JPS599241B2 - 圧延機のロ−ル組替装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧延機のロール組替装置に係り、特に上下各一
対の作業ロール以外に補強ロール、中間ロール等を有す
る多段圧延機のロール組替装置に関する。

多段圧延機のうち、」二下各一対の作業ロールおよび補
強ロールからなる４段圧延機は最も多く使用されている
圧延機であり、ロール組替装置も種種改善工夫され、特
に、ロール組替頻度の多い上下作業ロールの組替装置に
おいては、ロール組替台車にサイドシフト装置等を備え
、クイックチェンジ、自動組替等を行ない効果をあげて
いる。

しかし、補強ロールの組替装置に関しては、余り改善工
夫がなかった。

現在、最も多く見られる補強ロール組替装置は下補強ロ
ールメタルチョツク走行レールと作業ロール組替装置と
は別に設置された専用の補強ロール用押引装置とで構成
されたものである。

この補強ロール用押引装置は補強ロール組替回数が極め
て少ないので使用頻度が低く装置が遊んだ状態に近く、
且つ、設置スペースが大きく効果的なものでなかった。

また、中間ロールを有する圧延機は近年開発されたもの
で、中間ロールを軸方向に移動して上下中間ロールの重
複長さが、圧延材の板幅とほぼ同一になるようにして圧
延し、もって圧延材の板幅断面形状の形状修正能力を飛
躍的に向上せしめるものである。

しかるに、この型の圧延機（以下、上下作業ロール、上
下中間ロール、上下補強ロールの６本のロールで構成さ
れる圧延機であるので６段圧延機という）は従来の圧延
機に比してロール本数が多いためロール組替に時間がか
かり、あるいは組替装置が複雑となる。

一例を述べれば、従来の４段圧延機で採用している組替
方法に従えば作業ロール、中間ロール、補強ロールの各
々に専用のロール組替装置を設けるか、あるいは４段圧
延機で下補強ロールの上に上下作業ロールを載せて組替
えたように、下中間ロールの上に上下の作業ロールを載
せて組替えることが考えられるが、前者によっては組替
装置が複雑となり、費用も高いものとなり、後者によっ
ては、比較的組替頻度の少ない中間ロールを組替頻度の
多い作業ロール組替に用いることになり、組替作業時間
の増加や作業ロール組替に使用した中間ロールを再度組
込む必要があるためサイドシフト装置等の使用による迅
速な組替えが不可能となる。

本発明は、上述の点を鑑みてなされたもので、その目的
とするところは１台のロール組替装置で、上下２本の作
業ロール組替と上下中間ロールおよび上下補強ロールの
組替を行ない得る装置を提供するにある。

本発明は圧延機のロール組替装置において、下作業ロー
ルに係合可能にされて上下作業ロールを移動させ得る押
引装置と、押引装置と係合可能にされた組替台車と、組
替台車に設置され上下作業ロールが載置され得るサイド
シフトフレームと、を備え、組替台車は下補強ロールと
係合可能にされたものである。

すなわち、本発明は作業ロールの組替をベースに考えて
、補強ロールの組替にも使用できるようにしたロール組
替装置であり、作業ロールの迅速な組替えは勿論のこと
、補強ロール、中間ロールについても能率的なロール組
替作業を行なわしめるものである。

以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。

第１図および第２図には４段圧延機の例が示されており
、圧延機はロールハウジング１，１の中に上下一対の補
強ロール２，３と上下一対の作業口−ル４，５を組入れ
た４本のロールで構成されている。

各ロール２，３，４，５はそれぞれ補強ロールメタルチ
ョツク６，６，７，７、作業ｏ−ルメタルチョツク８，
８，９，９によって担持され、ロールハウジング１内を
上下動できるようになっている。

