る。
性TはともにRw ’/Rw 中0.5を境にしてこれ
以下ではその絶対値が急激に小さくなりしかも操安性指
数SはRw′/Rw<0.5のとき100を割りそれに
応じて横剛性Tも180を割る。
従ってRw’/Rw< 0.5の場合には横剛性T及び
操安性指数Sは共に従来技術より劣ることが判明した。
操安性指数Sは共に従来技術より劣ることが判明した。
この結果から良好な操安性を確保するためにはRw’/
Sw≧0.5であることが必須である。
Sw≧0.5であることが必須である。
以上の実験結果から総合的に判断すると操安性を低下さ
せることなく乗り心地を向上させるためには0.SRw
≦RW′≦Rwを満足するように設計すればよいことが
判る。
せることなく乗り心地を向上させるためには0.SRw
≦RW′≦Rwを満足するように設計すればよいことが
判る。
よってビードフィラー109Aはタイヤを装着すべきリ
ムに接触保持される部分に相当するタイヤのビード部な
いしは近傍に含まれる外径を有することになる。
ムに接触保持される部分に相当するタイヤのビード部な
いしは近傍に含まれる外径を有することになる。
次にビードフィラー109A及びゴムストック109B
の硬さについて検討する。
の硬さについて検討する。
第6図及び第7図は夫々ビードフィラー109A及びゴ
ムストック109BのショアA硬度B(横軸)とタイヤ
横剛性T(縦軸)との関係を示す実験結果である。
ムストック109BのショアA硬度B(横軸)とタイヤ
横剛性T(縦軸)との関係を示す実験結果である。
実験用ヨイヤとして表2の(5)に示すタイヤを用いこ
のタイヤの横剛性Tを1とした場合におけるショアA硬
度Bの変化に対するタイヤ横剛性Tの変動を示すもので
ある。
のタイヤの横剛性Tを1とした場合におけるショアA硬
度Bの変化に対するタイヤ横剛性Tの変動を示すもので
ある。
第6図、第7図から明らかな如く、ショアA硬度が約9
0以下の場合に横剛性はその変動率が大きくなり逆に9
0以上の場合には横剛性の変動は小さい。
0以下の場合に横剛性はその変動率が大きくなり逆に9
0以上の場合には横剛性の変動は小さい。
従ってビードフィラー109A及びゴムストック109
Bは共にショアA硬度が90以上のものが好ましい。
Bは共にショアA硬度が90以上のものが好ましい。
また、バランスのとれた適正な操安性を得るにはゴム層
がリムフランジ111Aに接触する部分PA (第2図
)からサイドウオール部に向って徐々に連続的に剛性が
小さくなるようにするふとが肝要である。
がリムフランジ111Aに接触する部分PA (第2図
)からサイドウオール部に向って徐々に連続的に剛性が
小さくなるようにするふとが肝要である。
即ち仮りにPA点におけるタイヤの曲げ剛性をTAとし
、この曲げ剛性がサイドウオール102の成る一定値に
漸近する位置PRにおける曲げ剛性をTBとした場合に
TAからTBまでの変化はなだらかな曲線になり不連続
点が生じないようにする。
、この曲げ剛性がサイドウオール102の成る一定値に
漸近する位置PRにおける曲げ剛性をTBとした場合に
TAからTBまでの変化はなだらかな曲線になり不連続
点が生じないようにする。
即ちTAからTBまでの剛性分布が例えば第8図に示す
如くなるようにする。
如くなるようにする。
第8図においてはPA点からPB点の距離を3等分して
各3等分点P。
各3等分点P。
、PDにおけるタイヤの曲げ剛性T。、TDが次曲線と
すればよい。
すればよい。
このような剛性分布は、上述のサンドイッチ効果領域外
、即ちカーカスプライ折返し部105Aの外側にPA点
に対応する位置で最大厚さを有しサイドウオール部に向
って徐々に厚さが小さくなる舌片状のゴムストック10
9Bを配置することにより可能となる。
、即ちカーカスプライ折返し部105Aの外側にPA点
に対応する位置で最大厚さを有しサイドウオール部に向
って徐々に厚さが小さくなる舌片状のゴムストック10
9Bを配置することにより可能となる。
ゴムストック109Bは前述の如く好ましくはショアA
