JPS599373Y2 - カセツトテ−プレコ−ダにおける蓋体開閉機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカセットテープレコーダにおける蓋体開閉機
構に関するものであり、ここに蓋体とはカセットテープ
収納部を有する蓋体、すなわちカセットテープホルダー
と、カセットテープを嵌着したカセットテープレコーダ
本体側の開口部を単に閉蓋するための蓋体との両者を包
含するものである。

この種蓋体は開閉が便利であるべきなのは無論、それ以
外に損傷時において容易に取り外し、取替え得る様な取
付構造であることが望まれる。

実際、これらの製品はすべてと言い得るほど硬質合或樹
脂或型品であり、不用意な衝撃を受ければ簡単に損傷す
るものである。

またカセットテープの装着・離脱に便利な様に、また確
実な閉蓋状態が得られる様に、開閉時においてその開状
態及び閉状態が保持できるような構造であることもまた
望まれるものである。

従来からも上記要望に答えるべく種種の構造が開発提供
されて来ている。

たとえば実開昭５２−１３４３２０号カセットテープ蓋
の取付構造として、蓋体の裏面に設けたアームの後端部
に弾力性を持たせ、この部分に回動軸を突設するととも
に、カセットテープレコーダ本体側には回動軸を嵌入す
る際一旦その間隔を狭めさせる突部と、この突部を乗り
越えた位置において回動軸が嵌入する軸受凹部とを形威
した着脱の容易な取付構造が示されている。

しかしこの考案においては蓋体を開閉位置において保持
する点については何等その対策を示すものではない。

一方実開昭５２−１７０５１７号は蓋開閉装置として蓋
体に形威した脚部に屈曲部を持つへ字状の弾性体を圧接
させ、屈曲部両側の２面のうちいずれかの脚部への圧接
によって開閉位置を保持するようにした構造が示されて
いるが、特殊な弾性体の加工及び取付作業を要する点に
おいて最良とはいえず、またこの考案においては蓋体の
取付構造に関しては特に配慮を示したものではない。

そこでこの考案の目的とするところは、合或樹脂或型品
である点を利用し、蓋体の取付構造部と開閉位置保持構
造部を製品或型時に同時に或型し、特別な部品の別加工
及び取付作業を要せず、しかも蓋体の着脱が容易で開閉
位置を確実に保持できる蓋体開閉機構を提供しようとす
るものである。

図面はこの考案の一実施例を示すもので、１はカセット
テープレコーダ本体で、蓋体２の裏面に形或されたカセ
ットテープ収納部３を受け入れ可能な開口部４が形威さ
れている。

５はカセットテープ収納部３の両側板であり、その後端
部６は蓋体２の裏面から間隔Ｓをあけて形或されている
。

７はこの後端部６において突設した蓋体枢着用の回動軸
である。

８は後端部６の下方において一体的に形或した弾性を有
するアームであり、突部９が形或されている。

１０はカセットテープレコーダ本体側の開口部４の両側
部に形或した上記回動軸７の係合凹部で、上面に向って
開口している。

１１はこの係合凹部１０に対する回動軸７の嵌入時前記
両側板５の後端部６の上面を押えつける殿に形或した弾
性を有する舌片、１２は上記係合凹部１０の下方位置に
おいて開口部４の両側部に一体的に形或した隆起部であ
り、回動軸７を係合凹部１０に嵌入して蓋体２をカセッ
トテープレコーダ本体１に取り付けた場合、前記アーム
８に形威した突部９が、この隆起部１２の手前に位置す
るように形或されている。

そしてこの状態はまた蓋体２を開けた状態と一致してい
る。

蓋体２を閉塞状態とするときは、突部９はアーム８の弾
性によって一旦内側方向へ逃げながら隆起部１２を乗り
越えて奥端部に移行する。

すなわち蓋体２は隆起部１２を境とした突部９の移行動
作により、その開閉位置を保持されるようになっている
。

（第４図及び第５図参照）図面中のその他の符号におい
て、１３はカセットテープ収納部３の下板、１４はカセ
ットテーブレコーダ本体１側に形或した突縁１５に当接
して蓋体２の開度を規制する係止突部である。

上記はカセットテープ収納部３を有する蓋体の場合につ
いて説明したが、単なる蓋体のみの場合には蓋体裏面に
両側板後端部６、回動軸７、アーム８及び突部９を形或
することによって同様に適用可能である。

この考案の蓋体開閉機構は上述の通り、舌片１１の弾性
を利用して回動軸７を係合凹部１０に嵌入止定するもの
であるから、蓋体２の着脱がきわめて容易であるという
利点を有している。

従って使用中において誤って蓋体を破損した場合など、
簡単に取り替えることができ、使用者並びに製造者ある
いは販売者のいずれにとっても好ましいものである。

また弾性を有するアーム８に形或した突部９と隆起部１
２の関係によって蓋体の開閉位置を確実に保持できるの
は無論、これら各部材は製品或型時において同時に一体
或型できるので、従来の様に特殊な弾性体の加工及び取
付作業を要せず、また部品点数もそれだけ削滅すること
ができ生産コストも安価であるという利点も有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る蓋体開閉機構の一実施例を示す
要部縦断面図で、蓋体を取り外した状態を示す。 第２図は蓋体を取り付け閉塞した状態の同要部縦断面図
、第３図は蓋体を取り外した状態において第１図の矢印
イ方向から見た部分斜視図、第４図は蓋体の開閉位置保
持構造部の底面図、第５図は同正面図である。 １・・・・・・カセットテープレコーダ本体、２・・・
・・・蓋体、４・・・・・・開口部、６・・・・・・両
側板後端部、７・・・・・・回動軸、８・・・・・・ア
ーム、９・・・・・・突部、１０・・・・・・係合凹部
、１１・・・・・・舌片、１２・・・・・・隆起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋体裏面においてこの裏面から間隔を持たせて形威した
   両側板後端部に回動軸を突設し、カセットテープレコー
   ダ本体側の開口部側部には、上面に向って開口するこの
   回動軸の係合凹部と、係合凹部への回動軸嵌入時、前記
   両側板後端部あるいは回動軸の上面を押えつける弾性を
   有する舌片を形戊し、また上記両側板後端部の下方に各
   各一体的に連設した弾性を有するアームに突部を形戊し
   、前記カセットテープレコーダ本体側の開口部側部には
   蓋体開閉時この突部が乗り越え可能な隆起部を形或して
   なるカセットテープレコーダにおける蓋体開閉機構。