そして周知のごとく圧延に際しては圧下シリンダ１０内
に液体を入れ、圧下ラム１１を押し上げ圧延材１２を圧
延する。

この圧延機のロール組替装置は下作業ロールメタルチョ
ツク９，９に設けられた走行用車輪１３用内レール１４
および、下補強ロールメタルチョツク７，７に設けられ
た走行用車輪１５用内レール１６を有し、これにより下
作業ロール組体、下補強ロール組体を構成している。

また、上作業ロールメタルチョツク８，８と下作業ロー
ルメタルチョツク９，９間には着脱自在のスペーサ−１
７が配され、ロール組替時、上作業ロール組体を下作業
ロール組体上に載置すると共に上下作業ロール間に間隙
を形成するようになっている。

一方の、すなわち図の右側の下作業ロールメタルチョツ
ク９には組替用フツク１８が設けられ、押引装置として
の押引シリンダー１９のロンド２０先端に設けられたフ
ツク２１と係合可能にされている。

圧延機の操作側、すなわち図の右側には走行レール２８
を備えた組替台車２２が配設され、その内部にはサイド
シフトフレーム２３が設けられている。

このサイドシフトフレーム２３はサイドシフト用シリン
ダー２９によって操作され、ロールの押引方向と直角に
移動するようにされている。

また組替台車２２の圧延機側端部には下補強ロールメタ
ルナヨツク７を係合するためのロール軸方向の拘束用係
合離脱装置２４が備えられ、補強ロール組体を組替える
時、下補強ロールメタルチョツク７に設けられた連結部
材２５と係合されるようになっている。

また、前記組替台車２２はロール組替時以外は、圧延機
から離れた後方位置に待機させる必要があるため、作業
ロール組体をロール軸方向へ押引する押引シリンダーロ
ツド２０の先端連結部材２６を設け、かつ、組替台車２
２の先端近傍に連結装置２７を設け、この連結部月２６
と連結装置２７を係止することにより、押引シリンダー
ロツド２０と組替台車２２を係合し、押引シリンダー１
９の操作で走行レール２８上を走行させ待機せるように
なっている。

ロールを組替える時には圧延機の側八組替台車２２を押
し込み、ロールの組替えの操作を行なうものである。

補強ロールのためには圧延機内のレール１４と、圧延機
外へ引出すための、外レール３０のみ備えられている。

尚、圧延機の該諸装置が設けられる側（操作側）と反対
側には、作業ロール４，５の１駆動軸３１，３１が設け
られ、この１駆動軸３１，３１の下部にはロール組替時
における該駆動軸３１の傾倒を防ぐためのスピンドルキ
ャリア３２が設けられる。

一般に４段ロール圧延機のロール組替頻度は作業ロール
が１日に１〜３回、補強ロールが数週間に１回程度であ
ることが予想されている。

以下この組替作業について説明する。

まず上下作業ロール４，５の組替について説明すると、
ロール組替時には圧下ラム１１を押し下けると各ロール
は自重によって落下して、下補強ロール３の補強ロール
メタルチョツク７，７は該チョツク７，７に取付けてあ
る車輪１５が内レール１６に乗り上げること？こより止
まり、下作業ロール５も下作業ロールメタルチョツク９
，９に取付けられた車輪１３が内レール１４に乗り上げ
ることにより止まる。

この時、車輪１３と連動しているスペーサ−１７は上作
業ロールメタルチョツク８，８を突き上げて、下作業ロ
ール５と上作業ロール４の間にロール組替えに必要な間
隙を形成する。

尚、内レール１４と内レール１６は下補強ロール３と下
作業ロール５、下補強ロールメタルチョツク１，７と圧
下ラム１１の間にロール組替に必要な間隙が生ずるよう
に配設されており、ロールの下降と共に所要の間隙が形
成される。

また、この時、上補強ロール２はロールバランス装置（
図示省略）によって上方に押し上げられた状態にある。

上述の作業により内レール１４の上に下作業ロール５が
乗り、同時にスペーサー１７によって上作業ロール４が
支持される。

組替体勢になると、シリンダロツド２０に連結された組
替台車２２をシリンダー１９の操作で台車走行レール２
８上を走行させ、組替位置に運び固定し、シリンダロツ
ド２０との連結を外す。