硬度90以上の硬質ゴムで形成され、その頂点はタイヤ
の最大中を与えるカーカスプライ上の点(第3図の41
点)より下方に位置するようにする。
硬度90以上の硬質ゴムで形成され、その頂点はタイヤ
の最大中を与えるカーカスプライ上の点(第3図の41
点)より下方に位置するようにする。
これは乗り心地を低下させないためである。
実際上ゴムストック109Bの存在自体はサンドイッチ
効果を奏しないために乗り心地に悪影響を与えるもので
はない。
効果を奏しないために乗り心地に悪影響を与えるもので
はない。
またゴムストック109Bの先端形状は第8図に示す如
き剛性分布となるようにするために5°〜15°の開き
角を有するようにするのが好ましい。
き剛性分布となるようにするために5°〜15°の開き
角を有するようにするのが好ましい。
また該ゴムストック109BはPA点に対応する位置よ
り下方にいくに従って厚さを漸減しビードワイヤ一層近
傍で終端する。
り下方にいくに従って厚さを漸減しビードワイヤ一層近
傍で終端する。
これについては後述する。次にタイヤのビード部をリム
に嵌合する際の嵌合圧が問題になる。
に嵌合する際の嵌合圧が問題になる。
タイヤのビード部はリム嵌合性に対して大きく影響しビ
ード部の剛性が強すぎるとタイヤ本体をリムに嵌合する
ことができなくなり、逆に弱すぎるとリムが外れ易く危
険である。
ード部の剛性が強すぎるとタイヤ本体をリムに嵌合する
ことができなくなり、逆に弱すぎるとリムが外れ易く危
険である。
このリム嵌合についてはビードワイヤ一層107からヒ
ール側領域の影響が大きく、リム外れに関してはビード
ワイヤ一層からトウ(toe)側預域の影響が大きいと
考えられている。
ール側領域の影響が大きく、リム外れに関してはビード
ワイヤ一層からトウ(toe)側預域の影響が大きいと
考えられている。
そこでビードワイヤ一層107の位置がリム嵌合性に対
して如何に影響するかについて調べるために次の如き実
験を行った。
して如何に影響するかについて調べるために次の如き実
験を行った。
即ち、第9図に示す如くビードワイヤ一層107の内周
の軸方向の延長線がタイヤビード部輪郭線と交差する点
W4.W2間の間隔をHlまたW2点からビードワイヤ
一層107の中心までの距離をhと夫々したときにゴム
ストック109B及び補助ゴムストック110の厚さを
変化させることによってhを変化させながらリム外れ内
圧及び嵌合圧を測定するものである。
の軸方向の延長線がタイヤビード部輪郭線と交差する点
W4.W2間の間隔をHlまたW2点からビードワイヤ
一層107の中心までの距離をhと夫々したときにゴム
ストック109B及び補助ゴムストック110の厚さを
変化させることによってhを変化させながらリム外れ内
圧及び嵌合圧を測定するものである。
テストには155 SR13のタイヤを使用しH= 1
3 (mm)で一定としhのみを変化させる。
3 (mm)で一定としhのみを変化させる。
また使用リムは市販の13” 〔インチ〕リムである。
リム外れテストは半径6mの円軌道に速度35.5 k
m/ hで進入しコーナリングを内圧一定状態で5回繰
り返しリム外れが発生しなかったら内圧を0.1kg/
cIII2ずつ下げて再度同一テストを繰り返した。
m/ hで進入しコーナリングを内圧一定状態で5回繰
り返しリム外れが発生しなかったら内圧を0.1kg/
cIII2ずつ下げて再度同一テストを繰り返した。
この方法を同一のh/Hに対し2度行った。
その結果が第10図に示される。第10図から判るよう
に例えばh/H1,2のときには内圧が約1.2 (k
g/cm2:]でリムが外れたことを意味する。
に例えばh/H1,2のときには内圧が約1.2 (k
g/cm2:]でリムが外れたことを意味する。
一般にはリム外れ内圧は0.8 〔kg/cm2)以下
であることが要求される。
であることが要求される。
このときのh/Hは第10図からh /H中0.55で
あることが判る。
あることが判る。
