JPS6226857Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蓋の着脱装置に関する。

従来、カセツトテープレコーダー等におけるカ
セツトテープ等の収納部の蓋はイジエクトレバー
等の操作により鋭角状に開き、一般に着脱不能と
なつている。しかしながらカセツトテープ等の収
納物を頻繁に出し入れするような場合には蓋の開
閉操作が煩雑であり、必要に応じて蓋を着脱でき
るような構造が望まれている。

本考案は叙上の点に鑑み提案されたものであ
り、その目的とするところはワンタツチ操作によ
り蓋の着脱を容易かつ迅速に行なえるようにした
蓋の着脱装置を提供するにある。

以下、本考案の一実施例を詳細に説明する。

図において１はカセツトテープレコーダー等の
本体の基板であり、その適宜な位置にはカセツト
テープの如き収納物（図示せず）の大きさに適合
する長方形の空所２が穿設されている。この空所
２に臨む基板１の一端縁１ａの長手方向略両端部
には、後述する蓋６の連結用凸部７ａ，７ｂに一
体的に連設された連結ピン８ａ，８ｂを受容する
受容凸部３ａ，３ｂが夫々突設されている。受容
凸部３ａ，３ｂは略円筒状を示し、その内部は空
洞状になつている。このうち一方の受容凸部３ａ
から他方の受容凸部３ｂに向かい、僅かな間隔を
おいて、基板１には略正方形の通孔４が穿設され
ており、この通孔４からは基板１の裏面に固着さ
れたストツパー５の係止突起５ａが突出してい
る。ストツパー５は撓曲性に富んだプラスチツク
により形成され、その帯状の固定片５ｂの端部が
熱カシメ等の手段により基板１の裏面に固着され
てなり、第３図および第４図に示す如く平常時に
は係止突起５ａが通孔４を介して基板１の表面に
向かうように付勢され、指によつて係止突起５ａ
の頭部を押圧することで係止突起５ａが通孔４内
に没入するように弾力的に撓曲し、かつその押圧
を解除することにより原状に復帰するものであ
る。

蓋６は空所２に適合するべく略長方形に形成さ
れており、その一長辺６ａの長手方向略両端部に
は受容凸部３ａ，３ｂ相互の間隔に等しい間隔で
連結用凸部７ａ，７ｂが夫々突設されている。こ
れらの連結用凸部７ａ，７ｂは長辺６ａから一部
が突出するように形成されていると共に、一方の
連結用凸部７ａの長辺６ａ方向の幅は、受容凸部
３ａの一端面と通孔４から突出した係止突起５ａ
の一端面との間の間隔に等しくなつている。また
連結用凸部７ａ，７ｂ夫々の同じ側の端面から
は、受容凸部３ａ，３ｂ内に挿入可能な連結ピン
８ａ，８ｂが長辺６ａに沿うように夫々植設され
ている。

しかして蓋６を本体の基板１に取り付けるに
は、ストツパー５の係止突起５ａの頭部を指にて
押圧することにより係止突起５ａを通孔４内に没
入させた後、第１図に示す如く蓋６の連結ピン８
ａ，８ｂを受容凸部３ａ，３ｂ方向に向け、蓋６
を端縁１ａに沿つてスライドさせて連結ピン８
ａ，８ｂを受容凸部３ａ，３ｂ内に挿入する。こ
こで、前記した如く連結用凸部７ａの幅は受容凸
部３ａの一端面と通孔４の一端縁との間の間隔に
等しく形成してあるため、連結ピン８ａが受容凸
部３ａ内に完全に挿入された状態で係止突起５ａ
の押圧を解除することにより、係止突起５ａはス
トツパー５の弾発復元力により通孔４を介して基
板１の表面に突出するように復帰し、基板１上に
おいて連結用凸部７ａの連結ピン８ａとは反対側
の端面に係止する。すなわち、第２図乃至第４図
に示すように連結用凸部７ａは受容凸部３ａによ
つて軸支されると共に受容凸部３ａと係止突起５
ａとによつて挟持されることとなり、他方、連結
用凸部７ｂはその連結ピン８ｂにより受容凸部３
ｂに軸支されるため、蓋６は基板１に回動自在に
取付けられることとなる。この時、連結用凸部７
ａ，７ｂの上面を図示の如く蓋６に平行な平坦面
とし、更に連結ピン８ａ，８ｂを植設してなる連
結用凸部７ａ，７ｂの一部を円柱状に形成するこ
とにより、蓋６を180゜開放することができ、収
納物の出し入れが一層容易となる。

蓋６を取り外すには、係止突起５ａを押圧して
通孔４内に没入させた後、蓋６を取り付け時とは
逆方向にスライドさせ、連結ピン８ａ，８ｂを受
容凸部３ａ，３ｂ内から抜き取ればよい。

以上述べたように本考案によれば、撓曲可能な
ストツパーを基板裏面に配設すると共に、このス
トツパーの係止突起を通孔を介して基板の表面に
常時、突出させ、係止突起と受容凸部とによつて
蓋に突設された連結用凸部を挟持するようにした
から、蓋の取り付けおよび取り外しを係止突起の
押圧操作と蓋のスライド操作のみで行なうことが
でき、蓋を容易かつ迅速に着脱可能としてカセツ
トテープ等の収納物を頻繁に出し入れする場合等
における操作性を大幅に向上させ得る効果があ
る。加えて構造が極めて簡単であり、製作が容易
で低コストにて提供できる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
蓋を取り付ける状態を示す平面図、第図は閉蓋状
態を示す平面図、第３図は第２図におけるＡ−Ａ
断面図、第４図は第２図におけるＢ−Ｂ要部断面
図である。 １……基板、２……空所、３ａ，３ｂ……受容
凸部、４……通孔、５……ストツパー、５ａ……
係止突起、６……蓋、７ａ，７ｂ……連結用凸
部、８ａ，８ｂ……連結ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板１に穿設された空所２に臨む端線１ａに沿
   つて、受容凸部３ａ，３ｂを互いに適宜な間隔を
   おいて夫々配設し、前記基板１の前記受容凸部３
   ａ，３ｂ相互間には、一方の受容凸部３ａに近接
   して通孔４を穿設し、該通孔４を介して前記基板
   １上に常時、突出しかつ前記通孔４内に弾発的に
   没入可能な係止突起５ａを有する撓曲可能なスト
   ツパー５を前記基板１の裏面に配設してなり、前
   記受容凸部３ａ，３ｂ内に挿入される連結ピン８
   ａ，８ｂを植設してなる連結用凸部７ａ，７ｂを
   有しかつ前記空所２に閉蓋する蓋６を、前記連結
   用凸部７ａを前記受容凸部３ａと前記係止突起５
   ａとの間に挟持することにより、回動自在かつ着
   脱自在に取り付けられるようにしたことを特徴と
   する蓋の着脱装置。