この時、シリンダロツド２０の先端に設置されているフ
ツク２１を下作業ロールメタルチョツク９に取付いてい
る組替用フツク１８に噛合され、これにより直ちに引出
せる状態になる。

次に押引シリンダー１９、シリンダロツド２０、フツク
２１からなる押引装置の働きにより上下作業ロール組体
はサイドシフトフレーム２３まで引出され、サイドシフ
トフレーム２３上でライン外に待機していた新ロールと
、引出して来た旧ロールがサイドシフトシリンダー２９
の操作によって入れ変り、再び押引装置の操作により、
新しい上下作業ロール４，５が組込まれ、その後組替台
車２２が後退して組替作業が完了する。

第２図は上下の旧作業ロール４，５をサイドシフトフレ
ーム２８まで引出した状態を示すものである。

次に補強ロール２，３の組替えについて説明する。

組替に当って組替台車２２上には新作業ロールを置かず
に前記のような作業ロール組替を行なって、第２図の状
態に旧作業ロール組体を引出した後、サイドシフトシリ
ンダー２９を操作して、旧作業ロール組体をライン外へ
シフトをするか、或いはクレーンで旧作業ロール組体を
運び去る。

その後、押引装置のシリンダー１９を働かせてシリンダ
ロツド２０先端に設けた連結部材２６を組替台車に備え
た連結装置２７まで押し出し、その後これらを係合させ
て組替台車２２を走行できる状態にする。

また、下補強ロールメタルチョツク７，７と−ヒ補強ロ
ールメタルチョツク６，６との間に架台３３を介在させ
、この架台３３により上補強ロール２を下補強ロール３
に支持する。

更に、組替台車２２に備えられ下補強ロールメタルチョ
ツク７との間をロール軸方向に拘束する係合離脱装置２
４を、下補強ロールメタルナヨツク７に設けられた連結
部材２５に係合すると、補強ロール２３は、組替台車２
２に連結された状態となり、押引装置のシリンダー１９
の操作によって内レール１６から外レール３０上を走行
して、組替台車２２と共に圧延機の外へ引き出される。

その後、係合離脱装置２４と連結部材２５の連結を解き
、旧補強ロール組体を運び出し、新補強ロール組体を運
び入れ外レール３０上に置き、再び、押引装置のシリン
ダー１９を操作して圧延機内へ新補強ロール組体を組み
入れる。

このようにして補強ロールの組替えが完了する。

次に、第３ないし第５図には本発明の他の実施例が示さ
れ、本実施例は作業ロールと補強ロールの間に中間ロー
ルを備える６段圧延機の場合である。

なお、ここで前記実施例と同一もしくは相当部分は同一
符号とし、これらの部分の説明は省略する。

この圧延機はロールハウジング１，１の中において、」
二上一対の補強ロール２，３と上下一対の作業ロール４
，５の間に上下一対の中間ロール３４，３５を有し、６
本のロールで構成されている。

中間ロール３４，３５は中間ロールメタルチョツク３６
，３６および３７ ，３７によって担持され、ロール
ハウジング１，１内を上下動できるようになっている。

この圧延機のロール組替装置は下作業ロールメタルチョ
ツク９，９に設けられた走行用車輪１３用レールおよび
下中間ロールメタルチョツク３７，３７に設けられた走
行用車輪３８用レールを一体の内レール１４に形成し、
走行面は第３図に図示するサイドシフレフレーム２３と
同様の片側断面Ｌ字型をなすように配置して、該レール
１４に下作業ロール組体を載置するとともに下中間ロー
ル組体を懸架するようになっている。