一方、嵌合圧は一般には1〔kg/cm2〕以下で嵌合
することが望ましいとされているのでこのときのh/H
を第10図から求めるとh/H:0.65である。
することが望ましいとされているのでこのときのh/H
を第10図から求めるとh/H:0.65である。
従って結論として0.55H≦h≦0.65Hとなるよ
うに設計するのが望ましい。
うに設計するのが望ましい。
またリム外れ性能に関してはビード部のトウ部領域11
4(第9図)のボリュームは大きい方がよく従ってビー
ド部トウ部においてはビード部内面の形状をタイヤ内方
に突出するようにするのが好ましい。
4(第9図)のボリュームは大きい方がよく従ってビー
ド部トウ部においてはビード部内面の形状をタイヤ内方
に突出するようにするのが好ましい。
即ち、サイドウオール部におけるタイヤ内面の曲率をプ
ラスの曲率とするならばビード部トウ部114における
ビード部内面の曲率はマイナスにする。
ラスの曲率とするならばビード部トウ部114における
ビード部内面の曲率はマイナスにする。
この曲率の反転は例えば第3図に示すQ点に対応するQ
′点、あるいはそれより下方の点である。
′点、あるいはそれより下方の点である。
上述の如<0.55H≦hが望ましいがそうするために
はビード部のヒール部のボリュームが大きくなるのでこ
こに充填材を配置するのが望ましい。
はビード部のヒール部のボリュームが大きくなるのでこ
こに充填材を配置するのが望ましい。
この充填材としては上述のゴムストック109B及び補
助ゴムストック110の下部を延長するだけでよい。
助ゴムストック110の下部を延長するだけでよい。
即ち、ゴムストック109Bの下部を第2図に示す如く
上述の接触点PAに対応する最も幅広の部分からカーカ
スプライ折返し部105Aに沿って下方に徐々に幅が小
さくなりビードワイヤ層の近傍で終端する図示の如き形
状にすればよい。
上述の接触点PAに対応する最も幅広の部分からカーカ
スプライ折返し部105Aに沿って下方に徐々に幅が小
さくなりビードワイヤ層の近傍で終端する図示の如き形
状にすればよい。
カーカスプライ折返し部105Aは第2図に示す如くビ
ードフィラー109Aを包囲してカーカスプライ本体部
に密着させそれにより所要のサンドイッチ効果を発揮さ
せる訳であるが、本発明によれは勿−力スプライ折返し
部105Aの先端エツジ部は硬質のビードフィラー10
9A及び硬質のゴムストック109Bにより挾まれるの
で冒頭に述べた如きセパレーションの発生はほとんどな
くなる。
ードフィラー109Aを包囲してカーカスプライ本体部
に密着させそれにより所要のサンドイッチ効果を発揮さ
せる訳であるが、本発明によれは勿−力スプライ折返し
部105Aの先端エツジ部は硬質のビードフィラー10
9A及び硬質のゴムストック109Bにより挾まれるの
で冒頭に述べた如きセパレーションの発生はほとんどな
くなる。
尚、必要に応じて第11図に示す如くカーカスプライ1
05のコード材より引張剛性の低い繊維コードを有する
補強コード層120をカーカスプライ折返部105Aの
先端エツジ部外側にこれを被ように密着させることによ
りセパレーション発生防止効果を一層向上せしめること
も可能である。
05のコード材より引張剛性の低い繊維コードを有する
補強コード層120をカーカスプライ折返部105Aの
先端エツジ部外側にこれを被ように密着させることによ
りセパレーション発生防止効果を一層向上せしめること
も可能である。
この場合補強コード層120もカーカスプライ105と
同様にビードワイヤ一層107を包囲するように折り返
しその上端は硬質ゴムストック109Bの高さより低く
なるようにすることができる。
同様にビードワイヤ一層107を包囲するように折り返
しその上端は硬質ゴムストック109Bの高さより低く
なるようにすることができる。
硬質ゴムストック109Bは高硬度であるために金属製
のリムフランジ111Aに対してはクッションの作用を
果さず、従ってこのようなゴムストック109Bをリム