上中間ロールメタルチョツク３６，３６と上作業ロール
メタルチョツク６，６間に！脱自在（７） スペーサ−
３９を配し、上中間ロール組体を上作業ロール組体上に
載置できるようにする。

下作業口−ルメタルチョツク９には押引シリンダ１９の
ロツド２０先端に設けたフツク２１と係合する組替用フ
ツク１８があり、このフック１８を構成する突起と下中
間ロールメタルチョツク３７に設けた突起４０間には係
合離脱自在の連結金具４１が装置されている。

（第４図参照）一般に６段ロール圧延機のロール組替頻
度ハ作業ロールが１日に１〜３回、中間ロールが３日に
１回程度、補強ロールが数週間に１回程度であることが
予想されている。

以下この組替作業について説明する。

上下作業ロールのみの組替について説明するとロール組
替時には圧下ラム１１を押し上げると各各のロールは自
重によって落下して、下補強ロール３は補強ロールメタ
ルチョツク７，７に取付けてある車輪１５が内レール１
６に乗り上げて止まり、下中間口ール３５は中間ロール
メタルチョツク３７ ．３７に取付けてある車輪３８が
二段の走行面を有し、ロールハウジング１，１に組込ま
れている内レール１４に乗り上げ、同時に下作業ロール
５は作業ロールメタルチョック９，９に取付けられた車
輪１３が」二記レール１４に乗り上げて止まる。

この時、車輪１３と連動しているスペーサ−１７によっ
て上作業ロールメタルチョツク８，８を突き上げて、下
作業ロール５と上作業ロール４の間にロール組替に必要
な間隙を形成する。

尚内レール１６、内レール１４は圧下ドラム１１と補強
ロールメタルチョツク７，７、下補強ロール３と下中間
ロール３５、および下中間ロール３５と下作業ロール５
の間にロール組替に必要な間隙が生ずるように配置され
ており、ロールの下降と共に所要の間隙が形成される。

また、この時上中間ロール３４および上補強ロール２は
ロールバランス装置（図示省略）によって上方に押上げ
られた状態にある。

上述の作業により内レール１４の上に下作業ロール５が
乗り、同時にスペーサー１７によーって上作業ロール４
が支持され、組替体勢になる。

次に、シリンダロンド２０に連結された組替台車２２を
組替位置に運び固定し、ロンド２０との連結を外す。

しかる時、シリンダロンド２０の先端に設置されている
フツク２１が下作業ロールメタルチョツク９に取付いて
いる組替用フツク１８に噛合し、上下作業ロール４，５
は直ちに引出せる状態となる。

次に押引シリンダ１９、シリンダロツド２０、フツク２
１からなる押引装置の働きにより上下作業ロール４，５
はサイドシフトフレーム２３まで引出され、サイドシフ
トフレーム２３上でライン外に待機していた新ロールと
引出して来た旧ロールがサイドシフトシリンダ２９の操
作によって入れ変り、再び押引装置の操作により整備さ
れた新しい上下作業ロール４，５が組込まれ、組替台車
が後退して組替作業が完了する。

第３図は上下の新作業ロール４，５を組込んだ後、フツ
ク２１を外した状態を示し、組替台車のサイドシフトフ
レーム２３上には引出された旧作業ロール４，５がある
。

次に、中間ロール３４，３５の組替は次の作業によって
作業ロール４，５と同時に行われる。

第４図を参照し、まず先の場合と同様に作業ロール組替
体勢を整えた後、上中間ロール９を上作業ロールメタル
ナヨツク３６，３６上にスペーサ−３９を介して載せ、
下作業ロールメタルナヨツク９に取付けた組替用フツク
１８と下中間ロールメタルチョツク３７に取付けた連結
用突起４０を連結金具４１で係合する。

そして作業ロール組替操作と全く同じ操作で上下中間ロ
ール３４，３５、上下作業四ール４，５が組替えられる
。

補強ロール２，３の組替えは通常は作業ロール４，５や
中間ロール３４，３５と共に行なわれる。

補強ロール組替時には前記実施例の場合と同様に、組替
台車２２の中のサイドシフトフレーム２３の上には新ロ
ールを置かずに、前記せる上下作業口−ル４，５と上下
中間ロール３４，３５をライン外へはづし、上補強ロー
ルメタルチョツク６，６と下補強ロールメタルチョツク
７，７の間に架台（図示省略）を挿入する。

しかる後、押引シリンダー１９を働かせてロンド２０の
先端部に備えられている連結部材２６を組替台車２２に
設けられている連結装置２７に連結させ、同時に下補強
口−ルメタルナヨツク７に備えられている連結部材２５
と組替台車２２を台車２２端に備えたロール軸方向に拘
束する係合離脱装置２４で連結せしめる。

その後、押引シリンダー１９を操作して、組替台車２２
と共に内レール１６、外レール−３６上を走行させて補
強ロール組体を圧延機の外部へ引き出し、組替台車２２
との連結を切り、運び出し、新補強ロール組体を外レー
ル３０上に運び入れ、押出シリンダー１９を再び操作し
て新補強ロール組体を押し込むことにより組替えは完了
する。

以上のように本発明によれは、１台のロール組替装置で
作業ロールのみでなく、補強ロールをも迅速に、かつ合
理的に組替えることができ、圧延機のロール組替作業の
能率を大幅に向上させることができるという優れた効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る圧延機のロール組替装置の実施例
を示す切欠き正面図、第２図は同補強ロールの組替作業
を示す切欠き正面図、第３図は本発明の他の実施例を示
す切欠き正面図、第４図は同中間ロールの組替作業を示
す切欠き正面図、第５図は第４図の■一■線に溢う断面
図である。 符号の説明、２・・・−・上補強ロール、計・・・・・
下補強ロール、４・・・・・・上作業ロール、５・・・
・・・下作業ロール、１９・・・・・・押引シリンダ、
２０・・・・・・シリンダロツド、２２・・・・・・組
替台車、２３・・・・・・サイドシフ１へフレーム、３
４・・・・・・」一中間ロール、３５・・・・・・下中
間ロール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上下各一対の作業ロールおよび補強ロールを有する
   圧延機のロール組替装置において、圧延機外に配置され
   、下作業ロールに係合可能にされて上下作業ロールをロ
   ール軸線方向に一体的に移動させ得る押引装置と、圧延
   機外に配置され、ロール軸線方向に移動可能にされると
   ともに前記押引装置に係合町能にされた組替台車と、組
   替台車に設置され、ロール軸線方向と直角方向に移動可
   能にされ、かつ前記上下作業ロールが移動載置され得る
   サイドシフトフレームと、を備え、前記組替台車は下補
   強ロールと係合可能にされたことを特徴とする圧延機の
   ロール組替装置。 ２ 上下各一対の作業ロール、中間ロールおよび補強ロ
   ールを有する圧延機のロール組替装置において、圧延機
   外に配置され、下作業ロールに係合さレテ上下作業ロー
   ルまたは上下各一対の作業ロールおよび中間ロールをロ
   ール軸線方向に一体的に移動させ得る押引装置と、圧延
   機外に配置され、ロール軸線方向に移動可能にされると
   ともに前記押引装置に係合町能にされた組替台車と、組
   替台車に設置され、ロール軸線方向と直角方向に移動可
   能にされ、かつ上下作業ロールまたは上下各一対の作業
   ロールおよび中間ロールが載置され得るサイドシフトフ
   レームと、を備え、前記組替台車は下補強ロールと係合
   可能にされ、かつ、前記下作業ロールは下中間ロールと
   係合可能ｔこされたことを特徴とする圧延機のロール組
   替装置。 ３ 下作業ロール用走行レールと、下中間ロール用走行
   レールとを一体的に有する内レールを圧延機内に設けた
   特許請求の範囲第２項記載の圧延機のロール組替装置。