フランジに直接接触させた状態で長時間走行使用するこ
とのゴムストックにクラックが発生し耐久性を著しく低
下させることになる。
のリムフランジ111Aに対してはクッションの作用を
果さず、従ってこのようなゴムストック109Bをリム
フランジに直接接触させた状態で長時間走行使用するこ
とのゴムストックにクラックが発生し耐久性を著しく低
下させることになる。
そのため本考案によればリムフランジ111Aと硬質ゴ
ムストック109Bとの間にはこのゴムストック109
Bより硬度の小さなりッション性に優れたショア硬度9
0以下、好ましくはショア硬度75〜90(最も好まし
くは75〜85)の補助ゴムストック110がゴムスト
ック109Bに直接密着するようにして配置される。
ムストック109Bとの間にはこのゴムストック109
Bより硬度の小さなりッション性に優れたショア硬度9
0以下、好ましくはショア硬度75〜90(最も好まし
くは75〜85)の補助ゴムストック110がゴムスト
ック109Bに直接密着するようにして配置される。
補助ゴム層1へツクの硬度が75より小さいとリムずれ
が起こり補助ゴムストックの耐久性が低下するので不適
である。
が起こり補助ゴムストックの耐久性が低下するので不適
である。
またゴムストック109Bの硬度が90の場合も想定し
て、補助ゴムストックの硬度は90を含まないものとす
る。
て、補助ゴムストックの硬度は90を含まないものとす
る。
補助ゴムストック110の上端はリムフランジの接触点
PA (第2図)よりも上方に延びまたゴムストック1
09Bの上端より下方で終端する。
PA (第2図)よりも上方に延びまたゴムストック1
09Bの上端より下方で終端する。
また補助ゴムストック110の下端は接触点PAより下
方に延びゴムストック109Bの下端部がリムフランジ
111Aに接触しないようにする。
方に延びゴムストック109Bの下端部がリムフランジ
111Aに接触しないようにする。
サイドウオール部102においては硬質ゴムストック1
09Bの上端はショアA硬度45〜65のサイドウオー
ル部ゴム(サイドトレッド)10Bにより被われタイヤ
表面上に露出することはない。
09Bの上端はショアA硬度45〜65のサイドウオー
ル部ゴム(サイドトレッド)10Bにより被われタイヤ
表面上に露出することはない。
最後に、ビード部近傍の耐久性評価の試験を行った結果
下記の如き結果が得られた。
下記の如き結果が得られた。
即ち、タイヤ内圧=1.4 [kg/cm2〕、速度=
80 (km/ h)、荷重=330〔kg〕±100
(kg)の5ine波変動荷重の条件下でビード部破
壊に至るまでの走行距離を測定した結果、第3図に示す
ビードフィラー9のみを有する従来技術のタイヤは73
30 (km)、第2図に示すビードフィラー109A
、ゴムストック109 B、補助ゴムストック110を
有する本考案のタイヤは8040 Ckml:]、及び
第11図に示す如きビード部補強コード層120を付加
した本考案のタイヤは8900 (km)であった。
80 (km/ h)、荷重=330〔kg〕±100
(kg)の5ine波変動荷重の条件下でビード部破
壊に至るまでの走行距離を測定した結果、第3図に示す
ビードフィラー9のみを有する従来技術のタイヤは73
30 (km)、第2図に示すビードフィラー109A
、ゴムストック109 B、補助ゴムストック110を
有する本考案のタイヤは8040 Ckml:]、及び
第11図に示す如きビード部補強コード層120を付加
した本考案のタイヤは8900 (km)であった。
以上の結果から本考案のラジアルタイヤは耐久性の点で
も勝っていることが確かめられる。
も勝っていることが確かめられる。
次に、第2図に示す如き構造を有するラジアルタイヤの
製造について説明する。
製造について説明する。
まず初めに公知の平坦なタイヤ成形がドラムD上にゴム
被覆スダレコード層よりなるカーカスプライ105をド
ラム回転方向に対しほぼ直角に位置せしめ、ドラムDを
回転せしめることによりカーカスプライ105をドラム
表面に巻ぎ付は円筒形に形成する(第12A図)。
被覆スダレコード層よりなるカーカスプライ105をド
ラム回転方向に対しほぼ直角に位置せしめ、ドラムDを
回転せしめることによりカーカスプライ105をドラム
表面に巻ぎ付は円筒形に形成する(第12A図)。
次にドラムDよりオーババングしたカーカスプライ10
5Aを公知のローラ手段(図示せず)によりプライダウ
ンして肩部Sを形成する。
5Aを公知のローラ手段(図示せず)によりプライダウ
ンして肩部Sを形成する。
斯うしてドラム両端(一端のみ図示)に形成された肩部
Sにあらかじめビードワイヤ層107外周にビードフィ
ラー109Aを貼付けたビード部材をドラム側方から公
知のビードセッター(図示せず)で打ちつけセットする
(第12B図)。
Sにあらかじめビードワイヤ層107外周にビードフィ
ラー109Aを貼付けたビード部材をドラム側方から公
知のビードセッター(図示せず)で打ちつけセットする
(第12B図)。
次いで、公知のターンアップブラダ−(図示せず)等に
よりカーカスプライ105両端105Aをビードワイヤ
層107に沿って折り返し、更にビードフィラー109
Aを包囲してこの折返部105AをドラムDの表面上の
カーカスプライ本体に密着せしめる(第12C図)。
よりカーカスプライ105両端105Aをビードワイヤ
層107に沿って折り返し、更にビードフィラー109
Aを包囲してこの折返部105AをドラムDの表面上の
カーカスプライ本体に密着せしめる(第12C図)。
次に、サイドトレッド108、舌状ゴムストック109
B、及びリムクッション材として作用する補助ゴムスト
ック110を予め一体的に成形せしみたゴム層をゴムス
トック109Bがカーカスプライ折返部105A上に密
着するようにして公知の圧着手段により圧着せしめる(
第12D図)。
B、及びリムクッション材として作用する補助ゴムスト
ック110を予め一体的に成形せしみたゴム層をゴムス
トック109Bがカーカスプライ折返部105A上に密
着するようにして公知の圧着手段により圧着せしめる(
第12D図)。
その後はふうして形成した組立体を通常の従来工程によ
りトロイダル形状にしベルトワイヤ層103(第2図)
及びキャップトレッド(図示せず)を組合せ貼付は生タ
イヤの成形を完了する。
りトロイダル形状にしベルトワイヤ層103(第2図)
及びキャップトレッド(図示せず)を組合せ貼付は生タ
イヤの成形を完了する。
このようにして成形した生タイヤは加硫工程、仕上工程
を経て第2図に示す如き完成タイヤとなる。
を経て第2図に示す如き完成タイヤとなる。
上述の製造方法においては、ビードフィラー109Aの
高さが前述の如〈従来のものに比し小さいのでカーカス
プライ105の折り返しが高精度でかつ容易にできその
折返部105Aの長さ及び形状は非常に均一となる。
高さが前述の如〈従来のものに比し小さいのでカーカス
プライ105の折り返しが高精度でかつ容易にできその
折返部105Aの長さ及び形状は非常に均一となる。
また、ビードフィラー109Aと好ましくは同質のゴム
ストック109B、補助ゴムストック110及びサイド
トレッド108を予め所定位置関係で一体的に成形して
おくことによりこれらゴム層のカーカスプライ105及
びその折返部105A上への貼り付けは平坦なドラム外
周上で行うことができそれにより均一な状態で各部材間
が強固に密着される。
ストック109B、補助ゴムストック110及びサイド
トレッド108を予め所定位置関係で一体的に成形して
おくことによりこれらゴム層のカーカスプライ105及
びその折返部105A上への貼り付けは平坦なドラム外
周上で行うことができそれにより均一な状態で各部材間
が強固に密着される。
上記のゴム層をカーカスプライ折返部105Aに沿って
曲げて密着させる際に、ゴムストック109Bの厚さは
ビードフィラー109Aの先端近傍で最も厚く折返部1
05Aに向って徐々に厚さが小さくなるのでゴム層の折
り曲げ密着は容易になし得る。
曲げて密着させる際に、ゴムストック109Bの厚さは
ビードフィラー109Aの先端近傍で最も厚く折返部1
05Aに向って徐々に厚さが小さくなるのでゴム層の折
り曲げ密着は容易になし得る。
ビードフィラーの上端はカーカスプライ折返部105A
と共に僅かだけドラムDの周上に折り返えされる。
と共に僅かだけドラムDの周上に折り返えされる。
更にまたビードフィラーの高さ位置は全円周方向に亘っ
て実質上均一に形成されるのでビードフィラーの高さ位
置の不均一に起因するタイヤ回転中の異常振動の発生耐
被労性の低下等の従来技術の欠点を解消することができ
る。
て実質上均一に形成されるのでビードフィラーの高さ位
置の不均一に起因するタイヤ回転中の異常振動の発生耐
被労性の低下等の従来技術の欠点を解消することができ
る。
尚、このビードフィラーの断面高さが高い場合における
ビードフィラーの断面高さ位置の不均一という従来技術
の欠点は主として ■ ビードフィラーをビードワイヤ層の外周に一体形成
する際に巻き始めと巻き終りの形状が異なり、それらの
合せ部分におけるビードフィラー上端部が周方向に真円
にならない。
ビードフィラーの断面高さ位置の不均一という従来技術
の欠点は主として ■ ビードフィラーをビードワイヤ層の外周に一体形成
する際に巻き始めと巻き終りの形状が異なり、それらの
合せ部分におけるビードフィラー上端部が周方向に真円
にならない。
■ ビードフィラーの上端部が温度低下に伴って収縮す
るためおよび帯状に押し出したものを円環状にする必要
があるので上端部が部分的にバックルし外径が不均一と
なる。
るためおよび帯状に押し出したものを円環状にする必要
があるので上端部が部分的にバックルし外径が不均一と
なる。
■ タイヤ成形時にカーカス折り返しと同時にこの折返
部をカーカスプライ本体部に圧着するのでビードフィラ
ーの周長が強制的に収縮され、その結果タイヤ周方向に
於て、不均一な内厚になる、即ち、ビードフィラーの先
端部が襞状になる。
部をカーカスプライ本体部に圧着するのでビードフィラ
ーの周長が強制的に収縮され、その結果タイヤ周方向に
於て、不均一な内厚になる、即ち、ビードフィラーの先
端部が襞状になる。
に起因するものである。
本考案によればこのような問題も全て解消される。
第1図は従来の典型的なラジアルタイヤの上半分部の横
断面、第2図は本考案に係るラジアルタイヤの部分横断
面図、第3図はラジアルタイヤの平衡形状を説明するた
めの構造路、第4図はビードフィラーの高さを変化させ
たときのタイヤの衝撃力の変動を示すグラフ、第5図は
ビードフィラーの高さを変化させたときのタイヤの横剛
性及び操安性の変化を示すグラフ、第6図はビードフィ
ラーのショアA硬度とタイヤの横剛性との関係を示すグ
ラフ、第7図はゴムストックのショアA硬度とタイヤの
横剛性との関係を示すグラフ、第8図はタイヤ曲げ剛性
の理想的分布を呈する3次曲線を示す図、第9図はビー
ドワイヤ層の適正位置を説明するための図解図、第10
図はビードワイヤ層の位置に対するタイヤの嵌合圧及び
リム外れ内圧の関係を示す図、第11図は第2図の変形
を示す拡大部分図、第12A図乃至第12D図は第2図
に示すタイヤを製造する方法を工程順に示す図。 102・・・サイドウオール部、103・・・ベルトワ
イヤ層、105・・・カーカスプライ、105A・・・
折返部、107・・・ビードワイヤ層、109Aビード
フイラー、109B・・・ゴムストック、110・・・
補助ゴムストック、111・・・リム、111A・・・
リムフランジ。
断面、第2図は本考案に係るラジアルタイヤの部分横断
面図、第3図はラジアルタイヤの平衡形状を説明するた
めの構造路、第4図はビードフィラーの高さを変化させ
たときのタイヤの衝撃力の変動を示すグラフ、第5図は
ビードフィラーの高さを変化させたときのタイヤの横剛
性及び操安性の変化を示すグラフ、第6図はビードフィ
ラーのショアA硬度とタイヤの横剛性との関係を示すグ
ラフ、第7図はゴムストックのショアA硬度とタイヤの
横剛性との関係を示すグラフ、第8図はタイヤ曲げ剛性
の理想的分布を呈する3次曲線を示す図、第9図はビー
ドワイヤ層の適正位置を説明するための図解図、第10
図はビードワイヤ層の位置に対するタイヤの嵌合圧及び
リム外れ内圧の関係を示す図、第11図は第2図の変形
を示す拡大部分図、第12A図乃至第12D図は第2図
に示すタイヤを製造する方法を工程順に示す図。 102・・・サイドウオール部、103・・・ベルトワ
イヤ層、105・・・カーカスプライ、105A・・・
折返部、107・・・ビードワイヤ層、109Aビード
フイラー、109B・・・ゴムストック、110・・・
補助ゴムストック、111・・・リム、111A・・・
リムフランジ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 カーカスプライの両端をビードワイヤ層に沿ってタイヤ
内側から外側に折り返すと共にこの折返部をタイヤを装
着すべきリムに接触保持される部分に相当するタイヤの
ビード部ないしはその近傍に含まれる外径を有するショ
アA硬度90以上のビードフィラーを包囲するようにし
てカーカスプライ本体部に密着せしめ、かつ上記カーカ
スプライ折返部の外側に該カーカスプライ折返部並びに
カーカスプライ本体部に隣接してショアA硬度90以上
のゴムストックをその外周高さがタイヤの最大幅位置近
傍に位置するようにして配設し、更にこのゴムストック
の外側にこれより硬度の小さなりッション性の優れたシ
ョアA硬度 75〜90 (90を除く)の補助ゴムストックを直接
密着してゴムストックがリムないしはそのフランジ部に
直接接触しないように構成したことを特徴とする乗用車
用ラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12853682U JPS59963Y2 (ja) | 1982-08-27 | 1982-08-27 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12853682U JPS59963Y2 (ja) | 1982-08-27 | 1982-08-27 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58167201U JPS58167201U (ja) | 1983-11-08 |
JPS59963Y2 true JPS59963Y2 (ja) | 1984-01-12 |
Family
ID=30101409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12853682U Expired JPS59963Y2 (ja) | 1982-08-27 | 1982-08-27 | 乗用車用ラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59963Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2606597A (en) * | 1997-04-03 | 1998-10-22 | Goodyear Tire And Rubber Company, The | Ply path controlled by precured apex |
JP6393194B2 (ja) * | 2015-01-13 | 2018-09-19 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
-
1982
- 1982-08-27 JP JP12853682U patent/JPS59963Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58167201U (ja) | 1983-11-08 |
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